シラネアオイ満開の谷川主脈縦走
- GPS
- 29:00
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 1,847m
- 下り
- 2,182m
コースタイム
【day2】0545大障子小屋-0710万太郎山-0740越路小屋0800-0930エビス大黒ノ頭-0955エビス小屋1025-1100仙ノ倉山-1140平標山-1210平標山の家1230-1350平標登山口バス停
天候 | day1 曇り day2 曇り(稜線では濃霧&強風のため、横殴りの雨のような状態) |
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過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
(JR4100+関越バス1100+谷川岳ロープウェイ1200円) 【復路】越後バス+上越新幹線+東海道線 (越後バス580+JR6610円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■道の状況 天神平からすぐのところで、1カ所小さな雪渓を渡るのですが、倒木が邪魔して通りにくかったのと、肩の小屋直下のところはまだ雪がベッタリで、ロープ張ってありますが凍っている箇所もあり斜度もあるので、下りの人はアイゼンをつけてました。その他、登山道には雪はなく、笹薮も茂っておらず、ぬかるみもなく、コンディションは良好でした。 ■登山ポスト うっかり見落としましたが、どこにあったのでしょう? ■下山後のお楽しみ 越後湯沢駅構内のぽんしゅ館で温泉と食事とちょっぴりお酒を試飲をしてから帰るつもりでしたが、全身靴の中まで濡れてたので中止しました。。。泣 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
時計
ガイド地図
携帯電話
筆記具
ライター
ナイフ
保険証
飲料
ティッシュ
ウェットティッシュ
タオル
ダウンベスト
GORETEXジャケット
フリース
ゲイター
手袋
ジップロック
防水インナーバッグ
替え衣類
洗面道具
シュラフ
エアマット
サンダル
コップ
食器
カトラリー
リップクリーム
日焼け止め
非常食
|
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共同装備 |
コンロ
ガスカートリッジ
ターナー
コッヘル(鍋)
ローソク
ファーストエイドキット
医薬品
カメラ
プラティパス
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感想
そろそろシーズン最初の縦走やりたいな〜、しかも今年は6月中旬の谷川連峰がいいな〜、とプランしていたところ、なんと台風3号が発生、それまで空梅雨で晴天続きだったのに、梅雨前線を押し上げているではないか。日本海側は天気予報悪くないんだけど、分水嶺だしなあ。1週ずらした方がいいかな?でもシラネアオイが見頃だっていうし、これまで雨が降ってないからぬかるみなくて歩きやすいっていうしなあ。まあ谷川はともかく主脈縦走路は湯沢町で終わるから、早めに行けば逃げ切れるかな?
ってことで、さんざん色々な天気予報サイトをチェックした挙げ句に、曇り以上には悪くならないだろうと若干見切り発車的に出発を決定。水上は自宅からだとアクセスに時間がかかるため、もちろん新幹線とロープウェイを使っての省エネ(インチキ)登山であります。
ロープウェイを降りると、曇ってはいるものの雨は降ってなくてほっとする。雪は思ったより溶けている。すでに自宅を出てから5時間近く経過しているので、一歩踏み出す前にまずお昼ごはんだw 晴れていれば、天神平レストランの正面には白毛門やら朝日岳やらの雄大な山並みが見えるだろうに、頂上が雲にすっぽり覆われております。途中の水場の状況が不明だったので、お水を2.5Lほどプラティパスに汲ませてもらい、いざ天神尾根ルートへ出発。
熊穴沢の小屋までは色々なお花が次々と現れ、今まであまりこの山域の山を登ったことがないので、シラネアオイを見ることも目標のひとつでしたが、そんなのあっさりクリア。尾根に出てからも谷川岳の雪渓がよく見えたので、ザックの重さを感じることなく進みます。平日なのに、すでに登頂を終えたたくさんの登山者ともすれ違いました。山ガールや若いカラフル男子も多く、さすが人気者の山ですな。
肩の小屋の直下、ベッタリついた雪の斜面に、KEENのピレネーで来ちゃった自分ややたじろぐも、雪が柔らかいのでロープを頼りにゆっくり登って行く。降りてくる人とすれ違うとき見たら、ちゃんとアイゼン装着されてました。下りはないと嫌だな。小屋に荷物を置かせてもらって一応って感じで両ピークを踏みに行ったものの、稜線は風が強く、全くのガスの中、展望ゼロ。ハクサンイチゲが早くもお花畑になっていて、雪の消えたところからシラネアオイの群落が咲いていたのが見れたのがせめてもの慰み。小屋の人に聞いたら、今年は降雪が少なく、花が咲き始めるのが早かったそうです。
天気が悪化する前にさっさと先に進もうとするが、ところどころでハクサンイチゲ、ミツバオーレン、チングルマ、ハクサンコザクラ、シラネアオイなどがお花畑を作っており、なかなか楽しめました。その後思い返しても、平標山〜仙ノ倉山よりも谷川岳周辺と万太郎山周辺のほうが、花の種類が多かったな。
さて次の楽しみはドラム缶泊まりか。ってことで、狙いは縦走路最大のドラム缶、大障子避難小屋。他の小さい所は万が一他に人がいたら息苦しいからってことと、水場が近くにあるのが決め手だったのですが、誰も来やしませんでした。大障子小屋に着いたところですでに4時をまわっていたので、そこに留るのが妥当でしたが、後から比較すると、1コ先の越路避難小屋のほうが環境は良かったです。大障子は、風の通り道に建っているので、一晩中ゴーゴーうるさい。雨漏りする。無駄に広くて中がちょっと埃っぽい。越路のほうは、1人で泊まるならジャストサイズ。風が当たらないから静か。すのこがきれい。まあ東北や中央アルプスの立派な避難小屋に比べたら、トイレはないしその差は僅かですけども。その後も一晩中風が吹き荒れ、台風はどっちへ進んだんかいな、朝起きて雨だったら天神平に戻らないとな、もしかしたら梅雨前線が吹き飛ばされてカラリと晴れたりしないかな、などと悶々と眠れない夜を過ごしました。まあテント張るよりは安全だったのは確か。
翌朝、明るくなって来たので外に出ると、相変わらず濃霧かつ強風、かろうじて雨は降っていない。さっさと食事をとって、このまま平標まで前進することに決定。本当だったらたおやかなピークをいくつも超えていくんだろうなあ、と妄想しつつ、歯を食いしばって馬ノ背のような細い尾根道を歩く。面白いことに、標高1800m以上になると、体感風速20mぐらいの風がまともに当たって猛烈に体を剥がそうとする。しかしそれ以下に下がると風がややおさまる、の繰り返し。この山域には標高1500mくらいまで下がらないと樹林がないのにどういう訳だか。しかし霧とはいえ、この風圧だとあっという間にゴアテックスの耐水圧を超えてしまうのか、万太郎山に着く頃にはポケットに入れてたカメラとiPod Touchがすっかり水浸しになっていました。あーやっちゃった。
そんなわけでなかなかに長くつらい修行のような縦走と化してしまったのですが、きちっと計ったように2時間おきにドラム缶小屋が設置されており、本当の意味での避難をさせてもらいました。熱湯をサーモスに入れて歩いてたので、着くたびに甘いカフェオレか味噌汁と行動食で体を燃やす燃料を補給するのも、屋根があるお陰で落ち着いてでき、心が折れずにすみました。精神的に一番つらかったのはエビス大黒の頭に着くまでかなあ。重装備で岩場の上り下りに気を使うし、お花も少なかったので楽しみがなく先も見えない。エビス大黒のちっちゃい避難小屋ですら外に比べたら天国。僅かな休憩時間の間に体温でゴアテックスが少し乾く。でもこれ、逆に炎天下だったら暑くて中にいられないだろうな。肉体的に一番つらかったのは、仙ノ倉〜平標のつんつるりんとした山頂。地形的に風を遮るものが何もないため、容赦なく雨風が吹き付け、木道から足を滑らせそうになる。今回重装備だったから飛ばされなかったけど、体が小さい女性や体重軽い年寄りなんかだったら危なかったかも?!
命からがら平標山に辿り着き、当然ここは尾根コースを捨てて脇目も振らず平標山の家の方向へ階段を下りて行くと、どんどん樹林に入って行き、ほどなくして立派な小屋に到着、ようやく人心地につく。中へ入るとびっくりするぐらい大勢の人が集まっていました。ちょうどお昼時だったのもあるけど、ざっと20人ぐらいはいたかな。おそらく、湯沢方面の天気がそんなに悪くないので案外登山日和かな、なんて上がって来たらこの惨事、って感じでしょう。いや〜、標高低いからといってナメてはいけませんな。
隣に座ってた若い男の子2人組とおしゃべりしながら、ふと壁に貼ってあったバスの時刻表に目をやると、次のバスの時間が2時5分となっている。今12時半。もしかして、想定より1本早いのに乗れる?こちらの林道コースの方を歩くことは考えてなかったので、男子2人にコースタイムを聞いてみると、1時間半でバス停に着くという。それならば、ってことで急いで支度をして、下山一直線。緑したたる樹林帯を階段状に標高をどんどん下げ、ほどなくして林道へ、そして別荘街を抜け、三国小学校の前でゴール。バスの時間まで15分以上ある。あー良かった。
そんなわけで、バスの座席を湿らせてしまうほど全身ずぶ濡れだった私は、乾いている着替えはパジャマと下着と替えのTシャツしかなかく靴の中まで湿ってたので、温泉や食堂に立ち寄ることもなく、越後湯沢についてすぐ次の新幹線に飛び乗って、座席が濡れないように車内トイレでパジャマに着替えるという気の遣いよう。。。東京駅に着く直前にまた着替えて、さっさと帰宅しました。ぽんしゅ館よ、また今度な!
いや〜疲れた、ふくらはぎが恐ろしく筋肉痛だ、、、、、。
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