ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 153205
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

双六岳〜黒部五郎〜太郎平へと花の尾根を縦走

2001年07月19日(木) ~ 2001年07月22日(日)
 - 拍手
GPS
67:30
距離
36.2km
登り
2,873m
下り
2,610m

コースタイム

7/19 13:20新穂高温泉-14:50ワサビ平(泊)
7/20 4:50ワサビ平発-9:20鏡平-9:30弓折分岐-10:40双六小屋
   -12:20-40双六岳-13:40丸山-14:00-20三俣蓮華岳-15:30黒部五郎小屋(泊)
7/21 5:30黒部五郎小屋発-8:10-40黒部五郎岳-11:00赤木岳-11:50北の俣岳
   -13:30太郎平小屋(泊)
7/22 5:30太郎平小屋発-8:20折立着
天候 7/19 晴れのち夕立
7/20 曇りのち晴れ
7/21 晴れのち曇り、霧(夕立)
7/22 晴れ
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
行き;大阪ー(JR)->高山ー(バス)-新穂高温泉
帰り;折立-(バス)->有峰口-(富山地鉄)->富山ー(JR)->大阪
コース状況/
危険箇所等
人気コースなので、全面的に問題なし。
下山口の折立にビールがないのが残念。
(詳細場所不明)新穂高温泉からワサビ平への道より、笠ヶ岳の稜線が見える。
2011年11月26日 12:12撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:12
(詳細場所不明)新穂高温泉からワサビ平への道より、笠ヶ岳の稜線が見える。
(詳細場所不明)谷沿いにちらりと雪渓が見えてきた
2011年11月26日 12:12撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:12
(詳細場所不明)谷沿いにちらりと雪渓が見えてきた
(詳細場所不明)ワサビ平小屋あたりから、夏雲湧く稜線を見上げる
2011年11月26日 12:12撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:12
(詳細場所不明)ワサビ平小屋あたりから、夏雲湧く稜線を見上げる
小池新道、道脇に、キヌガサソウ
2011年11月26日 12:12撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:12
小池新道、道脇に、キヌガサソウ
小池新道、秩父沢付近、雪渓が出てきた
2011年11月26日 12:12撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:12
小池新道、秩父沢付近、雪渓が出てきた
鏡平にて
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
鏡平にて
鏡平より少し登って振り返ると、雲間に槍ヶ岳の先端が、ぬっと顔を出した
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
鏡平より少し登って振り返ると、雲間に槍ヶ岳の先端が、ぬっと顔を出した
小池新道、シナノキンバイ(か?)
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
小池新道、シナノキンバイ(か?)
弓折乗越付近より、ハクサンイチゲの群落と、向こうに、鏡平小屋が小さく見える
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
弓折乗越付近より、ハクサンイチゲの群落と、向こうに、鏡平小屋が小さく見える
小池新道、雪田と花々
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
小池新道、雪田と花々
同じく、小池新道の雪田をバックに花々、遠景は鷲羽岳だろうか? 写真を写している人が小さく見える
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
同じく、小池新道の雪田をバックに花々、遠景は鷲羽岳だろうか? 写真を写している人が小さく見える
小池新道の花たち、ハクサンイチゲの群落、遠景は双六岳
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
小池新道の花たち、ハクサンイチゲの群落、遠景は双六岳
小池新道、フウロソウ(紫色)などと、遠く雪渓を望む
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
小池新道、フウロソウ(紫色)などと、遠く雪渓を望む
双六山荘にて、双六岳の上に雲が湧く
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
双六山荘にて、双六岳の上に雲が湧く
双六岳への登りより、槍ヶ岳が見えてきた!
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
双六岳への登りより、槍ヶ岳が見えてきた!
双六岳山頂付近より、槍ヶ岳を望む
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
双六岳山頂付近より、槍ヶ岳を望む
双六岳より、はるかに黒部五郎岳、カールを抱いた独特の山容
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
双六岳より、はるかに黒部五郎岳、カールを抱いた独特の山容
双六岳山頂より、槍ヶ岳とそれにつづく北鎌尾根
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
双六岳山頂より、槍ヶ岳とそれにつづく北鎌尾根
双六岳山頂より北アルプス中核部を望む。三俣蓮華(左前方)の向こうには、水晶岳(中央奥)、鷲羽岳(左奥)が望める
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
双六岳山頂より北アルプス中核部を望む。三俣蓮華(左前方)の向こうには、水晶岳(中央奥)、鷲羽岳(左奥)が望める
雪田を前景に、はるかに遠く槍ヶ岳
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
雪田を前景に、はるかに遠く槍ヶ岳
双六岳からの縦走路より、黒部五郎岳を望む
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
双六岳からの縦走路より、黒部五郎岳を望む
縦走路より、リズミカルな残雪模様
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
縦走路より、リズミカルな残雪模様
縦走路(丸山付近)より、南方遠く、笠が岳も見えた(中央左奥)
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
縦走路(丸山付近)より、南方遠く、笠が岳も見えた(中央左奥)
(撮影場所不明)三俣蓮華からの下りからの風景?
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
(撮影場所不明)三俣蓮華からの下りからの風景?
黒部五郎岳のカールは花盛り
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
黒部五郎岳のカールは花盛り
黒部五郎岳のカールの道を行く
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
黒部五郎岳のカールの道を行く
黒部五郎岳のカール内にある池塘
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
黒部五郎岳のカール内にある池塘
黒部五郎岳のカール壁、残雪と岩のコントラストが素晴らしい
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
黒部五郎岳のカール壁、残雪と岩のコントラストが素晴らしい
黒部五郎岳からの風景、正面は鷲羽岳方向か?
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
黒部五郎岳からの風景、正面は鷲羽岳方向か?
黒部五郎岳山頂より、カール内を見下ろす
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
黒部五郎岳山頂より、カール内を見下ろす
黒部五郎岳山頂より、カール底と、遠方は水晶岳、中景は雲の平
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
黒部五郎岳山頂より、カール底と、遠方は水晶岳、中景は雲の平
黒部五郎岳山頂より、これから行く北の俣岳へのたおやかな縦走路を望む
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
黒部五郎岳山頂より、これから行く北の俣岳へのたおやかな縦走路を望む
黒部五郎岳山頂にて、記念撮影
2011年11月26日 12:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:13
黒部五郎岳山頂にて、記念撮影
チシマイワギキョウ(か?)
2011年11月26日 12:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:14
チシマイワギキョウ(か?)
北の俣岳への縦走路にて、ハクサンイチゲの群落と雪渓
2011年11月26日 12:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:14
北の俣岳への縦走路にて、ハクサンイチゲの群落と雪渓
北の俣岳への登り、先行する3名は、赤木沢を登ってきた沢登りのパーティ
2011年11月26日 12:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:14
北の俣岳への登り、先行する3名は、赤木沢を登ってきた沢登りのパーティ
北の俣岳付近の縦走路にて、チングルマ、ハクサンイチゲの群落が広がる
2011年11月26日 12:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:14
北の俣岳付近の縦走路にて、チングルマ、ハクサンイチゲの群落が広がる
太郎平小屋前より、雲をかぶった薬師岳
2011年11月26日 12:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:14
太郎平小屋前より、雲をかぶった薬師岳
太郎平にて、夕方には黒雲が湧いて、夕立となった
2011年11月26日 12:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:14
太郎平にて、夕方には黒雲が湧いて、夕立となった
早朝の太郎平にて、右手前は太郎山、左奥は黒部五郎岳
2011年11月26日 12:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:14
早朝の太郎平にて、右手前は太郎山、左奥は黒部五郎岳
太郎平からの下山路にて、北を望むと、ちょこんと剣岳の頭が見えていた
2011年11月26日 12:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
11/26 12:14
太郎平からの下山路にて、北を望むと、ちょこんと剣岳の頭が見えていた
撮影機器:

感想

【山行No 291】

※ここ数年の夏山は、北海道などあちこちに行ったが、イマイチの収穫。
 よく考えると、ここ何年も夏の北アルプスには行っていない。
 残っている百名山の黒部五郎岳を一つの目的にして、ひさびさの夏の北アルプスに、3泊4日で行ってみることにした。

7月19日(木)
 ・前日の夜に、単身赴任先の新居浜をフェリーで出発。
  翌朝早く大阪に到着し、新大阪から新幹線にのり、名古屋を経由し、高山本線にて高山へ。

10:50-11:30 高山
 ・高山にくるのも久しぶり。ここからバスで新穂高に向かうが、
  さすがに夏山シーズン到来とあって、バスは満員だった。
13:00-13:20 新穂高温泉
 ・ここから登山開始。青空が広がっていて、笠が岳の稜線がすごく高く見える。
  林道をぽくぽくと歩くが、さすがに標高も低いし日差しがきつくて暑い!
  林道脇にホタルブクロ、アザミなどがパラパラ咲いていた。

14:50 ワサビ平小屋 着
 ・新築のきれいな小屋だ。着いてしばらくすると夕立が来た。タイミングが良くてラッキー。
 ・今日の宿泊客は、約35人。
 ・夕食はヤマメ塩焼きや天ぷらなど結構豪華だった。風呂もあるし良い宿だ。
 ・夜になり、急にお腹がゴロゴロ言い出し、どうしたことか?
  夕食が当たったのか?あるいは途中の水場で飲んだ水のせいか?
  トイレに何回も往復し、ちょっと参った。明日はどうなることやら?

7月20日(金)
 ・早朝4時前には起きたが、お腹の調子もまだ十分良くなっていない感じだし、
  少し風邪気味でノドも痛いし、体調はイマイチだなぁ..
  朝もトイレに何回かいって、出発も予定より遅くなってしまった。

4:50 ワサビ平発(標高=1400m、気温=15℃)
 ・体調がイマイチなので、ゆっくりと歩く。
  今日は、調子が良ければ黒部五郎の小屋まで行くつもりだが、調子次第では、双六小屋までにする予定で行く。
6:10-20 秩父沢出合
 ・水を補給する。
  夏鳥の声がようやく聞こえてきた。
  メボソムシクイ、ルリビタキなどおなじみの夏鳥の声は、夏山の朝を彩る。
6:50-7:00 イタドリヶ原
 ・花がようやく少しでてきた。サンカヨウ、キヌガサソウ、マイズルソウなどが林床に咲いている。
 ・途中、オコジョを見た! 小さくて本当にぬいぐるみのようだった。
9:20-30 鏡平(標高=2280m)
 ・ここから稜線への急登となるが、背後には、雲間に、槍の穂先が鋭く見えて、元気づけられた。
 ・花もだんだん多くなってきた。コイワカガミ、チングルマ、ミヤマキンポウゲ、
  ミヤマスミレ(黄色いスミレ)、ゴゼンタチバナ、クルマユリ、シナノキンバイなどなど..
9:30-40 弓折分岐(標高=2560m、気温=18℃)
 ・ようやく稜線にたどり着いて一安心。
  ここからは起伏の少ない尾根歩きとなる。早朝に出ていた雲も消えていったので、いい感じだ。
 ・稜線は花も多い。ハクサンイチゲが特に多く、ほかに、シナノキンバイ、テガタチドリ、ヨツバシオガマ、ハクサンフウロ、
  シラネニンジン、ハクサンシャクナゲ、ミヤマダイモンジソウ、ミヤマリンドウ、コケモモ、クロユリなど。、、
  ここまでですでに29種を見たことになる。
 ・ずんずん進むと、双六小屋の向こうに、鷲羽岳、水晶岳のどっしりした姿が見えてきて、
  いよいよ北アルプス中央部に来たな、という実感がする。

10:40-11:00 双六小屋(標高=約2600m)
 ・だいぶ青空が広がってきて、今日は夏山にしてはなかなか良い天気になった。
  小屋でものんびりと、屋根に布団を干している。
 ・ここまでワサビ平から6時間弱で到着でき、まだ余裕があるので、当初の予定通り、黒部五郎小屋まで行くことに決定。
 ・ここから双六岳へと、急な道を直登する。
  人影は以外と少なく、風が渡る音だけが響き、なんとなく、奥山を感じさせる道だった。

12:20-40 双六岳山頂(標高=2860m)
 ・山頂には素晴らしい大展望が待っていた。360度の展望。
  特に、槍ヶ岳から北鎌尾根あたりの険しい姿が、丸っこい双六岳の山頂部と対照的で、素晴らしい。
  明日の目標である黒部五郎岳も、ずっしりと重い姿を見せている。
  水晶岳や鷲羽岳、遠くには立山あたりも見え、山の世界に居ることを実感する。
 ・鳥はイワヒバリやカヤクグリが、さえずりながら飛び回って、夏山を謳歌している。アマツバメも風を切りながら飛び回っている。
 ・ここからは、三俣蓮華岳まで尾根筋を、稜線漫歩の気分で歩く。
  この稜線も花が多く、花の図鑑で調べながら歩くので、なかなか足がはかどらない。
  ハクサンイチゲ(多し)、キバナシャクナゲ、ハクサンチドリ、タカネヤハズハハコ、ミヤマダイコンソウ、
  キンポウゲ、イワカガミ、チングルマ、イワツメクサ、ミヤマシオガマなど、、
  ここまで累計で37種の花を見たことになる。
13:40 丸山
 ・三俣蓮華岳の手前の小ピークだが、地図で見ると、標高は三俣蓮華より高い。

14:00-20 三俣蓮華岳(標高=2840m)
 ・この山頂に立つのは、たしか9年ぶり。前回と同じように、青空、白い雲、緑の山々が迎えてくれた。
  爽やかに風が吹き抜けるのさえも、前回と同じようだ。・・山は変わらないなぁ・・・

 ・ここから黒部五郎小屋へのコルへと下る。
  道はしっかりしているが、行き交う人も少なく、静かな道。
  雲が昼ごろよりむしろ少なくなり、夏の日差しがジリジリ照り付けて暑い。
  下りは標高差が約500mもあり、最後はさすがにバテ気味だった。

15:30 黒部五郎小屋 着(標高=2350m)
 ・小さい小屋かと予想していたが、新しい棟が増築されているようで、以外と大きな小屋だった。
  今日の泊り客は約90人、布団は3人で2枚という程度。
 ・さすがに北アルプス最奥部の小屋だけあって、初心者風の人は少なく、ベテランばかりのよう。
  隣で話しているのを、聞くともなく聞いていると、剣岳から8日間かけてここまでやってきて、さらに槍ヶ岳に向かうオジサンとか、
  太郎平からやってきて、明日は野口五郎岳方面へ人とか、結構な縦走をやる人ばかりだ。
  それにしても若い人が少なく、40代になった自分が最年少だった。
 ・夕食は、この付近の定番なのか、また天ぷらだった。今日はお腹の調子も回復して、ほっとした。
 ・夜中、トイレに起きたついでに、外に出てみた。
  すごい星空だ!天の川もくっきり見えているし、星は、数が多すぎて星座の形もむしろ解りにくいくらい。
  宇宙のなかに一人立っているような、不思議な感覚がした。

7月21日(土)

5:30 黒部五郎小屋 発
 ・昨日頑張ってここまで来たので、今日は黒部五郎岳を越えて、太郎平まで半日コース。少し遅めの出発となった。
 ・黒部五郎岳へとさっそくカール沿いに向かう。
  途中の流れで水を約1.5L補給する。
7:20-30 カール底入口
 ・ここから見るカールは、中央アルプスの千畳敷カールにちょっと似ている。
  お花畑と残雪、それに花崗岩の白い岩肌のコントラストが美しい。
  千畳敷と違い、人影がまばらなのはうれしい。
  沢音とイワヒバリの泣き声だけが響く、天上の楽園といった感じ。
 ・カール壁の登りは、急ではあるが、花が続くので、そう疲れる感じはなかった。

8:10-40 黒部五郎岳(標高=2840m)
 ・これで百名山は94個目となるが、久しぶりに満足感のある百名山だ。
  四周の展望も素晴らしく、特に黒部源流を取り巻く薬師岳、水晶岳、雲の平の眺めは、
  さすがに奥深い山の中といった感じ。
  雪渓の沢音、青空から降り注ぐ夏の日差し、やはり北アルプスは良いなぁ、と再認識させられる。
  気持ちの良い山頂なので、少し長居した。

 ・ここからは少しガラガラの道を下る。標高差約300m。
 ・今回は、スピード重視のため、新しく買った軽登山靴(Aku)を履いてきたが、ちょっと足首回りが柔らかすぎるのか、
  かえって足に負担がかかる感じがある。靴下をもう一枚重ねてみる。

10:00-10 中俣乗越
 ・また花がパラパラでてきた。チシマギギョウ、ミヤマキンバイ、ハクサンシャクナゲ、チングルマ、
  ダイコンソウ、ハクサンイチゲ、トウヤクリンドウ、ゴゼンタチバナ、コケモモなど。、、
 ・黒部五郎岳への登りまでは登山者が少なく静かな山だったが、この付近より、対向の登山者が増えてきた。
  北アルプス最奥部にしては以外と多く100人以上はすれ違った。

11:00-11:10 赤木岳
 ・地図上は名前があるが、ピークらしくないピーク。
 ・このピークを過ぎたころから、急に霧が湧いてきて、見通しがあまりなくなった。
  日差しが弱まって少し涼しくなったので、むしろ助かる感じ。
  この付近は、ハイマツが多く、花は少なくなった。
 ・途中で、沢登りの格好をした若者3人組みに追い抜かれた。おそらく黒部源流の赤木沢を登ってきたのだろう。
  短パン姿で、足も速いパーティ、この山行中初めての、若者のパーティだった。

11:50-12:00 北の俣岳(標高=2660m、気温=20℃)
 ・雲がかかっていて涼しいが展望はあまりない山頂。
  眼下の赤木平あたりが良い感じに見えている。
 ・北の俣岳から太郎山を越えて行く縦走路は、ゆるやかでのびのびした、プロムナード風の道。
  再びお花畑が出てきたが、どれも結構、規模が大きく、
  ハクサンイチゲ、チングルマ、ミヤマキンバイを中心とした大群落を形成していた。
 ・太郎山を越え、太郎平に近づくと、ニッコウキスゲもパラパラでてきた。

13:30 太郎平小屋 着
 ・さすがに太郎平小屋の場所は、東西南北の十字路になっていることもあり、小屋の規模も結構大きいし、それにまして登山客も多い。
  この時間ですでに100名ほどいた(最終的には130人の宿泊、布団は1人に1枚の割り当て)。
 ・荷物を部屋においてから、山行中ガマンしていたビールを買い、さっそく飲み干す。
  充実した山行だったので、ビールもひときわ美味しかった。
 ・夕食後には、夕焼けがあるかな?と思い、外に出てみたが、逆に、急に夕立がやってきて、夕焼けは見れなかった。

7月21日(日)
 ・5時前に外に出ると、昨日にまして上天気の朝で、
  薬師岳、水晶岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳、黒部五郎岳が、一望のもとに広がっている。
  山ならではの、さわやかな朝のすてきな朝のパノラマだった。

5:30 太郎平小屋 発
 ・今日は折立に降りて帰るだけの日。下りの最初は、のびやかな草原の下りで、
  前方には富山平野も望めるし、遠くには白山もうっすら見えていた。
  また、2196ピーク付近からは、前山の向こうに、剣岳、大日岳がはるかに見えた。
  槍ヶ岳を望む場所から登り始め、ここまで、はるばると長く縦走したな、と思う。

7:00 三角点ピーク
 ・ここから先は、樹林帯の中の急な下りとなる。花もない。
  鳥の声は、メボソムシクイ、センダイムシクイ、カラ類、コマドリ、ウグイス、ミソサザイ、ホトトギス、カケスなど
 ・今日も登りの人は結構多い、対向者はだいたい100人程度はいた。

8:20-9:20 折立登山口 着(標高=1365m)
 ・ようやく長い縦走も終了。
  バスの時間より1時間前に到着できたが、すでにバスは来ており、バス待ちの行列もできている。
  出発30分前にはすでに満車状態になった。
  待ち時間を利用して、体の汗を拭き、新しいシャツに着替えてスッキリ。
  それにしても、ここにはビールが売ってないのは、ちょっと残念!

10:20-52 有峰口駅
 ・このバスはここで終点。ここから富山地鉄電車に乗り換える。
  立山からの電車も午前中というのに、結構混んでいた。
11;40-12:06 JR富山駅
 ・切符を買って、ばたばたとホームにでて行列に並んでいると、すぐ近くに、知り合いの顔を見かけて、びっくりした。
  大阪の知り合いのパーティで、立山、大日岳に行ってきたとの頃、向こうもびっくりしていた。
  以外と山の世界も狭いもんだ!
 ・大阪へ帰る電車のなかでは、その大阪のパーティとともにビールを飲みながらの昼食、山の話も弾んで、楽しい帰路だった。
  16時には大阪の自宅に帰着。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:2476人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [3日]
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
技術レベル
4/5
体力レベル
5/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [5日]
笠ヶ岳・水晶岳
利用交通機関:
技術レベル
3/5
体力レベル
3/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら