西穂高岳 残雪期でも甘くない!?
- GPS
- 05:40
- 距離
- 7.8km
- 登り
- 904m
- 下り
- 909m
コースタイム
天候 | 曇り、午後から小雪が舞う |
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過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
新宿を2:30に出れば、十分に間に合いました。3:30か4:00でもよかったかも。 第2ロープウェイ乗り場の鍋平高原駐車場は、9時オープンとのことで、朝早くは手前の道路が封鎖されていて、そのゲートの前で待つことになります。そこで仮眠をとりました。なお、ゲートは8時過ぎに係りの人が開けてくれました。 鍋平高原駐車場まで上がる道路は、若干雪が残っているもののほとんど除雪されており、FFのスタッドレスで全く問題なく上がることができました。 9時前のゲートのところには、16時で駐車場を閉めると記載されていましたが、16時になれば入場不可ということなのか、16時になれば出場(帰り)も不可になるのか、確認していません。おそらくロープウェイの最終で下りれば、バスも出ますし、そのまま出場できると思いますが。 ■新穂高ロープウェイ 鍋平高原駐車場から西穂高口駅まで行く第2ロープウェイは、9:15始発です。 西穂高口から降りる最終のロープウェイは16:15。 重さ6kg以上の荷物には、荷物券200円がかかります。 新穂高温泉駐車場から鍋平高原まで上がる第1ロープウェイは現在止まっているようで、代替バスが出ているようです。 詳細は以下を参照ください。 http://www.okuhi.jp/Rop/FRTop.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
冬期の12/1〜4/15は西穂高口駅から先に進むためには登山届けが必須です。岐阜県北アルプス山岳遭難対策協議会のページからオンラインで届出できます。 http://www.kitaalpsgifu.jp/climbing.html ■西穂高口駅〜西穂山荘 前日に雪がほとんどなかったためと思いますが、トレースがしっかりと残っており、歩きやすいです。ノーアイゼンでも歩いて行けると思いますが、私は西穂高口で12本爪のアイゼンを履いて歩いていきました。 雪はふかふかです。西穂山荘手前はそれなりに傾斜があり、思ったよりも疲れました。ストックが大活躍です。ワカンは持っていきましたが、使用しませんでした。 ■西穂山荘〜独標 厳冬期を過ぎたからでしょうか、雪はクラスト状態で、非常に歩きやすいです。アイゼンがよく刺さります。 独標手前まではなだらかな雪に覆われた斜面ですので、ストックで行きました。独標手前でストックをピッケルに持ち替えました。 前日・当日の登山者が少ないようで、特に視界が効かない時にはトレースがわかりづらいです。なめらかな雪面にややざらついた雪面があるところがトレースです。短い間隔でポールが立っており、視界が効かないときに非常に助かりました。 ■独標〜西穂高岳 雪と岩稜帯の混じったミックスで、ここが核心部ですね。こちらもトレースがところどころ消えたりしてわかりづらく、自らルートファインディングする必要があります。おそらく途中で引き返したのだと思いますが、途中で消えているトレースもありますので。トレースをたどっていたものの先が雪崩れそうに見えて、私も何度か引き返しました。 厳冬期を過ぎたからでしょうか、雪はクラスト状態で、アイゼンが刺さって歩きやすいです。よく言う独標前後の上り下りも、岩が出てトレースも残っており、置きやすい足場があるので、それほど怖くありませんでした(もちろん、雪と岩稜帯のミックスをアイゼンで普通に歩ける前提で)。 ただ、ところどころで、ピックを突き刺して登ったり、後ろ向きになって下ったりしますので、一定の登山技術は必要だと思います。また、ところどころ、雪庇もありますし、踏み抜き跡もありますので、注意が必要ですね。 なお、当日は風がほとんどなく、前日にほとんど積雪がなかったようですので、非常にコンディションのいい時でした。天候や雪の状態で大きく状況は変わると思います。 |
その他周辺情報 | 温泉niftyで評価の高かった槍見の湯 槍見舘に行こうとしました。 http://onsen.nifty.com/okuhidaonsenkyou-onsen/onsen002515/ ただ、16時頃には宿泊客のみになっており、日帰り入浴はできませんでした。他に日帰り入浴できるところはないかを聞いたのですが、ないだろうとのことで、新穂高温泉では入浴しませんでした。ロープウェイを降りたところに露天風呂がありましたので、そこに入ればよかったんでしょうね。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖インナー
長袖シャツ
ハードシェル
フリースジャケット
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
ゲイター
ネックウォーマー
毛帽子
ゴーグル
靴
ザック
ザックカバー
アイゼン
ピッケル
ポール
ワカン
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
笛
ヘッドランプ
予備電池
大容量充電池
携帯
カメラ
ツェルト
アーミーナイフ
救急キット
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感想
先々週に谷川岳、先週に武尊山に登り、この冬はあと西穂に行きたいなぁと思っていました。ただ、今週末は家の用事で山には行けません。天気も悪そうです。
と、ヤマテンの天気予報メールを見ていると、金曜日の槍・穂高は晴れの予報! 金曜日に入っていた打ち合わせ2つもちょうどなくなり、金曜日中にやらなければならない仕事も少しだけ! 仕事は帰宅後にやれば大丈夫だろう。木曜日の夜に急きょ山行を決定!
仕事や山の準備で寝たのは0時頃。きちんと起きなきゃというプレッシャーか、西穂への期待か、はたまた不安か、あまり寝られぬまま2時にベッドを抜け出して、車で新穂高ロープウェイへ。
新穂高ロープウェイ、記憶が正しければ約20年ぶりです。20年前の夏にはロープウェイ乗り場のすぐ近くの山小屋風の宿に泊まった気がするのですが、まったく記憶の景色に出会いません。20年前は新穂高温泉駅近くだったのかなぁ。それとも、別の場所だったのかなぁ。
早めに駐車場前のゲートに着いたので、そこで2時間ほど仮眠。ロープウェイの始発に乗って西穂高口駅へ。
西穂山荘へ向かう途中で先行の1人&2人を抜かし、その後はずっと一人きりです。西穂山荘でも誰にも会わず、周りを見渡しても誰もいないところを、ただ歩いていきます。足元のトレースには比較的新しいと思われるアイゼンの爪痕が残っています。おそらく今朝西穂山荘を出た人が山頂に向かっているんだろう、いや、爪痕が消えているところもあるので前日のものかもしれない、今日は一人だけかも、などと思いながら、進んでいきます。
独標から先の核心部も、特に苦労することなく、てくてくと歩いていきます。ほとんど無風で、雪の状態も良好だったためでしょうね。途中で、下山してくる人にすれ違いました。ほっとするひととき。この雲の中で槍は見えなかった、でも歩いてきた稜線はきれいに見えましたよ、まぁこの時期にしてはいいほうでしょう、とのこと。これから晴れてくることを期待して、先を進みます。
ところどころトレースが消えていたりして、ルートファインディングしつつ進みます。雲は出ていますが100m先くらいは楽に見えますので、特に不安なく進めます。
西穂山頂直下で青空が!!息が切れますが、期待に胸を膨らませて一歩一歩進んでいくと、やはり再度雲に覆われ、登頂時は雲、雲、雲。
山頂では1時間粘りました。ほとんどの時間は、50m先のピークさえ見えないほど真っ白。この視界では下山も怖いなぁと思いつつ、風がないので、待ち続けます。
途中で駐車場から一緒だった関西からの方が山頂に来られたので、話しつつ天候の回復を待ちましたが、結局晴れることはありませんでした。タイムリミットとしていた13:30の最後10分ほど、少し青空が出てきたのが救いでしたね。
結局下山してロープウェイの駅には最終の1時間前に着いたので、時間だけ考えると山頂でまだまだ粘れましたが、段々と天気が悪くなりつつあり、視界が効かなくなってきていましたので、いい判断だったと思っています。
下山時は雲が徐々に濃くなり、小雪が舞う天気になりましたが、丸山までは視界が効いたので、特に怖いこともなく、下山できました。その後は視界が効きづらくなってきましたが、ポールを目印に下山できました。ポールを設置いただいた方々、ありがとうございます。
西穂山荘からの下山途中で時計を見ると、15:15のロープウェイに乗れそうとわかり、そこからは急ぎ足でロープウェイへ。アイゼンをパッと外してロープウェイへ。ロープウェイで周囲の白い景色を眺めていたら、ストックがないことに気づきました。ロープウェイ駅でアイゼンを外した際に、ストックをそのまま置き忘れてしまったようです。係員のお姉さんに事情を話し、連絡を取って西穂高口駅の登山口を探していただき、次の便で持って下りてきていただきました。結局1本あとに乗ったのと変わらない結果になりましたが、係員の方々の笑顔かつ的確な対応に、非常に心温まりました。
下山後、予定していた温泉に入ろうとしましたが、すでに日帰り入浴の時間は終わっていたそうで、温泉に入れず。結局、帰りの国道沿いで目についた日帰り温泉に入りました。客はおらず、店員も読んでから出てくるようなところで、単純泉で温泉っぽさはあまりありませんでしたが、温まりましたし、何よりサッパリできてよかったです。
途中、眠くなった際には、おしゃぶりいか足( http://mdinfo.jccu.coop/bb/shohindetail/4902220461844/psspu:004944 )をガリガリ噛んで目を覚ましつつ、東京まで車を運転して帰りました(眠い際には、せんべいなど、頭蓋骨に振動を加えるものを食べるのがいいようです。ガムよりもよっぽど効果がありますよ)。
晴れの天気予報を期待して平日に来ましたが、それほど甘くないですね。残雪期といえども1回目で絶景が見られるほど甘くない、また来い、ということでしょうね。
今度は、子供を連れて、夏に奥穂や槍を訪れたいと思います。
最後に、新穂高ロープウェイの係員の方々、ご対応、本当にありがとうございました!
某名峰番組の再放送で、とある海洋冒険家の再三の挑戦をまた見てしまいましたが、私にはとてもいける気がしません。eurekapapaさんの34、39の写真を見ても、ビビって引返してしまうと思います
私もよく一人で出かけますが、平日の単独行は周囲に登山者も少ないので、トラぶった時に何ともしようがなく危険との隣り合わせですよね。スゴイです。三週連荘で、しかも今回はほとんど寝ていなくて車を走らせ、西穂に登って下りてそのまま戻ってくるというのも超人的です
ガスっているとはいえ、さすがに北アの山容は凄味がありますね。レコ堪能させていただきました
Pinball_1957さん、コメントありがとうございます!
某名峰番組、私も見ていました。皆様のレコも含め絶景を求めて西穂に行ったのですが、残念ながら雲の中でした。
今回は、風がなく、天候としてはかなりいいほうだったと思います。結果的に曇りでしたが、快晴の天気予報でなければ行っていませんでした。また、雪の状態も非常によかったです。
とは言え、人の少ない中での西穂単独山行は危険との隣り合わせですね。トレースの先の雪の斜面を見て足元が崩れるのではないかと恐怖を感じ、別のルートをとることもありました。山頂で待っている時に風雪がひどくなっていたら、無事に帰れていなかったかもしれません。今回は天候に助けられました。
Pinball_1957さんのレコを拝見しても、事前にできるだけ準備すること、無理をしないことを肝に銘じたいと思います。
山頂で出会ったバックカントリーの方や関西から来られていた方も、無事に下山されていますように。
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