夏遠征・ゴールデンルート(槍ヶ岳〜西穂高)に行ってきました!
- GPS
- 60:12
- 距離
- 30.9km
- 登り
- 4,033m
- 下り
- 2,950m
コースタイム
- 山行
- 9:42
- 休憩
- 4:23
- 合計
- 14:05
- 山行
- 8:57
- 休憩
- 1:57
- 合計
- 10:54
- 山行
- 7:12
- 休憩
- 4:36
- 合計
- 11:48
天候 | 色々 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
地震の影響は随所に |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
一昨年、昨年と2度続けて断念した「大キレット」にいよいよ挑戦しました。この2年で山友もスキルアップした(と思った)ため、思い切ってゴールデンルート(槍〜西穂)縦走を基本に、体力など鑑みて変えれるように設定。行程は2年前西穂でお会いしたnekojigenさんを参考にさせていただきましたが…。
平湯の穂高荘倶楽部に前泊し、朝4時に出発。日曜の早朝で新穂高の無料駐車場は一杯です。いよいよ運がいい私も鍋平行きか、と思いましたが、一か所幅約2mほど、無理したら入る?隙間を見つけました。最初は無理と通過しましたが背に腹は代えられません、慎重に慎重にバックし無事止めることができました。
薄明るい中、登山センターで届を出してスタート。車の数に比して歩いている人は少なく感じます。まず穂高平への夏道を行きましたが、途中がけ崩れで難路に。入口に書かれていたようですがうっかり見逃し、最初から先が思いやられます。
穂高平で朝食のパンを食べ、千葉のお二人と談笑。来年のお子様との登山の下見で奥丸山まで日帰りとのこと。
この先は一部大雨の影響でう回路ができていましたが、何とか槍平小屋へ到着、おいしい水をいただきます。小屋の看板が違うな?と思ったらこの日付け替えられたようで、今後たくさんの人に見てもらえたらいいですね。
高度順応もありゆっくり歩きつつ高度を上げますが、人は少ないですね。姫路から(原付で!)来た青年は、道を間違えて結局時間切れ、千丈乗越あたりで戻るそうです。とにかくタフな方でした。
約10時間かけて山荘に到着、槍はガスに包まれています。チェックインには体温測定が必要です。部屋は24人部屋に12人定員、自分らは3人の棚に2名でした。高山病発症の危険がありましたがつい昼寝を。食事は向かい合わないよう工夫され、いろんな影響が出てる中工夫されているなと。
夕食後、外のガスが晴れてきたので今のうちにと山頂に向かいますが、途中で山岳救助隊の方がいて「ただいまレスキュー中ですので下りルートを使ってください」と。幸い他に登山者がなく山頂に立つことができました。若干ガスが抜けて小屋のほうを見ると、ちょうど救助された方を運んでいるところ、午前の事故で救助が18時、安全第一ですね。
山頂では三重の若者と一緒に写真を撮りしばらく滞在。翌朝がガスガスだったので登っておいてよかったなと。
で、翌日は朝食後6時出発。一番行程が楽と思っていましたが…朝のガスがなかなか引かず、(そんな中のおかげ?雷鳥ファミリーに初オコジョと遭遇しました)南岳小屋では風も強くなり15分ほど待機しましたが雨ではないので、と出発します。ところが途中から霧雨が…ガスの水蒸気なのでそこまで濡れませんがいい状況ではないので先を急ぎたいのですが、急ぐのも危険な場所です。
最低鞍部を過ぎ、長谷川ピークの手前でチマキを食べていよいよ核心部ですが、ガスがきいたのかあまり恐怖心もなく通過。最後の北穂小屋への急登はしびれましたが、ここで初めてガスが抜けルートが明らかに。すごすぎますね!
ただし時間がかかったので北穂小屋ではラーメンに間に合わず、スパゲッティミートソースをいただきました。本来ここで終わるべきなのですが、nekoさんの行程では穂高山荘まで行ってますのですぐ出発。売店の女性かわいかったなあ。
涸沢への分岐を過ぎた岩場で、スマホを発見。まだ電源も入っているので本日の落とし物かと、山荘まで届けます。しかしこの先なかなか手ごわい。山友は大キレットで概ね難所は終わったと思ったのか迫り来る岩稜を前に立ちすくみます。
再度出てきたガスも相まってまるで悪魔の要塞のようだと。
よってかなり時間をかけて、17時ごろ山荘着。事前に連絡は入れていましたが、かなりコースタイムより時間がかかっています。一抹の不安が・・・
今年は白出沢が通行止なので、エスケープは上高地に下りるしかないことも山友を苦しめることになります。
穂高岳山荘はふとんのシーツを使い捨て不織布利用、どこも創意工夫されてますね。ただ、体温を測らないと受付できないのはたいそう面倒でした。
そうそう、届けたスマホの持ち主がちょうど泊まりでいらしてわざわざお礼に。お互い様ですしあんなしんどいとこを歩いた事が悪い思い出にならずでよかったです。
ルート検討の結果、最終的に最後はロープウェイがいい!となりました。
とにかく最終16:45発ロープウェイに「絶対」間に合うように、朝食をやめて5時出発します。この日は薄曇りでしたがガスもなく北アの山々がよく見えました。
穂高山頂(山友はこの旅で槍穂2つの百名山達成、なかなかできません)であまりに雄大な眺めにみとれつつも先を急ぎます。が、やはり馬の背やロバの耳でのすれ違い待機などで時間がかかります。山友も怖がりますが仕方ないですね、いい話ばかりして連れてきて実際は悪魔に会わせましたので^^;
そして憧れのジャンダルムへ。厳しい道のりだったためか山友のテンションアップ、ここでパンを朝食にいただきますが意外に時間を食ってしまいいきなりピンチに。
山友は疲れもあり徐々に精神が侵されていきます。
天狗のコルでは「この先行きたくない。もういっそ天狗沢を下るか?」とコース変更も検討しましたが、今の天狗沢の下りはかなり危険と聞いていたので(それでも)安全策の西穂を目指します。天狗の頭ではテント泊の若者2名と時間もないのに話し込み反省。会話は山での醍醐味ですしね〜と言いつつ逆層スラブの下り、間ノ岳の登りをじっくり時間をかけて進みます。間ノ岳の下りは落石必至の下り、この行程一番の危険地域です。とにかく下に人がいないことを確認しつつ石を落としながら下るという精神がまいるポイントでした。
そしてこの先、間ノ岳から西穂を見た山友が(あとピーク2つで西穂だ)と思ってしまい(私も次の次だと言ってしまった)、赤岩のピークからまだP1があると分かったとたん「もう無理」と。その後の愚痴が止まりませんが、幸い足も止まりませんでした(^^;
一旦落ち着いてもらいリスタートしますが、時間的にもぎりぎりでお昼を食べる時間もありません。ようやく西穂についたのが13:25くらい、あと3時間20分しかありませんがそこでも山頂にいた方と談笑、お昼弁当を少しかじり出発。この先は楽だと思っていた山友はチャンピオンピーク、ピラミッドピークを見て絶句。
スピードが上がらないまま独標で15:00、あと1時間45分・・・山友は休憩もなく出発させますがペースは上がらず、もう西穂山荘泊りにし翌日の予定変更か…と一旦覚悟を決めますが、それでも先を急ぎ丸山で(もしかして少し待ってはくれないかと思い)新穂高ロープウェイに電話し「今丸山ですが…」というと「相当厳しいですね」「間に合わなければ歩いて上高地に降りるしかない」等々厳しいご意見を頂戴しました。
丸山で山友を待ち、最終手段で「荷物を持つから早く歩ける?」と聞くとコクリと。
ガレ場が終わったこともあり急激にスピードが上がります。これなら間に合うかも!と先に西穂山荘でドリンクを買い(それでも私のほうが早いので)山荘上の交差点で一気に飲み干し急ぎます。コースタイム通りならギリ間に合う時間です。
途中同じ最終を目指す72歳の方に「このペースなら楽勝」と教えていただき安堵したのか、少しペースが落ちてしまいあっという間に離されます。気づけば出発10分前でまだ先が見えません。この先は走って(よくそんな力があったもんだと、であれば最初から…)出発時間に到着、もう扉を閉めようとしていた係員さんに声をかけて乗ることができました。
足が棒のようになり、ロープウェイの乗り換えもしんどい状況でしたが何とか下界に降り立つことができました。しかし最後は疲労困憊筋肉痛打撲痛足のマメ破れなど満身創痍の状況で帰路につきました。
目標は達成できたもの計画の理想と現実は全くかけ離れておりました。山友ももう山はいいと。まあしばらくすると「あれすごかった」等話せるようになる日を待つしかありませんね。
それにしてもnekojigenさんのレコは行くとすごさがわかる早さ、参考にしてはいけませんでしたね。とにかく疲れまくりの遠征は 生きて帰れました。よかったあ。
・今回大収穫
〇馨屋で寝れた(いつもレム睡眠でしたがこんかい3−5時間しっかり)
2日目後半から高山病の気が消えた
GoToキャンペーン使えた
た祁いめっちゃ足にフィットして最低限のダメージで済んだ。スカルパいいですね。
槍〜西穂と書くと気づかない人も多いでしょうが、国内最難関の縦走路を2つ同時につないだのは凄いです!いつかやりたいルートです!お疲れ様でした&おめでとうございます!
mh4478さん、コメントありがとうございます!
あの小屋の前で西穂までと話したことがやりきるモチベーションの一つでした(^^;
大キレットは楽しく、北穂〜奥穂は恐ろしく、奥穂〜西穂は喜怒哀楽を出さずにいられないルートでした。
お子様との槍は楽しい思い出にしてくださいね!私は失敗しましたので(ToT)
山行お疲れ様です。私も今回逆回りで同じルートを歩いたので、ついついコメントしてしまいました。
さて、私も3年前に奥穂〜西穂を歩いた際に同じ経験をしました。赤岩あたりでパートナーが疲労困憊でペースが遅れ始め、P1が西穂だと思い必死にP1に辿り着き、そこから更に先に西穂が見えた時に心が折れました。
ピラミッドピークに着いた時、「もしかしたら最終のロープウェイに間に合うかも」と、そこからは急ぎ足で危険じゃ無い所は基本小走りで、独標以降はダッシュ!という今思えば危険極まりない行為をしました。
最終の改札が始まった頃に滑り込み、スタッフからは「発車10分前には券売を打ち切ってるんですが、、、」と半分お叱りを頂いことを覚えています。
最後のダッシュのお陰で、筋肉痛(というより損傷)は凄まじく翌日の通勤の歩行時は顔を歪めるほどでした。
今では、下山後の駐車場で撮った写真(顔が疲労で引きつっている)を見るのが、パートナーとの笑いのネタになっています。
kuitenさん、熱いコメントをありがとうございます!
ちょうど槍山荘あたりですれ違ってますね。あの穂先の上が雲海とはわかりませんでした。
当時に比べてロープウェイも優しく?なったのでしょうか、はたまた事前の電話がきいたのか?3分ほど遅れて出発でした。下山後のダメージは今現在継続中です。
お互いお疲れ様でした〜😄
とにかく素晴らしい^^
おつかれさまでした〜(*'▽')ノ
denemonさん、お疲れのところありがとうございます(^^;
山はいいですね!ダメージものすごいです。行かれるなら技術<体力ですので一つでも若いうちをオススメ致します😄
今年は地震や豪雨で飛騨沢ルートは厳しいと聞いていたので計画から除外してました!、あの状況で行かれたんですね、素晴らしい!(^^♪
ルートの核心部は涸沢岳手前の岩場とジャンダルム過ぎて西穂山荘までの幾つも続くアップダウンですね(^^♪精神的にピークは過ぎたと思ってると、ぜんぜん難関はこれからでやっつけられます!(>_<)(笑)
山友さんも酷い所に連行されたと思ってるかも?ですが、数日経つと素晴らしい思い出になって、また行ってみたい!になるはずです(^^♪(笑)
とにかく無事下山タスクコンプリートおめでとうございます!
またどこかでお会いしたいものです(^^♪
nekojigenさん この度はありがとうございました!
今回のルート上のことは槍平・槍・南岳・穂高・西穂各山荘の方々がブログで発信されていたのでギリ行ける!と決めました。
核心部はおっしゃるとおり2か所とも山友の心が崩れていくのがわかりました^^;)
時間に追われる展開はよくないですね、あの速さは真似できませんでした。
いい思い出に醸成されるまで何日かかるかわかりませんが、来夏までには?
心残りはジャンの直登を山友に大反対されたことですかね・・
またアルプスでお会いしたいですね!ありがとうございました!
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