北アルプス白馬岳,栂池コース頂上往復
- GPS
- 56:00
- 距離
- 19.4km
- 登り
- 1,676m
- 下り
- 1,667m
コースタイム
7:45栂池高原駅8:57-(ゴンドラリフト・ロープウエイ)-9:17栂の森駅-徒歩-栂大門駅9:30-9:35自然園駅・待機9:35-9:45ビジターセンター・登山口11:00-12:00栂の森の水場12:30-13:10天狗湿原13:20-14:20乗鞍岳雪渓上の岩場14:30-1455乗鞍岳・ケルン-15:30白馬大池・幕営
8月7日(日)
4:30起床/大池CP場6:35-7:50P2612m8:00-9:01小蓮華岳9:03-9:30三国境9:40-10:53白馬岳11:03-11:12白馬山荘12:18-13:15三国境13:25-13:53小蓮華岳通過-(途中・転倒手当等)-15:17CP場/夕食・就寝21時頃
8月8日(月)
5:00頃起床/朝食・パッキング・捜索ヘリ待機等8:20‐8:53ケルン通過-9:13雪渓下・大休止9:48-10:22三叉-10:42若栗コース口-10:58山の神湿原〜若栗口12:12-12:24天狗原-13:00栂の森の水場13:10-13:50登山口14:00-14:15自然園駅14:20-14:55栂池高原駅/解散15:20
天候 | 8月6日;雷雨,無風 8月7日;晴れのち雷・雨 8月8日;晴れ,時々小雨,遠雷あり |
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過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
広島スタッフ 尾道-新幹線-名古屋-夜行バス-栂池高原駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◎数年前から自然園の栂池ヒュッテの手前から直接登山道に入る道が廃道になり、ビジターセンターを経由しないと登れなくなった。これでは登る時にわざわざビジターセンターまで廻らなければならないし、下りの時,一刻も早くロープウエイ駅に駆け込みこみたい時にはロープを潜って近道したくもなる。迷惑な措置だ。 ◎登山道の最初の部分に木の階段が設けられ、歩きやすくなった。階段になってみるとその勾配から意外と急登だったことがわかる。この辺りは降雨時・後には泥んこになるので階段は便利であるが、階段にも泥が溜まっているので下りの際にスリップしやすく、特に段差が大きくて角度がある場合は要注意である。板が外向きに少しでも傾いていると非常に危険。 ◎乗鞍岳下の雪渓下の岩場には下り用のルートが設けられているが、登りルートよりかなり下にあって、雪の状態によっては雪渓から直接辿りつけないために殆ど利用されていない。ここは広くてどちらにでも行ける場所だけに反ってどう歩いていいか迷う人が多く、特に下りの際に上へ上へと進んで行き詰る人が見受けられる。下りルートに誘導する案内がもっとわかりやすいとスムーズに往来できると思う。 ◎ゴンドラリフト,小学生無料キャンペーン中で大助かり |
写真
感想
1年前から計画していた『お母(父)さんと子ども達のための厳しくて優しいアルプス冒険学校・白馬岳登山教室』は参加者が3名の子ども達だけになり、予定していたスタッフも都合がつかなくなって、急遽広島から女性スタッフの応援を頼んでの実施となる。
3名の参加者は米づくり・野菜づくりの仲間の子ども達であるが、一昨年,Sanaを山の神湿原に連れて行ったことが唯一の接点で、Hokoとは顔見知り程度,Saboとは当日が初対面。故に2人の小学生についての情報はすべて親の語るところに依るものでしかないが、よほどのことがないかぎり山頂往復を成功させる自信はあったし、万一条件が悪くて登頂が叶わない場合は、最低限,大池でキャンプして2600m付近まで登り、次の機会への足掛かりをつくるだけでも充分意義があると考えた。とは言え天候によっては天狗湿原にさえ行けない場合もあるのは言うまでもない。
8月6日(土)
夜行バスが栂池に着く時刻に合わせて集合・出発時刻を30分ほど遅くしたが、バスは定刻より1時間も早く着いていた。少しでも早く出発したいのでこの30分のロスは痛い。4年前もそうだったことを考えると、今後は『夜行バスは早着するもの』と考えておいた方がよさそうだ。そんな訳で栂池高原駅を9時前と遅い出発となる
ラッキーだったのは子ども達のゴンドラリフト・ロープウエイの料金がキャンペーン中で無料だったこと。ただし中学生になったばかりのSanaはこの恩恵に預かれず憮然。慰めていいのか『おとなになった』のを喜べと言うべきか・・。
下界の天候は曇りで山上駅方面はガスの中。歩いてロープウエイ駅に着いた頃からポツポツと降り始めた雨が自然園駅に着く頃には本降りとなり、待合室で待機する間に激しい降りとなってそのまま1時間近く足止めを食った後,終日雨につき合う覚悟を決め、雨具に身を固めて歩き始めると言う出だしとなった。
1時間遅れの11:00,ビジターセンター脇から登山道に入る。SanaとSaboの2人は雨にもめげず元気よく勝手に先を行くがHokoの足取りが重く、10分ほど歩いたところで『頭が荷物に当たって前が見えない』と言う。上蓋がパンパンに膨れるほど荷が詰まっているのを少し抜き取ってやると楽になったようだが、華奢な体つきのHokoには荷が重すぎるのか次第に遅れ始め、Tomokoがぴったりついて励ましてくれて何とか歩いていると言う感じ。
前にもまして激しくなる雨とHokoの様子から、仕切り直しを含めた決断をする必要を感じて『栂の森の水場』をその場所と決め、そこまで頑張らせる。
栂の森の水場は強い降りにも濁ることなくきれいな水で、先に着いた2人は美味しいその水を飲んで人待ち顔に待っており、この2人に不安はない。
遅れてやって来たHokoの雨と涙にぬれた顔をタオルでふいてやって冷たい水を飲ませ、『どうだ?』と聞くと『大丈夫!』と答えたのでそれ以上は言わず、リュックの荷物を少し抜いて決断の場所を天狗原まで先延ばしする。
『どれくらい歩いたの?』とSabo。『う〜ん,5分の1かな。天狗湿原で5分の2くらいだネ』と言うと『えぇ〜,たった5分の1〜』と嘆声。『天狗まではすぐだよ。5分の2は3分の1より大きいんだぞッ!』と訳のわからないことを言って煙に巻く。
先頭をゆっくり歩いて40分ほどで天狗湿原の木道に入り、すぐ後ろに靴音を聞いて振り返ると何とそれはニコニコ顔のHokoだった。荷物が軽くなったのと子ども達同士のじゃれ合いですっかり元気になったのだろう・・。この3人は親同士のつき合いで日頃から慣れ親しんでいる仲らしく、それが今回の山行に大きくプラスした。 天狗湿原のベンチで休んで行動食を摂る。子ども達にはこの『行動食』なるものがよく分かっていないので『何でもいいから食べたいものから食べろ』と言う。子ども達にとってこんな嬉しいことはないようで楽しそう。そして元気だ。
湿原からは乗鞍岳の雪渓が見えるが、そこから上はガスで見えない。『どこまで行くの?』とまたSabo。『あの雪のある所の上が乗鞍岳で、そこまで行けば3分の2かな』と少な目に言うと『えぇ〜 あんな所まで行くのぉ〜』とまた嘆声を発しながらも『先に行っていいか』と言うSaboに『行ってもいいけど、あの雪の所で待ってろ』と言うと『あんな所までは行けないよ』と言いながら飛び出し、2人も後を追って乗鞍の登りにかかる。
幾分小降りになって一時は雨具を脱いで歩く場面もあったが、岩場に入ってまた強くなる。先に登っていたSaboとSanaが大きな岩の下で待っており、その下にTomokoさんとHokoがいて『雨宿りしようか』と声をかけると『寒いから歩く』と言い、子ども達3人が岩場をどんどん登って行ってしまう。荷物の大きい方が取り残されてやっとの思いで雪渓下に辿りつくとそこに子ども達の姿はなく、勝手に雪渓を渡って岩場にいるのが見えた。さすが雪には慣れている子ども達で、雪渓歩きの指導もへったくれもあったもんじゃない。
だが折悪しくそこで雷が来た。しかも近い。子ども達は剥きだしの岩の上にいる。大声で上のハイマツのある窪みまで登るよう指示して雪渓を渡り,雷の通過を待つ。3発ほど大きな雷鳴があってそれが北から徐々に東に移動したのを確認し、最後の雷鳴から5分以上経って出発する。
『乗鞍の上に出るとケルンがあるからそこまで行けば残り30分。そこで待ってろッ!』と言うと『えぇ〜 30分もぉ〜』と言う。何を言っても子ども達の第一声は『えぇ〜ッ』だ。
大型ザックを背負い、前にアタックザックを抱えて大池までの岩場を歩くのはちょっとつらくて30分以上かかり、しかも最後に山岳救助隊の人がいて、『小さいお子さん連れで、雷も来ているし、もう少し早く着くようにして下さい』と叱られてしまった。言われる通り15:30の到着はちょっと遅すぎて一言もないが、一時は緊急避難,もしくわ出直しを考えたことを思えば、よくぞ登れたものだと自賛してテントの設営にかかる。
雨にもかかわらずテン場は満杯に近く、しかし運よくやや凸状のスペースがあってそこに2つのテントを入り口を向き合わせて張る。雨はパラついているが風がないのが救い。その雨も登りの途中のような激しさは収まって少雨となり、やがて時々パラつく程度に、さらには晴れ間さえ見えるようになった。
雨が上がると時おりガスの合間に白馬大池や雷鳥坂方面が望まれ、西の空が幾分明るくなると景観を讃える声や明日の天候に期待する声等、夕暮れのひと時を楽しむ人々でテン場が賑わい始め、子ども達も外に出て『探検』を始める。
子ども達にとっては山上の池が珍しいらしく、足が生えたオタマジャクシのような生き物がいると言ってはしゃいでおり、『多分それはサンショウウオ・・』と言うとTomokoまで珍しがって写真を撮りに行き、なかなか帰って来ない。
17時過ぎから夕食準備。寒いのでテント内でガスを焚いて湯を沸かし、アルファ米2つを湯で蒸らす間にチラシ寿しの用意をする。用意と言っても蒸らしたご飯に寿しの素を混ぜ込んで刻みアナゴとカニカマを加え、錦糸卵とキュウリの千切りを乗せるだけで、錦糸卵は予め焼いて持ち上がったし、アナゴの蒲焼は刻んで来たのでキュウリの千切りをつくるだけなのだが、肝心の生キュウリを忘れてしまった。なのでご飯が蒸れるまで何もすることがなく食器を用意して待つだけである。
『テント内でガスの使用禁止って書いてあるよ。ダメなんじゃないの』とSabo。『ううッ!(まずいことに気づかれてしまった)。だってほら,外は寒いし雨降って来るし・・,テントの中にいたって寒いじゃん! まあ,こういう時もあるのさッ!』と、まっすぐな子どもの追及にたじたじとなり『何で禁止なのか分かる?』と論点をすり替え。『テントが燃えるからッ』とsabo。『ウンウン』『一酸化炭素中毒』『さすが中学生ッ。だから入り口をしっかり開けてあるし、いざって時にはnobouさんが真っ先に飛び出す』と茶化して窮地を逃れる。
やがてご飯がふっくらと仕上がり、アナゴチラシ寿しが出来上がる。量は2袋,4食分のアルファ米でもたっぷりで、食べきれるかどうか心配したが、子ども達はやキュウリの塩麹漬けやトマト,味噌汁ともどもよく食べ、かつ食後のココアもしっかり飲んで健啖ぶりを発揮し、安心させてくれた。
夕食が終われば後は何もすることがなく寝るだけだが、子ども達は山上のテントで過ごすと言う体験に興奮してか話しが弾んでなかなか寝つかず、時折上がる甲高い声に気を揉みながら寝静まるのを待つ。
その声が不意にパタリと止んで静寂が訪れた後,ひとしきりテントを打つ雨音がして明日の天候を思い患ったのも束の間ですぐに眠り落ち、爆睡の後に目覚めて時計を見ると1:30。まんじりともせずそのまま明け方を迎える。
8月7日(日)
明け方少しウトウトして4:30に起きる。晴れてはいるがそれはその日1日の好天を約束するものとは思えない。
この際、誰が緑のたぬき食ったとか、ラ王食ったとかあまりかんけーないっすから
こどもたちは、よーく頑張ったジャマイカと思う
アナゴチラシ寿司や朝食の目玉焼きとソーセージが、
蝶ヶ岳の時よりも美味しそうなのが気に入らないが
アナゴチラシや朝食が数倍美味しかったその訳は・・!
やっぱ アレですよ アレ
って、それを言っちゃぁ おしめえよジャマイカ・・
ナノデ内緒!
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