白山〜夢の北縦走路〜
- GPS
- 28:48
- 距離
- 44.1km
- 登り
- 3,009m
- 下り
- 3,528m
コースタイム
- 山行
- 5:14
- 休憩
- 3:27
- 合計
- 8:41
- 山行
- 6:14
- 休憩
- 2:54
- 合計
- 9:08
天候 | 晴れたり曇ったり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
トイレはない。 もう1台で国道156号線の平瀬温泉の白山登山口から白山公園線で大白川ダムの駐車場に行く。狭く、すれ違いが困難な場所がある。 大白川の登山口にはトイレ、喫茶店、温泉がある。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口に登山ポストがある。私はネットで提出。 ゴマ平避難小屋からシンノ谷への下りの道は急で滑りやすい。 野谷荘司山からの鶴平新道の下りは最初のうちはがれている上にざれていて危ない。落ちたら大変です。 うぐいす平から北縦走路は草刈りされていました。ありがたいです。 ゴマ平避難小屋はきれいな二階建てのログハウスの小屋。トイレもあります。サンダルもあります。 50mほど北縦走路のほうに行ったところに水場があります。足元が悪いのでサンダルではなくて登山靴で行ったほうがいいでしょう。 今回、水場にアブがいましたが、全体に虫は少なく気になることはありませんでした。 |
その他周辺情報 | 大白川温泉。露天風呂のみ。500円。 備えてある無添加のボディソープのみ使用可。 道の駅飛騨白山の横には「しらみずの湯」という温泉があります。700円。 前夜車中泊した時に入りました。缶ビール300円。 下山後は火曜水曜と連休でした。休日を確認して行ったほうがいいです。 |
写真
感想
白山が大好きだ。
眺めても美しいし、登っても美しい。
初めて登ったのは、2005年の8月。平瀬道からだった。その後別当出合からも登った。チブリ尾根や上小池から別山にも登った。白山と別山の間も歩いた。
白山の地図を眺める。一般的な砂防新道や平瀬道の他にいくつもの昔からの長い道がある。
北には加賀禅定道、楽々新道、通行止めになっている岩間道、中宮道、北縦走路。
南には美濃禅定道(石徹白道)。
南西には白山(越前)禅定道。
昔の人はどんな気持ちで白山に登ったのだろうか。
2016年の10月、友人のsatoさんと加賀禅定道から奥長倉避難小屋に行き、四塚山を往復した。百四丈滝を眺めたり、天池や油池などがあり、変化にとんだ楽しく美しい道だった。四塚山のチングルマの草紅葉も可愛くきれいだった。
その時、白山につながる昔からの主な道を全部歩いてみたいと思った。
翌年の2017年4月末にはsatoさんとその友人と3人で石徹白から入って神鳩ノ宮避難小屋に泊まり、残雪の一ノ峰まで往復した。三ノ峰まで行きたかったが、雪に慣れていない私には一ノ峰までで精いっぱいだった。
その年の8月には一人で楽々新道を登って小桜平避難小屋に泊まり、大汝峰からゴマ平避難小屋泊りで中宮道を下った。この道が一番きつかった。
2019年7月に市ノ瀬から白山禅定道を登った。
satoさんとは、秋の紅葉の時期に北縦走路を歩きましょうと話していた。車の回収がしやすく無理のない平瀬道から登って、北縦走路を下る計画だった。だが、平瀬道の登山口までの白山公園線はよく通行止めになった。
2020年の8月に白山に登った後、脊柱管狭窄症で1年間山に行けなかった。もう北縦走路は無理だろう、美濃禅定道も一ノ峰から三ノ峰まではつながらないかもしれない。
だが、1年間のブランクの後登山を再開して体力も戻って来てからは、また北縦走路を歩きたいという気持ちが強くなった。
去年7月には三ノ峰から一ノ峰をつなげ、何とか美濃禅定道がつながった。
残るのは北縦走路。何としても歩きたい。
昨年秋も白山公園線は通行止めになった。登山口と下山口が遠くなるが、別当出合から登ることを計画した。だが、お天気に恵まれず歩けなかった。
それまでは紅葉の季節にこだわっていたが、秋のほうが通行止めになりやすい。そこで今年は夏に行くことにした。
1日目はお天気が良く暑かったが、花に癒された。
夕方にはきれいな夕焼け空を見ることができた。
2日目、御前峰山頂から美しいご来光を拝むことができた。
山頂では宮司さんに合わせて万歳三唱を唱えた。初めての経験だったが、霊峰白山らしい。
ヒルバオ雪渓は小さかったが、雪解けを待っていたかのようにハクサンコザクラとアオノツガザクラ、クロユリがたくさん咲いていて美しかった。
地獄覗から見る地獄尾根は遠くから見るたおやかな白山の別の顔を見る思いだ。そう、白山は火山なのだ。
ゴマ平避難小屋は貸し切りだった。
室堂ではお湯を沸かすだけで食べられる簡単な夕飯にしたが、ここでは研いで乾かしてきた自家製のお米を炊き、作ってきた乾燥野菜とサバの煮物やキュウリのサラダの夕飯になった。
3日目は雲が広がった空だったが、途中で北アルプスの上の雲の間から光が差し、神々しい景色を見ることができた。
草刈りはまだだと思っていたが、しっかりと刈ってくださっていた。ありがたい。
妙法山の手前の笹が刈られていて池があった。念仏鏡池と言うらしい。
もうせん平もモウセンゴケのある憩いの場所だ。
曇りがちだった空もどんどん青空が広がってきた。
時々かっと照り付けるが、またお日様は雲に隠れたり、木々にさえぎられたりして、それほど暑くはなかった。時折心地よい風も吹いて歩きやすいお天気だった。
妙法山からは白山が見えた。晴れれば北アルプスも見られるとても展望のいい山だ。
野谷荘司からの下りはがれた痩せ尾根で、足元はざれていて怖かった。
昨年79歳の男性が滑落して亡くなられたというニュースを見ていたので慎重に下った。
難所を抜けてしばらく下ると、ブナが美しい森の道になった。
無事馬狩に下山し、大白川に戻って露天風呂に入ってからsatoさんと別れた。
何度も夢に見た白山北縦走路。
やっと実現した。
この日のために、日帰りのロングコースを何度も歩いた。二日続けてロングコースを歩くこともした。
重いザックを背負って歩いた。
そんな努力が実ったんだと思う。
でも、satoさんと一緒でなければ歩くことができなかった夢の道。
感謝の気持ちでいっぱいになる。
うれしいような寂しいような気持ちが襲ってくる。
それにしても願った通りのお天気。
8月1日は亡夫の命日。この日に山に登ると、いつも登山日和になる。私にとって特異日。
ありがとうございました。
合掌
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
私がツボさんの年齢になってこれだけの執着心抱けるか?無理だろうなぁと思ったりして。
細く長く続けてらして本当に山が好きなんだなぁと。
わからない山域なんでレコ詳細のコメント遠慮しますがハクサンコザクラの群生は見事でした。
三日間充実されたようで何よりです。
まだまだ山歩けますね!
コメントありがとうございます。
執着心・・・(笑)
そうだなあ、50代の頃は南アルプスを繋げることに執着していましたね。
多くの人は百名山に執着するんでしょうが。
私は山に登ることも好きだけど、道を繋げるのが好きなんですね。
そこにロマンを感じます。
ネットで知った70代の方がやはり白山が好きで同じようにいろいろなコースから歩かれたそうです。
でも、この北縦走路だけは残ったとのこと。もう無理だろうと書いていました。
satoさんのおかげで無事に歩き通せて感謝しかありません。
2泊の山行は久しぶりでしたが、山を堪能できました。
ほんとに山がお好きなんでしょうね。
良いお友達に恵まれて良かったですね。彼女はお若いのかな?
白山は凄い人でしょうけれど、歩かれたとこは静かでしょうね。お疲れ様でした。
コメントありがとうございます。
脊柱管狭窄症になる前は18キロまで背負いましたが、もう無理ですね。
今回は12.5キロ。大峰のテントと同じくらいでしょうか。
このくらいなら背負って歩けました。
satoさんはちょうど一回り年下の女性です。
体力も技術も経験も豊富な方です。
蓮華温泉から朝日岳〜白馬岳と縦走した時に知り合い、毎年一緒に山に行っています。
今回の北縦走路は何度も計画しながら果たせませんでした。
やっと歩けて、二人とも感無量です。
白山は中心を除けば静かな変化に富んだ山です。
白山の新たな表情に触れることができてうれしく思っています。
心のふるさと白山に行かれる気持ちがありありと浮かんできます。
かなり厳しい長い山道ですが、実に楽しそうです。
霊峰白山からの展望は十分満喫されたことでしょう。
ご主人はお亡くなりになっていたのすか・・・。
これは寂しいことですね。お察し申し上げます。
これからまた新たな人生、悔いのないよう目いっぱい充実した人生を歩んでください。
お気に入りの山行、お疲れさまでした
コメントありがとうございます。
白山、眺めて美しく、登っても美しい山です。
それでいて荒々しいところもあって、違う道を歩くたびに新たな表情を見せてくれます。
今回は友人と歩くことができて、単独行とは違った楽しさがありました。
彼女はどんなペースでも歩ける方で、いつも私を先に歩かせてくれます。それで、私も単独行のようにマイペースで歩けます。
主人は27年前に亡くなりましたが、今は相方と暮らしています。
でも、いつも亡夫には守られていると感じます。
私が山で怪我をしたり事故にあわないのは亡夫が守ってくれているからだと思って感謝しています。
私の山行と、一週間違いだったんですね。天気良くっていいですね。私の場合、7月25日、26日、朝のうちはとてもいい天気なんですが、昼から大雨になりました。だから白山釈迦岳行くつもりだったんですが、予定変更して甚之助小屋へーそしてイヤーなサプライズ!!
ゴマ平小屋〜野谷荘司山〜鶴平新道、だいぶ前、まだ元気なころ、行ったことがあります。ホント、分岐直後のザレの痩せ尾根、怖かったですね。林の中の安全地帯に入るなり、大の字になって寝転びましたよ。
北部縦走路、行きたいですね。まあ、脚をちゃんと直して来年です。
mayutsuboさんの山行記録、楽しみにしてます。
雨で滑ってしまったんですね。
私は晴れ女なのでめったに雨の山行にはなりませんが、かえって雨に慣れていないから気をつけないといけないですね。
ゴマ平までの往復だったんですか?
私はもし往復であそこを登っていたら、絶対下りたくないと思ったでしょう。となると、その先も帰りのことを考えると憂鬱になったと思います。
片道だけにしてよかったです。
でも、いろいろなレコを見てもそんなに危険とは書いていません。
北縦走路を歩く人はあんな道はどうってことない人ばかりなのかな。
私は1年のブランクがあったけど、またこうして歩けています。
しっかり治してリハビリしてまた山歩きしてくださいね。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する