槍ヶ岳 〜静寂の横尾本谷右俣から山上の楽園・南岳カールへ


- GPS
- 56:00
- 距離
- 37.7km
- 登り
- 2,105m
- 下り
- 2,098m
コースタイム
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 2:30
- 合計
- 10:50
天候 | 9日 晴れ 10日 晴れのち曇り 夕方一時雨 11日 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
駐車場 http://www.kamikochi.or.jp/access/transfer/ さわんど足湯駐車場−上高地シャトル http://www.alpico.co.jp/access/kamikochi/sawando/ ●我々は市営第2駐車場向かいの私営の駐車場に止める。1日500円と他の駐車場より安い。 そこより沢渡バスターミナルまで送迎してくれた。 ●帰り上高地バスターミナルでの沢渡行きシャトルバスは40分待ち。ターミナルの建物を超え、森の中までの行列にびっくり。 途中降車となる、さわんど足湯駐車場までは、ザックをトランクに預かってくれず。大型ザックの際は、沢渡ターミナル付近の駐車場に止めるか、またはタクシー利用が楽なのでは。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●本谷橋−涸沢分岐・・・左岸の踏み跡の状態がよくなく、河原歩きを楽しむ ●涸沢分岐-二俣・・・涸沢分岐付近が雪渓になっており、、分岐手前で雪渓の左岸沿いを慎重に歩く。概ねゴーロ上の沢を行く。小滝は右岸の岩を容易に登れる。 ●二俣-カール底・・・水流沿いに歩くほうが岩も安定し歩きやすい。渓流シューズがある方が楽しめるだろう。伏流になるところから、沢は左に折れる。詰めると踏み跡らしきものがあり、雪渓方面にたどり着けた。 ●カール底雪渓-横尾尾根最低鞍部・・・ガスってなければ最低鞍部は終始見えているので、ひたすら上を目指す。ガレの部分が歩きやすい。ザレは蟻地獄に陥る、落石注意! |
写真
metsさん、雪渓を潜ったらダメよ〜ダメ!ダメ!(古い・・・)(duster)
雪の壁と思って進んでましたが、そのまま進んだら完全トンネルの中でしたね(mets)
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
行動食
非常食
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
カメラ
マット
シェラフ
ヘルメット
沢シューズ
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共同装備 |
dusterさん テント・ザイル(使用せず)
mets 食料・コッヘル・ ラジオ
|
感想
恒例になったdusterさんとの「心の洗濯」
一昨年夏は、赤木沢。昨年は紅葉の谷川方面のナルミズ沢と続き、さて今年は??
今年は、大学時代のワンゲル部の集まりが乗鞍であったので、その続きで検討することとした。dusterさんから提案のこのコースをネットで調べると、とても魅力的だと思い決定した。その魅力とは、沢遡行の面白さというよりも、とにかく周りの景観の圧倒さと明るさ、そして源流部の絶景・南岳のカールの存在。さらに、遡行後のルート上に私が一度行きたかった氷河公園(天狗平)があることも大きなポイントだった。
1日目
二十数年ぶりの上高地。バスターミナルから徳沢の2時間のハイキングだけでも、梓川沿いの岳沢・明神岳の圧倒感、清流と熊笹に覆われた森の小梨平など、上高地の魅力を感じられました。初日の泊りは、一度泊まってみたかった開放感あふれるテン場・徳沢。ただ着いたのが17時前だったので、次回行くときは昼ごろ着いてまったりしてみたいとこですね。徳澤園のテラスで生ビールをぐびり。隣の老夫婦と山談義。夏の北アルプスの大きな魅力です。
2日目
朝は真っ赤に染まる明神岳から始まります。横尾付近からは屏風岩がドン。エアリアによると国内最大級の岩場だとか。11枚目の写真は大のお気に入りになりました。
本谷橋からバリエーションルートになります。ここから横尾尾根のコルまで誰1人会うことのない静寂な北アルプスが楽しめました。楽しみにしていた南岳カール。特に急な谷を登り切り、突然目の前に広がった瞬間が最高でしたね。
ここから横尾尾根へのコルの急登ですっかりへばってしまい、氷河公園への下りでも復活せずルートの変更、つまり槍ヶ岳を諦めるプランが頭をよぎりました。
ポイントは天狗原分岐からの宿泊地の選択、当初予定の殺生小屋までは2:10の登り、槍沢キャンプ場までだと1時間強の下り。しかもすでにここまで9時間強歩き時刻も14時ごろ。
でも私の精神力が弱さに打ち勝ち、殺生を目指すことにしました。
3日目
昨日の決断により、無事槍ヶ岳のピークを踏むことができ、真っ赤に染まる大キレット越しの穂高を見れました。また槍ヶ岳山荘では噂の焼き立てパンもゲットできました。
下りはdusterさんのサングラス紛失事件などもありましたが無事下山。
やっぱ山は最高。また行きましょうね
何年間も心の中で温めてきた北アルプス・槍穂高山域の「横尾本谷右俣」。
かのウェストン氏も槍ヶ岳登頂時のルートに選んだという、伝統あるヴァリエーションルートです。
実現の運びとなったのは、前日実施された北アルプス・乗鞍岳でのOB,OG山行があったためで、乗鞍高原に下山後、そのまま車で20分の沢渡に移動しました。
とても立派な沢渡のバスターミナルは、お盆休みにもかかわらず人が少なくて拍子抜けしましたが、単に時間が遅かっただけだったんですね。(舐めてかかった帰りは、お盆の上高地の人出の凄さを思い知らされました。)
本谷橋で一般ルートと別れ、横尾尾根のコルで再び一般ルートと合流するまでは、このシーズンでは考えられない我々だけの時間と絶景を満喫できました。
沢自体はむしろ変化に乏しく、渓相は面白いとは決して言えませんが、それを補って余りあるロケーションを持っています。
とくに南岳カールの底にヒョッコリ飛び出した時の感動は、特筆すべきものがありました。
ぜひ泊まってみたいが、ここはキャンプ禁止。後ろ髪を引かれながら先に進みます。
今回の山行で意外だったのがmetsさんのバテバテです。
カール底から横尾尾根のコルまでの急登では、写真にゴマ粒にしか映らないくらい離れてしまい、氷河公園(天狗原)ではその展望をゆっくり楽しもうという口実で槍ヶ岳登頂の計画変更を口にされた時は内心とても驚きました。
天狗原分岐で槍沢と合流してからもバテバテで、休憩後は下に向けて歩き始めることになっていたのですが、ここでmetsさんに奇跡が。。。
すでに槍沢キャンプ場(ババ平)から冷えたビールを買いに行くためには、槍沢ロッジまで行く必要があることに悩んでおられたのですが、たまたま通りかかった若いカップルの会話がmetsさんの魂に火をつけました!
男「天狗原分岐かぁ、休憩する?」
女「さっき休んだばかりだから、このまま行こっか♫」
・・・たったこれだけのことで「duster、やっぱり上に行こう!」となったのですから不思議です。
しかも、バテバテだったのが嘘のように先頭に立って快調なペースで登り始め、奇跡の復活を遂げられたのです!
私は心に刻みました。「人間は気持ちの持ちようで、変わることができる。気合いは身体を超える」と。
この出来事のおかげで、夕方はスコールに遭ったものの、翌朝は槍ヶ岳の山頂で御来光を迎えることができました。
そこにはmetsさんに奇跡をもたらした件の若いカップルの姿があったのも、決して偶然ではないことと思っています。
(若い女性に弱い)metsさん、本当にありがとうございました!
今夏大人の夏休み第二弾!
お二人とも、大変楽しまれまれたご様子ですね。
横尾本谷分岐からは、お二人だけの世界を満喫。
急登、素晴らしいロケーション、魅力ありで一度行ってみたいルートです。
metsさん
天狗原分岐では、己との葛藤が大変伺われます。
本気モードにスイッチを入れてくれたカップルに、感謝ですね。
dusterさん
想い募らせていたルートを、気の合った先輩metsさんと行動実現でき、
天候にも恵まれ◎
途中意外な先輩の発言から、
当時計画と展開の読めない状況も、今となっては大変楽しめた一コマではないでしょうか?
ご無沙汰です。JKTでの夏休み?いかがでしたか?
こちらは大変涼しく(寒く?)今となっては懐かしいですね。
約30年ぶりの上高地インでしたが、やっぱりいいですね。北アルプス。
梓川からの穂高でもう全然ちゃいますね
途中の明神岳、屏風岩などかっこ良すぎます。
そして、バリルートの南岳カール。私に言わせれば北アルプスの神仙平
ルートも難しいところはなく是非行ってください。おすすめです。
2日目しんどくて、1人だったら殺生へ行かずに下山してたでしょうね。
でも、山ガールに負けるわけにはいかんと何とか頑張れました。一皮むけたかな
popoi11さん
横尾本谷右俣は、想像していたとおりの好ルートでした
お盆の槍・穂高エリアにあって、誰とも会わずに静かに山と対峙できる・・・
人気のヴァリエーション・ルートとも少し違う楽しみ方ができ、天気にも恵まれたことも相俟って、満足度の高い山行となりました
どっぷり山に浸る泊まりの山行は、ハプニングもいろいろあって、終わってみれば皆楽しい思い出です
奇跡の復活の裏話…
笑わせてもらいました
南岳のカールも、徳澤のテント泊もイイなぁ…
やっぱ北アルプスは素敵ですね
お盆休みが終わって、現実に引き戻されて、既にもう山が恋しくなってます…
うたおとさん こんばんは
うたおとさんお勧めの徳澤にとうとう泊まれました。
あきらめの早い性格なんで、早めに槍ヶ岳を見切って、一度は下山を考えたんですけどね
まあでも結局行って正解でした。
槍ヶ岳は20年前に行ったきりでしたので、全く覚えてません。大キレットと穂高の眺望は、お決まりですがやっぱり感動しますね。
後立の山行も拝見しましたが、やっぱり北アルプスの稜線歩きは最高ですね。
私も涼しいアルプスが恋しい。早く戻りたいです
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