少しやばかった奥多摩北西部のバリ周回、権右衛門尾根〜小雲取山〜長沢背稜〜小川谷登山道〜四間小屋尾根〜ウトウの頭〜孫惣谷〜八丁橋
- GPS
- 14:14
- 距離
- 36.9km
- 登り
- 3,643m
- 下り
- 3,636m
コースタイム
- 山行
- 12:05
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 14:13
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
普通の登山地図に掲載されていないバリルートのみ下記します。バリルートなのでメンテされ無い為、状況はここで書かれたのより悪くなっているかもしれませんから、あくまでも参考として歩かれる方は自己責任で対応して下さい。 <権右衛門尾根> この付近は2012年12月20日に歩いたきりで(ブナ坂から唐松谷林道で八丁橋に下山)不慣れな為、大ダワ林道が大雲取谷沿いにあるものだと勘違いしていたので、取り付きまでかなり間違ってしまいました。林道は長沢下降点の少し先で終わっていました。ルート図を拡大して見ると、自分がこの付近で間違って戻ったり、間違ってかなり上に登って大雲取谷沢に下りたりと、思い込みからルーファイを間違って無駄な時間と体力を使ったのが分かります。注意して下さい。ちなみに間違って尾根の上に登った所、明瞭な踏み跡とリボンが有りました。そのまま二軒小屋尾根を登って芋ノ木ドッケに行けそうです(僕は持っていませんが、奥多摩の登山詳細図には掲載されているかも)。 大雲取谷沢を渡渉して、権右衛門尾根を目指して適当に登って尾根に乗っかれば、登りだと道は明瞭で迷う事は無いでしょう。権右衛門尾根自体はバリルートとしては初級位です。 <酉谷山避難小屋〜小川谷〜四間小屋尾根〜ウトウノ頭> 通行止めのロープを跨いで沢を目指して下ります。出だしの小屋の近くから暫く、熊が爪で木の皮を削った跡が沢山有りました(鹿の角砥跡かもしれませんが、それにしては高すぎる気がします)。熊の縄張りの様なので熊鈴、笛等を鳴らしながら歩いて下さい。ここまで沢山の跡は初めて見ましたから危険だと思います。 2012年版の登山地図では実線ですが、写真を見ての通り所々に有る橋の朽ち方から、かなり長い間メンテされていない様です。所々にある標識はまだ新しいのですが、踏み跡は随分と薄く、所々で完全に消えていて既に廃道と化しています。 廃屋の少し先で河原から離れて高巻きしますが、そこも写真の様に道が非常に細くて落ち葉で無くなっている所も有り、非常に危険な状況です。その為に通行止めになっている様です。1月12日にshigetoshiさんが歩いていますが、”アイゼンとピッケルで何とか通過しました”と書かれています。雪が無い分楽かと思ったのですが、アイゼン、ピッケルが無いとかなり危険で通過できそうなルート探しに時間を取られました。 一応shigetoshiさんのレコの記述から、チェーンスパイクだけ持ってきましたが、写真の様に枯葉で被われているので、スパイクに枯葉がくっついて小さな爪だと気持ち程度の効果しか有りませんでした。何とか通過できましたが、ピッケルを持って行った方が安全だと思います。 三又から四間小屋尾根への道が分岐していますが(登りの方の道)、踏み跡明瞭で破線ルート並でした。この区間だけならバリルートとしては初級位です。小川谷を下から登ってきて、三又から四間小屋尾根を登る方が安全な気がします。ただ下から来ると三又の直ぐ手前で立ち入り禁止ロープが張られているので、それを乗り越えて直ぐ、真っ直ぐ行かずにV字状に引き返す方向に登る道を進む事になります。 <ウトウノ頭〜大京谷ノクビレ〜水平道出合〜孫惣谷モノレール始点> 破線の道を登る方(北)に進みますが、ウトウノ頭からは下りです。細い岩尾根沿いに少し進むと崖になっているので、左に下って回り込むと大京谷ノクビレです。ここから左の谷沿いに下りますが、踏み跡が殆ど無いので適当にルートを選んで進みます。水平道は右手なので見落とさ無い様に注意して下ります。水平道は石垣が所々残っているので、それが目印になります。大きく尾根を回り込んだ先でモノレールに出合います。それを越えた先で、そのまま進む道と下る道と三叉路になっているので、下る道に進むとモノレール始点の小屋が下に見えてきます。 |
写真
装備
個人装備 |
ダブルストック
ヘッドランプ
替え電池
地図
GPS
ペットボトル
膝プロテクター
雨具
熊鈴
笛
タオル
ザックカバー
|
---|---|
備考 | ピッケル |
感想
まだ奥多摩は初心者で、登山地図に載っているルートの3割も歩いていないくらいなので、バリルートはお預けにしていました。よって登山詳細図もまだ買っていません。
ただそろそろ一つ位はバリルートを歩いてみようと思い、shigetoshiさんが今年の1月に歩いたレコの道をたどる事にしました。一泊二日ですが、雪も有り冬山装備の時のレコなので、無雪期の日が長い今なら日帰りも可能かと思ったのです。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-574180.html
しかしこの見通しは実に甘かったです。CTの0.6から0.7で計算したのですが、バリルートのCTの見積りを、shigetoshiさんの記録を基にしたので、きつめのCTになっていた様です。やっぱりshigetoshiさんは冬季でも速い。
元々は前日の土曜日にkohi-さんの八ヶ岳に部分参加するつもりだったのですが、町内会のスポーツ振興委員になってしまって、その会合の準備等でこの日は午後3時から4時、午後7時から9時まで抜けれなくなり、急遽そちらは諦めて日曜日に山に行く事になりました。最初は両神山を検討しましたが到着時間が0時過ぎそうなので、もう少し近場のここにしました。それでも夜の11時20分ころ着。アラームを3時にセットして4時出発はちょっと寝足りませんでした。
まず思い込みから出だしの林道から大雲取沢渡渉点までで道を間違い、随分と余分に歩く事になりました。小雲取山に到着が予定より1時間30分遅れ、そもそものCTの見積りも短すぎました。ガスっていたので雲取山をパスして雲取山山荘に巻いても1時間以上の遅れです。少し晴れ間も見えてきましたが、遅れを取り戻す為に急ぎました。酉谷山避難小屋着で予定より50分遅れと多少は盛り返したのですが、ここからが大変でした。
通行止めのロープを越えてから本格的なバリルートが始まりますが、出だしのまだ傾斜がなだらかで広い地帯の木々の皮が、何者かにより沢山はがされていました。写真で見た事が有る熊の爪とぎ跡の様でした。こんなに多いのは初めてで、熊鈴だけでは不安で笛を吹きながら下りました。
暫く行くと水源の手前の涸れた河原になり、倒木を避けながら歩くと廃屋が有りました。そこまでの沢沿いの道は踏み跡が消えている所も多かったのですが、そこから先は高巻きして沢から離れて行く明瞭な道が有りました。
そこを伝って歩きはじめると途中から道は細くなり、枯葉で被われた急斜面になりました。この様な沢沿いの高巻きの道が廃道になった場合に良く或る状況です。shigetoshiさんが、これに雪が付いた状況で、アイゼンとピッケルを使っても危険だったと書いていた区間の始まりでした。途中から危険を感じてストックをしまってチェーンスパイクを着けましたが(写真がその場所)、暫く進むとさらに状態は悪化しました。ピッケルが無いので滑った時に止まれる自信が有りません。下の河原までかなり高さが有り、もし滑った場合は大怪我は免れそうも有りません。踏み跡からも人がめったに歩かないルートだという事は明白でしたので他のルートを探しました。
中々事故らない確証を得られるルートが見つからず、断念して引き返しかけた所で行に試さなかったルートに出合い、最後にもう一度そちらに歩いてみました。そこから支尾根を二つ程巻いた所で、河原におりれそうだったので下ってみました。ここでチェーンスパイクを外して暫く沢沿いに下ると橋も有りました。河原に下るで間違っていなかった様で、そのまま下るとまた道は沢から離れる高巻きになりました。今回は河原で短くて丈夫そうな木切れを拾い、長い木切れを合わせて、短い方を常に山側にピッケル代わりに突き、長い方を谷川に突く様にしました。これで随分と安全になりました。暫く行くと三又に着いて山に登る道に進みました。
それから先は明瞭な道が続きましたが、ウトウノ頭までは思いのほか長い急登が続き、ここまでの疲れが出て随分と時間がかかりました。やっとの事でウトウノ頭に着いた時には完全に天祖山は時間切れ。取りあえず孫惣谷にバリルートで下って林道で八丁橋に戻る事にしました。
大京谷ノクビレから先も、踏み跡が殆ど無いまっとうなバリルートでしたが、水平道に着いてからは破線並の立派な道で、孫惣谷のモノレールの起点小屋まであっという間でした。ここで手袋を1つ落として、途中で気づいて戻るミスもやりましたが、早目に気づいたので良かったです。八丁橋に戻ると5台程いた車は全ていなくなっており、僕の車だけぽつんと1台残っていました。まあいつもの事ですが。。。
今回も計画は貫徹できず、ソロでの計画の貫徹は今年はまだ一度も有りません。。。達成確率10%位の厳しい計画にしているとはいえ、そろそろ最初の計画の貫徹をしたいものです。今更ですが先月初めの妙義の大周回が、時計の誤認で貫徹を逃したのが痛いですね。
Futaroさん、こんばんは。
日帰りで本当にこのルートにトライするとは驚きました
あの小川谷へ下るルート、やっぱり夏でも危険なところだったのですね
登りで使う人がときどきいるようで、あの危険な巻道部分は、
下側の入口にははっきりした高巻き道があり、直進はロープでふさがれて
いたと思います。なので、登りでは特にルーファイしなくても高巻きで
安全に通れるのかと思います。
時間切れで、天祖山登り返しは断念は正しい判断ですね
梯子坂ノクビレまでの沢沿いの高巻きには第2の難関が控えていましたから、
もし時間切れになっていなくても、そこで撤退することになった可能性も
ありましたよ
今年のソロ計画貫徹率0%でしたか
いつもながらチャレンジャブルなルート設定なので、
0%がFutaroさんらしくていいですが
両神の計画もさらにチャレンジャブルですね
レコを楽しみにしております
shigetoshiさん、今晩は。
shigetoshiさんのこのレコがこの辺りでは一番難しそうだったので、バリルートをやるならこれからだと思いました。奥多摩の他のバリルートを見る場合の難易度が予測できますので
しかしshigetoshiさん、やっぱり冬山装備でも速いですね バリ区間のCTをshigetoshiさんの実績をほぼ1としたのは大間違いでした。x1.2倍位を無雪期のCTにすると丁度良いかもですね
小川谷の巻道は危険個所が短いので覚えました。次回は無雪期なら楽に行けると思います。但し奥多摩には未踏個所が沢山有るので、同じ所を通る事は当分無いと思います。何よりここはクマが怖いし
もし続きをやるなら、面白そうなルート取りを見つけました。七跳尾根かゴンバ尾根で登り、タワ尾根で下って今回の続きをやって天祖尾根で下り、鷹ノ巣尾根で登り、稲村岩尾根で下ります。計算をしていませんが達成確率10%位のきついルート取りだと思いますがどうでしょうか?ゴンバ尾根と鷹ノ巣尾根は地形図から行けそうとの読みですが、バリルートとしてレコが有るかは調べていません。。。
Futaro さん、おはようございます。
ゴンバ尾根は歩いたことがないですが、多分踏みあとがあると思います。
鷹ノ巣尾根は歩いたことありますが、ルートあります。
他に、ハンギョウ尾根、上滝尾根、中尾根、ツバノ尾根、、、
等が面白そうです
なお、Futaro さんが今回途中で通った二軒茶屋尾根は、
大ダワ林道が通行止めになってから、歩く人が増えて、立派なバリルートになりました。
やるときは是非ご一緒させて下さい
shigetoshiさん、こんにちは。
小川谷の様子を完全に知るため、三又まで行った方が良いですね。そうすると河原に下りて割谷を沢登り、石楠花尾根で長沢背稜の一般道ですかね。駐車場は日原鍾乳洞の近くだとダートで無くって車に優しいですね
kankotoさん、興味ありますかね。。。
こんにちは。じっくり拝見するのが遅くなりました。バリルート中心に40km弱を14時間の激闘でしたか!ルーファイには時間も精神力も使うでしょうし、大変だったでしょうね。最近ロングをやってないので刺激的でした。ちなみにGPSは使ってるのでしょうか?紙地図だけでの踏破ならますます凄いと思いまして…
tubataro さん、こんにちは。
このルートは僕の持っている普通の山と高原地図では載っていないものが主でした。よって地図を持っていても役立たないので、shigetoshiさんのレコのデータをGPSにアップロードして確認しながら歩きました。
登山詳細図には掲載されているかもしれませんが丹沢版しか持っていないのです。奥多摩はまだ普通の登山地図に載っている一般道も3割位しか歩いていないので、登山詳細図はまだ不要だと思っていたのですが
GPS、あまり頼らない方が良いと思うのですが、バリをやる場合の必須アイテムの一つですね。。。
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