巻機山・割引岳🍂池塘と草紅葉の稜線歩き
- GPS
- 09:49
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 1,677m
- 下り
- 1,666m
コースタイム
- 山行
- 7:32
- 休憩
- 2:13
- 合計
- 9:45
天候 | 晴れ 九合目から県境群馬側はガス、新潟側は晴れ 気温 桜坂駐車場6時10℃ 16時18℃ 山頂8℃〜10℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2024年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
🍁今年の巻機山の紅葉は例年並みかやや遅めに感じた。頂上部や牛ヶ岳の草紅葉は来週が最盛期、八合目付近は10日過ぎが良いと思う。5合目のブナ林は10月三週目以降。 ・登山口〜三合目:洗堀とゴーロ帯を過ぎると泥濘で滑りやすい。下り時注意。 ・三合目〜五合目:通称「井戸の壁」急坂。樹林帯の九十九折れ歩き。木の根や洗堀で足場が悪い。とても滑るので、粘土質の地面がステップ状になっている。下り時注意。 ・五合目〜八合目:通称「檜穴の段」美しいブナ林。六合目付近に展望台が三か所。天狗岩と布干岩、ヌクビ沢と割引(われめき)岳の眺望。七合目やザレた広場も紅葉が色付き始め。 ・八合目〜ニセ巻機山(九合目):泥濘と崩れた道の急坂。九十九折れ歩き。上越県境山稜から頚城山塊までの素晴らしい眺望が広がる。養生されたガレ場には木階段が敷設。真新しい令和6年製の木階段を歩いてニセ巻機山へ。 ・ニセ巻機山〜御機屋:木道を下り込んで避難小屋へ。巻機山と草紅葉の素晴らしい景色。水場は避難小屋から3分の沢へ。御機屋(山頂標がある)まで約30分の登り返し。逆さ巻機の織姫の池、草紅葉と色付き始めた紅葉が見事。 ・御機屋〜巻機山:木道歩き。山頂が環境保護区にあるため。ロープ前にケルンが積まれている。定番の笑う池塘。 ・御機屋〜割引岳(われめきだけ):北側に下り込む。きれいな円錐の割引岳と美しい草紅葉、北側は草紅葉と越後三山、東側は牛ヶ岳と草紅葉、秋色に彩られた稜線歩き。素晴らしい景色が広がる。 |
写真
感想
10月、神無月。全国の神様が出雲大社へと集い、翌年の事柄の会議を行う月とされる。民間語源なのだが、いにしえから続くとなれば、令和の時代では信じるも信じないも無い。ただ「神奈月」の「武藤敬司」は誰が見ても信じてしまうし笑ってしまう。まさに神業のものまね。
9月30日は、本州の南に秋雨前線と二つの台風があり、秋田県付近に大陸の高気圧がある予想。湿った南風が関東平野に吹き込み、県境山間部に雲を作る。群馬県の形に雲が出来るので面白い。御荷鉾山から県境沿いに足尾山脈までが雲のダムと化す。
そうなれば晴れている新潟県南魚沼へ。巻機山上部の草紅葉が良い時期なので行くことにした。八合目付近の紅葉は10月中旬頃からなので、あまり期待しなかったのだが・・・。
曇る前橋を4時に出発。昭和ICから関越トンネルまで雨だった。国境のトンネルを抜けると晴れていた。予想通り県境山稜が雲を堰き止めていた。塩沢石打ICで下りた。関越トンネルは通常料金の1.5倍計算なので朝夕割引でも高くなる。
県道を東へ。周辺は南魚沼産コシヒカリでも、さらに特Aの塩沢地区。稲刈りは終わったが、水田には根が残り鈍い金色になっていた。朝霧をまとった金城山と坂戸山、朝焼け色の霧に包まれた八海山が出迎える。
国道291号へ。朝日岳縦走路の稜線には滝雲が見えた。新潟側へ流れ込む壮大な景色。林道を走り桜坂駐車場へ。トイレを拝借するので一旦第二に止めた。5台停まっていた。車に付いた水滴で泊りか早出かが分かる。
移動して第一駐車場へ。こちらには2台停まっていた。みな早出で関東ナンバー。桜坂駐車場の桜の木の下に停めた。単に日陰が良かっただけだが、気分は西行。気温10℃で肌寒い。新潟の登山口にある看板には、花の絵と良い事が書いてある。
ヌクビ沢分岐を井戸尾根コースへ。平坦から洗堀泥濘とゴーロ帯で三合目からやや曲がる。雑木林帯にはたくさんどんぐりが落ちていた。時々、上からどんぐり爆弾が落ちてくるので痛い思いをする。
通称「井戸の壁」は急坂で、残雪期にBCの方々が苦労して登っている。4合目からは粘土質の泥濘。木の根もあり滑りやすい。当日は水たまりがほとんどなくて、多少だが歩きやすかった。かなり滑ったが・・・。
五合目手前からは美しいブナ林が広がる。ヌクビ沢の近くまで植生しており、いったい何万本あるのだろうかと思うほど密度が濃い。十日町の美人林など、大したことないと思えるほど壮大な景色。当間山もすごいと思う。
六合目付近は展望台がいくつかあり、ヌクビ沢と天狗岩などの見晴らしが良い。割引岳の頂上部は草紅葉が見えていた。七合目のガレ場には紅葉が始まっていた。ニセ巻機山も見えていたが、その東側にはガスが群馬側から流れて来ていた。
八合目の急坂を歩いて行く。振り返れば、群馬側はガスの中だが清水峠や謙信尾根、大源太山などが見えていた。当日行くはずだった火打山や北アルプスなどもガスの中だった。晴れていれば素晴らしい景色が広がる。
ガスに覆われたガレ地の急階段を上がってニセ巻機山へ。草紅葉が彩る木道を下って避難小屋へ。予想に反してガスだなと、待機か行くか逡巡し、やはり標高を上げて山頂付近で待つことにした。この判断が劇的に景色を見ることとなる。
少し登り上げて、織姫の池の手前で青空が上に見えた。1分ほど立ち止まると巻機山が見え始めた。「これは!」とまた立ち止まると、数秒でガスが晴れて2分経つと快晴になった。素晴らしい草紅葉の巻機山が劇的に現れた。素晴らしい。
織姫の池で逆さ巻機山を撮影し、草紅葉を眺めながら急階段を歩いて御機屋へ。山頂が保護区内にあるので、ここに山頂標がある。笑う池塘と山頂を過ぎて朝日岳縦走路分岐のベンチで昼食。
晴れれば絶景なのだが、残念ながら群馬側のガスが流れてくる。牛ヶ岳は行かず、先ほども晴れていた割引岳へ向かう。ちなみに朝日岳分岐〜牛ヶ岳だけが群馬県みなかみ町、あとは新潟県南魚沼市。
御機屋から下り込む。割引岳までの道は、草紅葉を貫くように続いていた。越後三山はガスの中だが、巻機山山頂部の紅葉と草紅葉が素晴らしい。ミヤマダイモンジソウがたくさん咲いていたので驚いた。
美しい円錐型の割引岳と稜線の草紅葉は谷川主脈に景色が似ていた。山頂へ登り返す。全国で約970ある一等三角点のうちの一つがここにあった。眺めが非常に良い。山頂の北側は紅葉が素晴らしかった。
来た道を戻る。美しい景色と秋の色に包まれながら歩いて行く。ひと気もなく絶景を貸し切り。幾度も立ち止まりカメラにも想い出にも残した。御機屋にも誰もおらずそのまま下り込む。避難小屋には数名休憩していた。
ニセ巻機山から下り込むと、群馬側のガスがとれて晴れて来た。栂ノ頭や米子頭山の県境稜線、八合目の紅葉などが見られた。まだ色付き始めで最盛期は10日頃だろうか。今年は例年並みかやや遅く感じた。
粘土質で泥濘の道に滑りながらブナ林を歩く。5合目の広場で米子沢と滝が見えるが、そのほかは3合目まで、ササ藪と雑木林なのであまり景色が変わらず、尚且つ足場が悪いので長く感じる。
駐車所に戻り着替えて帰路へ。第二駐車場のプレハブで管理人の方に500円を支払う。清水生産森林組合の方だが、ここ5、6年はいつも同じおじちゃんで親しみがある。パジェロをいつも褒めてくれる。
林道から国道291号へ。県道に入ると稲刈りをまだしていた。JAの収集所には玄米の袋がたくさん積まれていた。ひと月前のコメ不足は解消され、今ではスーパーに山のように積まれている。コロナ時のマスクと同じ。本当に必要な量だけ買えばよいのだ。11月には米が余剰供給になって価格が急落するのでは?と思う。
塩沢石打ICから高速道。関越トンネルを抜け群馬に入ると曇っていた。秋の日は釣瓶落とし。子持山の横には雲のすき間で変形した夕日。獅子岩が火を噴くように見えていた。
草紅葉は良い感じに色付いていました。ドウダンツツジやナナカマドなどの木々の紅葉も始まっていたので嬉しい驚きでした。3日前に行った尾瀬より色付きは早かったです。
天候は、晴れてくると睨んだグロさんの見込み通りでした。ニセ巻機山で真っ白だったときにはやっちまったと思いましたが、避難小屋を過ぎた辺りで一気に雲が取れた時には大喜びしました。
雲が流れ流れて一刻も目が離せないような劇場が何度もあり、楽しませてもらいました。
コメント
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月曜日は雲の間を潜り抜け、青空を見つけに行って、見事な草紅葉に遭遇して二人で万歳三唱をやっていたのではないですか、それほど草紅葉が見事で青空と白い雲との共演、もう越後は黄葉真っ盛り時期に入った様ですね。
それと私的感覚からの米騒動時期が過ぎて、今は騒動起きる前の1000円も高くなっているんだから一気に余剰が出て元に戻ればいいなと思いますよ。
お疲れさまでした。
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