南アルプス(聖平〜聖岳〜兎岳〜中森丸山〜大沢岳〜赤石岳〜荒川三山〜蝙蝠岳〜塩見岳〜三伏峠)


- GPS
- 56:00
- 距離
- 64.5km
- 登り
- 7,391m
- 下り
- 6,702m
コースタイム
【20090817】聖平450―455主稜線(上河内岳分岐)―518薊畑(西沢渡分岐)526―613森林限界622―631小聖岳633―717(休)727―805聖岳(807―826奥聖岳837―853)917―1010聖・兎のコル1038―1135兎岳避難小屋1145―1200兎岳1208―1310小兎岳1330―1426(休)1442―1455中盛丸山1500―1515百間洞分岐(―大沢岳三角点―1536大沢岳中央峰―大沢岳三角点1550―1605)1615―1705百間洞(幕営)
【20090818】百間洞538―643百間平653―730馬ノ背ピーク736―750大斜面下コル―817(休)830―935赤石岳1025―1044赤石小屋分岐―1102小赤石岳1109―1147ダマシ平(位久光霊神の碑)1208―1225大聖寺平1238―1315荒川小屋(幕営)
【20090819】荒川小屋530―720前岳・中岳のコル(⇔726荒川前岳731)740―750荒川中岳820―910(休)917―950悪沢岳(荒川東岳)1030―1055丸山1100―1140千枚岳1205―1220千枚小屋分岐―1240(休)1245―1325(休)1355―1355マンノ―(万斧)沢ノ頭―1436ガレの縁1455―1533(休)1539―1615吊橋1620―1625二軒小屋(幕営)
【20090820】二軒小屋615―650蝙蝠岳登山口655―738(休)745―817中部電力管理棟830―912(休)925―1008(休)1018―1100(休)1140―1228(休)1238―1317水場分岐(1325―1330水場1355―1410)1418―1430徳右衛門岳(幕営)
【20090821】徳右衛門岳500―558(休)605―645四朗作ノ頭700―735(休)740―800蝙蝠岳805―843窪地900―915無名峰(2758m)―1000(休:2845mの先)1015―1035北俣岳―1105仙塩尾根縦走路(1115―1142塩見岳東峰―1145塩見岳西峰・三角点1150―1155塩見岳東峰1200―1230)1247―1312池ノ沢小屋分岐―1325雪投沢源頭幕営地(幕営)
【20090822】(停滞)
【20090823】雪投沢源頭幕営地230―254仙塩尾根稜線257―355北俣岳分岐410―455塩見岳東峰555―塩見岳西峰600―650塩見小屋710―724塩見新道分岐(―757権右衛門山802―826)830―953本谷山1000―1047三伏峠1055―1105三伏峠小屋1145―1200塩川分岐―1225水場―1155豊口山手前のコル1200―1335鳥倉登山口
過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
【復路】鳥倉口登山口1425=(鹿塩・塩の里で10分休憩)=1615伊那大島1638〓1843上諏訪(⇔片倉館・入浴)2017〓2133甲府2136〓2300高尾2301〓2349中野≒自宅 *JR区間は「青春18きっぷ」利用。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
(1) 徳右衛門岳手前の水場については、二軒小屋のキャンプサイト脇の看板に案内がある。 (2) 権右衛門山へは塩見新道が巻いて山頂を通過しないので、最後はわずかではあるが、藪漕ぎして適当に登る必要がある。 |
写真
感想
南アルプス南部主脈は、1977年8月に「塩川小屋〜三伏峠〜烏帽子岳〜小河内岳〜悪沢岳〜赤石岳〜椹島」、1978年10月に「本谷口〜西沢渡〜聖岳〜上河内岳〜茶臼岳〜易老岳〜光岳〜横窪沢小屋〜畑薙大吊橋」といずれも学生時代に歩いただけで、30年以上もご無沙汰している。標高ベスト100山の未踏がこの付近に残っているので、それら(兎三山や蝙蝠岳)を踏むことを主たる目的として、この夏休みの計画を立案した。夏休み一週間をフルに使って、8泊9日の幕営山行。もともとの案では、塩見岳から雪投沢を下って大井川を渡り、対岸の池ノ沢を登り返して白根南嶺に出てこれを南下し、伝付峠を目指すというさらに意欲的なものであった。実際には、途中で雨で停滞したために、雪投沢〜池ノ沢のクラシック横断ルートより先は諦め、塩見岳から三伏峠に抜けて下山した。
・荷物を減らすために、シュラフはやめにして、羽毛服上下とシュラフカバーで寝ることにした。それでも食料7泊分を詰め、出発のときにはザックがはち切れそうで、登山靴は袋に入れて手でぶら下げていた。なお、千枚小屋は焼失したとの情報があった。
・1日目は椹島へ入山するだけ。静岡駅から季節限定の登山用バス(乗客12名に運転手さんと車掌さん)で畑薙第一ダム手前の登山相談所に行き、ここで東海フォレストの系列山小屋宿泊者用送迎バスで椹島へ。テントを張って、夕食と入浴のセットのみ申し込む。テント場は広々としているのだが6張しかなく閑散としていた。
・2日目は聖平まで。天気は良いが、ひさびさの重い荷物でペースは上がらない。行程的には短いので、あわてずじっくりと歩く。滝見台をすぎることから聖岳が望めるようになり、気分が盛り上がる。聖平手前では、沢沿いにトリカブトなどのお花が見事に咲き誇っていて、夏山賛歌。聖平のキャンプサイトはそこそこ(13張)賑わっていて、さびしくない。テントを張り終えてから、薊畑まで散歩にでかける。夜は満天の星。
・3日目は聖岳を越え、兎三山(兎岳〜中盛丸山〜大沢岳)を縦走して百間洞まで。せっかくなので、前聖岳(3013m)だけでなく三角点のある奥聖岳(2978.3m)まで空身で足を延ばす。兎岳ではタカネビランジが咲き誇っていた(この花の名前は、その後仲良くなった関西の夫婦連れの方から教わる)。大沢岳ではちょっとガスが登ってきたが、それを除けば、この日も上々の天気。聖〜赤石の区間は穴場で人が少なく、じっくり山を楽しめる。百間洞は閑散としていて、さびしいくらい。テントは他にもう1張だけで、関西からの自称アラフォーの単独行女性。写真が趣味で連泊しているとのこと。
・4日目は赤石岳を越えて、荒川小屋まで。この日も素晴らしい天気に恵まれる。百間平付近はとても気持ちの良いところ。ここから赤石岳まで、近いようだがなかなか辿りつかない。咲き誇る高山植物になぐさめられながら頑張って、なんとか絶頂へ。さすがに南アルプス南部の盟主だけあって、北側からの登山者が多く、山頂の賑わいはなかかなのもの(団体さんもいてちょっと騒々しいくらい)。十分に展望を楽しんだりしてから、小赤石を越えダマシノ平、そして、大聖寺平へと下る。途中、携帯電話の電源を入れると、人事異動関係の業務用メールが入っていて返信しておく。まさかこんなところから連絡しているとは思わないだろうなぁ! 荒川小屋はけっこう大規模な増築工事をしているようで、ややこぶりのショベルカーなどが活躍していた。テントは全部で4張のみ。奮発して寝具を借りたらシュラフに加えて毛布も付いてきた。お陰で大変暖かくぐっすり寝れる。
・5日目の天候に恵まれる。お花畑の中をトラバース気味に出発し、しばしば赤石岳を振り返りつつ、前岳と中岳の中間点に出る。まず前岳を往復してから3000m越えの稜線を楽しみながら中岳へ。悪沢岳がでかい。一旦コルに下りてから、ルートはどこを登っているのかと思うような急斜面に上手にルートが作られていて、悪沢岳の山頂に。ここで仲良くなった関西からの夫婦連れの方と一緒に写真をとったりした。キャラメルを頂戴したので、お返しにミニトマトをさし上げたのだが、このミニトマト(生もの)をさし上げたことがとても感動して下さったとのこと(後日、メールを頂戴したりして知る)。丸山から千枚岳までもとても気分の良いコース。千枚岳からマンノー沢の頭まで下ると樹林帯となり、どんどんと高度を下げる。気温も上がったためか、最後の急坂がきつかったせいか、大井川を渡る吊橋に降り立ったときには、汗びっしょりになっていた。二軒小屋についてテントを張ってのんびりしていると、かなり時間がたってから例の関西からの夫婦連れが下りてきた。お二人は小屋泊まりなのだが、テント場まで来て缶ビールと柿ピーとを差し入れして下さった(お二人はここから山を下りて帰阪)。この晩も小屋からシュラフを借りて暖かくして寝る。
・6日目は曇天だが、樹林帯の中を歩く一日なのでちょうど良い。中部電力の管理棟を過ぎてからダケカンバやシラビソの樹林帯に入り、いかにも南アルプス南部という感じのすばらしい樹林帯をエンジョイする。徳右衛門岳の手前の水場も思いのほかしっかりした水場でありがたい(ここで下着を洗濯)。山頂直下の林の中にぽっかりと空いた1張分のスペースにテントを張る。
・7日目は雨交じりの曇天でスタート。四朗作ノ頭で森林限界を越えるが、ガスで何も見えない。ここで雨具を着る。楽しみにしていた蝙蝠岳でも全く展望なし。休憩もそこそこに塩見岳へと向かうが、西風が強く、ところどころでは身体が持って行かれそうになる。ザックにつけていたカバーのひもがちぎれて飛んで行ってしまいそうになったが、かろうじてハイマツにひっかかってくれたので回収する。北俣岳の手前までくると少しだけガスが切れて、蝙蝠岳を振り返ることができたものの、塩見岳はずっと雲の中。仙塩尾根にでたところでザックをデポし、塩見岳までピストン。ほとんど何も見えず。塩見小屋から来た登山者と写真を取りあってから引き返す。雪投沢を下るのに、増水している中を下るのはいやだなぁ、と思っていたのと、あす以降のお天気も心配なので、雪投沢源頭の樹林帯のキャンプサイトで幕営とする。この時点で、伝付峠まで行くことは諦め。なお、水はちょっと先の本流に下りたところで手に入った。
・大井川を横断して白根南嶺に上がる希望をもっていたが、8日目はさらに天候が思わしくなく、未知の沢沿いを一人で歩くのもリスクがあると判断して、停滞とする。これで白根南嶺に抜けることは断念。テント内で地図を読んだりラジオを聴いてのんびり過ごす。夕方、少し天気が回復したので、仙塩尾根稜線まで上がって写真を撮るが、風は強い。
・最終日、塩見岳で日の出を迎え、塩見小屋を越え、さらにせっかくなので権右衛門山の山頂も踏んでから、三伏峠へ。ここのキャンプサイトにはたくさんのテントがあった。鳥倉ルートで登山口へ下山。バスは乗客が5名で、これに運転手さんと車掌さんの2名。帰りに、上諏訪で途中下車し、片倉館の仙人風呂で一週間の垢を流してから帰京する。帰宅したのは、24時を回っており、これにてこの年の夏休みは完了。
ひさびさの長い幕営縦走だったが、食料のバリエーションを考えなかったために、朝食の力(餅入り)ラーメンに飽きてしまい、最後の方では、(食欲はあるのだが)喉を通らないところを無理やり飲み込んだ。
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