大峯奥駈道をちょこっとやってみた
- GPS
- 64:41
- 距離
- 50.5km
- 登り
- 3,962m
- 下り
- 3,575m
コースタイム
- 山行
- 10:59
- 休憩
- 4:47
- 合計
- 15:46
- 山行
- 8:17
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 10:09
- 山行
- 10:28
- 休憩
- 0:43
- 合計
- 11:11
天候 | ほぼ晴時々曇り、5月4日は午後より霧雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
近鉄:阿部野橋〜吉野 JR:大阪〜吉野口(乗り換え)近鉄吉野口〜吉野 ※吉野口駅はJR・近鉄相互乗り入れ ●八経ヶ岳から下山の場合 奈良交通バス 坪内〜近鉄下市口 洞川〜近鉄下市口 天川川合〜近鉄下市口 ※坪内からのバスより洞川・天川川合からのバスの方が本数が多い ●釈迦ヶ岳から下山の場合 奈良交通(R169ゆうゆうバス) 前鬼口〜上市駅(非常に本数が少ない) 奈良交通(日本最長の路線バスで有名な路線) 旭橋〜五條駅(バス停への下山に非常に時間がかかる) ●登山者情報によると天川村役場は無料で自動車が駐車できるらしい? |
コース状況/ 危険箇所等 |
山上ヶ岳の大峰山寺にはトイレがありません。 トイレは周辺の宿坊にお願いして使わせていただきます(嫌な顔はされませんのでご安心ください) |
写真
感想
神戸在住時に山上ヶ岳、稲村ヶ岳は登りましたが、その頃は「大峯奥駈道」は残念ながら知りませんでした。
ここ数年、話題に上がる事が多く、一度はやってみたいと思っていたので連休を利用して歩く事にしました。
ただ、私の足ではどう頑張っても熊野本宮大社まで行けるわけも無く、あまり先まで行くとバス停まで下山するのにほぼ一日かかったり、バスの本数が少ない所に下山しなければならなくなる可能性もあるので今回は八経ヶ岳で降りる事にしました。
1日目少しでも距離を稼ぐため前日に吉野入りをするため17時広島バスターミナル発の高速バスで大阪駅に向かいます。
大阪駅到着後は環状線にて天王寺に向い、近鉄阿部野橋発最終の吉野行特急列車に乗る事が出来ました。
吉野到着後は調べておいた高城山休憩所で幕営して朝を待ちます。
歩き始めは緩やかな登りで歩きやすいのですが、青根ヶ峰を越えるとアップダウンがきつくなります。
考えるとこのルートは基本修験者の業のための道なので歩くのを楽しむために作られてはいないのでしょう。
歩いていて「何でここ巻かないんだろう、しんどいなぁ〜」と感じながら登るとピークに行場があったり、特に吉野から大峰山寺のある山上ヶ岳の間はその意味合いが強い感じがします。
歩き疲れてもう少しで洞辻茶屋という辺りに岩場と鎖場があるのですが、いつもなら岩場と鎖場が出て来ると「楽しいなぁ〜」と思えるのですが、今回は正直「めんどうくさいなぁ〜」と思ってしまいました。
時間的にはまだ余裕がありましたが、小笹の宿まで行く自信が無かったので洞辻茶屋のご主人にお願いして朝まで休ませていただく事にしました。
暗くなってから1名とその後2名パーティが来られ翌朝まだ暗いうちに出発されました。
ただ、今回は快諾していただけましたが、いつも泊まれるわけではないので宿泊所としてあてにはしない方が良いと思います。
また寝かせていただけても寝袋のみでテントと火器は使用できないようです。
2日目は朝のうちは青空の広がる良い天気です。
山上ヶ岳までの登山道は過去数回通っているので、西の覗などの行場は今回はスルーして山頂を目指します。
本堂到着後一旦お花畑まで登り景色を楽しんだ後、大普賢岳を目指し下ります。
途中の小笹の宿では小屋の裏に沢があるので水を補給できます。
この辺りから天候も少しずつ怪しくなってきて大普賢岳を超えた辺りからは霧雨の様な雨も降ってきました。
なお、山頂から戻らずに行者還岳方面に行く場合は問題が無いのですが、一旦大普賢岳の肩に戻ってから行者還岳方面へ行く場合は注意が必要です。
というのも肩にある標識ですが、行者還岳を示す標識が和佐又山側に立っていて間違いやすくなっています。
私も思わず標識に従い和佐又山側に下ってしまい20分程進んだ所であまりにも激下りするのでおかしいなぁと感じGPSを見て間違いに気が付きました。
再び戻って改めて標識を見ると和佐又山側からは和佐又山の文字が見えて判るのですが、反対側からはその文字が見えません。
また大普賢岳を巻いて行者還岳へ向かう道には目立つ標識が無いので本来この標識は180°反対方向に建てるべきだと思います。
大普賢岳から行者還岳の間はアップダウンや鎖場、狭い岩場が多くあり天候が悪く展望が無いこともあって非常にしんどいです。
またこの辺りの木製階段は傾いたり傾斜が急なうえに足を置く部分が丸くなっているので雨天の滑りやすい時には怖くて前向きに下りる事が出来ず、ほとんどの階段は後ろ向きに手足を使って下りました。
行者還岳山頂への分岐に到着しましたが天候も悪く展望も望めないので山頂はスルーして避難小屋に向かう事に。
到着時、非難小屋はまだ1階にも空いたスペースがあったのですが、途中で年配の3人パーティを抜いてきた事を思い出したので、荷物は重いものの2階の空きスペースで寝る事にしました。
翌日は曇り空ですが時折薄く青い部分も見えるので天候の回復を期待させます。
案の定、行者還トンネル上を通過する辺りからは周りの展望も開けるようになり日差しも回復してきました。
行者還避難小屋から奥駈道出合辺りまでは多少のアップダウンはあるものの気持ちの良いトレールが続きますが、聖宝ノ宿跡周辺から徐々に高度を上げ急登が多くなり長い階段も現れます。
弥山直下の急登を登り終えると弥山小屋の屋根が見え、小屋の前に飛び出します。
一息ついた後、まず弥山山頂に登り折り返して八経ヶ岳へ向かいました。
八経ヶ岳から日裏山を経由して下っても良かったのですが、狼平避難小屋での宿泊も考慮に入れていたので一旦弥山に戻ってから天川川合方面へ下山する事にしました。
狼平への登山道は激下りで非常に長い階段が続くため登りの場合は非常にしんどいと思われます。
狼平の小屋に到着しましたが小屋自体は綺麗なもののトイレは無く、小屋周辺の沢は汚染されているという情報が良く判ります。
時間も12:30と早い事からもう少し下に下りてみる事にしました。
途中、栃尾辻に荒廃した避難小屋がありますが、中でテントでも張れないかなと思っていましたが、実際見てみると、内部の地面が土という事もあり小屋の中にはティシュやちり紙が散乱していて避難小屋というよりは隠れてできるトイレの様に使われている形跡があったのでさすがに内部にテントを張る気が起きませんでした。
計画では今晩もう一日山で泊まり明朝再び吉野に戻って寺社巡りをしたかったので今日は何処かで幕営するつもりでした。
候補地としては狼平非難小屋と下のヘリポート辺りに屋根だけの東屋があると聞いていたのでどちらかに幕営するつもりでしたが、林道との出会いを通り越してそのまま登山道を進んでしまった結果、気が付くとヘリポートを通り越してしまいました。
登り返して戻ろうかとも思いましたが、狼平ですれ違った女性がヘリポートは判らなかったが途中に周りが開いた屋根だけある休憩所があったと言っていたのでもう少し下ると東屋が出て来るのかと思いそのまま下る事にしましたがとうとう集落に出るまでそれらしき建物は見当たりませんでした。
今思えば気が付いたときにUターンするか林道に出合ったところで登山道を離れ林道を下ればよかったのですが、仕方なく町の観光案内所に行ってみると役場の職員らしき人がおられ、「本日素泊まりでもよいので泊まれる所はありますか」と聞いてみましたが、「こちらでは判らないので各々の宿に聞いてみてください・・でも連休ですからねェ・・空いてないかも・・」と観光案内所らしからぬ回答しかもらえず、念のため天川川合のバス停に行ってみると事前情報では無かった18:12発のバスがある事がある事が判りそのままバスに乗って帰る事にしました。
今回は大峯奥駈道の約半分を歩く事が出来ましたが、再度残り半分を歩きたい気持ちはあるものの、続きをやるなら八経ヶ岳まで登り返さねばならず稜線までほぼ一日かかる事から行う時期の調整が非常に難しそうです。
なお、予定していたヘリポート近くにある東屋ですが、帰宅して調べてみると、水害の影響で林道と共に流されてしまい現在は跡形も無い様です。
という事はあの女性登山者の言っていた建物って何だったんだろう…謎です。
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