白馬岳
- GPS
- 27:10
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 2,167m
- 下り
- 1,584m
コースタイム
猿倉6:50-7:50白馬尻小屋8:05-9:55岩室跡10:05-11:55白馬岳頂上山荘12:05-12:25白馬山荘13:00-13:20白馬岳13:45-14:00白馬山荘
25日
白馬山荘5:00-5:15白馬岳15:30-5:55三国境5:58-6:25小蓮華山6:40-7:40白馬大池山荘8:00-8:17乗鞍岳8:18-8:47天狗原8:48-9:30栂池自然園
天候 | 24日 晴れ のち 曇り 夕方雨 25日 晴れ 時々 くもり |
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過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
車は白馬八方第2駐車場へ駐車(無料) 白馬八方バスターミナルから猿倉まで定期バス(900円) 帰り 栂池自然園から栂の森までロープウェイ(720円) 栂の森から山麓駅までゴンドラ(1,000円) 栂池高原ゴンドラ山麓駅から八方バスターミナルまで定期バス(500円) 駐車場で車回収 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大雪渓は、常に落石が発生しつづけているので歩行時は、常に周囲に注意を払い、なるべく速やかに通過することが必要です。(この日も雪渓部分周辺では落石の音が響き渡っていたり、少し前を歩いていた人は、雪渓を転がり落ちてくる石に遭遇したそうです) 白馬大池から栂池自然園への下りでは、すべてが湿っぽく石や木が滑りやすく何回も滑りましたので、歩行時は十分な注意が必要です |
写真
感想
塩見岳に続いて、この週末第二弾。
以前から行ってみたかった白馬岳でしたが、最近急に、大雪渓を登ってみたい、この時期のお花畑を体験してみたい、白馬山荘に泊まって夜は星空を眺めたい、という野望が沸々と湧いてきており、超有名な山小屋で混雑が必至な山小屋に泊まるには、土曜日はなるべく避けたいという思いで、めったにない日曜日に宿泊できる日程であるというのが決め手で、塩見岳の疲れを引きづりながら、1泊で行けるところと考えた結果、白馬岳に決定。
実際塩見岳を下山してきての体力面、疲れ具合を考え最終決定をしましたが、今後の縦走では、3日目に標高差を結構歩かなければならないというような計画もしており、そのシュミレーションも兼ねてちょうど良いかなということで、朝起きて最終決定しました。
朝、6時発、八方バスターミナルから猿倉に向けて出発。
30分ほどバスに揺られ猿倉登山口に到着。
初めて見る立派な猿倉荘に驚きました。
バスターミナルを出る時点では、白馬三山も姿を現していましたが、この日の予想は早い時間にガスが湧いてくるよう。
まぁ、なるべく早く上部に行きたいところではあります。
早々に準備を整え出発。
今回は、疲れを引きずっており、山小屋泊まりということもあり昨日の荷物より、はるかに軽くしてあります。
といっても、元来荷物の多い私は、13kgほどの荷物になっていました。
足取りは当然スタートから重く、かなり意識してゆっくりゆっくり歩き、テント泊装備の人たちにもどんどん抜かれる始末。
でも、無理してペースを上げても無事山頂にたどり着かなければ意味がないので、落ち着いてゆっくり歩きました。
林道部分を歩いていると、また白馬岳の稜線部が見えてきて、次見えるときには雲の中に入ってしまうような気がしたので写真におさめます。
そこからもひたすらのんびりと歩きスタートから約1時間。白馬尻小屋に到着です。
そこからは、憧れの大雪渓が広がっていました。
ただ予想通り上部はすでにガスの中。
その分暑くないので歩きやすいはずと言い聞かせ、ゆっくり目な休憩ののち歩き始めます。
このあたりから、登山道脇にはたくさんなお花が現れ始め、花の山にふさわしい様子になってきました。
ただ、このお花の名前ほとんど分かっていないので、違うと思われるお花はどんどんカメラにおさめていきますが、きりがないほどの枚数になってきます。
お花にカメラを向ける分ゆっくり歩けるので、マイペースでゆっくり登り、大雪渓の入り口に到着しました。
ここでは、みんなが気持ちを新たにアイゼンをつけ、思い思いに記念撮影する人々がたくさんいました。
私もそれにもれず、安定性のある6本爪のアイゼンを装着。
大雪渓を記念撮影し歩き始めます。
いろんな情報によると、この雪渓結構ハードで危険だということなので気持ちを引き締め焦らず一歩一歩進んでいきました。
足元から涼しい冷気が出ているせいか、思った以上に疲れることなく約1時間ほどで大雪渓を抜けました。
たくさんの人がバテ気味になっている中、スタートからゆっくり歩いていたことが功を奏してか以外にスムーズにクリアでき自分でもびっくり。
ただ、やはり歩いている途中大雪渓の周りでは落石の音が響き渡ったり、大雪渓の真ん中の大きな石を見たりと危険な空気はかなり感じました。
あとから小屋で聞いたのですが、私より少し早めに通った人が目の前まで石が転がってきたという話もしており、本当にちょっとしたタイミングで恐ろしいと思ってしまいました。
無事大雪渓はクリアしたものの、以外にというかここからの登りの方がはるかにつらかった。
お花畑が広がったり、気を紛らわす要素はたくさんあるはずなのに、結構な急登なのでしょう。
疲れが溜まってきているのもあるかもしれませんが、足が全然進みません。
少し進んでは、新しい花を見つけてカメラにおさめ、ゆっくりゆっくりしか進んでいないのに、すぐに休憩したくなってしまいます。
このまま無理して歩いていても仕方ないので、荷物を下ろして休憩。
一息つき、再出発です。
本来なら、この辺り、かなりのお花畑が広がっているのでしょうが、ガスも出て視界が悪く、パーツとしてのお花は登山道わきでよく見えているのですが、全体としてのお花畑はあまり感じることができませんでした。
でも数えきれない数のお花を目にし、もっと花の名前も勉強して分かればこういうところを歩くときはもっと楽しいんだろうなと思いながらひたすら登りました。
そして、小雪渓をアイゼンなしでトラバースし、そこからもしばらく登ると稜線まじかになって、ようやく白馬岳頂上山荘が見えてきました。
そのあたりだけ、急に雲が切れ青空に映える景色が時々見えたりして、一気にテンションが上がってきます。
頂上山荘直下にあった水場で、「ここの水おいしいよ」と汲んでいる方がおり、山小屋泊まりであまり水も必要でなかったかもしれませんが、おいしいコーヒーを沸かすのにもいいかな、と持っていた容器ほぼ満タンに補充。
と、白馬山荘の方面も雲が晴れ山上のホテル、白馬山荘が稜線の上に姿を現しました。
またまた、テンションが上がり、あと少しの登りを頑張って一気に登ることにします。
ここで分かれ道がありましたが、よくわからなかったの右側を選択。
稜線まで出たところで、左側から来た方たちと会い、右の方が距離は短いが急登であったことが判明。
おまけに、「あの下の方に立派な分岐の標識が立っていたよ」「そんなに遠くないから見てきた方が…」と言われ、確かにということで、結局下ることに。
距離としては話通りそんなになかったので問題はなかったのですが、こんなことなら最初からこちらを選んでいたらよかったと思ってしまいました。
ここで遅れてしまった分、団体さんに先を越された感じになってしまいなんとなく団体さんより先に着きたいなという思いで最後の力を振り絞りスピードアップで山荘まで。
何とか無事団体さんより先に行かせてもらい、到着しました。
ここで受付を済ませ、良いスペースを確保すべくまず部屋へ。
大きな山小屋らしい受付の方法に山小屋らしからぬ空気を感じました。
部屋もやはり個室のように区切られた部屋タイプで、これで人が多くなければ本当に民宿並だなと思いながら、窓から外が見える位置に自分のスペースを確保し、空身で山頂へ。
相変わらずのガスで視界は良くありませんが、とにかく今日のうちに一度は山頂を踏んでおきたいということで山頂に向かい、証拠写真だけ取り、しばらく視界が良くなるのを待っていましたが、あまりよくなる雰囲気もなく、明日も朝から通過するのでその時の眺望を期待し、山荘まで下山しました。
白馬山荘では、噂の雲上のレストランでケーキセットということで、レストランに入ってビックリ。
3000m近い山の上とは思えないあたたかいレトロなレストランのフロアが広がっており、下界のレストランとは変わらないお客さんの数に驚きました。
売店で、グッズを物色し、レジに並んで、ケーキセットを注文。
テーブルに運ばれてくるケーキを待ちます。
このシステム、本当にまるで下界です。
運ばれてきたケーキセットを記念撮影し、おいしくいただきます。
疲れた体にしみいる甘さ、至福のひとときです。
まったりくつろいでいたいところですが、なんとなくせわしないレストラン内の雰囲気に独り者としてはなんだか落ち着きがなく、外も一瞬雲が晴れそうになったりしてきたので、缶ビールだけ購入し外のベンチへ。
さすがにガスの広がる天気なのでベンチは空いており、思う存分のんびり過ごすことができました。
ただ、逆にまったりしていると寒くなってきて、部屋にダウンとガス、水、鍋をとりに戻り、お湯を沸かしてコーヒーを飲みながら体を温め過ごしました。
まだまだのんびりしていたい感じでしたが、雨も降り始め部屋へ撤収。
今晩の星空は無理なのかなと思わざるを得ませんでした。
そして部屋でのんびりと過ごしていると、同室の親子二人ずれも戻ってきました。
結局この日は、6人定員のところ3人らしく余裕を持って過ごせ、狙い通りの空き具合に満足しました。
話によると前日の土曜日は宿泊者700名、一方この日の日曜日は200名とのことで、3連休の翌週の日曜日ということがある意味私にとっては勝因だったかなと思いました。
ここでの食事も、ある意味想定外。
メニューとしては、山小屋でありそうな感じですが、お盆を持ってセルフでおかずなどをとり、席に着くというスタイルがやはり山小屋離れしている印象でした。
メインディッシュのとんかつをおいしくいただき、おなかも大満足。
就寝まで時間はたっぷりありますが、天気も悪いので外でのんびりという訳にもいかず同室の方がたと山のお話などをして時間を過ごし、就寝しました。
翌朝、4時前に目を覚ますと窓の外には星が見えています。
一気にテンションが上がりました。
少しでも早く出発して、天気が崩れてくるというこの日の予報もあったので、早めに下山したかったこともあり、朝食なしで弁当を頼んでいたので、自分の用意だけできればいつでも出発できます。
でも、同室の方々はゆっくり寝ている様子だったので、なるべく音をたてないように着々と準備をし、4時半くらいには準備完了。
外は、日の出すら期待できない天気でしたが、雲海の上に浮かぶ杓子岳が雄大に見え、荷物を持って外へ出ました。
肉眼では見たものの、油断していたらカメラにおさめる前に山はガスの中へ。
残念ですが、ここで粘っているわけにもいかず、また、いつかガスがとれて見えてくるだろうという淡い期待を持ちつつ今日の行程スタート。
まずは、山頂へ。
やはりガスに覆われています。
太陽もガスの向こうには上がってきている様子ですが、日の出という感じではありません。
時々、杓子岳や清水岳方面などガスの切れ間から姿を現しますがなかなかじっくり見れるという感じにはなりません。
ここでの眺望はあきらめ先へ進むと、こういった日の贈り物、ライチョウの出現です。
登山道の真ん中を母子、堂々と歩いています。
しばらくカメラを向けたのち、そばをそっと通過しました。
ここからはなんとなく一人旅。
足元の花々や雲の切れ間から見える景色にカメラを向けながら、気持ちの良い稜線歩きを楽しみます。
ここの稜線は天気が良ければ何度でも歩きたいと思える稜線でした。
そして小蓮華山に到着。
この辺りで白馬岳や杓子岳がくっきりと見えるようになってきました。
ここで持ってきた弁当を半分ほど食べ、先へ進みます。
何度も振り返り振り返り白馬岳方面を眺め、後ろ髪ひかれる思いで先に進みます。
進む先には白馬大池の姿も見えてきました。
白馬大池に向けて進んでいると何かの鳴き声が。
目を凝らすと登山道から少し離れたところにライチョウの親子が。
ライチョウの子供の泣き声だったようです。
子どもたちはひよこよりまだ小さい本当に生まれて間もない感じの子どもたちで、愛くるしい動きに本当に癒され、時間の経つのも忘れて見入ってしまいました。
そしてしばらく歩くと白馬大池です。
いつかは泊りたい憧れのテン場です。
ここで残りの弁当を食べ、池のほとりでの景色を楽しみ、また湧き出したガスに少々焦りながら、気持ちを新たに出発しました。
ここからは大岩がごろごろの道を進みます。
このころになると、ガスで視界が遮られるようになってきました。
池のほとりをぐるっと回り乗鞍岳山頂に向け登ります。
山頂を通過しても大岩の道はしばらく続き、歩きにくく滑りやすい道を進み、雪渓を通過し、ぬかるんだ道を歩き徐々に高度を下げていきます。
少し開けたところで天狗原が姿を現し、高度を下げてきたことを確認できました。
濡れた石の上で何度も足を滑らせながらようやく天狗原に到着。
しばらく木道を歩き、また、ぬかるんだ道を栂池自然園に向けて歩きます。
ここも、かなりのぬかるんだ状態でここからの歩きで一気に靴やズボンなどがどろどろになってしまいました。
ロープウェイが遠くに見え始め、そして小一時間。
ようやく栂池自然園の入り口に到着しました。
少しゆっくりしたかったのですが帰りのバスの時間から逆算すると、ゆっくりしていたら一本乗り過ごしそうなので、ここで、雪解けサイダー?を購入し一気に飲み干し、ロープウェイ駅に急ぎました。
そしてすぐにロープウェイに乗り下山。
栂の森でゴンドラに乗り換え、バスの発車、10分前に山麓駅に到着。
無事に定期バスに乗り、八方バスターミナルへ戻ることができ、車を回収しました。
そしてこちら方面へ来た時の私の定番、倉下の湯へ向かい二日間の汗を流したのでした。
今回の白馬岳は、たくさんの花々にも出会い、時間的にはかなり限定されていましたが、素晴らしい眺望も眺めることができ、一瞬ですが星空も見え、なんといっても込みすぎていない白馬山荘に泊まれ贅沢な時間を過ごせたことが本当に良かったです。
そして、今回はもう一つ立ち寄りたかった大町市の山岳博物館へ向かい、特別展でやっていた、映画「岳」の特別展示を満喫しました。
ここは山を本格的に始める前に一度来たことがあったのですが、常設展の展示物もあの時よりは意味も分かり、3階からの眺望も完ぺきではなかったものの楽しむことができ400円の入館料でかなり有意義な時間を過ごすことができました。
ここからは、平日ということもありなるべく高速道路を使わずということで国道などをひた走り、予定していた高速道路が土砂崩れで通行止めというハプニングもありながらも何とかその日のうちに帰宅することができ、合わせて4日間の山行が無事終了しました。
予定をたてた時はかなりなハードな4日間の山行だなと思いましたが、何とかやり遂げ自分の中では大満足でした。
白馬は、昨年秋に初めて登りました。
落石の事もあるので
暗いうちに大雪渓に入ったのはまずかったかなぁ???
紅葉も良かったですが
花の綺麗な季節にも訪れたいものですね〜
さて、この山行記録を読んでいて
一番羨ましかったのが小蓮華山です。
今年も年末に放送される
NHKドラマスペシャル「坂の上の雲」の
エンディングで映る山が小蓮華山。
坂の上の雲ファンとしては、是非行きたいなと
思って計画していましたが
ちょうど台風で行けず仕舞いでした・・・・
140枚目の写真、私もこの目で見てみたい!!
keroyon さん
私も白馬岳は今回初めて。
割といつでも行けるかなということで後回しにしていたのですが、最近白馬岳のお花畑の素晴らしさの話を聞く機会があり、今いくしかということで決行しました。
コースもいろいろ候補はありますが、大雪渓を登ってみたいということでこのような行程に。
そういえばそうでした。
私は「坂の上の雲」は、全然見てませんでしたが、その話は聞いたことがありました。
小蓮華山に続く稜線。
それを意識していなくても、歩きやすく景色最高の稜線歩きで、天気さえよければ何度でも歩きたいと思えました。
一度目でこれだけの景色が見れたことに感謝です。
お疲れさんでやんした。
前々日、前日と歩いて来て、移動。そしてまた山登り。
あなたのその発想力と行動力、そしてタフさには感服いたします。
ここのところ天気がもう一つなのが残念ですね。
まっそんな中だからこそ、一瞬の晴れ間に感動するのかもね
yahoo8 さん
どうもです。
結構思いつきでやっちゃうんですよね。
全然みなさんほどタフではないですよ
いつもギリギリでやってます
さすがに先週末は、動く気になれないくらい疲れてましたから
本当なら4日あればもっと違うところ一つに絞って行けばよかったんですが、再会したい思いを優先したので2日、プラス2日の山行になりました。
はじめまして、take-papaと申します
Q-chanさんの記録がとてもわかりやすかったので
7月に計画している白馬の山行記録を参考にさせていただきました。
わかりやすい記録ありがとうございます
●take-papaさん
こんな記録でも参考になったのなら、本当にうれしいです
7月の山行、気をつけて楽しんできてくださいね
また、take-papaさんの山行記録も楽しみにしています
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