芝倉沢(今シーズンの一番)
- GPS
- 12:22
- 距離
- 20.9km
- 登り
- 1,159m
- 下り
- 1,778m
コースタイム
- 山行
- 4:56
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 5:11
- 山行
- 6:14
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 7:01
天候 | 土曜:風雪強い 日曜:午前快晴、午後になると曇ってくる |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
天神尾根:前半は尾根が細く岩場通過もあってシールからブーツアイゼンに変えた。尾根が広くなるとシールで歩けるが、一部氷結していてクトーでも厳しいかも。我々はブーツアイゼン。全般通じてシール歩行できたのは一部のみ。 谷川岳〜一ノ倉岳:氷結しており岩場も出ていてブーツアイゼン。右手(片斜面の雪庇側)ストックを強く突くことが多かったのか右肩が疲れた。やはり素直にピッケル持ってくればよかった。 芝倉沢:マンダムスノー。去年と違ってスキーヤーズレフトに青氷が見えたので基本沢の芯かスキーヤーズライトを滑った。茂倉岳からのデブリはまだない。一方、武能岳からのデブリ(崩れてまもない感じだった)は芝倉沢芯を越えてきており、スキーヤーズライトに僅かに残る無傷の雪面を行った。堰堤近くになると沢芯が口を開けていたので右手の藪に逃れ、虹芝寮・巡視小屋のある夏道へトラバースしていく。 湯檜曽川沿い:基本夏道を行った。渡渉回数は4回ほどあったか。雪切れ箇所も多数で何度もスキーを脱いだ。 Sc記 |
その他周辺情報 | 土合山の家:いつもお世話になっております |
写真
感想
初日は偵察・救助訓練、二日目本番は芝倉沢。シールでは行けそうもない処と思っていましたが、やはり・納得という感じ。クライミングサポートを効かせてシール登行で転倒したらさようなら〜なので、ブーツアイゼン&シートラで。一歩一歩、氷にアイゼンを刺して登る感覚が心地よい。私は氷の世界の登攀は初めてでしたが、『落ち着いて』&『確実にグリップ』にて無事、行ってこれました。ただ、昨年コロナ罹患後、喘息になって運動していないため、滑走まで体力が持たなかったのは残念。二日目の水分消費は、Hot紅茶200ml、Hotほうじ茶520ml、カップ麺湯330ml、冷水100ml、計1,150ml。2024年3月3日(日)23:20記
前日、湯檜曽川の様子を見に行く。雪が少ない年、雪切れ、渡渉が多い。引き返すついでに一ノ倉沢を見に行く。相変わらずの恐ろしさだ。避難小屋で昼飯とし、小屋周囲で救助訓練を行う(道場シリーズ⑤)。1月の遭対部講習が中止になったので自習。
以下自習の内容:普段持ち歩いている最小限の装備で何ができるか試すのが目的。
森林限界より上での救助(負傷者をビバークしても体温確保できる安全な高度まで降ろす)
1) まずバケツを掘る(省略)
2)シャベルをデッドマンにした支点構築。スノーボラードは省略。
3) 簡易またはアルパインハーネスで自分を確保、バケツに座ってからロープを腰に回して負傷者の確保(シッティングヒップビレイ:省略)
4) 負傷者を斜度が緩むところまで降ろす(負傷者は尻滑り想定)
樹林帯での救助(高巻きで沢転落を想定)
1) メインロープを樹木に巻きつけての支点構築・ツーハーフヒッチだとあまりロープを使わない。
2) オンナバイトでループを作ってHMSをかけ、ムンタービレイで救助者下降、滑落者確保
3) 1/3レイジングシステム構築(滑落者が動けるならばムンタービレイのまま)
4) 負傷者と救助者の引上げ
基本スキル
エイトノット(末端、オナバイト、フォールスルー)
クローブヒッチ・ツーハーフヒッチ(スリングがない時に樹木に直接ロープを巻き付ける)
ムンターヒッチ(懸垂・ビレイ)
ムンターミュール
ブリッジプルージック(1/3レイジングシステム)
想定装備
8mmx20mロープ(係)
6mmx10m細引(全員、会標準装備)
スリング・カラビナ数セット(全員)
細引(フリクションノット用)(係)
アルパインハーネス(簡易より安全)(持ってる人)
革手袋(全員)
※上記あくまでも限られた装備で何ができるかの試行錯誤の記録です。真似をされて事故となっても私たちは全く責任を負えません。自己責任でお願いします。
風が強く凍えるので上記訓練は早々切り上げて国道291号をロープウェイに向かって戻る。歴とした国道なのに誰も歩いていない様子でルート工作に汗をかく。宿に帰ってスキーソリを製作してみる。なかなかうまくいかない。負傷者搬送は大変だ、ということはわかった。
本番、見事に晴れる。雪崩ネットワークの評価は昨日のリスク「高い」から「警戒」に下がった。ならば現地判断しよう。意気揚々とロープウェイチケット売り場に向かう。「スキーされるのですね、7500円です」 耳を疑う。「あのバックカントリーなのでスキー場には入りません」 「ロープウェイをお使いであれば7500円です、今年からそうなりました」もうこの山でロープウェイを使うことはないだろう。最後か。
せっかくだからリフトを使って天神尾根にのる。小ピークからコルへ少し滑ると雪質がよい。気分を取り直してシールを貼る。やがて岩場も出てきてシートラに切り替える。相変わらず混雑するトマ・オキを越えると静かになる。稜線は氷結しているがブーツアイゼンがよく効く。いつもの難所もなんとかこなして一ノ倉岳を登り終えると、今日の先行者のスキーヤー二人のシュプールが見える。藪ばかり滑ってた今シーズンはなんだったんだと言わんばかりのコンディション。僕らのシュプールを追加する。芝倉沢はやはりいい。
東京野歩路会・スキー例会部
https://tokyo-nbr.jp/
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