東西南北オール鎌尾根を楽しんじゃう2DAYS(^_-)-☆


- GPS
- 30:43
- 距離
- 56.4km
- 登り
- 5,108m
- 下り
- 5,160m
コースタイム
- 山行
- 10:36
- 休憩
- 2:10
- 合計
- 12:46
- 山行
- 14:44
- 休憩
- 3:05
- 合計
- 17:49
天候 | 2日とも槍穂稜線より西側はガスで☁、対して東側はほぼ☀ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
深夜1時着、奇跡的に1台のみ空いてました。 到着時平日にもかかわらず、7割くらい駐車あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆危険箇所 北鎌尾根と南岳新道下部以外はよく整備されていて特に危険箇所はありません。 |
その他周辺情報 | ◆温泉 中崎温泉 10/5(月)pm7:00に行ったら営業終了してました。(T_T) |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
今年の山行テーマ。1泊2日でどれだけ楽しめるか。
「Long & Dreaming 山行!!」
今回の山行はGWに裏銀座から水晶に行ったときに、槍方面を見て
「そういえば、鎌尾根は一つも縦走してないなぁ。。。」
「どうせだから全部一度に行ってみるかぁ。ついでに槍穂の主稜線
も歩けば、まさに槍ヶ岳クロスだよねぇ。」
でも、なんと言ってもバリエーションの「北鎌」。
事前にヤマレコはじめネットでルートを研究しなければ。。。
そんなこんなで休みや天気の条件が合わず見送っていました。
そして、10月。いよいよ雪も降りだす頃だし、タイムリミット!!
ということで、有給を使っていざ今年最難関の山行へ。
奇しくも40代最後の山行となりました。
★ DAY1 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「西鎌尾根から東鎌尾根へ。」
まずはこの時期に新穂高の無料駐車場に無事停められるのか?
奇跡的に奥の方から2番目のところに、狭いスペースで1台空いてま
した。 )^o^( ラッキー
周りに登山者の姿は一切見えないけど、真っ暗な中、登山指導セン
ターからスタート!!
◆登山口〜小池新道〜双六小屋◆
真っ暗でも左俣谷の林道は歩き易く、順調にわさび平小屋を過ぎ
て、石が綺麗に敷き詰められた小池新道へ。
ここも年々整備がされて、「これほど歩き易い登山道はないかも
。」ってくらい。
あっという間に、暗いうちに鏡平山荘を過ぎて、疲れも無いので
そのまま弓折乗越を登り上げる。
ようやく夜も白み始めて、稜線に乗り上げたと同時に冷え込んで
来た。くろゆりベンチ付近からの樅沢岳、槍ヶ岳のシルエットが美
しい〜
そして、今日初めて反対側から登山者に出合い、その後も双六小
屋から新穂高方面へ行く登山者数人とすれ違う。
でも、流石に10月紅葉のピークも過ぎたせいか、双六小屋に着い
ても登山者はまばら。
◆双六小屋〜西鎌尾根〜槍ヶ岳山荘◆
すっかり明るくなったけど、生憎双六岳方面は濃いガスに包まれ
て景色はイマイチ。。。
軽くおやつ休憩して、「さぁ、初めての西鎌へ!」Let's Climb!!
樅沢岳は結構急登なので、しばらく展望の利かないジグザグルート
を登って行く。
西鎌も鎌尾根というだけあって、思ったよりアップダウンが続く。
危険箇所は無いけど、地味〜に疲れがたまってきます。
いよいよ千丈乗越まで来ると、冷たい風が強くなってきて、身体
が冷えてきた。槍ケ岳を見上げる角度がどんどんきつくなってくる
と、酸素も薄くなってきてるせいか身体がだるく、ペースダウン。
「もうちょっと、もうちょっと」
ただ、登山道はザレ気味でも良く整備されてて歩き易いのが幸い。
ようやく肩に乗り上げた瞬間、「ゴー」という音ともにものすご
い烈風が背後から襲い掛かってくる。
「こりゃ、立ってられない。早く山荘に避難しなきゃ〜」
◆槍ヶ岳山荘〜東鎌尾根〜大天井ヒュッテ(泊)◆
山荘前から穂先を見てみると、何人か山肌に張り付いてます。
「烈風で動けなくなってるのかなぁ。。。、今日は止めとこ」
明日北鎌から行きますからねぇ、無理する必要ないし。
山荘の中に避難して、食堂で腹ごしらえといきたいところです
が、 時間が早過ぎたようで取り敢えずカップラとココアで身体
を温めます。
さぁ、風も多少収まったところで、槍ケ岳山荘を出発です。
東鎌尾根はまったく初めて。
こちらからの穂先はまた迫力があって、一番尖って見えますね。
標高を下げるにつれて、左手には北鎌の全貌が現われて、つい
見蕩れてしまいます。
降り基調ですいすい進みますが、尾根の先は西岳への登り返し。
長い梯子を登ったりと疲労が出てきたので、ペースを落として
明日の北鎌のルートを目に焼き付けながら気を紛らわせます。
降り切ったなぁと思ったところで、水俣乗越の道標を発見!!
「ここから降って行くのかぁ。。。、かなり急だなぁ。。。」
「今日もここから既に入って、明日一緒になる人もいるかな?」
ネットで見た風景が目の前に見えて、何だか不思議な感覚!?
貧乏沢がどこか判りませんが、北鎌沢右俣とコルの位置がはっ
きり判って、ちょっと安心〜(^_^)
キツイ登り返しもなんとか乗り越え、バテバテの身体でヒュッ
テ西岳に到着!
歩き続けて11時間経過。順調に予定通り進んできたので、こ
こで大休止。目の前に大好きな常念岳を見ながらのカレーはサ
イコーに美味しかったです(^_^)
東鎌尾根も後半戦。結構まだあるなぁ〜
赤岩岳を越えるとあとは降り基調で、さくさく歩けるようにな
ります。
そう言えば、東鎌ですれ違った登山者は10人いたかなぁ。。。
静かな山行は好きですけど、こんなに少ないとは。。。
ビックリ平まで来るともう目の前に本日のゴール。
ただ、残念なのは確かこの辺りに貧乏沢下降地点の目印がある
はずなんだけど。。。
結局、見つけられず。諦めて大天井ヒュッテへ!!
長い1日目が無事終わりました。
部屋は10人部屋に布団が5つ。まだ自分以外誰もいなくて、今
日はガラ空きみたい。
結局、宿泊者は男女1部屋ずつの計7名。男子部屋ではみなさん
と山談義ができてあっという間に夕食の時間。
自分は明日早いので夕食後即就寝しました。
★ DAY2 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「ドキドキの北鎌尾根から槍山頂へ、そして南岳まで主稜線を行
く。」
◆大天井ヒュッテ〜北鎌尾根〜槍ヶ岳山頂◆
夜の10時に目が覚めて、まだ早過ぎたので寝直しますが、全然
眠れず11時過ぎには部屋を出て食堂へ。
夜中に朝?のお弁当を食べて着替えた後、談話室に入ると北鎌
ルートの解説図が貼ってあったので、しばし眺めて頭に叩き込む。
am1:00ちょっと前。いよいよ緊張のスタート!!
今日も月は明るく、一面星空。
昨日強かった風も穏やか、寒くも無く。絶好の北鎌日和 。
しかも、疲れはまったく残ってない。
《貧乏沢を降る》
昨日見つからなかった下降点の目印。案の定ビックリ平まで通
り過ぎてしまい、GPSで確認しながらゆっくり戻ると。
「あったぁ。これかい〜ただの板切れじゃん。」見逃す訳です。
ちょっと位置を直しておきました。
そして、一旦2mくらい登って、そこからは太いハイ松の絡み
合ったところを掻き分けるように20mくらい下って、ようやく
石ゴロの涸れ沢に到着!
ここからは基本沢通しで降りていきますが、でっかい岩で左岸
を巻いたり、とにかく見た目で岩の安定したところを狙って、さ
くさく降ります。
3分の一くらい降ったところで水が出てきて、どんどん増えて
まさに沢降り。一度大きな岩の上で足を滑らせて沢に落ちかけた
り、巻き道だと思って足を前に出したら、木の枝葉で見えてなく
てガケ落ちしそうになったり。
流石にナイトハイクは危険がいっぱいです!!!
この時ばかりはアドレナリン出まくり〜(^_^;)
それでも、無事天上沢へ予定通り到着できて、第1難関突破で
す!
《北鎌沢右股を登り上げる》
岩ゴロの天上沢を左岸行ったり右岸行ったり、遡行すること
20分。
大きな岩に石が積まれたケルンに到着!
「ここが北鎌沢出合かな〜」
真っ暗で上を見上げてもコルは見えませんが、GPSでどんぴ
しゃ!
「さぁ、ダブルストックでガシガシ行くよ〜」
この沢も水が豊富で、濡れを避けながら右、左と、登り易い
ところをテキトーに選んで進みます。
どれ位経ったかなぁ、ふと下を見下ろすと下の方にヘッデン
の灯りが2つ。「ひとりじゃなかったぁ。」
ほっとしたけど、下に石は落とせないので気を引き締めて。
(それでも、何度か足元が崩れて、危ない!危ない!!)
沢は途中で右俣と左俣に分かれますが、本流が右俣なのは暗
くてもよく判りました。というより暗いからヘッデンの照らす
範囲に集中できたのかも。。。
右俣に入ってもときどき枝分かれして、つい登り易く見える
左側を行きますが、上に伸びる雰囲気がなんとなく違う感じが
して、戻って右側を選んだり。どれが正解?最短?かわかりま
せん。
そしてやっと周りが見渡せるくらい明るくなったところで、
上の方に目指すコルを発見!!最後の50mは真ん中の踏み跡
があるところを進んで2つ目の難関も無事予定通り突破です
!(^o^)!
《北鎌独標まで》
コルまで約4時間半。疲れもそれほど無く写真を撮って直ぐ
出発しようと思ったら、先に男女2人のパーティが見えたので、
ちょっとだけ休んでスタート!
バリエーションどんな感じかなぁって心配してましたが、意
外にも踏み後もしっかりしていて、がんがん行きます。
先のパーティと間を開ける様に調整しながら進みますが、だ
んだん距離が縮まってきて、天狗の腰掛で追い着きます。
先に行かせてくれるのかぁって思ってたら、そのまま出発す
るので、また間を開ける様に進みます。
独標より手前のピークで右側の巻き道で降り始めた先行パー
ティ。
GPSで確認したらたぶん違ってる。。。
途中から登り上げる正解ルートでやっと追い抜くことができ
ました。
そこから何度アップダウンを繰り返したか覚えてませんが、
写真で見た独標が眼の前に迫ります。
「すげぇ、激しいなぁ。。。」
直登ルートで尾根通しが基本らしいですが、取り付きがよ
く判らなかったので踏み後がしかりしたトラバースを選択!
その後狭い岩場を巻くところで3人パーティに出合い、こ
こはどうぞと譲ってくれたのでありがたく先を急がせてもら
います。
パーティのおねいさんに一人で来たって言ったら、
「かっこいい〜」って言われたので気分良かったぁ〜(*^_^*)
逆に「あなたこそ、めっちゃかっこいいです!」
「おぉ〜、ついに槍の穂先が見えた〜♪」
独標を過ぎた後も険しい尾根は続きます。
基本は尾根通しですが、 「こりゃ巻かなきゃ無理でしょ!
」ってところは右側に巻き道を探して行きますが、なぜか踏み
後が途中で消えてたり、巻き過ぎて変なところに行きそうだっ
たので、途中で直登して尾根に登り上げます。
最後の三段ピークを尾根通しで越えると、そこはちょっとし
た平らな場所。「ここがもしかして北鎌平かな?」
何か食べて一息入れてからリスタートしようと思いますが、
やたら寒くて風が出てきたので、休み無しで左側のガレをダブ
ルストックでガシガシ行きます。
もう見上げる角度が凄い状態になってきたら、穂先近し予感
〜♪
ここからはまさにロッククライミング。キワドイところも両
手両足をフルに使って、最後岩の裂け目(チムニーというらし
い)を登り上げて山頂裏の祠から乗り上げる!!
山頂には登山者一人、自分の姿に気付いて労いの言葉をいた
だきました。
「やったぁ!(^o^)!」 やりました。大天井ヒュッテを出発
して9時間半。
予定よりちょっとかかっちゃったけど、満足!満足!!
何枚か写真を撮って、ほっとしてあまりにもお腹が空いたの
で、即下山して槍ヶ岳山荘の食堂でお昼にしました。
食べた後急に胃が痛くなり、落ち着くと今度は眠気が襲う。。
「この後どうしようかな。。。」
◆槍ヶ岳山荘〜(槍穂主稜)〜南岳小屋◆
ここは初志貫徹で槍穂主稜線から南岳へ。
山荘から大喰方面は酷いガスで展望利かず。
さらに空気が薄いところで、疲労感倍増。ストックがあって
良かった。
ルートは去年槍穂縦走で歩いてるので、特に危険箇所も無く。
◆南岳小屋〜南岳新道〜槍平小屋◆
ここは腹ごしらえしないと持たないので、残りの携行食を
食べてゆっくりマッサージして南岳新道をクライムダウン!
ところが、急登のこの新道は細かくジグが切ってあるので、
なかなか高度が下がらないし、とにかくなが〜い。
後半は朽ち果てた階段、梯子のオンパレードで気が抜けな
いし。
あまり手入れがされてないのは利用者が少ないからかなぁ。
冬季は逆に面白そうだけど。
◆槍平小屋〜新穂高温泉(GOAL)◆
南沢で飛騨沢からのルートと合流して、ここからは馴れた
道。
槍平小屋で最後の小休止をして、日が暮れる前に白出沢を
抜けたいのでスピードウォーク発動。
でも、白出沢からの林道歩きでくたびれて、最後の1時間
はヘッデンで駐車場まで行く。
今日はトータル18時間。最長かなぁ。。。
身体は疲れ切ってるけど、気持ちは充実感でいっぱい。
素晴らしい2DAYSでした(^_^)v
こんにちは!
日曜の西鎌尾根はさぞかし爆風だったでしょう!
穂先下のレリーフ撮影されてますね♪
私達は近くは通ったはずなんですが見つけられずスルーしてしまいました!(笑)
前日は風強くなかったですかぁ?
さすがにこの時期だと登山者激減なので、心行くまで楽しめたのでは。
二日で東西南北鎌尾根制覇とは恐れ入りました。三日でジャンダルム越えて新穂高のコースはお楽しみに残しましたね。
来期はゆっくり日中の北鎌尾根を楽しんで下さいね。
コメありがとうございます。
来年もまた別ルートで北鎌に行きたいと思ってます。
穂高稜線の完全縦走も良いですねぇ。。。
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