【悲願達成!!槍ヶ岳リベンジ】…自分の登山史上最悪のコンディションだったけど、何とか槍の穂先に立てた…!
- GPS
- 11:56
- 距離
- 38.8km
- 登り
- 1,891m
- 下り
- 1,875m
コースタイム
- 山行
- 11:09
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 12:11
■徹夜明け状態での山行で絶不調。序盤は吐き気、終盤は眠気との闘い。クッソ遅いので、トレランのコースタイムとしては参考にならないと思います…。
■槍の穂先の下りで渋滞。
天候 | 曇り時々晴れ。稜線はガスが晴れない。16時頃上高地では雨。 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
前日22:25新宿のバスタ新宿発、翌5:20頃上高地バスターミナル着 帰り:上高地バスターミナルより18:00発路線バス(最終便)で新島々へ、新島々より19:25発の松本電鉄に乗り換え松本へ、松本より20:00発の新宿行き特急あずさで帰京。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■ババ平〜殺生ヒュッテの分岐あたりまで、小バエ?アブ?のような虫が大量発生。刺されるなどの実害はなかったものの、まとわりついてきてとにかく鬱陶しかった。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
虫よけ
|
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感想
昨年からの懸案事項だった、槍ヶ岳のリベンジに行って来ました!
自分にとって、山を、トレランをはじめるきっかけをくれた山、槍ヶ岳に、山経験ゼロの状態から5ヶ月のトレーニングを経て初挑戦したのが、昨年の8/26。天気は最悪で、稜線は生命の危機を感じるレベルの暴風雨。激しく打ち付ける雨と風に、槍の穂先に登る事を断念し、槍ヶ岳山荘までのピストンで日帰りしました。
(過去レコ:トレランで槍ヶ岳日帰り【大荒れの槍ヶ岳山頂…あと200mで無念の撤退】)
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-706325.html
山頂に、槍の穂先に立ちたかった……無念の中リベンジを誓って一年、今回リベンジの機会を得ました。
ただし、今回もまた家庭の事情により、北アルプス遠征は、「8月中のどこかの水曜日1日」しかありません(涙)。車もないので事前に夜行バスを予約する必要があります。
天候をみて日程調整が可能なら良いのですが…またバクチです。
直前の台風の影響が懸念され、前々日まで決行を迷っていました。また一年前のように暴風雨に見舞われ、結局穂先に登れないんじゃないか…?
しかし、決行日が近づくにつれ天気は回復していき、ヤマテンの予報では晴れ時々霧、てんくらでは一応午前は登山指数A。これを信じて予定通り8/24決行としました。
詳しい山行の様子は、写真を見て頂ければ幸いです。
天候さえ問題なければ、2回目だし、一年分の経験値たまってるし、問題なく槍ヶ岳の山頂踏めるだろうと思っていましたが…、今回、正直かなり厳しい山行でした。
まず、行きの夜行バスで、何故か一睡も出来なかったorz。昨年は熟睡とはいかないものの3時間位は眠れたので、特に対策とかも取らずに乗ったのですが…。今回は足の置き場がなんか気になってしまい、まったく寝付けなかった。
でももう、寝れなかった事はしょうがない、しっかりエネルギーを入れておかねばと、上高地到着直前の揺れるバス車内で、朝食をとりました。直近の甲斐駒での失敗「ご飯、行動食が足りなかった」から、「自分は空腹では頑張れない人間」と思っていたので、まずはスタート前にしっかり朝食をとる事に。寝不足で正直あまり食欲なかったけど、半ば胃に詰め込むように朝食をとる。新島々より先の、カーブだらけの道を進む、左右に大きく揺れるバス車内で。
結果、上高地BT到着時点で、寝不足+無理に食べ過ぎ+車酔い?のコンボで見事に気持ち悪くなっていました(爆)。
バカだ、バカ過ぎる俺orz。
これが槍ヶ岳の遠征でなければリタイアを考えるところですが、一年心待ちにしていた山行なので、やります!
上高地BTをスタートし、オエオエえずきながら苦悶の表情で走る。完全に変な人。なにしに来てんだか。
ババ平以降徐々に傾斜が出てくると、息が上がってしまいペースが上がらない。甲斐駒の時と一緒だ…体調不良に高山って事もあるが、ベースの心肺機能が落ちてる…。去年はもっと楽だった。去年は決行前の3ヶ月位は良くインターバルトレーニングをやっていたが、今年はトレーニングの時間がとれず、やっても筋力維持の為の筋力トレーニングの割合が多かった。そのツケか??
天気は、雨は降らず時々青空が覗くものの、くもりがちで稜線はガスの中…。また、槍の穂先は望めないのか…。
しかし、苦しみながら登って行くと、殺生ヒュッテの分岐辺りで、初の槍の穂先が、ガスの中から姿を現した…。槍〜今行くぞ〜。力を振り絞り槍ヶ岳山荘まで登った。
槍の穂先はガスに包まれつつも、どっしりと聳えていた。この天候では、頂上からの360°の大展望で北アルプスを見渡す事は望めない。でも、穂先は雨に濡れていない、強風は吹いていない…今度こそ、山頂に立つことが出来る。
昨年その前で涙を飲んだ「槍ヶ岳0.2km」の標識を越えて、槍の穂先へと進む。
僕は以前、山を始めて日も浅い頃、槍の穂先の練習のつもりで奥武蔵の伊豆ヶ岳の男坂に挑んだが、雨に濡れてツルツルの岩壁をまったく登れず返り討ちにあった事で、岩場・鎖場に苦手意識を持っていました。槍の穂先、本当に登れるんだろうか…。
しかし、始まってしまったら全然難しい事もなく、これ面白い♪と楽しんで登れました。
勿論、舐めるつもりはありませんが、必要以上に怖がる必要もない、と実感できた感じです。
三点支持、手や足をかけた岩が動かない事を確認してから体重をかける、鎖に頼りすぎない、etc、その場その場で安全確保のためにやるべき事をキチンと繰り返していれば、長い岩場も難なく登れてしまう、そんな成功体験を得ました。ありがとう槍の穂先、もう、岩場アレルギーはない!
そしていよいよ最後の梯子を登り、槍の山頂に立つ時が来た。
ずっと憧れだった山の頂きに立った時、自分はどんな反応をするのか…、いい年して泣いてしまうのか?笑顔が溢れるのか?
山頂に立ったとき、おもわず「やった…‼やった…!」と小さくガッツポーズ、その後はいろんな感情がこみ上げてきて、それ以上言葉がなかった。
達成感?満足感?やり残した思いを片付けた安堵感?努力が報われた悦び?眺望が無い事への少しガッカリした気持ち?
いろんな思いが入り雑じり、「やった…」以外、言葉が出てこなかった。
少し落ち着いて、周りの人と写真の撮りあいなどしながら、暫し山頂で過ごす。ガスで眺望は無く、時々ガスが切れて眼下の槍ヶ岳山荘や、頭上の青空が見える。周囲の北アルプスの山々はまったく見えない。弱いが風があり、少し暖かかった。もし日帰りでなければ、もう少し山頂にいたい。槍ヶ岳山荘辺りでガスが晴れないか粘りたい。だか日帰りなので、そろそろ下山しなければいけない。
槍ヶ岳山荘で昼食をとり、13時過ぎに下山開始。
下山中、始めての雷鳥の家族に遭遇するなどうれしいサプライズもありつつも、終盤は眠気との闘い。最後また徳沢辺りで走れなくなり、早歩きに切り替え、最終バスの20分前に上高地バスターミナルに到着。なんとか2年連続ギリギリの日帰り成功で上高地を後にしたのでした。
■感想
苦しみながらの山行、眺望はゼロ。それでも、自分にとって山を始めたきっかけであり、ずっと憧れの山だった槍ヶ岳の山頂に、今回無事立てた事は本当に良かったです。
何故「槍ヶ岳」に「トレラン」で行く事にそんなに拘るのか?と言われそうだが、僕は槍ヶ岳に出会わなければ、トレランも、登山自体もやっていませんでした。
ずっと前からトレランをやったみたかったけど、登山も長距離ランニングもしたことがなく、始めるきっかけがなく踏ん切りもつかず、10年近く心の底にしまっていた僕が、槍ヶ岳という山を知ったのが、昨年の3月。山に無知だったからこそ、日本にこんな山があること、そしてその頂上に立てる事が衝撃でした。人生で初めて、苦しい思いをしても山に登ってみたいと思わせてくれた槍ヶ岳。しかし、槍ヶ岳に登るのは標準で2泊3日、僕は家庭の事情で行けても日帰り…。憧れのまま諦めるしかないのか…。だが、ずっとやってみたいと思っていたトレランなら1日しかなくても槍ヶ岳に登る事が出来る…!これだ、これしかない!
その時から、「トレラン」と「槍ヶ岳」この2つは僕の中でセットで、特別な思いがあります。
思い立ってから約1年半。今回漸く目標が達成できた次第です。
山頂で晴れて360°の大展望を見ることが出来なかった事は残念です。でも、「悔しいのでまた絶対すぐにリベンジしたい」という感じは、今回は有りません。山頂を踏めた事で、一つの区切りがついた気がします。勿論、別にもう槍ヶ岳はいいや、というわけでも、山をやめる訳でもありません。
槍ヶ岳に登りたいとの思いから、近場の低山の練習トレランから始めた僕の登山。いつの間にか、山そのものにはまり、登ってみたい山は、関東甲信越から故郷山形を含む東北までを中心に気づけば数十座。始めた時点で5km走るのがやっとだった自分が、練習として少しでも足しになればと、フルマラソンを走り、トレイルレースに出場。槍ヶ岳との出会いが僕の人生を変えたと言ったら大げさだけど、趣味の世界を、価値観を大きく変えました。
でも振り返ってみると、やはり今までは山もトレイルランニングも、それ自体を純粋に楽しんでいるつもりでも、どこかで「槍ヶ岳の練習」みたいなところがありました。
今回槍ヶ岳の山頂を踏んで、一つの区切りと、満足感は得られました。
だからこれから暫くは、槍がきっかけをくれた山の世界を、もっと素直に、純粋に、その山を登る事自体を楽しむ、そんな登山をしてみたいと思います。トレーニングし直して、マラソンやトレイルレースに出て、心のままに走る事自体を楽しむために走ってみたい、と思っています。
それでも僕の登山人生がこれからも続くなら…、何かの節目でまた「きっかけの山・槍ヶ岳」に猛烈に登りたい時が来ると思うので、「山頂からの360°大展望リベンジ」は、その時にとっておこうと思います!
ありがとう槍ヶ岳!
次の登山が楽しみだ!
Nao3180
悲願のリベンジ達成おめでとうございます。やりましたね!
体調不良にも関わらず心折れずによく走り通せましたね。気持ちの強さを感じました。
念願が次々と叶い次の目標もあるのでしょうか。次のレコも楽しみにしております。
kuutarouさん
お祝いコメ、ありがとうございます!
そしていつも応援ありがとうございます
お陰さまで無事悲願達成とあいなりました
もちろんこれからも色んな山に挑戦していきますよ
今後は食事や行動食の量・タイミングといったさじ加減と、夜行バスで長距遠征する際の車内の過ごし方も課題となりそうですが(苦笑)、いろいろ研究しながらこれからも山を登っていこうと思います
Nao3180さん
初めまして!熱いレコ拝読させて頂きました。私も初め槍沢からの日帰り考えましたが距離が長いので最短の槍平からにしました トレランは怖くて出来ないのでノロノロ登山でしたけど
次のチャレンジ頑張ってくださいね!
memechanさん
こんにちは。熱いを通り越した暑苦しい(!?)レコを読んで頂き恐縮です。
ありがとうございます
槍沢からトレランとは言っても、ほぼ平坦な上高地〜横尾間を走ったくらいで、後は高速ハイクみたいな登山ですよ。もっとも、帰りのバスという制限時間アリなんですごく緊張感は有りますが
槍の日帰りだと、memechanさんもいかれた新穂高から槍平を登られるコースをとる方が多いみたいですね。人も少なくて、一気に標高を稼ぐコースは気持ち良さそうですね
次に槍に行くときは、僕もそちらからゆっくり登ってみたいですね
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