笹山〜農鳥岳〜間ノ岳〜北岳 白根南嶺を越えてにアイにキタよ!


- GPS
- 32:25
- 距離
- 29.4km
- 登り
- 3,579m
- 下り
- 3,123m
コースタイム
- 山行
- 10:00
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 10:35
- 山行
- 6:20
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 7:55
奈良田温泉〜笹山 4時間50分 CT:7時間20分(短縮率65.9%)
笹山〜大籠岳 1時間50分 CT:2時間45分(短縮率66.5%)
大籠岳〜広河内岳 1時間15分 CT:1時間30分(短縮率83.3%)
広河内岳〜農鳥岳 1時間05分 CT:1時間30分(短縮率72.2%)
農鳥岳〜農鳥小屋 1時間00分 CT:1時間10分(短縮率85.4%)
1日目行程 10時間00分 CT:14時間15分(短縮率70.2%)
<2日目>
農鳥小屋〜間ノ岳 1時間05分 CT:1時間30分(短縮率72.0%)
間ノ岳〜北岳 1時間40分 CT:2時間40分(短縮率62.4%)
北岳〜八本歯のコル 0時間25分 CT:0時間45分(短縮率55.6%)
八本歯のコル〜ボーコン沢ノ頭 0時間45分 CT:1時間00分(短縮率75.0%)
ボーコン沢ノ頭〜池山御池小屋 1時間15分 CT:2時間20分(短縮率53.6%)
池山御池小屋〜歩き沢バス停 1時間10分 CT:1時間50分(短縮率63.8%)
2日目行程 6時間20分 CT:10時間05分(短縮率62.8%)
2日間全工程(休憩時間除く) 16時間20分 CT:24時間20分(短縮率67.1%)
天候 | 10日 晴れ♪ 11日 薄曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
翌日10日に2:30に境川PAを出発。3:40に奈良田温泉に到着 【復路】歩き沢バス停を14:10に出発。15:00に奈良田温泉を出発。17:20に自宅に到着。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<奈良田温泉〜笹山> とにかく急登です。道迷いの心配はありません。体力勝負です。 <笹山〜広河内岳> 天気もよく、これから向かう山々が 見渡せたおかげか、それほど迷うことありませんでした。天気が悪くガスがかかっているとルートファインディングが必要です。テープやペイントによるマーキングよりもひたすら小ケルンを信じて歩きましたが、間違うことはありませんでした。途中ハイマツやシャクナゲがうるさいところもあります。 <広河内岳〜農鳥小屋> 特に危険な箇所はありませんが、西農鳥岳から農鳥小屋に下る道はかなりの急勾配です。 <農鳥小屋〜間ノ岳、北岳、八本歯のコル> 特に危険箇所はありませんが、八本歯のコルから北岳の間は急坂で注意が必要です。 <八本歯のコル〜ボーコン沢の頭> 八本歯ノ頭まではハシゴ、カニの横ばいがあり、危険な箇所を通過します。3点支持は必須です。八本歯ノ頭を越えてからは、天気が良ければ道に迷うことはありません。ガスっているとピンクリボンを見落とさずに注意して歩く必要があります。途中ハイマツがうるさいところもありますが、通常の歩行には全く問題ありません。 <ボーコン沢の頭〜歩き沢> 池山御池小屋あたりは平坦ですが、それ以外はかなりの急坂です。とくに危険箇所はありません。 |
写真
感想
雪が降る前に白根南嶺から白根三山を縦走してきました。
今回のテーマは、〆山へ登る、農鳥小屋へ泊まりおやじさんと会話する、C啝拡根を歩く、の3つでした。全て叶えることができ、充実の山行となりました。
この3つのテーマに加えて、好天の中、3,000mの稜線を歩くことができたことです。2年前に歩いた白根二山(北岳〜間ノ岳)は、ガスで何にも見えませんでしたが、今回は全景が見渡せる絶景を堪能しながら、この稜線を歩くことができ、「アイにキタよ!」
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-224669.html
のリベンジも叶いました。
さらに加えてもう一つ、白根南嶺の笹山から農鳥岳を縦走できたことです。この山々は2,700mから2,800mクラスの立派な縦走路で、北アルプスや南アルプスの主峰が連なる縦走路に比べて地味な存在ですが、写真でも見てわかるように素晴らしい縦走路です。ルートを失わないようケルンを目印に歩き、緊張もしていたので、かなりきつかったですが、広河内岳から振り返り、この縦走路を歩くことができ本当に良かったとつくづく思いました。
1つ目のテーマ、笹山へ登る。山梨百名山の一つですが、この山もアクセスが悪く、奈良田から笹山ダイレクト尾根を上がるか、白根南嶺を南下してくるしかありません。奈良田との標高差は約1,900m。笊ヶ岳に匹敵するこの急登は想像していた以上に厳しいものでした。小屋泊まりとは言え、荷物は約14kg。いつもの日帰り登山に比べ倍近い重量です。また、前々日の夜に15kmをけっこう追い込んで走ってしまい、脚の疲れがまったくというほど抜けておらず、今日は脚が重い。やばいなぁと感じながら歩き始めました。
やっとのことで笹山に到着し、目の前にドカンと居座る塩見岳の雄姿には、感動ものでした。
2つ目のテーマ、農鳥小屋へ泊まりおやじさんと会話する。15時を過ぎると怒られると聞いていたので、わざと遅れてみるのもありかなと思いましたが、無事15時前に小屋に到着してしまいました(^_^;)名前と明日の行き先を告げます。歩き沢へ降りると言ったら、冬期ルートの下見か?と聞かれ、いえいえ単に歩きたかっただけですと答えたら、そうか〜、で会話終了・・・。
この日は、60代のご夫婦1組と韓国人のグループ6人とガイドさん(マウンテンゴリラ登山学校主催)と自分で合計10名の宿泊者でした。ガイドさんによると韓国人とはハングル語ができなくても英語で会話できるよと教えてくれましたが、小屋のおやじさんは英語で気さくにグループの人たちに話しかけています。宿泊者にも気さくに声をかけ、楽しい雰囲気満載でした。巷の噂ではあまり良い評判は飛び交っていませんが、こんなに山を好きなステキなおやじはいないと直感しました。
でも1回だけ怒られちゃいました。ご夫婦のとなりの布団だったので、少し遠慮して5cmほどずらして布団をひいたら、おやじさんがやってきて、「まだ来るかもしれないんだから、勝手にずらしてもらったら困る!」と嫌味っぽく言われてしまいました。「ごめんなさいm(_ _)m」と元に戻しました。その後、全員で食事をしている時にも、おやじさんは明るくみんなに話しかけます。「自分が味噌汁がうまい!」と言うと、「煮干でダシとってるし、椎茸からもダシが出てるんだ!」と自慢げでした。お世辞抜きに味噌汁通の自分にとっては最高の味噌汁でした。丼メシ2杯、味噌汁3杯いただきました!
その後、みんなで夕陽を眺めているとやってきて、記念撮影にも応じてくれました。ご本人には承諾を得ていないので公開はしていませんが、いい思い出になりました。
農鳥小屋、おやじさんは76歳、元気なうちにまた来たいと思いました。なんかクセになりそうです(^_^;)
3つ目のテーマ、池山尾根を歩く。池山吊尾根と一般的には言うみたいです。北岳の冬期ルートでお馴染みのコースですが、広河原まで南アルプス林道が通じるまでは、北岳のメインルートだったそうです。この池山尾根から見る北岳は圧巻でした。バットレスが正面にドカン!と見え、その大きさに圧倒されます。
またこのルートは自然の宝庫とも感じました。池山御池小屋周辺の幻想的な風景、時間があったおかげでのんびりと過ごすことができました。ただ小屋周辺のゴミの多さにはがっかりでしたが。このほかには、コメツガやシラビソの樹林はお見事で素晴らしいものがあります。ボーコン沢ノ頭から八本歯ノ頭までの稜線は、これまたお見事なハイマツ帯です。ボーコン沢ノ頭はハイマツがびっしりです。また眺めも素晴らしく、横目でほぼ同じ高さの鳳凰三山を見ながら歩くことができました。
登山道自体は人の手が入っているにはいますが、倒木が多く歩きにくい場所も多くありました。
大樺沢や草すべりなど、現在の北岳のメインルートは人も多く、けっこう気を使ったりしますが、この池山吊尾根ルートでは誰にも逢わず、一人でこのルートの良さを満喫することができました。
歩き沢バス停には1時間前に到着してしまったため、車道でシートを広げ、紅茶とパンケーキを食し、まったりと過ごしました。
初日は一日平日でしたが、連休中とは思えない静かな山を堪能することができました。一日目はほとんどが登りだったのでかなりつらかったのですが、農鳥小屋では18時には就寝。寝つくには2時間ぐらいかかりましたが、何度か目は覚めるものの朝の4時まで10時間一度も起き上がらずに、じっくり休むことができました。2日目はのんびりと休みながらゆっくりと歩いたつもりが、けっこうなタイムになっちゃいました。でも途中何度も休憩しながらだったので、とても楽に感じました。
歩き沢のバス停からは、混雑したバスで立ち乗りを期待(?)していましたが、登山客は10名ほどしかおらず、予想に反してのんびりと座って奈良田温泉まで行くことができました。とても充実した今シーズン一番の山行になりました。
出会った方
奈良田〜笹山 0人
笹山から農鳥小屋 6人
農鳥小屋〜間ノ岳 2人
間ノ岳〜北岳〜八本歯のコル 多数
八本歯のコル〜歩き沢BS 0人
距離、高低差ともかなり頑張りましたね!
以前、大門沢下降点から下って大変だった記憶がありますが、
それとほぼ同じ位は登ったわけですね。流石ですね。
オマケに、農鳥小屋とは。
歩き応えのある山行、お疲れ様でした!
yaimatsuさん、こんばんは!
大門沢は歩いたことがないのでわかりませんが、笹山ダイレクト尾根からの登りもかなりのもんでした
農鳥小屋のおやじさんはとってもステキな方でしたよ
そういうことだったのですね!シブすぎます!
ボーコン沢方面、私も気になりました!
今年はスタンダードコースでしたが来年以降で狙ってみたいと思います!
農鳥オヤジさんもお元気そうで、私も来年にでも泊りに行ってみたくなりました!あの広場で下りてくる登山者を見守っている姿、上からでもわかりますよね。私が行った時は西農鳥山頂でも見えていて、一発でファンになっちゃいました!
fickleさん、コメントありがとうございます!
北岳は3回目なのですが、いつかは池山吊尾根と思っていました。登った日が平日なのでバスの時間が遅いため、逆ルートにしましたが、本当は池山吊尾根から登りたかったんです。いずれにしてもけっこう厳しいコースです
農鳥小屋のおやじさんは元気もりもりでした
自分も西農鳥からの下山時に見られているかなと思い、気にしていましたが、まったく見にきた気配はなかったようです。小屋の中で黙々と作業をしていたみたいで、こちらから「予約していたものです!」と大きい声で話しかけたら気がついてくれました
はじめまして、というか、多分、間ノ岳ですれ違った者です。「もう間ノ岳に行ってこられたのですか」とお声を掛けたら、「農鳥小屋からです」とのご返事でした。その少し後に、ご夫婦ともすれ違いました。
それにしても上りと下りは渋いルートですね。静かな山歩きを楽しんだことと思います。でもGPSがないとちょっと不安になりますね。
10日の夕暮れは農鳥小屋からも奇麗でしたね。これからも面白いルートのレコを楽しみにしています。
Pinball_1957さん、コメントありがとうございます!
先日はお声をかけてくださってありがとうございます
最近は点線ルートや地形図には書いていないルートを歩くのが、ちょっとだけマイブームになっています
念願のルート最高の眺望で踏破ですね
笹山からの塩見はホントカッコ良いです。
一目ぼれして笹山のあとすぐに行きましたよ
池山吊尾根は未踏なので一度歩いてみたいと思ってます。
写真で様子を知ることができたので身近になりました
白根南嶺、池山吊尾根とも最高の稜線歩きでした。今回の山行は満足度100%、達成度120%の充実したものとなりました。
全部行っちゃうと面白味がないので、塩見はしばらくあこがれの山としてとっておこうかな(^^)/~~~
naga4687です。こんにちは♪
笹山~大門沢は昨年から候補に入っているのですが行けてません。私は1泊で大門沢へ降りる計画ですが、池山尾根とは恐れ入ります。
この三連休は白馬から栂海新道行って来ました。紅葉も最盛期で涼しく最高でした。ここは健脚者だらけで、猿倉から私と同じルートを2日で余裕で駆け抜けた女性もいました。そそられるでしょ?
naga4687さん、こんばんは!
コメントありがとうございます。
自分も最初は大門沢から上がり、農鳥小屋で1泊し、笹山から奈良田へ戻るコースも考えましたが、池山吊尾根はどうしても外せずに、北岳から降りることにしました。最後の池山吊尾根から歩き沢まで降りるのがもったいなくて、のんびり休憩ばかりしてました
いつも、いつも、mi88nさんの歩く距離と標高差、そしてスピードにはビックリさせられています
今回もスゴイですね〜
今度、mi88nさんの爪の垢でも 煎じて飲んでみたいです。
それにしても、農鳥の夕焼けはキレイですね〜。
こんな夕焼けを見てみたいものです‼
農鳥からの夕焼け、甲府の夜景、秀麗富嶽、そして農鳥岳や間ノ岳の雄姿はすごかったです。あわせてあの農鳥小屋のオヤジさんのステキさは、ハマりますね。
また来年の山行には、あのオヤジさんの顔を見に行きたくなるかもしれないです。来年はテン泊でテントから顔を出したら、甲府の夜景が見える状況を味わってみたいです。でもトイレが・・・、臭いんですよね・・・
相変わらずというか、更に磨きがかかった超大作ルートですね。
お疲れ様でしたーー。
超大作かぁ
白根南嶺、池山吊尾根とも最高の秘境でした。
この峰々の下をリニア新幹線が通ると思うと、どうなることか先行き不安だらけになっちゃいます
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