Trans Japan Alps Journey Part3 plan3 野口五郎岳、水晶岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳、槍ヶ岳、穂高岳
- GPS
- 79:16
- 距離
- 57.6km
- 登り
- 6,390m
- 下り
- 6,165m
コースタイム
- 山行
- 8:16
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 8:58
- 山行
- 9:26
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 10:57
- 山行
- 9:51
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 10:30
- 山行
- 6:32
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 7:33
過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
1日目 9/22金
1年ぶりに旅の再開。昨年日本海、親不知を出発して高瀬ダムで中断していた縦断の旅を再開する時がきた。
夜中1時に七倉ダム。5時に起床して仕度し、まもなく、明るくなって、6時にタクシーが来る。2便に、他の登山者と乗り合わせて乗車し、高瀬ダムへ。
登山口からすぐにカツラの木の甘い香りで出迎えられる。気分良く登り始める。
高瀬ダムからのブナ立尾根は北アルプス三大急登らしい。11か12番まで番号の案内標識があり、カウントダウンして登る。軽めに食べての出発だったので途中でお腹がすいて小屋まで我慢できず大福やゼリーなどを補給。確かに後半の登りは急なところが続いて大変だった。上の方までくると、船窪岳など山々が臨めた。
1年前の旅の続きが無事にスタートできたこと、1年平穏無事に過ごせたということをありがたく思って足を進める。
3時間で烏帽子小屋。急登を登りきると、烏帽子小屋。小屋前はイワギキョウがたくさん咲いている。
南アルプスではチシマギキョウが見られるが、こちらはイワギキョウ。小さめに見える。
小屋であらためてサンドを食べて補給。
稜線に上がればラクかな〜と軽く考えて登ってきたが、そこからも案外大変。
赤牛、唐沢岳、餓鬼岳、燕・・・いい景色だ〜。
稜線を歩き出すと紅葉が始まった山々の景色が見え始める。
山肌はウラシマツツジ、クロマメなど、赤い紅葉の彩り。鮮やかな赤が白い砂に映えてきれい。ナナカマドの赤もいい。
野口五郎岳を下ると五郎池が見えた。紅葉と池、庭園のような美しさ。すばらしい稜線歩きとなる。
槍ヶ岳も見え始め、足を進めるうちに近づいてくる。
百名山・二百名山に囲まれ、その景色に圧倒される。
野口五郎岳で、この日の宿泊地、水晶小屋が見えたが、そこからの距離は想像以上に遠く、アップダウンもあり、時間がかかった。
前半の急登を登った疲れが出て、余力はわずか。力を振り絞って小屋まで最後の登り。
百名山、水晶岳をコースに加えるのを忘れていたが、もう上る余力がないので、明日の朝、登ることに。
水晶小屋は小さいが新しいようだ。トイレは新しくきれい。そして新館は改装中。
初めは1枚に2人の布団という話だったが、食事後に変更となり、1Fの蒲団部屋のような場所で、1人1枚のスペースがもらえた。
カレーとみそ汁をテーブルで分けるスタイルの夕食。デザートはみつまめのゼリー。
以外と1日目から大変でした。
2日目 9/23土
5時に小屋を出発して、水晶岳を往復。霧雨で薄暗く、景色はなし。登山道はしっかりしていたが、岩場。
one-hunterさん、前日梅酒が良くなかったか、調子があがらないとのこと。
水晶岳まで遠く感じるくらい苦しいと。
小屋に戻って、おにぎり弁当の朝食をいただく。経木にくるまれてかわいらしい3色のおにぎり。
あらためて小屋を出発して雲の平へ。霧雨で残念ながら視界が悪い。
木道を進んでいくと池塘が見えるところへきて、まずはスイス庭園へ。
雲の平小屋まで来ると、コーヒーを頼んで少し休憩することに。
雲の平小屋の建物は立派で梁、柱が太く、どうやって作ったのだろう・・・と会話。
霧雨の中を歩いてきたので、温かいコーヒーでほっとする。
休憩しているうちに薄日がさして天気が回復してきた。
時間を見てみると、水晶岳往復が追加となったので、予定より遅れもあり、
天気もよくはないので、アラスカ庭園までの往復は止め、引き返すことに。
戻るうちに視界が開け、雲の平全体、紅葉の山肌が見えた。また来たい。
祖父岳へ戻ると、行きに見逃したピークがわかり、ワリモ岳・鷲羽岳が見えた。
祖父岳から下る途中、ライチョウのオスを発見。やった〜、会えた。まだ、羽根は白くなっていなかった。
立派な山の姿にわくわくする一方、登りに気が引けて、ぼちぼちと登る。
登りがきつくて足元ばかり見がちではあったが、
景色はすばらしく、何度も振り返っては、どの方向もいいな〜となる。
いいところに来ているんだと思い直してはまた足を進める。
鷲羽岳山頂はガスっていたので、すぐに下り、下っているうちにガスがとれた。
三俣山荘まで300mほど一気に下り。山荘前のテーブルを借りて、鷲羽岳を見ながら聖バーのお昼ごはん。
4本もかじる。山荘前で、one-hunterさん、聖平のお客様と再会。
昼食後、三俣蓮華へ登る。巻道と稜線とがあるが稜線コースを進む。
午後になって、だんだん調子が出てくる。
三俣蓮華の山頂では、鷲羽岳をバックに写真を撮ってもらう。
さらに双六岳へ向かう。急ではないもののアップダウンが続く。双六手前のピークを越えるとなだらかな稜線となり、登り返すと双六岳。小屋までの下りはまっすぐな平らな台地のような地形が続き、その後下りとなった。
今日もすばらしい景色が角度を変えて出迎えてくれた。
いよいよ明日は槍、北アルプスも南部へ入る。
北アど真ん中の景色を堪能。
双六小屋は大きくて立派。夕食メニューは天ぷら。日中の話題で予想したが2人とも外れた。
3日 9/24日
明け方、泊まった部屋の窓から、星空が見えた。聖平と同じ方角に、シリウスやオリオン・金星が見える。
小屋の廊下でお茶を飲んで体を温める。
双六小屋は水もお湯も無料で提供してくれるので、とても助かった。
4:55、まだ日が上がらない中、双六小屋を出発。
小屋からすぐに樅沢岳の急登が始まる。一気に真っ直ぐな登りだが、一定のスピードで登ることで
それほど大変にならずに、調子よく登ることができた。
登りきると槍が見える。いよいよ槍に続く尾根に足を踏み入れる。笠ヶ岳を見ながら、昨年の山行を思い出して歩く。
登山道沿いには、花の季節を終えた高山植物。ミヤマキンポウゲが咲いていたので、
”ミヤマ”とつく高山植物に何があったかを話題にして歩く。こうなると案外思い出せない。
お茶を飲んだだけで出発したので、風が少ない場所を見つけて、小屋のお弁当を食べる。
双六小屋のごはんは好みの柔らかめ。鮭、ウインナー、しゅうまい、うずら卵、甘い煮豆・・・
おかずがたくさん詰まったお弁当だった。
朝食ポイントからは鷲羽、水晶が良く見えた。真砂岳の尾根も大きく見えた。
硫黄尾根は赤い岩がむき出しの荒々しさがあった。
順調に登りつめて、槍の肩。ザックを置いて、槍の先っぽへ登る。
混雑を心配したが、朝のラッシュがひと段落した後のようで、空いていたのでスムーズに登れた。
360度のパノラマ展望。遠くまで見渡せるいい天気で最高。
日本海から歩いてここまで来れた!数ある山々を越えてきたことを思い直し、ここに立っている喜びをかみしめる。
キッチン槍のパンは売っていなかった。(今は販売していないのかな?)
1日目、2日目は、思ったよりも大変だったので、3日目、この日の行程は不可能と思い、
槍まで来たら、ルートを検討することになっていた。
下りたところで、どうするか?というと、one-hunterさんの心は既に、予定通り、穂高方面に決まっていた。
とりあえずは、北穂小屋までとして進む。
同行者に迷いがないと、心強く思えるものだ。
槍から穂高方面へ歩きながら、昨年5月に槍にきたときの厳しい山行を思い出す。
岩稜帯となり、○と×ワールドをひょいひょい進む。
南岳で、聖バーを食べる。そそり立つ前穂が良く見える。疲れてたくさん食べられない。
南岳を越えるといよいよキレット。一人で来たときと比べて、どう感じるか。
師匠one-hunterさんと一緒だし、2回目。以前よりは気持ちに余裕はあるが、慎重に足を運ぶ。
順調に足を進めていくと、外国人3人パーティーに追いつく。ストックを持って、大きなカメラを首にかけたままで、危なっかしく、足取りも見ていられない。
一人で来たときに、どうやって足を進めたらいいのかと困ったところは、結局わからなかった。
A沢コルから北穂までの登りは疲れが出始めてきつかった。北穂小屋に到着が1時半。
疲れていたので、この先もしばらく岩稜帯が続くことを思うと、ここまでにしたくなったが、
予定より早く進み、まだ時間があるということで、もうひとがんばりすることになる。
もう最初のように足が軽くなく、小屋から北穂山頂までの階段すら大変に思う。
時折、息をととのえるためにたったの5秒立ち止まる。
one-hunterさん、「ニャロー」と掛け声が多くなる。
くさり場、ハシゴ、岩の連続、覚悟・準備が必要なところだ。
以前にクライミングウォールで練習したのが、手足の運びに随分役立つ。
涸沢岳は大きくそびえて見える。疲れてペースは落ちたものの、なんとか一歩一歩、ヨイショヨイショで体を持ち上げて、涸沢岳までたどり着く。
山頂で記念撮影し、下り始めると、ガスの向うに穂高岳山荘の赤い屋根が見える。ほっとする。
3時半着。日曜日で空いているかと思ったら、予想に反した混雑ぶり。食事は3回目。
今日はよくがんばった!この行程をこなすのは無理かと思ったのに、歩き切ることができた。すごいぞ〜。
4日目 9/25
3日目の昨日があまりにハードで疲れすぎていたにもかかわらず、
体が興奮していたのか、ぐっすり眠れない一夜。
4時頃、窓を開けて空を見ると、満天の星空。さすが、3000mの夜空はきれいだ。
周りもがやがやしてきたので、4時半頃、ロビーであたたかいお茶を飲んで、
次第に明るくなる外を見たりして過ごす。
水平線の先が赤く明るくなっていく光景。
朝食は5時から先着順ということだったので、行列ができるのかと思ったらそうでもなかった。
朝食は生卵、のりなど。テーブルにほうば味噌もつく。
ごはんが進んで、one-hunterさんおかわり。が、後からお腹が重たい原因に。
そのときは食べたくなるが、出発して歩き出すとお腹が苦しくなり、
やはり朝は軽くしたほうが良いと実感。
奥穂の山頂に立つと、中央、南アルプス、乗鞍、富士山・・・どの方向も文句なしの眺望。
すばらしい天気の中、見渡す方向、どこもそうそうたる山々の連なり。
ジャーニー、北アの部、最高のフィナーレといえる。
奥穂から吊り尾根を経てどんどん下り、紀美子平へ。
この間も岩場が連続、昨日から岩場を登り降りする体の使い方が
繰り返しになって、疲れが出る。
前穂の登りも岩場で気が抜けない。ヨイショ、ヨイショ。
前回の登頂はガスっていたので、前穂から景色を見ることができなかった。
今回は文句なしの天気。360度の大展望をのぞむことができた。
大福を食べてのんびり展望を楽しむ。
針の木岳が大きく見えた。歩いてきた後立の山々を見て、しみじみ。
岳沢への下りは、登って来る人も多く、時折、待ちながらとなる。
急な所も多く、慎重に下る。長〜いはしごもなつかしい。
岳沢小屋で、残りの行動食を食べる。
小屋からさらに下り始めると、間違えて河原を歩いていることに気付く。
これでは時間がかかるので、登山道へ戻る。
風穴のポイントがあったが、すれ違いの方とあいさつしていたら見落としたようだった。
樹林帯にくると少しなつかしい感じがした。3日ぶりに岩から緑の世界。
沢までくると、水がきれいで、せせらぎに癒される。
まもなく上高地、河童橋。ソフトクリームやおやきにとびつく。
歩いてきた体にミルクの甘い味がおいしかった。
バスターミナルで時刻を見て、大正池まで歩いたが、結局、バスが満員だと乗せてもらえないということがわかり、
待っていた人とタクシーに乗り合わせて沢渡へ。
予定通り、車は回送されていて安心する。
すぐの温泉で4日間の汗を流してさっぱり。
帰りに松本インター近くのお気に入りレストランで食事して帰路へ着く。
天気にめぐまれた4日間。本当に幸運だった。
奇跡的に3日目、がんばれて、予定の行程を進むことができた。
トランスジャパンアルプスジャーニー、北アルプスの部、達成感を持って”完”!
ありがとうございました!
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