剱岳•立山;内蔵助平〜剣沢雪渓経由
- GPS
- 21:21
- 距離
- 27.8km
- 登り
- 3,471m
- 下り
- 2,543m
コースタイム
- 山行
- 6:48
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 7:34
- 山行
- 4:43
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 6:05
- 山行
- 4:21
- 休憩
- 3:07
- 合計
- 7:28
天候 | 晴れ時々曇りと雷 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【黒部ダム〜真砂沢】 スライド者ゼロと言う静かな道でしたが、ペンキマークやリボンなどしっかり表示されており、ルートロスすることなく歩けました 道の状態も整備されており、問題ありません 【剣沢雪渓】 通常の状態は分かりませんが、雪解けが進み、雪渓の上を歩けたのは全体の半分くらいだったと思います 真砂沢ロッジ〜長次郎出合までは、ペンキマークもあり、迷うことなく進めました 長次郎出合いからペンキマークがなくなり、雪渓を歩きながらも、危ういところは右岸を歩きました 登山道は右岸の結構上側になります 真砂沢ロッジの管理人の方がとても親切で、いろいろ教えてもらいました 長次郎谷は通行不可とのこと 源次郎谷は行けなくはない感じでした 【剱岳】 平蔵の頭あたりから、難所が続きます カニのタテバイ•ヨコバイは、ステップと鎖があるのでガッツで超えられるはずです いずれ、岩場の歩きづらい道が続きますので、ペースは上がりません 【立山】 たおやかな縦走路で,気持ちよく歩けます 真砂岳から大汝山への稜線が少し勾配がありました |
その他周辺情報 | 大町温泉_薬師の湯;750円 水風呂もあって,いいお風呂 |
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
ザック(Exped;Lightning45L)
靴(スポルティバ;エクイリビウム)
ヘルメット
アイゼン
キャップ
長袖シャツ(夏用)
長パンツ
コンプレッションタイツ
靴下
雨具
グローブ
ストック
タオル×2
飲料(麦茶500mm/アクエリアス900mm/折り畳み水筒1.5L)
行動食(薄皮パン×2/トレイルミックス/SOYJOY)
昼食(カップラ;リフィル×2)
夕食(アルファ米×2&セブンハンバーグ&無印カレー)
朝食(カロリーメイトゼリー/カップスープ)
ワンカップ焼酎×2
チタンカップ(600mm&350mm)
バ-ナー
OD缶
スタンドコジー
箸・スプーン
着替え(長パンツ/肌着/パンツ×3/靴下/メリノウール長袖/カーディガン/ダウンジャケット/ネックウォーマー)
テント
オープンシェラフ
スリーピングマット
枕
サンダル
AppleWatch
iPhone
GoPro_HERO9
モバイルバッテリー10
000mAh+5
000mAh
ヘッドランプ
予備眼鏡
サングラス
マスク
|
---|
感想
動画キャプチャ;剣沢雪渓
https://youtu.be/AjWYYAeX0rE?t=728&si=1phAKpcQlV1t8K1H
動画キャプチャ;剱岳
https://youtu.be/AjWYYAeX0rE?t=898&si=jbjCwfp6hFJgz8HU
動画キャプチャ;立山
https://youtu.be/AjWYYAeX0rE?t=1470&si=PfB9Q8RQ3dVHIn68
以前から仲間内で剱岳に登りたいねぇと話をしていて、今回登ることができました
映画化され、明治に入るまで難航不落、針の山と恐れられた山ですから、それなりの覚悟が求められます 念を入れて、信濃大町で前泊
朝8時半に自宅を出発しましたが、フォッサマグナミュージアムなどに寄ったりして、到着が18時 やはり信州は遠い
宿で根知で買ったお酒と大雪渓のにごり酒で前祝い
【1日目】
翌朝、6時過ぎに宿を出発
扇沢の第二無料駐車場にギリギリ停めることができました
始発の黒部ダム行き関電バスに乗って、8時前に登山開始
黒部ダム駅の構内から登山口は分かれていて、剣沢雪渓を登りたい私のみ仲間内とここでお別れ
バスは4台とも満員でしたが、こちらに向かったのは私一人でした
あんまり歩かれないコースなのかなぁなんて、思いながらトボトボ進みます
登山道は、ダム建設時に作業道として使われていたようで、しっかりしています
一旦、ダム下の黒部川まで下って、橋を渡ると左手に大きな壁、大量の水がじゃんじゃん出ています これが黒部ダムかぁ
何の因果か、初めての黒部ダムは、下から見上げる形でご対面となりました
ここから黒部渓谷に沿って左岸を辿って行きます
見事な渓谷 まさにV字谷です
平坦な道を1時間ほど歩くと、左手から黒部川に注ぐ大きな沢沿いに道が延びています いよいよ内蔵助平に向かっての登りがはじまります
さすがV字谷 勾配もキツい
やがて内蔵助平に到着
ここから涸れた沢を緩やかに登り、最後はなかなかの急登でしたが、登り切ると見晴らしのいい稜線、梯子谷乗越に到着
正面には歩いてきた内蔵平とその向こうに針の木岳 そして、右手にようやく剱岳を望むことができました
時刻は11:00 何だかエラく順調だ
この日、テントを張る予定の真砂沢ロッジにお昼過ぎには着いてしまうぞ と思いながら、このペースなら剣沢キャンプ場まで行けるんじゃないか⁉︎と考え始めます
乗越を超えて激下ると再び沢と合流
これが剣沢 黒部川と十字峡でぶつかる沢ですな
剣沢沿いに30分ほど登り、午後1時に真砂沢ロッジ到着
小屋の方は、とても親切で雪渓の状態をいろいろ教えてくれました
雪渓は、ほとんど夏道で雪渓を渡るのは3箇所ほど 夏道なので、雪渓よりも時間がかかり、3時間は見たほうがいい アイゼンはいらないとのこと
3時間か まぁ4時には着くね
連泊した方が、テント設営の手間が省けるし、楽だよね と言うことで向かうことに
向かってみると、結構雪渓は残っていて、歩けそう ただ薄いところもあるので油断は禁物
丁寧にピンクリボンでルートを教えてくれているので、迷うことなく進むことができました
1時間ほどで、右に大きな谷が出現
これが長次郎谷かぁ
最初に剱岳に登った登山隊が辿ったルート
いつか登ってみたいなぁと思いながら、前へ
また、右に大きな谷が出現 今度は源次郎谷
こっちもいいねぇなんて眺めながら、どんどん進んで行きます
後半には、かなり雪渓の雪も薄くなっていて、危なくて仕方がない
たまらず、右岸の縁に沿って、時折、岩を越えながら、段々右岸の上の方に登って、夏道の登山道へ
2時間ほど格闘したと思います 十分に雪渓歩きは堪能できましたが、これでも通常より短め 後半に夏道を40分歩きましたから、ここも本来は雪渓があるんだろうな やっぱり、雪渓の方が歩きやすいと感じました
剱沢を越えると、すぐに剱澤小屋です ここは剱岳と真っ正面に対峙できる場所で、眺め抜群
ビールを買って、少し上のキャンプ場へ
水はじゃぶじゃぶ ビールを冷やせるたらいまであります ありがたい
1,000円払って、テント張り 地面はフラットで、岩が当たることもなく、快適
夕食は、セブンの金のハンバーグと尾西 このハンバーグうまかったなぁ(山で食べるカレーとハンバーグは何だかうまい)
【2日目】
この日は前日に思いがけず進めたので、キャンプ場と剱岳の往復だけのゆったりな行程
のんびり7時頃起きる予定が、周りに連られて6時前に起きてしまった 温かい汁物が食べたかったので、朝食はカップラ、朝ラーって奴ですな
6時20分には出発 ゆるゆると剣山荘へ ここからいよいよ剱岳への登りが始まります
はじめは一服剣 まぁ、ジャブ程度の登りですな 前剣が威嚇するように聳えています
威嚇に平伏するように、登って 前剣到着 ここは、いい眺めだ 剱岳の山頂はもとより、前日辿った剣沢雪渓やキャンプ場のある別山のカール地形がよく分かります。
しばし見とれて、先へ 平蔵の頭に取り付く橋を越えればいよいよ本格的な剱岳の難所が始まります
とは言え、鎖やステップがしっかり設置してあるので、焦らず慎重に挑めば登れます
技術的に難しいと思うところは、特段ありませんでした(強いて言えば、カニのタテバイは、高度感がありますし、ステップも限られているので、自分の手足の長さを把握しておいた方が、安心して登れると思います)
にしても、カニのタテバイは、鎖やステップがないと到底登れないと思います 新田次郎の小説にもありましたが、明治期の登山隊が、長次郎谷の雪渓を使ったのがよく分かります
午前9時10分に無事、山頂到着 剱沢キャンプ場から3時間弱かかりました 標高差は600mほどですが、やはり難所 あいにくガスで展望は望めず、30分ほど粘りましたが、ダメでした
どうも、この時期、剱岳は日の出から朝8時までと夕方に少し晴れる日がずっと続いているそうです
帰りは、ヨコバイを経由して、11時半過ぎに剣山荘に到着 黒部駅で分かれた仲間内とここで合流
これから剱岳に向かうとのことでしたが、宿の方からおすすめしないと注意喚起されたとのこと
一応、行けるところまで行ってみるとのことで、見送り、13時前にキャンプ場に戻りました
戻って、ビールを飲んで、服でも乾かすかぁと外に干した途端に雷が
雨も結構降ってきて、どうもこの日の午後は天候が安定しなかったようです
早めに登ってよかった
【3日目】
この日は立山連峰を縦走して、室堂へ 仲間内との合流時間は10時と言うことで、余裕があると言えばある行程
ただ、見晴らしがいいのは相変わらず9時くらいまでの様子 早めに出た方が、景色を堪能できるなということで、朝4時過ぎ、暗いうちから出発 ライトをつけながら別山へ
向かいの剱岳を見ると、ライトが数珠つなぎになっています みんな早いうちから登るんだなぁと思いながら、ちょうど明るくなってきたところで、別山南峰に到着 先日歩いた後立山連峰の山々はもとより、雄山方面を見ると、富士山や槍ヶ岳、笠ヶ岳も見えます 後立山連峰は、はじめ鹿島槍ヶ岳を唐松岳と勘違いして眺めていてどうも、距離感が合わないなぁと思っていましたが、ようやく気がつきました 登ったときは感じませんでしたが、立山連峰から見る鹿島槍ヶ岳はまさに槍の形をしていました
朝食を食べながら、のんびり眺めを堪能 剱岳も朝日に照らされて神々しくなっています
北峰にも寄って、ここから縦走開始 手を使うような岩場もなく、たおやかな稜線を進みます
右手には室堂やみくりが池、地獄谷が広がっています その先には富山湾も
そう言えば、最近の山行は岩場ばかりだった 山登りはこうじゃなくちゃなと思いながら、真砂岳へ
真砂岳からは内蔵助荘が飛び出るように建っていて、景色が良さそうでした ここにも泊まってみたいな
真砂岳からは急な登り 岩場も出てきて、少し息が上がってきました
稜線に出ると、真下にエメラルドグリーンに輝く黒部ダムが見えました
また、稜線に張り付く雪渓がいくつか見られました 周りがカール状にえぐられています
日本で唯一の氷河ですね 内蔵助荘から氷河に下る道も見えます 内蔵助荘いいな、やっぱり
さらに進むと大汝山 薬師岳や笠ヶ岳が一段と近く見えます
雄山は、一番高い祠のあるところに神主さんが常駐していて、700円の参拝料がかかります
結局、参拝せずに下りちゃった 三角点は確認したので、登頂したということで
雄山から一ノ越山荘・室堂平は、登りと下りでルートを区分するくらい多くの人が歩いていました
昔から人気のあるコースなんでしょうね
9時半前に無事に室堂平到着 合流しようと電話をしてみると、剱御前から雷鳥沢への下りで一人が足を捻ってしまい、少し時間がかかるとのこと
のんびりみくりが池で待つことにします
11時過ぎ、何とか下りてきたようで、無事合流
帰りは黒部アルペンルートを使い、扇沢へ
初日は黒部ダムを下から見上げましたが、最終日はめでたく黒部ダムに上がることができました
よくこんな大きなインフラを整備したもんだ 戦後の日本はガッツが違うなぁ
3日間 総距離28km、高低差3,500mの山行となりました 剱岳は、早月尾根や長次郎谷などまだまだ魅力的なコースがあるようです さすが雪と岩の殿堂 また登りに来たいと思います
いいねした人