針ノ木古道〜読売新道(扇沢〜新穂高)
- GPS
- 56:00
- 距離
- 51.8km
- 登り
- 4,409m
- 下り
- 4,723m
コースタイム
- 山行
- 11:22
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 12:32
- 山行
- 10:39
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 11:47
- 山行
- 6:51
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 8:19
天候 | 概ね晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
22:30 竹橋 04:30 扇沢駅 ■帰り 路線バス〜濃飛バス 14:15 新穂高RW 15:30 平湯 17:00 22:55 新宿バスタ |
コース状況/ 危険箇所等 |
■1日 【扇沢〜針ノ木峠〜針ノ木岳】 ・雪渓は歩かず、脇の夏道を登るため、アイゼン不要 【〜針ノ木谷出合】 ・全ルート中の核心部。沢靴の携行をおすすめします。 渡渉は頻出するが、沢の水量によって状況が変わりそう。 ・足場の悪い下降が主体となる。 今回危険だった所は、沢の左岸の岩盤下り1箇所、草付きの下降が1箇所。 いずれもおたすけロープが設置。足場が悪く転倒、スリップしやすい。 【〜針ノ木古道〜南沢出合】 ・沢筋が広がり、渡渉〜古道の高巻きが主体となる。 高巻き以外全般的にはゆるやかな傾斜、アップダウンはさほどきつくない印象。 渡渉は10回は超えるが、8割程度右岸を通過した印象。目印、ケルンあるが、目立たなくなるポイントも。 ・水量次第だが、足を濡らさずに行くのは結構難しい。 特に最後の流れの早い渡渉(お助けロープあり)は、脛まで浸かる。 ・針ノ木古道(高巻き)の取り付きを見落とさないよう注意。 (私は序盤見逃して、急坂を藪漕ぎして復帰) 【〜奥黒部ヒュッテ】 ・南沢出合から〜避難小屋までとても歩きやすくなり、CTは大幅に短縮できる。 ・平ノ渡場以降、崖沿い歩きアップダウンが頻出するため時間がかかる。 急なハシゴの通過が多くなるが、設備の状況確認の上慎重に渡ること。 ■2日 【〜赤牛岳〜水晶岳】 ・昭文社の地図の2/8は、3/8の間違い。 ・赤牛岳までは、延々と上りが続く。 山頂直下の痩せたザレ場の稜線ロープ設置)は滑落注意箇所。通過慎重に。 ・赤牛岳〜水晶間は、一部痩せた足場の不安定な稜線通過があり。落石滑落注意。水晶直下の急登は最後に堪えます。 【〜鷲羽岳〜三俣山荘】 ・鷲羽岳の下降のザレ場、転倒・落石注意。 ■3日 【〜三俣蓮華岳〜双六岳〜双六小屋〜弓折岳〜鏡平〜新穂高RW】 ・全般歩きやすく、整備されている。 |
その他周辺情報 | ・登山届:針ノ木岳登山道入口ポスト ・テン場: 初日 奥黒部ヒュッテ 700円 2日 三俣山荘 1000円 ・温泉 中崎山荘 奥飛騨の湯(新穂高) 800円 http://www.okuhida.or.jp/roten_catalog/detail?id=3311 ひらゆの森(平湯) 500円 http://www.hirayunomori.co.jp/ |
写真
装備
個人装備 |
沢タビ
タビ用ウール靴下
|
---|---|
備考 | 【沢て濡れたこと、靴の処理に関する個人的なことばかりですいません・笑】 前提として、山道具の良し悪しは自分の選択にあり、 どう使いこなすかによって、道具は生きもし死にもします。 今回持って行った沢タビは愛好家も多く、 実際使ってみてコスパに優れた製品だと実感しました。 が、今回はちょっと道具の選択が他にあった気がするようにも感じました。 沢タビは、軽いし荷物ならないので、 今後違った環境で使用してみてその使い方を自分なりに検証してみたいと思います。 以下、今回の振り返り。(あくまで個人感) ・そもそも地下足袋歩きに慣れてない自分に原因があるが、今回のような岩下りを含む地形での沢タビはクッション性が足らず足が痛くなる。渇いた岩、草付きは滑って不向き。針ノ木谷をずっと沢靴で下降したい場合は別の靴がよかった気がする。(話題のハイパーvソールとかよさそうかも) ・今回のようなテン泊で様々な地形歩きの場合、タビか靴かソールの形状を統一すべきだったかも。テン場の足休め、予備靴下としても代用できそうだし。 タビの軽さや省パッキング性は魅力だが、使う場所が限定的過ぎるので、今回はもったいない気がした。 ・沢水は夏場といえ冷たく、ネオプレーンの沢靴下の方がもっとジャブジャブ沢歩けてよかったかも。 ・宿泊を伴う山行で登山靴を濡らすと、乾かす時間を確保できず、翌日以降も半濡れで不快この上ない・笑 濡れた靴下は靴擦れも起きやすくなるので、濡れ対策は必要。タビは素材的に乾きづらく沢以外では水を吸ったお荷物に、そのため日没前テン場での貴重な時間も濡れた登山靴を履くことになり乾かすことができなかった。3日目にようやく渇いたが、帰りのバスでも匂いが消えず隣の人に気づかれないか緊張した・笑 最後に、 今回の山行でついに愛用の山靴が終了。寿命1年半。うちソール交換と補修一回。 山行50回を超えるとさすがにダメみたい。 しっかりと洗浄、天日干しして、しばらく記念に保管。 現時点で一番合ってる靴なので同じ靴買います(買いました)。 ありがとうザンバラン。 |
感想
黒部湖を見下ろす針ノ木岳。
北アでも静かな山域が印象にあって、
かねてより足を運んでみたい山の1つでした。
当初は劔を間近に見れる鹿島槍〜五竜まで行く計画と迷ってましたが、
来月、立山方面へ行く別の計画もあり、ここでもう1つの計画が浮上。
読売新道、ここもテン泊を志した時からの憧れだった場所の1つ。
そして上りで使いたいと思っていた。
一方、針ノ木からの繋ぎ方を調べてるうちに、
針ノ木谷と針ノ木古道の存在を知り、記録が少なめなのもあって興味深々。
自身沢登りは未経験だけど、この針ノ木谷は登山道というよりちょっとした沢登り気分、という触れ込みもあって、
「おー、繋げちゃう!?」
そんなこんなで前置きが長くなりましたが、
この2つの魅力的な道を繋ぐ旅に変更した途端、
胸のワクワクが止まらなくなってきました。
比較的賑やかな針ノ木岳で絶景を堪能後、
針ノ木峠以降テン場まで出会ったのは一人だけ。
沢特有の地形を観察しながら歩くと、
沢慣れしてない緊張感、一方で大好きな渓谷美にワクワクが止まらず、
途中ドボンもしましたが、今後の山行スタイルとして、
沢登り、やっぱりやりたいなぁ〜と改めて感じた日でした。
針ノ木谷以降の長い長い黒部湖の崖っぷちの道から読売新道取り付きへ向かい、
そこから粛々と長大な尾根を登り上げる過程も、
自分の中で何だかドラマチックなものがありました。
森林限界以降の読売新道は、ザレてたりアップダウンもあって結構ハードでしたが、あの赤い稜線を歩く感動はなんとも言えません。
その後の温泉ノ頭〜水晶までも意外と長く、山頂直下の急登は最後堪えましたが、
新穂高側から来るのとはまた違った感動がありました。
最終日は、笠ヶ岳へ目指す予定でしたが、バス時間と体力的なゆとりを考え、
今回は弓折岳で笠へ熱いラブコール送って下山、またの楽しみとしました。
備考に今回の振り返りを長々と綴ってしまいましたが、今回のような沢歩きを伴うテン泊縦走での道具のチョイスも、自分なりにいろいろいい検証になったと思います。
ぶっちゃけ、2日間ずっと足が半濡れだったせいで、「なんて日だ!」と思っただけっていう…笑
長文駄文失礼しました。
◾針ノ木古道について
船窪小屋HPや地元新聞社の当時の記事なとで知ることできます。
(地元新聞社の記事)
http://www8.shinmai.co.jp/yama/article.php?id=YAMA20070826005805
shitroenさん、こんにちは。はじめまして。
いいコース取りですね。
ドラマティック且つストイックな、凄く良いコースと思います。北アの懐深く、人も少なく山に抱かれ、自分と山が真正面から対峙出来た三日間ではなかったでしょうか。
私もこんな山行を何時かしてみたいです。
papibanさん こんにちは
コメントありがとうございます
山奥のひっそりとした源流域を縫うように歩き、沢や尾根を詰め天空の稜線へ、
自分の好きなスタイルは、源流を辿る山旅なのかも?と
昨年の甲武信の源流域に行った経験から、
少しずつ意識するようになっている気がします。
それから、papibanさんもお好きでいらっしゃる山奥の秘境温泉!
これも最高に自然の恵みを生で感じますよね^^
いつか山奥の温泉で星空みながらゆっくり浸かるのが夢です・笑
まだまだスキル的に未熟ですが、少しずつ経験と技術を積んで
山行の幅を広げていきたいと思いますー
shitroen さん
おはようございます。(^-^)/
針ノ木へ行かれると伺った時
きっと得意の縦走だろうな…
とは思っていましたが。
うーーん、実に渋い! w(゜o゜)w
恐らく、多くの男性が憧れる
ルートなのでは。。。
針ノ木小屋の前の道標見て
ここ下りる人いるのかな?と
思ってました。
夢を実現させてしまう
そのバイタリティに感服します。
達成感は半端ないかと。
どれもこれも宝物のような
3日間の思い出ですね!\(^o^)/
大変お疲れさまでした。
sionさん こんにちは
行ってきましたよー針ノ木(^^)
sionさんのレコの通り、山頂スバラでした。なんか山深くて密度濃いなぁ〜って(^^)
黒部ブルーもめっちゃブルーでした。
読売新道は自己満に酔いつつ上り詰めましたが、その後本当に酔っ払いました…
マイナーな針ノ木谷ですが明るい谷でいい雰囲気です。
もし船窪小屋に訪れの際は、ぜひコース候補のお仲間に⁉(^^)
shitroenさん、おつかれさまでした。
【針ノ木峠】から【針ノ木谷出合】までは当然の事ながら厳しそうですが、
【船窪岳分岐】から【平ノ渡場】までも普通の防水靴は当然、
クロックスみたいなサンダルじゃ絶対無理なのですね
当然、専門的な靴へ履き替えた方が安全でしょうし 。
また初めての場合は天候が良く 時間にも余裕がないと、
とても不安になりますね。ましてやガスガス だったりしたら、
熊さんとの遭遇にも神経使いそうですし ・・。
しかしながらそうして苦労し取り付いた読売新道は、ホント魅力的な稜線ですね!!
私ももう少しルートを考案しながら、ぜひ、赤牛ちゃんを目指したいと思いますよ!!
今回のレコもとても参考になりました 。おつかれさまでした
kazuroさん こんばんは
そうですね、針ノ木谷出合までは一部危険なぬめった岩の下降があるのでクロックスだと怖すぎです。滑ったり、グニャりそうです。
針ノ木谷出合以降は渡渉メインなので、結構登山靴でも対処できますが、
ゴム靴で滑るぬめり岩多かったので、やっぱり沢専門の装備の方が安心です。
どこかのネットでは、へたなマリンシューズよりいっそのこと靴下のほうがマシなんて方もいますが、いずれにしても渡渉のたびに毎度じっくり時間もかけてられませんし・・。
全体で凡そCT80%計画でしたので、軽量化とスピード担保するのに
沢履をどうするかはいろいろ悩みましたが、フェルト底はやはり安心感ありました。
一番恐れていたのは増水リスクですが、幸いエスケープも不要で行けました。
kazuroさんにとって思い入れの深い赤牛ちゃん、今後楽しみにしてます!
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