奈良田から白峰三山、うれし楽し農鳥小屋泊
- GPS
- 19:25
- 距離
- 28.0km
- 登り
- 3,552m
- 下り
- 2,844m
コースタイム
- 山行
- 9:32
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 10:16
- 山行
- 7:46
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 8:47
天候 | 予報では1日目晴れ 2日目晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
〈帰り〉広河原から奈良田行きのバスは本数が少ないので注意。タクシーはありません。帰りのバスは『丸山林道入口』というバス停で下車。駐車場のすぐ前で止まります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
通行止めだった大樺沢右俣コースは、登山道が修復され通行が可能となっています。 |
その他周辺情報 | 奈良田の温泉は水曜定休。 西山温泉は源泉かけ流し。シャワーはありません。露天風呂のみ。¥600 |
写真
感想
1日目 奈良田第一発電所のゲートで登山届を出してスタート。
緩い登りの林道歩き。こんな舗装路を歩くならもう1時間早出しても良かったかなと後悔。
やっと登山道に入り、大きな森に圧倒されつつ進む。
単調な樹林帯ではないので飽きる事は無い。
大門沢からの下山者が現れ始め、韓国からの団体32名に待たされたのには参った。
大門沢小屋で水補給。飲んだ分の500mlと空で持参したナルゲンに500ml注入。
『農鳥小屋まで6時間』の案内に、今日は下山せず6時間も歩けることに嬉しく思った自分に驚いた。調子は良いらしい(笑)
大門沢小屋を過ぎて1時間半くらいの所からペースダウン。炎天のザレ急登で苦戦したせいか吐き気が出現。熱中症になりかけと思い腰を下ろして休憩。しばらくして何とか治まったようで再開。
また少しずつ下山者が現れる。中には私を見て「あっ、人だ!」って。
どうやら唯一の登り人らしい。
「ここ登るのキツイでしょ!」「ここ下りる方がキツイでしょ!」
このやり取りを何度か繰り返す。
木の根と岩とガレと・・ひたすら続く急登からハイマツ帯に出て一旦ホッとする。
そして最後のえげつないザレの急登を越えたら大門沢下降点。
ここでティータイム。やっと温かいミルクティーを飲む気になれた。
そしてここから楽しい稜線歩き。時間かけて登ってきたおかげで高山病の気配なし。
下山者が途切れるとそこからは貸し切り状態。だ〜れもいない南アルプス。
ひゃっほ〜♪時間は気になるけど急いではもったいない。花と雷鳥のアンテナ高くして進む。
西農鳥岳の次はいよいよ農鳥小屋。農鳥オヤジ(すみません、馴染みの呼称なのであえて呼び捨てにさせて頂きます。)が双眼鏡でチェックしているらしいので、涼しい顔をして下りようと頑張ったけど、肝心のオヤジは見ていなかった。。
受付はオヤジ自ら。その後、撮影をお願いして指定席のドラム缶に移動してもらい、やはりオヤジに会いたくて広河原から一気に登ってきた若い女の子の決めポーズにも応えてくれた。ハグが大好きなお茶目なオヤジ。
夕飯は一汁一菜。味噌汁は赤味噌で具沢山。美味しかった。
食事に関しても賛否あるけれど、私はこれで充分。むしろパックを温めたお惣菜よりも好き。「冬に来ると猪肉があるよ。鍋にするとうまいよ。」と誘っていただいたけど、冬は無理でしょ!そんなスキル無いから。
オヤジは始終宿泊者に気を配っていた。翌日笹山方面に行きたいという高齢の方には「不明瞭な所があるから、わからなくなったらすぐに電話してください。見晴らしの良い所で動かないでいてください。」と忠告していた。3時頃の出発らしく、お湯の用意も出来ていると早朝からオヤジが世話を焼いていた。なのにこの方、小屋を出る際黙って出かけたらしく、その後もオヤジはかなり心配そうだった。
人とのコミュニケーションがウザイと思う人には口うるさいオヤジとしか思えないだろうし、逆に赤の他人の事をこれほどまで心配する山小屋があるだろうか。私みたいな心許ないソロハイカーにはオヤジみたいな存在も貴重だと思えるけど。
あと、怒鳴っている様に聞こえるのは、オヤジは耳が遠いので話す時も大きな声になってしまうから。オヤジが苦手な人はテントで自炊すればいい。それだけの事かと。
ちなみにシーズン中は女性スタッフさんがいるので、着替えの相談にものってくれる。
2日目、オヤジの「Good luck!」で送られ北岳へ。農鳥に向かってくる人達が「農鳥小屋はどうでしたか?」と不安気に聞いてくる。私は堂々と「いいオヤジさんですよ。愛がある人ですから。」と安心させてあげた。ネットでは悪い噂ばかりが目立つので。
間ノ岳からはのルートは去年歩いているけど、天気が違うとこうも印象が違うんだとしみじみ。3000mの日本一長い縦走路をかみしめる。北岳はこちらから見る方が好き。断然カッコいい!
北岳山荘近くでは環境省の方が雷鳥の放鳥中。一家に対して1名の職員がピタリと付き、ゲージに入れる時は羊追いの様に戻すのだと。縛りのある雷鳥さんがちょっと気の毒だった。
2日前に大樺沢のルートが修復され通行可能となったので帰りは右俣を選択。土砂が流れていたり、倒木が目立ったり、かなりの被害だっとみえる。橋が掛け直され、問題なく歩くことができた。早急に整備してくださったことに感謝しかない。
まとめ
今回のルートはちょっとハードルが高いかなと思いつつ計画。
初日の行動時間、気温、水、農鳥小屋到達時間(笑)
でも行きたい時が行ける時だから思い切ってチャレンジ。
さすがにタフなコースだった。途中具合が悪くなりかけた時のこともある程度想定出来ていたことで、最終的に自分が計画した通りに終われたことは自信にもなるし、次の計画にもきっと役立つ事だと思う。
無事完登できたことに加え、ブロッケン現象、雷鳥、貴重な花との出会い、農鳥オヤジとのツーショット、随分欲張りで豪華な山行となった。
農鳥小屋の話は、私自身思うことがあって長々書いてしまったが、賛否あるだろうけど、とりあえずここまで読んでくださった方には感謝したい。「農鳥小屋がイヤだから無理しても次の小屋まで行く。」身近でそんな話を聞いたこともあり、それが事故に繋がったり、北岳山荘の混雑の原因の一つでもあったらつまらない話ではないかと・・ちょっと呟いてみました。
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