木曾御嶽山(摩利支天-継子岳)【黒沢口より絶景の池めぐり コマクサと雷鳥の雛にも遭遇】
- GPS
- 12:33
- 距離
- 18.8km
- 登り
- 1,752m
- 下り
- 1,748m
コースタイム
- 山行
- 8:05
- 休憩
- 4:27
- 合計
- 12:32
天候 | 快晴!昼前からは雲が湧きがちではありましたが、降られることはありませんでした(夏らしい入道雲が立派だった) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
▽黒沢口(中の湯)駐車場 ・伊那ICから権兵衛トンネルを越えて木曽路へ。元橋を右折して、県道20号線をホテル木曽温泉、鹿の瀬温泉、御岳ロープウェイを経由して中の湯まで ・基本、1.5〜2車線の舗装路 ・現在県道473号線は災害により通行止めとのこと ・本日は深夜2時15分到着時で先行20台、15時帰着時で15台でした ・女人堂、石室山荘、五ノ池小屋泊の方も結構いらしたようですが、御岳ロープウェイ起点の方が多いのではないでしょうか。思った以上に空いていました |
コース状況/ 危険箇所等 |
☆道の状況(2018年7月15日現在) ※残雪・土砂災害による道の状況は、最新のものを入手してください ※濁河温泉ルートは、仙人橋が流され現在通行出来ません。迂回ルートおよび登山道の付け替えを検討しているとのことです ※胡桃島ルートについても、麓の駐車場について検討が行われているとのこと ▽黒沢口(中の湯)⇄女人堂 ・樹林帯の木段が続きます。濡れていると滑りやすい ・女人堂で森林限界を超え、ハイマツ帯になります ・日の出直前・直後は虫が異常に多かった ▽女人堂⇄石室山荘⇄二ノ池 ・特に危険箇所はありません。あっという間に着きます ▽二ノ池→賽の河原→摩利支天→五ノ池小屋 ・賽の河原までは大きく下り、摩利支天乗越まで登ります ・摩利支天乗越から摩利支天までは、往復40分程度 ・岩がそり出ている箇所もあるので、頭をぶつけないよう注意 ▽五ノ池小屋→継子岳→継子II峰→四ノ池 ・継子II峰までは危険箇所はありません ・継子II峰からの急な下りはガレていますので、スリップ注意 ▽四ノ池→三ノ池→五ノ池小屋 ・三ノ池から八合目までのトラバース道は、崩落が酷く通行止になっています ・また、三ノ池から賽の河原避難小屋(白竜協会)へのトラバース道も立入禁止となっています。普通に通れそうで、本日も3名歩いているのを見かけましたが、「立入禁止」なので守らなくてはいけません ・そうなると、一旦五ノ池小屋まで戻り、摩利支天乗越まで登り返し、賽の河原避難小屋まで下るルートしか有り得なくなります(キビシー!) ☆登山ポスト 黒沢口(中の湯)駐車場にあり |
その他周辺情報 | ☆登山後の温泉 ※本日は温泉に苦労しました ♨ホテル木曽温泉 ・当初ここの予定でしたが、御嶽神社里宮への参拝を優先したら、戻るのが嫌になりました。次回は入りたい http://www.kiso.ne.jp/~onsen/ ♨信州きそふくしま代山温泉 せせらぎの四季 ・ここら辺の定番ですが、明らかに脱衣所と駐車場のキャパ不足。本日も駐車待ちの車列がありやめました http://www.kiso-spa.com ♨木曽古道 木曽福島温泉 ぬくもりの宿 駒の湯 ・国道沿いにデカイ看板があり、細い道を辿ったのですが、「本日は15時まで!」とのこと。混雑期は事前にTELした方がよさそうです http://komanoyu.com ♨羽広温泉 みはらしの湯(本日入湯) ・結局ここになりました。混み過ぎてて良いのか悪いのかよく分からなかった ・しかし、毎日かは分かりませんが、なかなか買えないことで有名な「南アルプスむら」のクロワッサンが売っていました https://www.ina-city-kankou.co.jp/miharashinoyu/information/ https://www.ina-city-kankou.co.jp/panya/ ☆飲食店等 ▽雲上の薪ストーブカフェ ぱんだ屋 ・五ノ池小屋にあるカフェ。シフォンケーキは外せません ・新製品の手作りジンジャーエールがありました。氷も入っていて驚きです ・今のところ、泊まりたい山小屋ナンバーワンですね https://www.gonoike.jp/ ▽やまっころ ・御嶽神社里宮にある、挽きたて珈琲と軽食を頂けるカフェ ・オーダーを受けてからちゃんと作っている感じでした。旨し https://visitkiso.com/interests/140/detail/ ▽日野百草本舗 里宮店 ・日本酒の品揃え豊富 ・百草丸も当然多数取り扱っています https://hino-seiyaku.com/store/satomiya/ ☆その他の観光地等 ▽御嶽神社里宮(木曽総社) ・王滝村にも御嶽神社里宮がありますが、本日参拝したのは黒沢口の里宮 |
写真
感想
晴天が約束された海の日の3連休。
色々と候補は挙がったものの、最終的には通い慣れた北御嶽を、初の黒沢口よりピストンすることとします。
剣ヶ峰には9回、摩利支天5回、継子岳5回も登っているにも関わらず、田の原と濁河温泉ルートしか歩いたことがないという偏り具合。
両コースが歩けない今、新しいコースにも挑戦してみます。
黒沢口コースは東斜面のため、御来光狙いで深夜に出発です。
予想以上に快晴、かつ雲海という、これ以上はない条件で、真っ赤に染まる御嶽山や石仏群、雲海に浮かぶ北・中央・南アルプス、そして御来光を堪能できました。
久々の二ノ池。
噴火の影響で新しくできたという「二・五ノ池」(「二ノ池ダッシュ」とも言うらしい)の姿に感動するも、半分火山灰で閉ざされた二ノ池は、やはりいつ見ても悲しい気持ちにさせられます。
ここから遠望することのできる剣ヶ峰に合掌。
賽の河原を歩き、摩利支天をピストンし、五ノ池小屋へ。
大雨の影響で小屋前のテラスが石垣ごと崩落したと聞いていましたが、間近で見ると予想以上に崩れており、濁河温泉ルートも含め、その被害の大きさが窺い知れました。
小屋主さんは、「すぐ直るよ」と平然と作業にあたっており、自然を相手に20年もこの小屋を守り続けてきた、圧倒的な強さを感じました。
昨秋に訪問した際にもお話しした小屋番の女性2人も覚えていてくださり、名物のシフォンケーキと新製品のくるみとチョコのケーキ、ジンジャーエールを楽しみながら、しばし歓談。
本当は直前まで宿泊のつもりで準備していただけに悔やまれますが、三度目の正直、次回の宿泊を約束して継子岳へ向かいます。
外観・内装の素晴らしさ、スタッフの親切さ、現在我々の中では泊まりたい小屋ダントツナンバーワン!
今年は既に終盤となりつつあるコマクサを観察しながら、歩き慣れた継子岳への稜線歩き。
今年はどうも雷鳥の当たり年ということらしく、話す方々皆口を揃えて「雷鳥の親子たくさんいたよ〜」と。
数分のニアミスでまだ見れていない我々は一体、、、と思いつつ継子II峰へ。
コマクサロードを過ぎ、継子II峰直下で遂に遭遇です。
メスの雷鳥が、明らかに今まで見たことのないような不安げな様子で岩に立っています。
鳴き声も初めて聞く声です。
これは、と思いつつ観察していると、やはりいました。
2羽の雛が忙しく動き回り、それを心配そうに見守る母親でした。
これをご覧になられている方はご存知かと思いますが、福井県の48歳既婚が、北ア唐松岳で雷鳥の雛を鷲掴みにしている写真をアップし、袋叩きにされています(車のナンバーも含めほぼ全てワレています)。
人の匂いが付いた雛は生育を放棄され生きていけないのではないかと言われています。
山が好きな人間でここまでの悪は見たことがないので、追随者が出ることは絶対にありませんが、ここ御嶽でも生息数を増やしてもらうよう、これからも見守っていきたいと改めて感じました。
四ノ池渡渉点を越え、本日のハイライトである三・四・五ノ池分岐に立ちます。
自分の中でも三本の指に入る山岳展望。
今年もここからの絶景を眺めることができ感動!
いつもより水量の多い三ノ池まで下り、お参りし、帰路に着きます。
八合目と賽の河原避難小屋へのトラバース路が両方とも通行止のため、かなりハードな登り返しとなりましたが、摩利支天乗越までの登りで見た雷鳥ファミリーや、七合目行場山荘のちから餅などに励まされ、無事黒沢口に下山。
心の山・御嶽山。
今回も出会い・花・展望・雷鳥に恵まれた素晴らしい山行となりました。
大好きな木曽御嶽山。
お気に入りの濁河登山口は豪雨で橋が流され通行禁止になり、五の池小屋のテラスも崩れたそうで、とても気になっていました。
なかなか予定が決まらない三連休、思いきって念願の五の池小屋に宿泊し、少しでも支援できたら…と思いお電話すると、土曜日は大盛況で日曜日も土曜ほどではないが入っているとの事。さすが人気の山小屋です。なんだかホッとしつつ、毎年お会いしている小屋のスタッフTさんもいらっしゃらない様だったので、今回は日帰りに切り替え、噴火後は足が遠退いていた黒沢口からの北御嶽山周回にすることにしました。
満点の星空の下をスタートし、夜明け前からご来光まで刻一刻と変わる空の色。朝日で真っ赤に染まった剣ヶ峰は、噴火したとは思えないほど穏やかな佇まいです。雲海に浮かんだ山々を見渡しながら、ついつい時間を忘れて、変わり果てた山頂と二の池を臨み、変わらない賽の河原と摩利支天を巡り、暑さと羽虫と格闘しながら、なんとか五の池小屋に到着。小屋正面入口付近は崩れて危険とのことで、注意書きに従って飛騨頂上側から回り込みます。小屋に入って早々、楽しみにしていたケーキを頼むと、いらっしゃらないと思っていたTさんが出てきてビックリ!前日にたまたま登って来られたとか。沢山の登山客を対応されているのに、私達を覚えていてくださるその記憶力に脱帽しつつ、奇跡的な再会をとても嬉しく思いました。この次こそは、泊まりで来ます…毎年のセリフですが。
ストーブで焼いたケーキと手作りのジンジャエールをいただきながら、スタッフのSさんに濁河登山道の状況や見通し、四の池周回の状況を伺ったりしていると、あっという間に1時間以上も経過(お忙しい所、お仕事の邪魔をしてすみませんでした)急ぎ足で継子岳から四の池、三の池周回へ。コマクサは早くも終わり気味でしたが、チングルマなど綺麗な花々や、雷鳥の母鳥が四方八方へ散らばる可愛い雛の育児に奮闘してる姿、刻一刻と色が変わる三の池を見て、やっぱりこの山が好きだなぁと改めて思いました。
とは言え、ここは活火山。穏やかな天空の楽園は、条件が変わるとあっという間に険しい顔になります。大自然の中にお邪魔させてもらっている事も、忘れては駄目だと改めて思いました。
私達は剣ヶ峰に手を合わせることしかできませんが、未だ見つからない5名の方々が一日も早く見つかりますように。そして、犠牲にならた63人の登山者のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
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