中央アルプス他 (山と道を繋ぐ旅 2nd-)
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- 距離
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コースタイム
下島駅9:40〜宮田村役場前10:40/10:55〜総合公園東11:35/11:50〜駒ヶ池12:35〜林道終点13:55/14:00〜タカウチ場14:20〜水場分岐14:40/14:50〜池山小屋15:15 (無人小屋泊100円)
【10月9日(金)】2日目・行動11時間 (通算23日目・212時間半)
池山小屋1:00〜尻無1:35〜マセナギ(不明)〜迷尾根2:45〜ヨナ沢の頭(不明)〜分岐4:10〜空木平避難小屋4:30/4:50〜空木岳5:50/6:05〜木曽殿越7:15〜東川岳7:55/8:05〜熊沢岳10:00/10:20〜檜尾岳11:50〜檜尾避難小屋12:05 (避難小屋泊1,000円)
【10月10日(土)】3日目・行動16時間半 (通算24日目・229時間)
檜尾避難小屋5:00〜檜尾岳5:15〜濁沢大峰6:35〜極楽平7:45〜分岐8:05〜宝剣岳8:40〜天狗荘〜駒ヶ岳頂上山荘9:05〜木曽駒ヶ岳9:20/9:35〜玉乃窪山荘9:55〜八合目分岐10:50/11:05〜七合目11:40〜五合目金懸小屋12:35/12:40〜四合目13:10/13:25〜敬神の滝14:00〜上松駅15:30/15:35〜道の駅木曽福島16:35/16:45〜木曽福島市街地17:30〜Dヤマザキ新開店18:20/18:40〜道の駅木曽駒高原19:10/19:15〜宮ノ越駅入口20:10〜道の駅きそむら21:20 (テン泊)
【10月11日(日)】4日目・行動10時間 (通算25日目・239時間)
道の駅きそむら6:00〜境峠9:30〜寄合渡10:35/10:40〜新奈川温泉〜白樺峠13:35/13:45〜一ノ瀬キャンプ場15:25/15:30〜観光センター16:10 (ロッジ蘭山泊8,250円)
【10月12日(月)】5日目・行動12時間 (通算26日目・251時間)
観光センター2:45〜分岐3:10〜三本滝分岐点4:00〜摩利支天4:40〜冷泉小屋5:30〜位ヶ原山荘6:05〜宝徳霊神6:55〜肩の小屋口7:15/7:30〜肩の小屋〜剣ヶ峰〜肩の小屋9:20〜乗鞍畳平9:50/10:00〜十石山登山口10:25〜硫黄岳11:10〜権現社12:05/12:15〜水場〜スキー場ピーク〜平湯キャンプ場14:45 (テン泊700円+温泉400円)
【10月13日(火)】6日目・行動9時間 (通算27日目・260時間)
平湯キャンプ場3:05〜安房峠5:25〜焼岳登山道入口6:10〜下堀沢出合7:25〜焼岳北峰8:25/8:50〜焼岳小屋9:45〜田代橋11:40〜上高地バスターミナル12:05
天候 | 【1日目】10月8日(木) 晴れ 【2日目】10月9日(金) 晴れ 【3日目】10月10日(土) 晴れ/曇り 【4日目】10月11日(日) 雨 【5日目】10月12日(月) 晴れ/曇り 【6日目】10月13日(火) 雨/雪/曇り/晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
その他周辺情報 | ⚫林道終点→トイレあり(紙なし)、水等なし、10台ほどの駐車スペース ⚫池山小屋→協力費50円〜100円、トイレあり(室内)、水あり、携帯電波あり ⚫檜尾避難小屋→協力費1,000円、トイレあり、水場10分ほど極細い、シュラフ・銀マット×10、ファブリーズ完備 |
写真
感想
(敬語は省略しています)
【10月8日(木)】1日目
【下島〜駒ヶ池〜池山小屋】
木曽駒の登山口である、下島駅をスタートする。
ただし目指すのは、空木岳だ。
前回は、その後の計画を「木曽駒のみ」にするか「空木岳経由」にするか悩んでいて、どちらにでも変更できるように下島駅をゴールにした。
そして今回、空木岳を経由する計画を立てる事が出来た。
下島駅からまずは空木岳の登山口まで南下する。
途中、最短ルートを通るために何度か集落の中を通過した。会う人会う人が必ず「こんにちは」とあいさつをくれた。
駒ヶ池は、一大観光拠点になっているようだ。自家用車の方は、ここから駒ヶ岳ロープウェイ行きのバスに乗り換える。とても大きな駐車場とレストランや売店などがあった。平日だというのに観光バスが8台停まっていた。
空木岳への登山口は、駒ヶ池を北側に上がった所にひっそりとある。スキー場の脇から山道に入ると、何人かのソロハイカーと会った。みんな下山して行く。
林道と何度も交差しながら登山道を上がって行くと、やがて林道終点に着く。ここには車を10台ほど停められるスペースと東屋、トイレがあった。8台の車が停まっていた。そこから比較的緩やかな道を上がって行くと池山小屋だ。800メートル手前に水場への分岐があり、その先100メートルに沢がある。ここで水を汲んで置く必要があるのかと思い行ってみたが、全く必要なかった。水は小屋の目の前でも汲む事が出来るのだ。
池山小屋は、山小屋には珍しく、全面ガラス張りで日当たりの良い小屋だった。
【10月9日(金)】2日目
【池山小屋〜空木岳〜檜尾避難小屋】
早着きして早く寝るつもりだったが、全く眠れなかった。
普段、寝ている時間に起きようと言うのだから、元々の計画に無理があった。
空木で御来光を、やりたい。明日中に木曽駒のテン場に入りたい。そんな思いから、無理な計画になってしまった。
午前1時。一睡もしないまま、空木岳山頂を目指す。この時期、中央アルプス稜線は水が期待できないため、2日分4.5リットルを背負い込む。
重い荷物の割に行程は順調だった。寝不足でハイになっていたのもあるかも知れない。
空木平避難小屋まではコースタイムよりも早く着く事が出来た。
この調子だと日の出の30分以上も前に着いてしまう計算になる。そのため、避難小屋で時間調整する事にした。
そっと扉を開けると、中には6人分のシュラフが広げられている。
脇の小さなスペースに横になり、休ませてもらう。
20分休憩して、再び歩き出す。
これでもまだ日の出の10分以上前に山頂に着くはずだ。
ところが一向に山頂が見えてこない。
時間調整したがために御来光を逃したとあっては洒落にならない。
ペースを上げる。
日の出が近い。
駒峰ヒュッテが見えた。
私の予想した日の出の時刻が過ぎた。
ヒュッテから山頂まで10分といったところか。
山頂に日の出を待つ人影が見える。
まだ日は昇らない。
急ぐ。
山頂の道標が見えた。
日が昇る。
荷物を捨てる。
……間に合った!!
とても美しい朝だった。
しかし、調子が良かったのも、ここまで。
ここからは稜線の縦走。それなりのペースを保てるつもりでいたが、ペースが上がらない。足は重くないのに、どこかダルい。
普段なら行動時間が8時間を越えるとペースが落ちるが、今日はまだ5時間だ。
気付くとコースタイムを優に超えても目的地にたどり着かない。
目的地点に着く度にタイムが膨らんでいく。
この先まだ道程は長い。16時までにテント指定地にたどり着くのは難しくなってしまった。
この先にある一番近い宿泊地は、檜尾避難小屋だ。遥か向こう丘の上に、かまぼこ型の異物が見える。あれが檜尾避難小屋だ。あそこまで頑張ろう。寝れば何とかなる。
3つのピークを越えて、檜尾避難小屋に着いたのは12時。
まだ12時だが、限界だった。早く寝て早く出れば巻き返せるはず。
……だが何か大事な事を忘れている気がする。
……そうだ、早く寝れていれば、今日みたいな事になっていないのだ。案の定、一睡もしていないにも関わらず、今日も寝れない。
しばらくすると2人組が入ってきた。
その後、ソロの方が1人。
いつ眠りにつけたのかは、思い出せない。
昨日と同じ時間に目覚ましをセットしたが、起きる事は出来なかった。
【10月10日(土)】3日目
【檜尾避難小屋〜木曽駒ヶ岳〜道の駅きそむら】
2人組が動き出したおかげで、私も起きる事が出来た。2日分まとめてとはいかないが、それなりの睡眠時間が確保出来たはずだ。
5時に出発。当初の計画では、木曽駒で御来光するはずだったので、約4〜5時間の遅れだ。
まぁ今日の宿泊は下界での野宿なので、時間は気にしなくても大丈夫だろう。
ところが今日も体が重い。またしてもコースタイムをオーバーしていく。
極楽平からは、駒ヶ岳ロープウェイが見えた。3連休初日、ゴンドラに乗せられ沢山の人が上がってきた。
宝剣岳は決して難しい岩場はないが一方通行のため大渋滞だ。
もちろん駒ヶ岳山頂もごった返していた。
だが玉乃窪山荘方面へ下ると、こちらには誰一人いなかった。
その後「福島」とある道標に従い、木曽福島方面へ下ったつもりでいたが、道を間違えたようだ。原野駅へ行く予定が2駅手前の上松駅に下りてしまったのだ。途中で気付いたが駅までのコースタイムとしては最短なので、そのまま下る事にした。
何せ体調が良くないのだ。最短で下りられる上松駅へ行き、リタイアする事を考えていた。
しかし、ここからは木曽路、飯田線と並走している。藪原駅まで少しでも進んでおいた方が、今後再度計画する際に楽になる。上松駅から藪原駅までの5駅間に3つの道の駅があるので、そのいずれかでテン泊しても良い。
道中にはコンビニなどもあり、休憩や物資の調達などには困らなかった。
一駅一駅と進んで行き、結局、6時間かけて藪原駅間近の道の駅「きそむら」にたどり着く事が出来た。
この先には公共の交通機関がない。
ここにテン泊して、明日体調が回復しないようなら、藪原駅でリタイアしよう。
【10月11日(日)】4日目
【道の駅きそむら〜乗鞍高原】
朝。予報通りの雨だ。
この先に進めば、乗鞍高原まで交通機関がない。
しかし冬が来れば、乗鞍を越える事は出来なくなってしまう。
進もう。
県道26号線をひたすら北上する。
途中、上高地乗鞍スーパー林道が有料との看板がいくつかあり、歩行者が通れるのか不安になった。
軽トラの農夫の方が「通れる、ただし熊には注意しろ」と教えてくれた。それはそれで不安になった。
鷹を見に来たご夫婦が、この後また天気が崩れそうだから乗って行かないか」と声をかけてくれた。
歩いて旅をしているのだと説明してお礼を言う。
そして、乗鞍高原にたどり着いた。
すぐにこの辺りで唯一のキャンプ場に向かう。
キャンプ場は、静まり返っていた。
やっていない!!
……そしてまた雨が降り出した。
連休の最終日、宿が空いているとは考えにくい。
水だけレストハウスへ買いに行き、熊の出るキャンプ場でテン泊を強行する……なんて事は出来る訳がない。
……バスに乗って帰ろう。
乗鞍高原の中心地は、色々なイベントの会場になる。私もかつて乗鞍エコーラインを駆け上がる天空マラソンに参加した事がある。懐かしい場所だ。
終バスまではまだ2本ある。バスに乗る前に、念のため観光センターへ行き、空いている宿がないか聞いてみる事にした。
するとどうだろう、すぐ近くのロッジにたった今キャンセルがあったようだ。
とんとん拍子に、宿泊が決まった。
ロッジ蘭山。痛い出費にはなったが、とにかく旅を続けられる。美味しい夕食を食べ、温泉につかり、ふかふかの布団で眠りについた。
【10月12日(月)】5日目
【乗鞍高原〜乗鞍岳〜平湯温泉】
暖かい部屋で身仕度できるとは、なんて贅沢な事だろう。パッキングが早く済み、予定より早く出発する事が出来た。
しばらくは天空マラソンのコースを進み、道標に従って山道に入って行く。
星空が、非常に美しい。
山道は、何度かエコーラインと交差するが、登り口には道標があり、下りの際は、ペイントしかない。逆のコースだったら苦戦した事だろう。
途中で、日の出を迎えた。日の光が紅葉をさらに赤く染め美しかった。
肩の小屋口辺りからは、山頂が見渡せた。
しかし、それもつかの間、辺りはあっという間に雲に飲み込まれてしまう。
営業していない肩の小屋の脇に、荷物をデポして山頂を目指す。
山頂は、雲と氷で真っ白だ。正直、後2時間早く着いていればと思う。しかし、睡眠時間、体力、キャンプ場への到着時間を考慮して決めたギリギリラインの計画なのだ。これも仕方があるまい。
下り始めると、続々とハイカー達が上がってきた。その数ざっと200人。中には私服の人、タイツの人、帽子のない人、、、上は寒いですよ。
所々凍りついている私の格好を見て、引き返す人もいた。
畳平には、ちょうど5台編成のバスが到着したところだった。なるほど、さっきの200人は、一本前のバスで来た人達な訳ね。
私は、更に北へ。
また人がいなくなった。平湯温泉に着くまで一人とも出会わなかった。
乗鞍から十石岳分岐を経て平湯温泉へ辿る道は、整備されているものの歩き辛い道の多い難路だ。スキー場のピークに着き、中級者コースのゲレンデを下るのだが、ここもまた歩き辛い。
やっとゴールが見えた時、景色に違和感を覚えた。
ゲレンデにヤギ?が放し飼いにされている。
……スキー場の整備って、ヤギがやっているのか……
平湯キャンプ場。今日のテント泊者は、私だけだ。
温泉に割引で入れると言うので、テン泊代と合わせて1,100円払った。
早速行ってみると、迷子になりそうなほど大きな施設に、すごい数の人、人、人。
連休の最終日。みんなここで温泉入って帰るのね。
混んではいたものの、露天風呂の種類が沢山あり、とても良い施設だった。しかも入浴料500円(割引前)は安い。
(CM→ちなみに田代温泉は、全個室で300円!!)
観光気分を存分に満喫して、テントに戻る。
2日連続で温泉入って、こんな贅沢をしていて良いのだろうか?
そう思いながらも、すっかり気持ち良くなって、眠りについた。
夢「……平湯温泉サイコー」
【10月13日(火)】6日目
【平湯温泉〜焼岳〜上高地】
疲れのためか、温泉の効果か、良く寝る事が出来た。
目を覚ますと、外は雨が降っている。
仕度を済ませ早めに出発する事にした。
平湯の温泉街を過ぎると、国道は峠越えに入る。
霧に包まれた神秘的な森を越え、県界である安房峠を越えると、九十九折の最中にある中の湯温泉だ。ここに焼岳登山口がある。
ここまで約3時間かかった。概ね予定通りだ。
新中の湯登山道は、いきなりの急登だ。
ここまでに体が温まっているため、足がスムーズに進む。急登が終わると、平坦な道、登りと何度か繰り返し、やがて旧道と合流する。この辺りからは焼岳山頂が見渡せるらしいが、今日は全て霧の中だ。
2,300メートルを越えると雨が雪に変わった。
南峰への分岐。道標がない。南峰へは立ち入り禁止のはずだが、もしかしたら上がる事が出来るのか?行ってみようかとも思ったが、良く見ると道に石が並べてある。これはバツのサインだ。
諦めて北峰に向かうが、北峰への分岐にも道標がない。良く見ると雪に埋もれかけたマルのペイントがある。それを頼りに岩道を上がって行くと北峰の道標があった。
さぁ、後は上高地に下るだけだ。
山の北側は風が吹き抜け非常に寒かった。この日初めて手袋をする。
焼岳小屋が冬期小屋なら暖を取らせて貰おうかと思ったが、予想に反して営業していた。
と言うかこの辺りから急に暖かくなり、暖を取る必要もなかった。上は雪とは、嘘のような話だ。
大正池が見えた。ゴールは近い。
今日は、こんな天候なのに終始足取りが軽い。きっと平湯温泉の効能に違いない。
梓川に着くと対岸に、観光客が見えた。
上高地だ。
今年の目標地点、上高地バスターミナル。
何とか年内にたどり着く事が出来た。
北アルプス、そして日本海は、来夏だ。
p.s. 地元の駅、帰り道。飛び出してきた子どもを、クマかと思い飛び退く。
おわり。
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