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Yamareco

記録ID: 181095
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
中央アルプス

ピーカンの恵那山(予想以上の降雪に苦戦)

2012年04月08日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
08:00
距離
12.0km
登り
1,187m
下り
1,183m

コースタイム

05:32 ゲート前駐車場出発
06:00 登山口
06:21 (1/10)ポイント
06:43 (2/10)ポイント
06:59 (3/10)ポイント
07/43 (5/10)ポイント
07:29 1716ピーク付近
08:31 (7/10)ポイント
09:11 県境尾根
09:56 一等三角点(2189.8m) 10:00
10:13 恵那山避難小屋
10:20 恵那山山頂(2191m)
10:53 一等三角点
11:18 県境尾根分岐
11:45 1864ピーク付近
12:14 1716ピーク付近
12:47 (2/10)ポイント
13:03 登山口
13:25 ゲート前駐車場
天候 終日晴天、風弱くピーカン
過去天気図(気象庁) 2012年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
往路:都内(0:30)-中央自動車道-飯田IC-国道153号-国道256号-県道89号-県道477号-峰越林道ゲート前駐車場(5:05)
復路:ゲート前駐車場(14:00)-県道477号-県道89号-国道256号-国道89号-飯田山本IC-都内(18:40)
コース状況/
危険箇所等
※峰越林道大谷霧ヶ原線
部落最終民家の先から路上に雪があります。
輪立ちは凍結しています。
スタッドレスタイヤで上がれなかったのでチェーンを履きました。
このときの外気温はマイナス7℃。
今回入山した車は5台、ゲートまで行った車は3台、2台は凍結手前の路肩に駐車していました。
帰りには雪は半分ほど溶けていましたので、夜間の気温が極端に下がらなければ、ゲートまでは行けるでしょう。
ただし、路上に落石があります。凸凹もありますので夜間走行には注意して下さい。

※駐車場(ゲート)から登山口
降雪直後のためか駐車場から林道は5〜10cm程度の積雪があります。
山側から林道に水が流れ出し、スケートリンク状態の箇所もあります。
落石が多いので注意が必要です。
帰路、目の前に小さい岩が落ちてきました。

※登山口から(3/10)
最初に橋を渡ります。
この日は雪が積もっていましたが氷っていると滑るので注意が必要です。
登山道には昨日と思われるトレースが有りました。
アイゼンが無くても登れますが、足への負担を考えると登山口でアイゼンを付けた方が良かったと思います。
(2/10)手前でアイゼン装着。

※(3/10)から1716mピーク
樹林帯の急登を登ります。
トレースは消えていました。
夏道や赤テープが判らなかったので直登しましたが、帰路すれ違った後続の登山者に厳しいトレースだったと言われました。
GPSのログを見る限り、大きくコースは外れていないと思います。

※1716mピークから県境尾根
トレースは全くありません。
クラストと吹き溜まりの連続です。
クラスト箇所ではストックは刺さりませんのでピッケルの方がよいでしょう。
左手には大きな雪庇が張り出していますので、極力樹林帯側を登ります。
南アルプスの展望は抜群です。

※県境尾根から三角点
登り始めるとしばらくして明確なトレースが現れます。
樹林帯の登りで、降雪直後のためか、季節外れの樹氷で枝が垂れ下がり歩きにくいです。

※三角点から避難小屋、恵那山山頂(2191m)
人が足を踏み入れた形跡はありません。
避難小屋は入口を掘り起こすのに大変でしょう。
トイレは使用できると思います。
山頂の神社はほとんど雪に埋もれていました。

4月3日の大荒れによる降雪のためでしょう、山頂では50cm程度の雪が積もったと思われます。
クラストした箇所があるのでアイゼンは必須です。
新雪の下はクラストしていると思われ、深いところでも膝以上には沈みませんでした。
ワカンは持参しましたが、クラスト面が非常に固いため使用しませんでした。
帰りには雪は腐りかけていましたので、数日で春山になるでしょう。




ゲート横の広い駐車場。
混雑した駐車場はウンザリ
ですが、他に車がないって
いうのも、なんだかなぁ〜
2
ゲート横の広い駐車場。
混雑した駐車場はウンザリ
ですが、他に車がないって
いうのも、なんだかなぁ〜
林道の途中で、正面の
山に太陽が当たり、
明るくなってきました。
雲ひとつ無い青空に
テンションアップ。
2
林道の途中で、正面の
山に太陽が当たり、
明るくなってきました。
雲ひとつ無い青空に
テンションアップ。
トンネルを過ぎると
登山口も近いです。
トンネルを過ぎると
登山口も近いです。
スケートリンクの
ような林道。
ここで転ぶわけには
行きません。
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スケートリンクの
ような林道。
ここで転ぶわけには
行きません。
駐車場から30分ほど
林道を歩いて
登山口です。
駐車場から30分ほど
林道を歩いて
登山口です。
本谷川まで降りて橋を
渡って対岸へ。
橋を渡る前にここで
亡くなった女性登山者に
ご冥福を....
本谷川まで降りて橋を
渡って対岸へ。
橋を渡る前にここで
亡くなった女性登山者に
ご冥福を....
本谷川は凍っていません。
もう4月ですネ。
本谷川は凍っていません。
もう4月ですネ。
登山道の入口には
赤テープと道標が
あります。
なによりトレースが
しっかり付いています。
登山道の入口には
赤テープと道標が
あります。
なによりトレースが
しっかり付いています。
この登山道にも塩見岳の
登山道で見かけたのと同じ
1/10から10段階の位置を
表示した目印があります
1
この登山道にも塩見岳の
登山道で見かけたのと同じ
1/10から10段階の位置を
表示した目印があります
眩しい太陽が上がって
きました。
ここで日焼け止めを
車に忘れたことに
気がついた。
眩しい太陽が上がって
きました。
ここで日焼け止めを
車に忘れたことに
気がついた。
すばらしい青空が
広がってきました。
2
すばらしい青空が
広がってきました。
新雪のためアイゼンが
なくても登れますが、
膝の負担軽減のため
2/10手前でアイゼンを
装着します。
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新雪のためアイゼンが
なくても登れますが、
膝の負担軽減のため
2/10手前でアイゼンを
装着します。
木々の奥に真っ白な
稜線が見えてきました。
5
木々の奥に真っ白な
稜線が見えてきました。
3/10まではしっかりと
トレースがあったので
すが、ここから先は
不鮮明となり、つい
にはトレースが消えて
しましました。
3/10まではしっかりと
トレースがあったので
すが、ここから先は
不鮮明となり、つい
にはトレースが消えて
しましました。
恵那山への道標を
見つけて一安心。
これが1716mの
道標かな?
恵那山への道標を
見つけて一安心。
これが1716mの
道標かな?
1716ピークは
広々として
眺めは抜群です。
1716ピークは
広々として
眺めは抜群です。
ここまでの急登の登りに
あった唐松は、白樺に
変わりました。
3
ここまでの急登の登りに
あった唐松は、白樺に
変わりました。
白樺の奥には
恵那山の稜線。
真っ白な稜線に
テンション
上がります。
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白樺の奥には
恵那山の稜線。
真っ白な稜線に
テンション
上がります。
1716ピークから遠望。
南アルプス南部。
1716ピークから遠望。
南アルプス南部。
1716ピークから遠望。
左から荒川岳、赤石岳、
兎岳、聖岳、上河内岳。
1
1716ピークから遠望。
左から荒川岳、赤石岳、
兎岳、聖岳、上河内岳。
1716ピークから、
これから向かう
1864ピークへの
尾根筋。
風が強いためか
トレースは消えて
います。
1
1716ピークから、
これから向かう
1864ピークへの
尾根筋。
風が強いためか
トレースは消えて
います。
登山道は次第に
急登になります。
風紋はきれいですが
左手には雪庇が
現れます。
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登山道は次第に
急登になります。
風紋はきれいですが
左手には雪庇が
現れます。
雪庇は大きく
発達しています。
怖いので極力
右手の樹林帯側を
歩きます。
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雪庇は大きく
発達しています。
怖いので極力
右手の樹林帯側を
歩きます。
雪庇を横から見ると
こんな状態です。
コワ、、、
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雪庇を横から見ると
こんな状態です。
コワ、、、
1864ピークから遠望。
中央アルプス、
手前は富士見台かな。
4
1864ピークから遠望。
中央アルプス、
手前は富士見台かな。
たぶん南駒ヶ岳。
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たぶん南駒ヶ岳。
この辺の雪庇も大きく
発達しています。
奥の稜線は南アルプス
荒川岳、赤石岳、聖岳。
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この辺の雪庇も大きく
発達しています。
奥の稜線は南アルプス
荒川岳、赤石岳、聖岳。
掘り出したら
7/10でした。
掘り出したら
7/10でした。
なにげにパチリ。
青空に映えます。
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なにげにパチリ。
青空に映えます。
樹氷も増えてきました。
奥は中央アルプス。
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樹氷も増えてきました。
奥は中央アルプス。
さて困った。
亀裂が入っています。
クレパスの上に新雪が
積もった感じ。
大きく右に迂回します。
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さて困った。
亀裂が入っています。
クレパスの上に新雪が
積もった感じ。
大きく右に迂回します。
標高を上げるにつれて
北側の視界が開けて
きます。ご存じ御嶽山。
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標高を上げるにつれて
北側の視界が開けて
きます。ご存じ御嶽山。
県境尾根にある
道標です。
下の道標は雪の中。
上の道標、夏のレコ
では頭の高さです。
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県境尾根にある
道標です。
下の道標は雪の中。
上の道標、夏のレコ
では頭の高さです。
4月とは思えない
樹氷です。
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4月とは思えない
樹氷です。
県境の尾根を
登って行きます。
全くトレースが
ありませんが、
何となく判ります。
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県境の尾根を
登って行きます。
全くトレースが
ありませんが、
何となく判ります。
トレースの痕跡が
あるとホットします。
このあとは山頂まで
はっきり判る
トレースが
ありました。
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トレースの痕跡が
あるとホットします。
このあとは山頂まで
はっきり判る
トレースが
ありました。
恵那山の山頂標です。
ここは最高峰ではなく
三角点の地点です。
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恵那山の山頂標です。
ここは最高峰ではなく
三角点の地点です。
三角点の広場にある
見晴台?
登ってもあまり
展望は変わりません。
三角点の広場にある
見晴台?
登ってもあまり
展望は変わりません。
昨日の足跡と思われる
グループのトレースは、
三角点の山頂標までで、
最高点までは行かな
かったようです。
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昨日の足跡と思われる
グループのトレースは、
三角点の山頂標までで、
最高点までは行かな
かったようです。
これは雪に埋もれた
三角点にある
恵那山神社の祠です。
これは雪に埋もれた
三角点にある
恵那山神社の祠です。
中央アルプスを眺めながら
最高点までバージンスノー
を歩きます。
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中央アルプスを眺めながら
最高点までバージンスノー
を歩きます。
途中、アイゼンで踏みつけ
そうになったこれも神社の
屋根でしょうか。
途中、アイゼンで踏みつけ
そうになったこれも神社の
屋根でしょうか。
行き止まりのように
見えますが雪の重みで
枝が垂れ下がり、
行く手を阻みます。
行き止まりのように
見えますが雪の重みで
枝が垂れ下がり、
行く手を阻みます。
恵那山避難小屋の前に
あるトイレです。
こちらは雪に埋もれて
いません。
使用できそうです。
恵那山避難小屋の前に
あるトイレです。
こちらは雪に埋もれて
いません。
使用できそうです。
恵那山避難小屋は雪に
埋もれています。
小屋を開けるには
スコップとかなりの
労力が必要です。
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恵那山避難小屋は雪に
埋もれています。
小屋を開けるには
スコップとかなりの
労力が必要です。
恵那山避難小屋の
裏に回るとこんな
感じです。
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恵那山避難小屋の
裏に回るとこんな
感じです。
さて、最高点へ
この斜面を
這い上がります。
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さて、最高点へ
この斜面を
這い上がります。
こんな感じで
どこが最高点か
わかりません。
こんな感じで
どこが最高点か
わかりません。
GPSを頼りに神社の
祠を見つけました。
この辺りが最高点で
しょうか。
GPSを頼りに神社の
祠を見つけました。
この辺りが最高点で
しょうか。
神社の奥に展望が
開けた場所が
あります。
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神社の奥に展望が
開けた場所が
あります。
中央アルプスと
富士見台。
空気も澄んで
きれいです。
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中央アルプスと
富士見台。
空気も澄んで
きれいです。
御嶽山、乗鞍岳、穂高岳。
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御嶽山、乗鞍岳、穂高岳。
最高点の山頂標は
見つかりませんでした。
きっと雪の中でしょう。
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最高点の山頂標は
見つかりませんでした。
きっと雪の中でしょう。
最高点から下ります。
手前のモッコリが
避難小屋。
奥がトイレです。
2
最高点から下ります。
手前のモッコリが
避難小屋。
奥がトイレです。
避難小屋の周辺は
雪深そうです。
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避難小屋の周辺は
雪深そうです。
三角点に戻ります。
しっかりとレースを
付けました。
行くなら今がチャンス!
三角点に戻ります。
しっかりとレースを
付けました。
行くなら今がチャンス!
三角点の広場まで戻って
来ましたが、三角点は
見つかりませんでした。
山頂標から推測すると
1.5m程度の積雪はあるの
でしょう。
十分堪能したので
帰ります。
三角点の広場まで戻って
来ましたが、三角点は
見つかりませんでした。
山頂標から推測すると
1.5m程度の積雪はあるの
でしょう。
十分堪能したので
帰ります。
三角点から少し下った
ところに展望が開ける
場所があります。
手前に仙丈ヶ岳
奥に甲斐駒ヶ岳
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三角点から少し下った
ところに展望が開ける
場所があります。
手前に仙丈ヶ岳
奥に甲斐駒ヶ岳
白根三山
左から北岳、中白根、
間ノ岳、西農鳥岳、
農鳥岳。
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白根三山
左から北岳、中白根、
間ノ岳、西農鳥岳、
農鳥岳。
塩見岳と小河内岳。
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塩見岳と小河内岳。
左に荒川岳
右は赤石岳
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左に荒川岳
右は赤石岳
わずかですが、富士山が
頭を出しているのが
わかりますか。
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わずかですが、富士山が
頭を出しているのが
わかりますか。
中央アルプスの全容。
右側の大きな山容は
南駒ヶ岳。
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中央アルプスの全容。
右側の大きな山容は
南駒ヶ岳。
御嶽山は近いだけあって
くっきりです。
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御嶽山は近いだけあって
くっきりです。
これで恵那山も見納め
です。
好天に恵まれました。
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これで恵那山も見納め
です。
好天に恵まれました。
県境尾根と分かれて
広河原ルートを
下ります。
県境尾根と分かれて
広河原ルートを
下ります。
下りは右手の雪庇に
注意しながら、
樹林帯の中を下って
行きます。
下りは右手の雪庇に
注意しながら、
樹林帯の中を下って
行きます。
1716のピークも
近くなってきました。
ここでアイゼンを
外しました。
1716のピークも
近くなってきました。
ここでアイゼンを
外しました。
樹林帯を駆け下り、
本谷川の橋を渡ると
広河原ルートの
登山口です。
樹林帯を駆け下り、
本谷川の橋を渡ると
広河原ルートの
登山口です。
林道には落石が到る処に
あります。
上を見上げると、落ちて
こないのが不思議?
行程中一番危険なのが
林道かも....
林道には落石が到る処に
あります。
上を見上げると、落ちて
こないのが不思議?
行程中一番危険なのが
林道かも....
駐車場に戻ってきました。
車は3台?
今日は5組5台のはず....
帰りに今朝苦戦した凍結
付近に2台の路駐があった
が、あそこから歩いたと
は...すごい!
駐車場に戻ってきました。
車は3台?
今日は5組5台のはず....
帰りに今朝苦戦した凍結
付近に2台の路駐があった
が、あそこから歩いたと
は...すごい!
朝暗かったので...
ゲートの横に
登山ポストが
あります。
朝暗かったので...
ゲートの横に
登山ポストが
あります。

感想

三月に入って、上越地方の天気を常時チェックしていたが、週末になると天気が悪い。
あまりの天気の悪さに、やけくそで蔵王に行ってみたが、強烈なホワイトアウトに撃沈。
この週末も上越の天候はイマイチだったので、目先を変えて好天が期待できそうな恵那山に行くことにした。
4月3日の天気は全国的に大荒れだった。
当然山には積雪があったことは予測できた。

都内を出たのは0時半、中央道をひた走り、飯田ICから一般道に降りた。
県道89号線に入り、園原から峰越林道大谷霧ヶ原線に入る。
明るい月明かりの道は次第に細くなる。
このときの外気温はマイナス6℃。

部落の最後の民家を通過した頃から路上に雪が現れた。
輪立ちはそれほど深くはないが、圧雪された雪ではなく、氷状態になっている。
しばらく走って最初の上り坂でスリップして上がれなかった。
バックで平らなところまで戻り、加速をして一気に駆け上がった。
しかし、次の上り坂はどうしても上がれなかった。
何度か試みたが、スタッドレスタイヤは氷の上で空転するだけ。
最後は狭い林道を斜めに塞いでしまった。

前後から車が来るといけないので、ここでスタッドレスの上にチェーンを履くことにした。
一時は不要と思って降ろしたチェーン、念のために積んできて良かった。
時間は4時半頃、気温はマイナス7℃、タイヤが雪に潜っているのでジャッキアップする。
素手で金属に触るとくっつく寒さ。
なんとか後輪2本にチェーンを巻いて脱出。
ゲート前の駐車場に着いたのは、予定よりも30分遅れた5時チョット過ぎ。
広い駐車場には他に車はなかった。

先ほどの作業で汗をかいたので、インナーまで着替えて出発準備に30分もかかってしまった。
予定より30分程遅れてゲート横から林道に入り、雪の積もった(一部凍結した)林道を30分程歩く。
林道には新雪の上に複数の足跡があり、おそらく昨日入山したパーティがいるようで心強い。
トンネルをくぐって少し歩くと登山口に到着。

登山口から本谷川に降りて、対岸にかけられた橋を渡る。
登山道の入口には、赤テープがあり、道標も設置されている。
初っぱなから結構な急登を、つづら折りに登っていく。
しっかりとしたトレースが付いているので、この時点では楽勝だと思った。
登山道には赤テープの他に、山頂までを10段階に分割した目印があった。
塩見岳の登山道で見かけたものと同じ標記だ。

新雪の上を歩いているので滑りはしないが、足(膝)への負担軽減のため(2/10)少し下でアイゼンを装着。
(3/10)を過ぎると更に傾斜がきつくなってくる。
そして、トレースが不鮮明になってきた。
風が強いのだろう、堅くクラストした場所ではアイゼンの歯が若干沈む程度で、痕跡は殆ど残らない。
吹きだまりでは、膝まで潜ってしまう。
今回はスノーシューを車に残し、ワカンを持ってきたが、クラストした場所が多いので、ワカンは履けない。

トレースは痕跡もなくなった。
赤テープも見えないので夏道は別ルートなのかもしれない。
唐松の樹林帯、かなりの急登であるが直登する。
傾斜が緩み、尾根筋に出たと思った頃、恵那山と書かれた道標と赤テープを発見。
GPSで確認すると、1716mピークに近い。
少し行くと視界が開け、広場のような場所に出る。
南アルプスの南部が目の前に広がる。
視界の中にガスや雲はない。黄砂も見られない。

これから向かう1864mピークへの尾根筋もきれいに見えている。
登山道はクラストと吹きだまりがの繰り返しで、結構太股に堪える。
1864m付近を越えた辺りからだろうか、左手に大きく発達した雪庇が現れた。
北アルプスでもなかなか見られない立派な雪庇が張り出している。
チョット緊張。ガスるとやばいかも、、、

右手の樹林帯の脇を登っていくが、ときどき見える赤テープはコースを樹林帯の中に導いている。
4月とは思えない樹氷を見ながら登っていくと、県境尾根の分岐にある道標を見つけた。
一番上にある恵那山の道標は雪面から出ているが、この下にある道標は雪の中。
夏のレコでは上の道標は登山者の頭ぐらいの位置にある。
1.5m以上の積雪か。

ここからは尾根道を山頂に向かう。
最初はトレースは消されていたが、トレース痕が現れ、しばらくすると明確なトレースが現れた。
登山道はところどころ樹氷の枝で塞がれていて歩きにくい。
三角点の地点までは思ったよりも長く感じた。
ここで昨日の登山者グループと思われるトレースは、三角点の山頂標で戻っていた。
避難小屋や山頂最高点方向へは全くトレースが無かった。

GPSで方向を確認して、バージンスノーへ踏み込む。
一旦下ってからゆるく登り返すと避難小屋のトイレが見えた。
トイレはほとんど雪に埋まっていないので使用できそうに思えたが、避難小屋はほとんど雪の中。
入口を開けるにはスコップが必要そうなので、小屋には寄らず山頂を目指す。

山頂に登ってきたが、どこがピークか判らない。
GPSで位置を確認しながら、山頂の神社を発見、ほとんど雪に埋もれている。
神社の先に展望がよさそうな場所がある。

ここでは南アルプスの全域、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳に穂高岳、八ヶ岳も赤岳がそそり立っている。
雲もガスも見られない最高の眺望に大満足。
一時は三角点で帰ろうかと思ったが、ここまで来て良かった。
しっかりとカメラに納めて帰路につく。

三角点まで戻ってくるとソロの登山者がいた。
同じコースを上ってきたようだ。
やはりこの時期の樹氷に驚いていた。

三角点から少し下ったところに展望が開ける場所がある。
県境尾根の分岐近くまで来たとき、本日2組目となるペアの登山者が登ってきた。
アイゼンとピッケルスタイル、クラストが多い登山道はストックはほとんど刺さらない。
何度かピッケルに変えようとは思ったが、ストックで押し通した。

1716mピークの手前でスノーシューを履いた2名と、しばらくしてソロの登山者とすれ違った。
時間的に12時を過ぎている。
後で気がついたが、林道の凍結手前にあった2台の車の持ち主か。
大変な林道を歩いて来たようだ。

登山口から帰りの林道は雪や氷が溶けてグチャグチャ状態。
この天気だと雪はすぐになくなるだろう。
駐車場まで半分程度に差し掛かったとき、上から小さな岩が転がり落ちてきた。
路上にはたくさんの落下した岩が転がっている。
コース上で最も危険な場所は駐車場と登山口間と思われる。

日帰り登山ではまず筋肉痛にはならないが、珍しく下腿三頭筋がパンパン状態。
侮れない恵那山、花の時期にも行ってみたい。

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コメント

こんにちは、hottenさん
いやあ〜、車で遠くまで行って来ましたねcoldsweats02

しかし、その苦労の甲斐あって見事な快晴で
素晴らしい雪山の景色を堪能されたようですねhappy01

「遠くまで車で行くのがかったるい病」は完治したのか
それとも病状の軽い隙をついて、ということなのでしょうか?

それにしても遠いですな〜、ほとんど名古屋じゃないですかcoldsweats01
ホント、ひとごとながら快晴でよかった、とうれしくなっちゃいましたsun
2012/4/10 14:45
muscatさん、こんにちは!
イイ天気でした
上越・東北の山を狙っていましたが、週末毎に天気は悪く、
3/20は蔵王で撃沈したので、連チャンを避けるため足を
伸ばしました

「遠くまで車で行くのがかったるい病」完治していません
薬(dvd)で散らしているだけです。
決してad*lt向けの薬ではありませんよ
おかまは掘りたくないので
2012/4/10 17:38
hottenさん、初めまして、こんばんは。
ricalojpと申します。

先週末、中央道を名古屋方向から走っていると、とんでもない雪山が視界を遮りました。

なんと、恵那山。

いつも通っているので、見間違うことはないのですが、あれほど雪の付いた恵那山は初めてでした。

レコを見させていただき、なるほどねと変に納得しました。避難小屋を当てにしていると、撃沈ですね。
2012/4/10 18:51
ゲスト
hottenさん、今晩は!
最高のお天気だったのですね!羨ましいです。

恵那山はまだ樹氷が見られたのですね
南アルプス、御嶽山、北アルプス…も素敵な写真がいっぱい!

私は今年、雪山に挑戦したのですが、すっきり晴れなかったり強風だったりと、悪戦苦闘が多かったので、
スッキリ晴れて風も少しって、本当に羨ましいです。

ここ数日、暖かい晴れの日が続いたので恵那山の樹氷ももう見られないかもしれませんね。
遠くまでお疲れ様でした
素敵な写真をみせていただきました。(^o^)
2012/4/10 21:32
ricalojpさん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
恵那山、中央アルプスの南端ということで、多少軽視していた感は
ありますが、なかなか侮れない山です

当初は広河原ルートを登って、神坂峠に下りる周回ルートを計画して
いましたが、林道の凍結と深雪のため、山頂到着が予定より1時間半も
遅れてしましました

三角点から先は人が入った形跡はなく、避難小屋周辺のドカ雪と、
最高点から先の深雪に、時間的に周回ルートは無理と判断して
ピストンに切り替えました。

信州側からは恵那山の全容が見られませんでしたので、岐阜側からも
登ってみたいと思います。
恵那山、展望は抜群で、いい山ですネ
2012/4/11 7:53
mipomipoさん、おはようございます。
ご訪問ありがとうございます。
素晴らしい天気でした
ほんとうに満足の一日でした。

樹氷は4月3日の大荒れの天気一日で出来たものと思われます
この天候でしたら、数日で消えてしまうでしょう。

八ヶ岳への挑戦、拝見しました。
冬は天候を読むのも大変です。好天のチャンスは少ないですね。
これからの春山は天候も安定してきますので、雪山も楽しめるのでは
ないでしょうか。
いい環境にお住まいのmipomipoさんが羨ましいです。
2012/4/11 7:57
hottenさん、こんばんは〜☆
hottenさんの雪屁の写真を拝見して
実物が見たくて、本日登ってまいりました。

トレースと、7合目の標識の除雪に
感謝です
しかし、おそらく昨日、新雪があったようで、
踏み抜きもすごくて
僕は山頂台地手前で退却してしまいました。
山頂到達、尊敬致します。

冬は初めて登ったのですが、、展望は抜群ですね
2012/4/12 23:33
komakiさん、こんにちは!
恵那山行かれました
フットワーク軽いですネ

また雪が降りましたか
もう春山だというのに、、、
山頂は残念でしたが、展望を堪能されたようでなによりです。
2012/4/13 9:49
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