中央アルプス全山縦走3泊4日
- GPS
- 73:21
- 距離
- 50.1km
- 登り
- 4,176m
- 下り
- 4,306m
コースタイム
- 山行
- 5:43
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 6:20
- 山行
- 8:35
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 9:57
- 山行
- 9:41
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 10:38
天候 | 一日目 9/22(土) 雨のち晴れ 二日目 9/23(日) 晴れ 三日目 9/24(月) 晴れ 四日目 9/25(火) がっつり雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
浦川山への登りの藪こぎが一番きつかった。水場は少ないので注意。 大平宿では携帯が通じない。衛星電話があるが30秒200円でお札は使えない。 摺古木の休憩小屋では通じるので、ここで2~3時間後に大平宿まで来てもらうように予約するのが良い。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
サブザック
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
|
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感想
6年越しの夢がようやく叶った。たかだか3泊4日の縦走で、これまでその程度の日数の縦走は何回もやってきていたにも関わらず、この中央アルプス縦走だけは6年前の7月三連休が雨天中止になって以来、幾たびも悪天で計画倒れになっていた。縦走でこの山域のピークを初めて踏むと心に決めていたので、いままで中央アには一度も登ったことがなかった。昨年こそはと10月頭の三連休に計画したが、悪天で中止。今回も天気予報では2日目の日曜日以外は雨予報だったが、もうこの機会を逃すと一生行けないのではないか、それは体力と時間のためではなく自分の心がもう折れてしまうのではないか、そんな気がして雨でも大雨ではなさそうなので、強引に行くことにした。
6年前は30代前半でまだまだ体力と気力と車があった。今は30代後半で体力も落ち、気力もぎりぎり、そして車はないため、初日は大阪から高速バスで移動し、伊那のホテルに前泊した。到着した夜はあいにくの雨、縦走中重くなるのは承知で折り畳み傘を持ってきた。エビスホテルに宿泊したが、昨年頭に経営が変わったためか、部屋も内装もきれいで、お風呂もなかなかよく、また泊まりたいと思えるホテルだった。
縦走1日目:桂木場〜木曽駒テント場
タクシーで桂木場まで移動。運良くスタート時には雨が降っていなかったが、すぐに降り始め合羽を着る。樹林帯だったのであまり濡れずに済んだ。大樽避難小屋で小屋ノートを見るとさらに北の権兵衛峠から縦走している記録があった。なるほどそのほうが完全縦走だ。4泊5日かかるなあ。樹林帯を抜けて西駒山荘あたりに到着すると雨はやんだ。そのままガスっている中を歩くと木曽駒の山頂。非常にフレンドリーで笑顔な同年代か少し上?のお兄さんに山頂での写真を撮ってもらう。この方、若い女性を二人もつれてのテント泊(テントは女性とは別)でうらやましい。ついでに一緒に写真を撮ってもらう。が、写真はもらいそこなった。(ですので、もしこの記録を読みましたら写真を送ってください!)
この時まだ15時頃でテント泊は3組しかいなかった。3連休だけど中央アはあまり人気ないみたいだなあ、人も少なくていいね、と思っていたら17時を過ぎると千畳敷方面から続々と人が来て、なんとテント場は50張りもあっていっぱいになった。ロープウェイが止まってたか何かだったのか??
久しぶりの縦走なので、夜は軽く高山病で頭が痛くなり、ふくらはぎは猛烈な筋肉痛になってほとんど眠れなかった。
縦走2日目:木曽駒テント場〜擂鉢窪避難小屋
3時すぎに起床して5時前には出発。さすがにほとんどの人は出発してない。中岳では日の出を見る人がちらほらいた。下界の荷物(折り畳み傘、タブレット、着替え等で合わせて2kgほど)が重い。今回の山行での一番の失敗は塩分が足りなかったこと。この日は水を1L担いだが、塩分がないため飲んでも飲んでも脱水して足りない。途中の木曽殿山荘でポカリ500ml(400円)を買ってなんとかしのぐ。擂鉢窪避難小屋について雨水タンクの水を煮沸してがぶがぶ飲む。中央アは水場が少ないのが大変。小屋は昨年は閉鎖していたが、改修が終わり昨年10月からは使用可能になっていた。きれいで快適だった。小屋のすぐ裏手にまで迫っている百間ナギが怖いかなあと思ったが、意外と怖くない。この日も15時ごろ到着し、誰もいなく一人かと思ったら17時すぎてから来る人が多く、結局5組7人も泊まった。
縦走3日目:擂鉢窪避難小屋〜安平路避難小屋
中央ア縦走の核心区間。ルートの半分以上が藪漕ぎで、一日の歩く時間が一番長い。途中に水場はないため、安平路避難小屋まで抜け切るしかない。幸いにして予報がはずれ雨は降らなかった。昨日の反省を生かして水は1.8L(ペット500ml x2とテルモス800ml)を持っていったが、やはり塩分が足りないので水はぎりぎりだった。安平路避難小屋のそこそこ手前の水場(小屋の水場ではなく、さらに北側にある)で、水をがぶがぶ飲んだ。
越百山手前で20人くらいのツアーとすれ違う。次いで南越百山を越えた先で大学生4人組とすれ違う。彼らはアズキ沢を登ってきたとのことで素晴らしい!この日すれ違ったのはこの二組だけだった。南越百山から奥念丈岳までは、今年7月に登山道復活のための笹狩りがちょうど行われたところで、快適に歩ける。これじゃあ拍子抜けだなあ、その先の藪も大したことなかったら残念だなあ、などと舐めて考えていたら、奥念丈岳からは本当の藪漕ぎだった。2箇所ほど支尾根に迷いやすいところがあり、特に袴腰山は注意。文字が消えている古い標識が見つかれば参考になるが、まあGPSが役に立つ。最大の藪漕ぎは浦川山の登り、この地点の藪が一番背が高く、登りなので自分の方向に藪が覆いかぶさってくる。バテバテの体・重い荷物で相当しんどかった。他の記録でも書いてあるように、よく見ると藪が生えてないところがあり、そこが一応の登山道ではあるが、藪で良く見えないためたびたび踏み外す。踏み外すと本当の藪漕ぎなのでさらに疲れる。途中で朽ちた旧安平路避難小屋が見えた。昔はここも立派な登山道だったのだろう。安平路山への最後の登りでは完全に踏み外して疲れた。安平路山からは藪漕ぎから解放される。
安平路避難小屋も十分きれい。ただしトレイはない。この日は三連休の最終日ということもあり、小屋は自分一人。小屋の窓からはちょうど飯田の町並みが良く見えた。夜半からは天気が悪くなって、とうとう雨が降り始めた。
縦走4日目:安平路避難小屋~大平宿
もうあとは降りるだけ。安平路避難小屋から南はかなり幅広く笹狩りされていて快適な登山道。だけど今日は雨。出発時はたまたま降っていなかったが、すぐに降り出す。摺古木の小屋に着いたときには完全に雨。合羽を着てても雨に降られると結構寒い。3日目の核心が晴れてて良かったと思う。雨の中、林道を2時間ほど歩き大平宿に着。「おおひら」やどではなくて「おおだいら」やどらしいことをパンフレットで知る。ああ、ようやく6年ごしの課題が解決した。久しく縦走はしていなかったが、縦走は良い。達成感が良い。旅をしている感が良い。
番外編:
あとは帰るだけだが、なんとDOCOMOの携帯も通じない!探したところ衛星電話があったがなんと30秒200円で、財布にはぎりぎり100円玉が2枚。飯田タクシーに電話するが、最後に自分の名前を予約名として言うところで切れてもうた!!う〜ん、本当に来てくれるのかなあ?しかたがないので、人がいそうな家に行くと、おじちゃん二人とおばちゃん一人がいて、1000円を両替してもらう。再度電話すると向かっているとのこと。うーんタクシー呼ぶだけで400円もかかってしまった。
この方々にはお世話になりました。雨でびしょびしょの自分を見て、親切に風呂を沸かしてくれて、囲炉裏のそばでカップラーメンとご飯と梅干し4つ、ひじきをごちそうになりました。塩分が足りてなかったのでうまかった。家はふもとにあるらしく、3日前から断水しているそうで、そろそろ街へ降りようかと思ってるとのこと。
タクシーで飯田の街へ降りて、高速バスで名古屋まで、そこから近鉄特急で難波へ。最後は市バスで帰宅。
長年の懸案の課題は解決した。次はこの大平宿で出会ったおじちゃんおばちゃんのような生活スタイルを目指そう。それしかないと今は思える。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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飯田に住みながら通勤途中、天気の良い日は風越山の向こうに見える安平路山、藪なんだろうなぁと思いながら行けないでいます。飯田市の人は飯田市なのに知ってる人はいないと思います。千畳敷カールのリゾートを歩くのではなく、越百山の向こうを藪漕ぎはアドベンチャーですね。
>Wataruyoneさん
コメントありがとうございます。藪は想像以上でした。電話も通じない大平宿に住みたいと思う今日この頃です。
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