早池峰山(小田越⇔山頂・剣ヶ峰、登山バス利用)
- GPS
- 04:41
- 距離
- 7.4km
- 登り
- 734m
- 下り
- 687m
コースタイム
- 山行
- 3:49
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 4:47
天候 | 曇 午後 小雨 稜線風強い 小田越からして肌寒い |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
古川 07:21 -(東北新幹線 やまびこ97号 盛岡行き)- 07:40 一ノ関 07:50 -(東北本線 普通 盛岡行き)- 08:39 花巻 09:15 -(釜石線 快速はまゆり1号 釜石行き)- 09:22 新花巻 新花巻駅前(西口のりば) 09:35 -(直行バス(早池峰環境保全バス))- 10:54 小田越 ・新幹線代をケチったため花巻で待ちが発生 ・バスはほぼ時間通りに運行します 復路 小田越 16:12 -(早池峰登山シャトルバス)- 16:18 河原の坊 河原の坊 17:18 -(直行バス(早池峰環境保全バス))- 18:30 新花巻 新花巻 18:53 -(東北新幹線 やまびこ70号 東京行き)- 21:54 上野 ・予約時は小田越から乗る予定でしたが、河原の坊まで先に移動し、河原の坊の休憩所を使えました(小田越は屋根の付いた休憩場所がありません…小田越山荘はよく分からない) ・やまびこの混雑具合:仙台までガラガラ、仙台でかなり乗る、福島・郡山で結構降りる お気持ち 公共交通機関で行くにはかなり難儀する山です。まあ、もはや日本のn大都市圏以外車社会ですから、「わざわざ」公共交通機関のみで登山口まで行くのが特殊な部類に入る気もしますが…。 まず、花巻から麓町の大迫までは路線バスが辛うじて残っていますが(ただし大迫→花巻の最終便が13時台と、大迫の利用者に主眼を置いたダイヤ)、大迫からシャトルバスの起点となる岳までの路線バス(岩手県交通)は2018年に廃止されました。路線バスから「花巻型予約乗合バス」への転換とのことで、旅行者が使える大迫から先の公共交通機関は全て消滅しました。 どちらかというと、そのような奥深い場所にある早池峰山に、小田越まで道路が通っている方が奇跡的な気もします。 代替としてあるのが、花巻・新花巻⇔小田越を結ぶ岩手ファミリー交通運行の直行バス。ただし1日1本のみ。しかも運行日は年13日とかなり少ないです(6/10, 11, 7/15, 16, 17, 8/11, 12, 13, 9/9, 10, 16, 17, 18)。 私は、去年はこの運行日と予定が合わず早池峰を諦めました。 盛岡⇔岳の岩手県交通運行のバスも2019年まではありましたが、各地の登山者向けバスが復活する中、2023年になっても運休中です。そもそも岩手県交通は、コロナの影響により2022/4/1に、乗務員不足の影響により2023/1/21、2023/4/1に、それぞれ減便を行っているような状況なので、復活は望み薄な気もします。 他に、盛岡 -(106急行バス or 山田線)- 陸中川井 - (川井地域バス)- 江繋 -(シャトルバス)はあるのかもしれません。余談、この川井地域バスは、国鉄バス廃止に伴い宮古市が昭和の時代から運営しているコミュニティバスですが、そのような地区のバスであるにも関わらず、今でも(?)土日も運行しておりすごいです。自治体のバスに対する考え方でしょうか。 あと、門馬・平津戸コースなら、106急行バスの門馬・平津戸からアクセス可能ですが、往復10時間近くかかるのでハードです。なお、山田線の平津戸駅は廃止されました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれている。ただ、岩は雨だと結構滑る。早池峰剣ヶ峰までの道はやや木がうるさい。 去年(2022)、山開き前日に小田越近くで登山客が熊に襲われました。 はしご1段目は確か左から巻けます 登山ポスト:小田越 トイレ:小田越。小1洋式1和式4-5くらい。山頂は携帯トイレ 水場:ない。小田越で調達できないので新花巻で買う必要 |
その他周辺情報 | 岳や大迫にあるのかもですが、バスを使う時点で寄り道不可(先にシャトルバスで岳に降りるという選択肢は有るかも)。 新花巻は周りに何にもありません。売店も18時には全て閉まっています(帰り、駅弁、買えません)。 |
写真
感想
花咲いていた場所
ミツバオウレン:森林限界下
ヒロハテンナンショウ:森林限界下 1輪だけ
ムラサキヤシオ:森林限界あたり
チングルマ・ミヤマキンバイ:森林限界より上のそこらじゅう
ミヤマアズマギク・ミヤマシオガマ・キバナノコマノツメ:森林限界のちょい上辺り
ヒメコザクラ・ナンブイヌナズナ:5合目〜8合目あたり
ミネザクラ:御金蔵と、剣ヶ峰に行く道の途中
ショウジョウバカマ:剣ヶ峰分岐〜山頂の木道両脇
ヒメイチゲ:剣ヶ峰分岐→山頂、登山道の右側にあるどこかの岩の上
コメバツガザクラ:剣ヶ峰分岐〜剣ヶ峰の途中
百名山行脚、今年5座目、早池峰山です。
早池峰は、私にとって因縁の山でした。その主因はアクセスするバスの運行日の少なさにあり、去年、あと多分一昨年も諦めています。
個人的には、公共交通機関のみとするとアクセス難度が跳ね上がる百名山として、十指の指に入ると思っています(運行日数の少なさも考慮すると苗場山と同格くらい。他に斜里岳、阿寒岳、幌尻岳、武尊山、美ヶ原、光岳、皇海山、恵那山、大峰山とかがしんどいか…)。
間違ってもふらっと行くか…というような感じではなく、シーズン始めに運行日を確認し予定を合わせに行くような山、という立ち位置です。
そのことを昨年度ようやく思い知り、今年度は学習して、シーズン初めに運行日を見て、ちょうど予定が合ったので(あと今縦走する装備がないので)行ってきました。
と言っても、小田越から登るのは往復4時間程度で、そこに至るまでの移動(東京〜新花巻が3時間弱、バスで1時間半、これを往復)の方がメインといった感じでした。もはや旅行のついでに登山するようなものですね。しかも旅行要素ないので尚更たちが悪い。
(正直、独立峰を土日で行脚すると、登山している感じがしません。移動ばかりでつらい。飽きてきた。)
さて、古川のホテルで起床チャレンジになんとか成功し、ホテルのバイキングでなるべくたらふく食べて、新幹線で一ノ関へ。そこから花巻経由で新花巻まで行き、バスで小田越。バスは眠くてずっと寝ていました。
バス、ちょうど2人がけ席に1人ずつ座る程度だったので、片道2便体制では採算が取れないのかもしれません。
小田越から登る。生憎の空模様でしたが、登りは雨に振られずにすみました。
登り始めて30分もすれば森林限界、このスピーディーさがよいですね。そして、両脇に咲き誇る高山植物。これは凄いです。ここまで高山植物だらけの山、なかなかないと思います。特別天然記念物の群落は伊達じゃないですね。見惚れてしまいなかなかペースが上がりません。収穫(取る方ではない)としても、日本だと3つの山にしか生えていないナンブイヌナズナや、可憐なヒメコザクラを始め、色々な花を見ることができて満足です。
登りも、前日の磐梯山と比べるとかなり易しめ。どうせバスが17時台発で、焦っても意味がないので、ゆっくり歩いていました。気温も、磐梯山と比べるとこちらは肌寒いくらいで、歩いているとちょうどよいくらいでした。結果、あんまり疲れることもなかったです。
続々と山開きの人が降りてくるのですれ違いつつ、2時間ちょっとで剣ヶ峰分岐に。
稜線は流石に風が強いです。何とかジャンパーを羽織らずに耐えましたが、横殴りの雨なら低体温症も見えてきそうなくらいでした。
久々の雪との出会いを楽しみつつ、ちょっと遅めの13時に山頂着。これで百名山56座目。
折角来たので、少し戻って剣ヶ峰に寄り道します。こちらは道の雰囲気が少し違いましたが、風に吹かれたり木にぶつかりつつ、剣ヶ峰も制覇。戻って分岐から小田越に下山します。
帰りは小雨が降り始め、濡れた岩で何度も滑りそうになりました。事故っては元も子もないので結構慎重に降りていました。ペースも上がらず。
時間も時間なので、すれ違う人もおらず、ただポツポツとバス組の人が降りていくのが見えるくらいでした。
何とか樹林帯まで駆け込み小田越着。小田越は特に何もなく、屋根のある場所もない(小田越山荘はありますが…ちょっと離れている。行こうとしたが、諦めた)ので、先にシャトルバスで河原の坊の休憩所に行くことにしました(みんなそうしていました)。
この休憩所は、無料で使わせてくれるには惜しいくらいよく整備されていました。
ここで1時間、荷物を整理したりして、最後バスで新花巻へ。このバスでも相変わらず寝ていて、気がついたら着いていました。
新花巻ではお土産を買おうとしたら、まさかのお土産屋さんが全て閉まっているという。自販機以外で何も買うことができず、居ても仕方がないので、20分後の新幹線で東京に帰りました。
新幹線は3時間、長かった…。
ともあれ、これで懸案であった早池峰も無事登ることができました。よかった。高山植物を色々見ることができたのが、何より良かったですね。
森林限界まで近いし、他の固有種もまだまだあると思いますし、頂上からの、北上山地の眺めも気になるので、また機会があれば行きたい山です。
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