シレトコスミレを探して知床連山縦走（↑岩尾別登山口↓カムイワッカ）

2024年07月13日(土) ~ 2024年07月14日(日)

• GPS: 19:07
• 距離: 27.4km
• 登り: 2,379m
• 下り: 2,359m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:33
• 休憩: 2:36
• 合計: 9:09

距離 13.3km 登り 1,684m 下り 587m

5:59 ホテル地の涯
7:32 7:34 弥三吉水 天場
7:43 極楽平
8:31 銀冷水 天場
8:56 大沢
9:33 12:02 羅臼平
12:42 12:47 三ツ峰キャンプ地
15:08 二つ池 天場

2日目

• 山行: 8:40
• 休憩: 1:11
• 合計: 9:51

距離 14.1km 登り 695m 下り 1,773m

5:20 二つ池 天場
6:15 6:16 南岳
7:23 7:30 知円別岳
8:50 9:00 知円別岳
10:26 11:17 硫黄山
13:35 新噴火口最上部
14:28 旧硫黄採掘跡
14:35 展望台
14:58 15:00 硫黄山 登山口
15:11 カムイワッカ湯の滝

登りは暑さと若者の体力についていくのに必死で、羅臼平に着く頃にはシャリバテになってしまい、ガスガスだったこともあり、羅臼岳山頂の往復をキャンセル（もっと晴れた秋頃に羅臼側からウトロ側に下りてみたいし）。トライする二人を見送って羅臼平で大休止。その後は稜線で風が吹くようになったこともあり、なんとかついていくことができました。（足を負傷した下山時のラスト1時間を除く）
しかし硫黄からの下りはしんどかった。。

天候

曇り時々晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

カムイワッカ近くの駐車スペースに車を一台デポし、岩尾別登山口にあるホテル地の涯前の路肩に駐車。
3連休初日の5時半頃で、かなり手前まで駐車の列が伸びていました。

コース状況／危険箇所等

◯岩尾別登山口〜羅臼平：ひたすら登りますが、危険箇所はないと思います。雪渓歩きはありませんでした。樹林帯は風が吹かず、暑かったです。
◯羅臼平〜知円別岳分岐：ハイマツ漕ぎの目白押しですが、ちゃんと注意しながら歩けば、このルートに挑む人なら迷うことはないと思います。たまに雪渓歩きもありますが、もうアイゼン無しで余裕でした。
◯知円別岳分岐〜硫黄山：距離は短いですが、ヤセ尾根、ザレ・ガレ場の急坂、硫黄山頂上部は半分岩登りと、難易度高めです。通過は慎重に。
→終わりかけですが、シレトコスミレもこの区間にだけ咲いていました。来週末にはもう無いかも。。この区間になければ、探しても徒労に終わります。（他はもう実や種になっているか、鹿に食われています）
◯硫黄山〜硫黄川出合：上部は枯れた硫黄川の岩場を長いこと下るため、足に負担がかかります。印はほぼなく、歩行ルートはしっかり選ぶ必要があります。なお雪渓は残っておらず、水の確保はできません。
◯硫黄川出合〜硫黄山登山口：一旦左岸の急坂を登り、その後は新噴火口までハイマツの樹林帯を下っていきます。新噴火口からは傾斜も緩み、長い下りのラストスパートです。ただ一部とても滑りやすい場所があり、疲労も溜まっているので注意が必要です。私はここでスリップし、足を負傷しました。。。

△三ツ峰テン場：雪渓が残っており、水の流れが豊富にありました。行程次第ですが、環境は↓よりこちらの方がいいです。
△二ツ池テン場：池の水しかないので、気にしない人以外はサシルイ岳〜オッカバケ岳間の雪渓で水を確保した方がいいです。テン場は5・6張りくらいでいっぱいで、遅れて到着した人はかなり離れた指定外の場所に張っていました。

その他周辺情報

近くの施設は、知床五湖フィールドハウス、ホテル地の涯・木下小屋、知床自然センター。温泉や食料調達をゆっくりするなら、ウトロの町まで戻る必要あり。
各ホテルが日帰り温泉をやっていますが、安く済ますなら夕陽台の湯がいいです。シャンプー・ボディーソープもあります。

写真

7/13 5:56

6時前ですが、登山口の車は溢れかえっています。

7/13 6:03

木下小屋の脇から登山開始。

7/13 6:25

クルマユリ？北海道に来て初めて見た。

7/13 6:42

エゾカワラナデシコ。

7/13 6:42

ボケボケだけど、エゾエンゴサク？

7/13 6:56

コバノイチヤクソウ？

7/13 7:08

オトギリソウ。

7/13 7:26

イボタノキ？

7/13 7:32

弥三吉水に到着。蒸し暑い。

7/13 7:45

弥三吉水からすぐに極楽平。少し傾斜が緩みますが、すぐに急な仙人坂になります。

7/13 8:39

峠感はないけど、羽衣峠を通過。

7/13 8:52

チシマノキンバイソウ。

7/13 8:54

？

7/13 8:55

エゾシロチョウ。2日間ずっと飛んでました。

7/13 8:55

アオノツガザクラ？

7/13 8:56

エゾコザクラ。硫黄の下りまでたくさん咲いていました。

7/13 8:59

樹林帯を抜けると岩場の急登が始まります。

7/13 9:01

花が多く、風も吹くので、下の道より楽しいです。

7/13 9:05

ウコンウツギ。

7/13 9:08

エゾノツガザクラ。

7/13 9:11

エゾツツジ。

7/13 9:12

チングルマの果穂。

7/13 9:12

マルバシモツケ。

7/13 9:13

ウコンウツギ。

7/13 9:16

イワヒゲ。

7/13 9:24

羅臼岳山頂が見えてきました。雲の中ですが。

7/13 9:30

イワギキョウ？

7/13 9:31

羅臼平に到着です。奥は三ツ峰。

7/13 9:31

こちらの奥が羅臼岳。私はここで大休止し、若者達の羅臼岳往復を待ちます。

7/13 9:45

木下弥三吉さんのレリーフ。

7/13 9:51

ゴゼンタチバナ。

7/13 10:02

エゾシロチョウとハイマツ。

7/13 10:36

両方合わせて三ツ峰なのかな？

7/13 10:37

何の変哲もない丘ですが、

7/13 11:54

奥には羅臼岳が隠れていたのでした！とふざけたくなるほど雲の流れが早い。そのクセ山頂はずっと雲の中。

7/13 12:02

三ツ峰側が晴れてきたところで、いよいよ連山縦走路へ。

7/13 12:06

ハクサンチドリ。

7/13 12:11

チシマフウロ。

7/13 12:14

草を漕いで登っていきます。この先こんな場所がいたる所に出てきます。

7/13 12:14

ヤマブキショウマ。

7/13 12:16

チシマワレモコウ？

7/13 12:18

メアカンフスマ。

7/13 12:20

エゾツツジ。

7/13 12:21

峠に登って見上げる三ツ峰。山頂に向けて道ができていますが、満場一致でスルーします。

7/13 12:22

メアカンキンバイ。

7/13 12:23

ミヤマヤナギの綿毛。

7/13 12:27

三ツ峰を越えると、お花畑がたくさん出現します。

7/13 12:28

こっちまで足を運ぶ人が少ないのがもったいない。だからこそ自然は維持しやすいかもですが。

7/13 12:29

エゾノミヤマアザミ？

7/13 12:37

チングルマ中心のお花畑。

7/13 12:37

歩く人が少ないため、トレイル上に花が咲いている場所が多数。踏まないようにするのが大変です。

7/13 12:39

キバナシャクナゲ。

7/13 12:40

三ツ峰野営地の雪渓歩きです。アイゼン不要、涼しくて気持ちいい。

7/13 12:43

三ツ峰野営地に到着。前の雪渓のおかげで、水が豊富です。

7/13 12:46

三ツ峰を振り返りって小休止。

7/13 12:53

またハイマツ漕ぎ開始です。

7/13 12:55

振り返ると、奥に一瞬羅臼岳が。

7/13 12:55

エゾカンゾウ。本州で言うニッコウキスゲ。久しぶりに見たけど、こんなにデカかったっけか。

7/13 12:56

三ツ峰野営地〜二ツ池辺りにたくさん咲いていました。

7/13 13:27

サシルイ岳かな？

7/13 13:30

イワギキョウ。

7/13 13:30

硫黄山も一瞬見えました。

7/13 13:30

チシマワレモコウ。

7/13 13:31

イワギキョウとエゾシロチョウ。

7/13 13:32

2頭のコラボ。

7/13 13:33

エゾヒメクワガタ。

7/13 13:38

サシルイ岳（の肩の峠）に到着。

7/13 13:38

硫黄は遠く、今日の野営地もまだ手前のオッカバケ岳の向こう。

7/13 13:57

ヤマブキショウマ。

7/13 14:04

一番大きく残っていた雪渓。傾斜もきつくはなく、アイゼン不要。楽しかったです。

7/13 14:21

タカネバラ？

7/13 14:43

オッカバケ岳に登りながらサシルイ岳を振り返る。長い雪渓は中央、ほとんど雲の中。

7/13 14:47

オッカバケ岳（の肩の峠）に到着。

7/13 14:50

いよいよ本日の野営地が見えてきました。

7/13 15:08

二ツ池に到着。

7/13 15:08

地の池越しの南岳。

7/13 15:10

ここをキャンプ地とする！

7/13 15:51

今日の夕飯。クマを呼ばないように極力匂いを抑えましたが、同行者がカレーメシ食ってたから意味なかった笑

7/13 16:48

若者が人数分持ってきてくれていたビールで乾杯！

7/13 16:35

野営場に咲いていたホソバノキソチドリ。

7/13 18:10

これも野営場に。ミヤマヤナギ？

7/13 18:10

夕暮れの地の池。

7/13 18:10

テン場と南岳。

7/13 18:14

皆テントの中なので、絶景独り占めです。

7/13 19:11

少し離れた北側の稜線上に景色を見に。夕暮れのオホーツク海。

7/13 19:11

左端が硫黄山。

7/14 4:55

翌朝。あいにくの曇りです。

7/14 4:57

ハイオトギリ。

7/14 5:27

出発してまもなく、ウトロの町が見えました。

7/14 5:41

硫黄山頂は雲の中です。

7/14 5:48

薬袋岳までは相変わらずハイマツ漕ぎです。

7/14 6:02

羅臼町方面。上空も下界も雲の中。

7/14 6:18

南岳山頂に到着。

7/14 6:29

探していたシレトコスミレの葉がありますが、花は無いですね。

7/14 6:42

もう実が生っています。遅すぎたのか。。

7/14 6:32

メアカンフスマ。

7/14 6:42

メアカンキンバイ。

7/14 6:50

水はないけど、緊急避難のテン場にはなりそう。

7/14 7:04

気持ちよさそうな道。

7/14 7:23

知円別岳の肩の分岐に到着。

7/14 7:24

こちらが知円別岳の山頂。道はありません。

7/14 7:31

コマクサが咲いていました。

7/14 7:44

シレトコスミレの種。花はもうないのか・・とテンションが下がります。

7/14 9:05

暗雲まで立ち込めます。

7/14 9:13

硫黄山まで、なかなか険しい道が続きます。

7/14 9:16

綺麗に割れた岩。

7/14 9:19

硫黄山方面から来たカップルから「咲いていた」という情報を得て、足どり軽く進むと・・

7/14 9:30

発見です！！！

7/14 9:30

硫黄山の固有種・シレトコスミレです。

7/14 9:32

だいぶ終わりかけですが、なんとか残っていてくれました。

7/14 9:38

第2前衛峰への急登。

7/14 9:40

この辺も花にあふれていました。

7/14 9:40

7/14 10:15

再びシレトコスミレが姿を見せてくれました。

7/14 10:18

硫黄山山頂をバックにシレトコスミレ。

7/14 10:20

見れてよかった・・・！！！

7/14 10:24

硫黄山山頂にアタック。ここだけ破線ルート、上の方は半ば岩登りです。

7/14 10:29

イワブクロ。ここまで見なかった気がします。

7/14 10:31

ミヤマアキノキリンソウ？

7/14 10:34

ハイオトギリ。

7/14 10:35

硫黄山に登頂。ここで小休止。

7/14 10:43

ときどき、羅臼岳が頭を出します。

7/14 10:43

晴れ待ち中。

7/14 10:51

待っている間、一番晴れた瞬間。

7/14 11:00

知円別岳方面。羅臼岳方面以外は割と開けているんですが。

7/14 11:11

東岳方面。

7/14 11:07

知床連山縦走達成！！下山を開始します。

7/14 11:33

下から見上げる険しい山頂。

7/14 11:33

オホーツク海上の雲海。

7/14 11:33

岬に続く東の稜線を横目に、

7/14 11:47

硫黄川へ下っていきます。

7/14 12:25

マルバシモツケとエゾシロチョウ。

7/14 12:40

雪渓は残っていないので、段差の大きいガレ川を懸命に下ります。

7/14 12:58

ヤマキマダラヒカゲ？

7/14 12:59

硫黄川出合付近で。硫黄山はもう見えませんが、だいぶ下りてきました。

7/14 13:18

硫黄川出合からまた一気に標高を上げ、樹林帯を下りると、ウトロのからのクルーズ船が見えました。

7/14 13:39

新噴火口に到着。ここまで来ると傾斜が緩みます。あと少し。

7/14 14:09

SFに出てくるロボットのような。

【609様から転載させていただきました】ここで盛大に滑って体勢を崩し、左足首を負傷しました。カチカチの土の上がヌメヌメになっているような感じで、めっちゃ滑ります。傾斜と共に気も緩みますが、ご注意ください。

7/14 14:24

旧硫黄採掘跡。足を引きずりながら最後の下りを行きます。

7/14 15:02

登山口が見えました。長い下りだった。。

7/14 15:03

登山口に到着。カムイワッカまであと少し歩きます。

7/14 15:11

カムイワッカのゲート。なお、ここの通行は北海道オホーツク総合振興局への申請が必要です。

7/14 15:14

カムイワッカ湯の滝に到着。観光客がたくさんでした。

7/14 18:16

下山後、船から眺める知床連山。お疲れさまでした！！

7/15 15:50

7つ前に書いたケガの状況。病院で診てもらうと、靭帯が切れているとか。。早く治して道東の山に行きたいのに。。（お見苦しくてすみません）。

撮影機器：

TG-6 OLYMPUS CORPORATION

SO-51A Sony

感想

UTO2014

シレトコスミレを見るために2週間前にトライする予定が、コロナ感染で延期に。。知人に聞いたところまだギリ咲いているとの情報があったため、日帰り弾丸・復路タクシーで計画していたところ、職場の若手2人が1泊で計画していることが判り、便乗させてもらいました。
羅臼平〜硫黄山間は歩く人も少なく、なかなか険しい道のりでしたが、二人＋道中で会った皆さんのおかげで完登することができました。何より、念願のシレトコスミレも見ることができて本当に良かった！
私の調整不足で羅臼岳は回避してしまいましたが、まぁ雲の中でしたし、羅臼側→ウトロ側でも登りたいと思っているので、天候の落ち着く秋頃に行ければなと。
懸念は、下りで捻ってガッツリ腫れている足首の完治にどれだけ時間がかかるか。。来週予約していた幌尻岳はとりあえずキャンセルだな。。。