白峰三山縦走(間違いだらけのテント泊)


- GPS
- 17:35
- 距離
- 27.8km
- 登り
- 3,491m
- 下り
- 2,788m
コースタイム
- 山行
- 11:35
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 13:05
- 山行
- 3:37
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 4:25
天候 | 7/7 好天、15時くらいからガスと風が出てきた 7/8 0時から暴風雨、まるで台風。10時ごろ稜線から下りるまで止まなかった。 風速は恐らく15m、時折さらに強い風が吹いたので瞬間的には17m以上あったかもしれない。 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
⚫︎奈良田第一駐車場利用。0:30頃到着で3〜4割埋まっている感じ。 ⚫︎第一駐車場から先の駐車場は閉鎖した模様。奈良田から登る場合は徒歩が長くなるのが痛い。 ⚫︎広河原〜奈良田までバス利用。14:30発15:15着が最終とのアナウンス。7/15からは16:40が最終便となるはず。運賃1100+協力金300。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
⚫︎懸案だった大門沢の橋崩落と迂回路の件は、崩壊した地点に新たに橋をかけてくれたようで問題なかった。ありがたい。 ⚫︎岩場で一見ルートがわかりづらいポイントはあるが、よく見るとしっかりマーキングしてくれているので道迷いの心配は少ないと思います。 |
その他周辺情報 | ⚫︎大門沢小屋にてトイレ(募金制、タダでもいいですよと言っていただきましたが、さすがに申し訳ないのでお金入れましょう)、水場(無料)利用。トイレはかなりワイルドな作りながら、驚くほど臭いがしませんでした。スタッフさんがいろいろ心配してくれて、親切にしていただきました。 ⚫︎農鳥小屋にてトイレ(チップ制、紙は持ち帰り)、雨水タンク(詳細不明)利用。今シーズンは元々の小屋番さんがお休みのため有人小屋としては営業せず、基本無人の避難小屋としての運用となるようです。 マップ等に記載してある水場は撤収済のため、無駄に降りることのないよう。絶望の登り返しで往復3〜40分を空費することになります。 雨水タンクはそこそこ虫やゴミが混入していますが、タンク下部の蛇口から取水するとクリアな水が出ました。フィルター的なものがついているのかも。一応浄水器や煮沸する等検討してください。利用したら休憩協力金?みたいなのを入れた方が良いでしょう。詳細は大門沢小屋のHPかTELでご確認を。 →大門沢小屋のインスタで「現在農鳥小屋の水場は天水(雨水)です。煮沸をお勧めします。」とのことです。 今回縦走してみて、農鳥小屋の重要性を痛感しました。本当にありがたかった。 ⚫︎北岳山荘にてテント泊と夕食利用。スタッフの皆さん大変親切でした。少しお話ししただけですが、慣れないテント泊と最悪な天候で不安な中、とても安心感がありました。また来たくなりました。 ⚫︎肩の小屋にて食事。コーヒーだけでいいと思ったのですが、厨房からこれでもかと食欲をそそるカレーの香りが漂っていて我慢できず、カレーもおいしくいただきました。厨房スタッフさんが笑顔で元気一杯。 |
写真
装備
MYアイテム |
![]() 重量:7.93kg
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感想
自戒を込めて、まず反省点から
⚫︎テント泊装備を背負っての負荷訓練をせずぶっつけ本番をやってしまった。ザック重量約10kgをその場で担ぐのと、担いだまま13時間登り続けるのは全く印象が違う。
⚫︎体調に多少なりとも不安があったにも関わらず、山に入ってしまった
⚫︎7/8の悪天で増水が懸念される大門沢を下りるのは危険と判断して奈良田からの登りを選択したが、大門沢登りのキツさを甘く見ていた
⚫︎3:30出発の15:00山荘着で計画して、運転疲れで寝坊して04:30出発の時点で雲行きが怪しかった。大門沢小屋到着時に小屋番さんに「北岳山荘に向かう人は大門沢小屋で一泊して04:00出発で山荘を目指すので、この時間だと今日中に山荘目指すのは厳しいと思います。無理そうなら農鳥小屋のテント場使ってください」とアドバイスをいただくくらい不安を伴うスケジュールだった。
⚫︎小屋で給水しながら進めば荷物を軽くできると浅薄な判断で大門沢〜農鳥小屋間でカツカツになってしまった。他のものを削っても水は余裕をもって積まなければならなかった
もっとたくさんあるはずですが、いろいろ逸脱しすぎてて恥ずかしいかぎりです。小屋着が17:30なんて、とんでもないですよね…。
遅出→下痢→水不足→遅着の最悪コンボ。全部連動しています。どれも慎重に判断し対処可能な問題なのに、ドミノ倒しのように崩壊してしまいました。
7/8の悪天候は覚悟していたつもりでしたが、テント崩壊寸前で幕の耐水キャパも超えて幕内濡れ濡れ、快適さなど微塵もなくなかなかの苦行でした。
朝になっても止まない暴風のなか、なかなかテントの撤収に踏み切れず08:00出発の遅出となりました。テントを離れられず朝食も諦めました。
熟睡できなかったもののだいぶ体は回復し、体力・体調も問題なし。ただ、台風のような横殴りの風雨のなか北岳まで登るのは、かなり精神的にこたえました。初めての北岳は、見た目ほどきつい登りではありませんでしたが、濡れた岩と強烈な風で滑落の恐怖がよぎりました。二日目はただただ無事に下山する事しか考えられませんでした。優先事項が「登山を満喫する」から「生存する」に切り替わったためか、濡れた不快感やガスガスの展望が気になりませんでした。滑らないよう一歩を踏むことだけに集中して下山する行程が、マリオやロックマンの難関ステージのように楽しく感じてはいました(不謹慎)。
結果的にですが、1日目に北岳山荘まで詰めて正解ではありました。2日目の爆風のなか農鳥小屋から稜線を歩き切るのは考えただけでも恐ろしい。もちろん、日が長いとはいえ15時山荘着できるよう行動すべきでしたが…。
せっかく白峰三山という最高の山に来たのに、必死すぎて風景を楽しめてない!達成感はありますが、つくづく自分の未熟さを痛感した苦い山行となりました。
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さいごに、ゴミの話。
大門沢小屋から先の水場近くに、北岳山荘のお弁当が二つ重ねて置いてありました。中身は未確認なので、空箱かも知れません。どちらにしろゴミですよね。放置することへの憤りはあるとして、見つけた立場で何ができるか考えて、結局何もできませんでした。自分のキャパが一杯一杯だと、プラスアルファの行動ができないんだなと苦い思いでした。
肩の小屋を出発したあと、テントサイトCD脇にペットボトルとトレッキングポールのキャップを発見。こちらは悪意なく荷物から落下してしまったのかもしれません。見つけた立場でなにができるか。黙って回収して下山してゴミ箱にポイ。それが粋な計らいですが、雨撤収で雑に詰め込んだので荷物のキャパがない。迷って、小屋まで戻って小屋番さんに届けました。
ゴミが落ちていないことが望ましいですが、もし落ちていたら、回収できる機会が一番多いのは我々登山者ですよね。無理のない範囲で、山を汚さない努力をしていきたいです。
【山梨百名山】
16. 農鳥岳
17. 間ノ岳
18. 北岳
つたないレコにコメありがとうございました😊
小生は2年目の臆病な日帰りハイカーです。
お金、時間の費やし方、価値観がそれぞれなだけで楽しみ方もいろいろでしょう。しかし悪天候でのテン泊、横殴りの風雨の下山は経験したくても出来ない次に活かせるとても貴重な山行だったと羨ましくさえ思います。
人様には出来るだけご迷惑をかけず、下山できれば、間違いではなく、大変ではあったかもしれませんが、それこそ醍醐味を堪能したのではと思っております。
偉そうに、自問自答いたしました。
くれぐれもお腹を冷やさない様に、、、
こちらこそ、コメントありがとございます!
あまり胸を張れない山行となってしまいましたが、これ以上無い暖かいお言葉をいただき、痛み入ります…。
おっしゃる通り、この失敗は次に活かせる貴重な経験と思うと大きな価値があるように思えてきます!災い転じて福と成せるように、精進します☺️
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