黒部五郎はゴーロがゴーロゴロ(薬師岳〜水晶岳〜鷲羽岳〜黒部五郎岳)


- GPS
- 29:44
- 距離
- 58.8km
- 登り
- 4,951m
- 下り
- 4,966m
コースタイム
- 山行
- 9:03
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 10:21
- 山行
- 11:17
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 11:54
- 山行
- 10:53
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 11:31
天候 | 13日 小雨のち雨 14日 雨のち晴れ 15日 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
車は、飛越トンネル西の北ノ俣岳登山口無料駐車場に駐車。 (30台ぐらい停めれるでしょうか) 登山開始当日は、雨天であったため、到着時に10台ぐらいでした。 確か簡易トイレもありました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険ではありませんが、飛越新道はぬかるみが多く、泥んこになるのは仕方なく我慢しましょう。(下山時、靴をザックに括りつけて、長靴で足早に下って行く方に追い抜かれました) ルート上、木道も多いのですが、雨天時は滑りやすいので注意が必要です。 また、薬師沢小屋から雲の平までの急登は、はしごが結構出てきますが、慎重に進めば問題ないと思います。 ガレ場も多いので、登山者の多い時は、落石もあること思いますので、ヘルメット着用がより安全でしょう。 |
その他周辺情報 | 【薬師峠キャンプ場】 テント1張り700円。 100張りぐらいの広さで、当日はおよそ50張りぐらい。 水は豊富、トイレも屋外に専用建物があり、綺麗に整備されています。 受付は、キャンプ場に専用小屋あり。ビール販売等も行っている。 【三俣蓮華岳キャンプ場】 テント1張り1,000円。受付は三俣山荘内で。 公称70張り可能とあり、当日はおよそ50張りぐらいでしょうか。 トイレは三俣山荘内のトイレを利用。 水場はキャンプ場と山荘出入口横にあり。但し、気になさらない方はテント場上部の雪渓から流れる沢をそのまま利用することもいいでしょう。 【購入したビール】 太郎平小屋・・・サントリーモルツ500ml、800円? 雲ノ平山荘・・・ヨナヨナビール350ml、650円?(4種類のビールがあるものの、言いたくはありませんが、どれも冷やされていないので、ぬるいまま) 三俣山荘・・・キリン一番搾り500ml、750円? 金額は、記憶が曖昧なので間違ってたらごめんなさい。 下山後、道中近くにコンビニや温泉施設もありませんでしたが、偶然帰り道で荒城温泉「恵比寿の湯」という温泉施設を通りかかり、入浴。 大人550円、茶褐色の色で、一目で非常に成分が濃厚のようで、湯船の外側から洗い場までの床が一面のクレーターのように堆積物が広がっていました。 (疲れた足には痛いほどの凸凹) 源泉の温度が低いので、加温していますが、源泉かけ流しです。 内湯、外湯、源泉(20℃台)の3つの湯船がありました。 |
写真
参加者の人達と一枚一枚記念撮影していたところ、勝手に撮ってすみません
自宅に帰ってから調べるとやはりその方でした
装備
備考 | あえてそれほど危険はなかろうとヘルメットを持参しませんでしたが、安全のことを考えるとやはりあった方が、安心です。 |
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感想
数年前からあたためておいた黒部源流域の周回ルート。
ようやく休日の調整もできそうになり、3泊4日でののんびりコースで計画していたところ、3日しか調整が付かなくなり、ハードな2泊3日での周回コースとなりました。
今回は、予備日の食糧を含めての荷物になったため、いつもその重さに格闘するアルコールを減らし、ビールは各小屋で購入することにし、焼酎だけ積み込みました。
しかし、登山開始前日まで晴天続きであったのに、タイミング良く(悪く)雨とは・・・。
でも、大雨や雷雨といった激しい悪天候ではないとのことで雨の中スタートします。
気合いを込めながら考え方を変えて、晴天で暑く、汗ダラダラよりはいいかもとポジティブに考えて行きましょう。
飛越新道は、噂に違わぬ泥濘の多いこと。でも小雨が降っているので、それほど気にしません。
寺池山までのルートは森の中を進み、展望は今一つです。
寺池山を越え、しばらく行くと木道が出だして、北ノ俣岳避難小屋への分岐に到着し、すぐそこ(5分)とあるので、水を補給するために寄って行きます。
可愛らしい三角屋根の小屋でした。写真を撮り忘れましたが、6畳ほどのこじんまりとした小屋で、目の前にホースで水が引かれていました。
ここで、行動食を少し頬張り、再び進んで行きます。
しかし、木道はいいのですが、雨で濡れていると滑りやすくて危険です。慎重に進んで行きます。
最初のピークらしきところに付くと、北ノ俣岳から太郎山(太郎平小屋)を結ぶルートに突き当ります。天気が良ければ、ここで、一気に雲ノ平の大展望が望めたはずなのですが、当然のことながら展望は全くなし。
まあ初めから分かっていますので、サクッとここを太郎平小屋へと向かいます。
太郎平小屋でビールを購入し、持参した昼食を取って一休みです。
小屋のカレーを購入して食べている方が多く、とても美味しそうにみえました。
しかし、今回も何とか食料は予備を含めて持参してきたので、自分は止めておきます。
ここで、薬師峠キャンプ場の受付があるので、確認すると、既にキャンプ場の受付棟で受け付けてますので、そちらでと言われ、キャンプ場まで行くと、受付にはまだ施錠がしてあったので、とりあえずテントを張り、今日中に行っておきたい薬師岳へと向かいます。
薬師岳へのルートは、初め沢登りに近いルートで、そこを越えると大きなケルンのある薬師平を過ぎ、薬師沢小屋へ辿り着きます。
ガスって視界が悪くなると迷いやすいですのでしょうね。あの愛知大学山岳部遭難死のあったところですから。
山頂からの展望は、当然のことながら全くありません。
山頂小屋には薬師如来像が鎮座しており、登山者を見守っていました。
雨が強くなり出したので、急いで本日の自宅である薬師峠キャンプ場まで戻ります。
キャンプ場まで戻り、受付を済ませ、我が家で休みますが、雨で洪水状態なため、溝を掘って陸の孤島を作ります。(でもテントはびしょびしょ)
雨がテントを叩きつける中、就寝。
翌2日目も朝から雨。
テンションが上がらない中、もたもたしていたら、予定通り進まないので、重い足を奮い立たせ、テントを撤収して歩を進める。
一旦、太郎平小屋へ上がり、その先の分岐を薬師沢へ向かう。
薬師沢まで下るとカベッケが原の木道が出てきてそのうちに薬師沢小屋に到着。
小屋の目の前に吊り橋が掛かっており、何とも言えないいい雰囲気が漂っていました。
ここから雲ノ平を目指しますが、かなりの急登。梯子も多く、雨で滑りやすい時は、注意が必要です。そこを何とか登るといよいよ雲ノ平です。
天気が良ければ絶景なんだが、非常に残念。
でもアラスカ庭園や、日本庭園など、見える範囲で何とも言えない眺めが広がっておりました。
日本庭園なんかは、本当に広〜い庭を作り上げたかのような雰囲気でした。
雲ノ平山荘に到着し、中で休憩して、ビールと昼食をいただきました。休憩室があり、ストーブも焚かれて非常にありがたいところです。
次は、ここから祖父岳、ワリモ北分岐経由で水晶岳を目指します。
祖父岳山頂で、団体さんと一緒になり、ガイドさんが案内しているみたいでした。
一応山頂標識を撮影しようと人のいないタイミングを見計らっていましたが、そのガイドさんと参加者が一人ずつ記念撮影しているところを見て、どこかで見たことのあるガイドさんだな〜と思って、思い出したところ、あの映画「点の記」や「春を背負って」等でスタッフや俳優さんたちを案内していた方ではありませんか。
この時は、名前が出てこなかったのですが(帰宅して確認したところ多賀谷治さんでした)
あの独特の富山弁での話し口調が印象的でした。
のんびりする訳にはいかず、水晶岳へ向います。
ワリモ北分岐に差し掛かり、5分下った水場で水を補給。その後、荷物をデポし、必要最小限の荷物で水晶岳を目指す。
この頃から雨も止み、回復の兆しが見えてきました。
水晶小屋を経由して、進むと岩場の連続になってきます。
名前の由来通り、白と黒が混ざった岩の山で、遠くから見ると黒く見えるんでしょうね。
水晶岳に到着し、雲も段々と薄れていく。山頂から下り始めると、時々遠景の祖父岳等が見えるようになり、振り返ると水晶岳もよく見えるようになてきました。今後は展望も楽しみながらの散歩が期待できそうです。
ワリモ北分岐でデポした荷物を回収し、今度は鷲羽岳を目指します。
東の空は既に晴れ渡っており、野口五郎岳の真っ白な山体が非常に印象的でした。また、目指す鷲羽岳への稜線ルートも見渡せるようになり、ようやく展望を楽しみながらの歩きとなりました。
鷲羽岳山頂に着くとその向こうに鷲羽池が見え、さらに向こうには常念岳のシルエットも見ることができました。
雲の切れ間から槍も見え隠れし、この日の最終地点である三俣山荘が眼下に見えます。
三俣山荘で受け付けを済ませ、テントを張る。ここからの鷲羽岳も格好いいね。羽を広げて羽ばたくこうとしているみたい。
そんな中、この日は朝早くから歩き通しで結構疲れたので、食事を済ませて寝ることにする。テントを張ったすぐ横に上部の雪渓から流れる沢があり、その音が気になりましたが、疲れも加わり、ぐっすりと寝ることができました。
朝目覚め、雨が降っていないことがこれほどうれしいものかつくずく実感できます。
雲一つない青空。まだ日が昇る前の水晶岳から鷲羽岳のパノラマ。南を注意して目をこらすと、槍の先っちょだけがちょこんと見えます。
3日目は黒部五郎岳を登って帰るのみです。
最後に天気に恵まれたので、これまでよく見えなかった水晶岳や立山の方が見えることを期待して進みます。
三俣峠から三俣蓮華岳へ向いますが、段々と南に槍、穂高の稜線が見え始めてきます。見慣れた山ですが、こちらから見ることは自分はあまりありませんね。
三俣蓮華岳から繋がる双六岳、その先の西鎌尾根へ続く稜線も最高ですね。
そうこうしてると双六岳の右手にこれも見慣れた笠さんが顔を出します。
三俣蓮華岳山頂からの展望はもう最高!
360度のパノラマ、北に大きな薬師岳、その奥に剱岳、雄山も見えました。水晶岳、鷲羽岳の昨日歩いたルートも見渡せ、遠くから来たな〜と実感です。水晶岳の向こうの赤牛岳も印象的でした。
南は槍、穂高連峰、笠さんも目の前に見えます。もちろん西にはこれから行く黒部五郎岳が大きなカールを広げています。でもあそこまで遠く見えるんでちよっと嫌になる。
でも、そんなことは言っていられない。
一旦、黒部五郎小屋まで下り、行動食を取って水分を補給し、頑張ってカールコースを行きます。
名前の由来通りゴーロがごろごろです。
雄大なカールの中最後のきつい登りを終えるとようやく肩へ辿り着きます。ここに荷物をデポし、山頂へ向かいます。約10分のみですね。
山頂からは今登ってきたカールを上から見渡せます。上から見てもかなり急登ですね。でもこれできつい登りはもうないと思うとほっと一安心です。
この頃から雲も湧き出して遠くの山の頂は隠れるようになりましたが、南には乗鞍も見えました。
最後にこの好天の中で記念撮影を撮り、岐路に着きます。
小ピークをいくつか越え、赤木岳、北ノ俣岳まで行くともう少しで神岡新道への分岐です。分岐から東正面には初日に見えなかった水晶岳がドーンと佇んで見えました。
この周回コースもこれでお別れです。
後は、神岡新道、飛越新道へ下りますが、途中これも初日には見えなかった有峰湖もよく見えました。
何とか無事に北ノ俣岳登山口まで下り、帰ることができました。
3日間のうち、2日雨に降られましたが、最後に回復して良かったと思います。逆に1日目、2日目に好天で暑い中を進むことを考えるとこれで良かったのかな〜とも思います。黒部の源流域を周回できたことはこれからもいい思い出と記念に残ることでしょう。
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