北ノ俣岳〜黒部五郎岳
- GPS
- 21:35
- 距離
- 29.3km
- 登り
- 2,302m
- 下り
- 2,296m
コースタイム
- 山行
- 5:38
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 5:58
- 山行
- 11:09
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 11:40
天候 | 5/3 曇りのち風雪 5/4 快晴 5/5 強風のち暴風雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
•飛越新道、送電線の鉄塔から積雪あり(5/5時点) •2日と3日の降雪により避難小屋から稜線までの中間地点の平になっているところまではスノーシューを利用。それ以降、黒部五郎までアイゼン。 •黒部五郎の斜面上部はクラスト。 |
写真
感想
今回のわにこの装備
アイゼン、ピッケル、スノーシュー、ストック、ビーコン、プローブ、スコップ、寝袋マット2つ、銀マット、寝袋(ペチャンコノダウンハガー800#2)、ビビー、ダウンシューズ、防寒着、靴下、インナー手袋3枚、アウター手袋、水5ℓ、炭酸水500ml、お酒350ml、パスタ300g、パスタソース3人前、ラーメン一人前、さけるチーズ、行動食、魚肉ソーセージ2本、バーナー、コッヘル、ツェルト、ファーストエイドキット、トイレットペーパー、携帯トイレ4袋、ウェットティッシュ、ヘッドライト2つ(1つは予備)、手ぬぐい2枚、ニット帽、GoPro、ハードシェル
showちゃん装備
アイゼン、ピッケル、わかん、ストック、ビーコン、プローブ、スコップ、寝袋マット、寝袋(ダウンハガー800#1)、寝袋カバー、防寒着、靴下、インナー手袋3枚、アウター手袋、水5.5l、お酒1.4l、チャーハン600g、野菜、角煮、ソーセージ、ポテトチップ、バーナー、コッヘル、ツェルト、ファーストエイドキット、トイレットペーパー、携帯トイレ3袋、ウェットティッシュ、ヘッドライト、手ぬぐい2枚、ニット帽、テント一式、ハードシェル
天気予報と睨めっこしながら決めた黒部五郎岳への山行。
当初は、槍に行きたいと話し合っていた。
しかし、GW全般的に天気はダメ。。。
且つ、涸沢での雪崩。
天気が悪い時は樹林帯に身を潜め、天気のいい時は稜線に出られるところ。。。
北ノ俣岳と黒部五郎だ!
ということで、今回の計画は、確定。
5/3は、朝2:00に自宅を出発。
新穂高分岐からさらに1時間運転するとようやく飛越新道登山口につながる林道に到着。
路面には昨日の降雪があった。
wanikoは、まだスタッドレスのままだったので安心して走れた。
ただ、今シーズンで寿命を迎えるスタッドレスのため、少し滑ったけれど。。。ご愛嬌。
林道にデブリの手前に駐車。
そこにはwanikoの他、6台くらい駐車されていた。
意外と人が入っていることに驚く。
ザックを背負い、さぁ出発!
前には6人くらいの関西から来ている登山者の御一行がいた。
20分ほど歩き、登山口に到着。
林道下部からのおよそ6kmを歩かずに済んだことに感謝。
登山口でアイゼンをつけて登山開始。
少し歩くと、showちゃん何かを見つける。
そう、コシアブラ!!
しかも、立派なコシアブラの木だ。
まだ、葉は出てきていない。
立派なコシアブラに感激するわにこたち。
『ここが国立公園でなかったら、すごい採れるね!』と2人で頷く。
至る所にコシアブラ。
しかもどの木も、大きい。
里山では私たちが、摘んでしまうことで成長が阻害されていたか。。。
寺地山を過ぎたところで、空はますます暗さを増し、雪が降り始めてきた。
そう、夕方からは荒れる予報。
ただ、この時は、まだ正午を少し過ぎたくらい。
予報よりも荒れるのが早い。
『ああ、そうだ!
立山も予報よりも半日天気の崩れが早かった!』
ここもそうなのかと思うわにこ。
北ノ俣避難小屋へと急ぐ。
早くテントを張って中に入りたい!
避難小屋に着くと、すでに何張りか張られていた。
そして、使えないと思っていた避難小屋には、人が入っていた。
使用禁止でも扉は開くんだ。なるほど。
showちゃんと2人で快適そうなテント場をあたり、テント設営開始!
2人でやれば、雪壁を作るのも早い。
テントを設営すると、showちゃんは、「先に中に入ってて」という。
showちゃんは、どうやらテントの補強と雪壁の補強をするらしい。
本当に謝謝。
わにこが防寒対策バッチリになった頃、showちゃんはテントに入ってきた。
さて、夜ご飯を作りましょう!
1日目の夜ご飯はチャーハン!とラーメン!
冷凍チャーハンは、美味しい。
ラーメンはお野菜たっぷりで美味しい。
最近のわにこは、ご飯を食べ終わるとすぐに寝てしまう。
いや、食べ終わる前に寝てしまい、『ラーメンできたよ』と起こされる🤣
5/4は、風は少し残ったものの快晴。
朝は、4:30にテントを出発。
稜線に出るまで、ずっと先頭のわにこたち。
昨日と一昨日の降雪でずっとラッセル。。。
後ろを見ると、男性が一名わにこたちのトレースをつぼ足で辿ってくる。
明らかに男性の方が歩くのが早いのに、常に一定の距離が空いていた。。。なぜだー!!!と思いつつ黙々と休み休み登るわにこ。
斜面が少しなだらかになるところにテントが二張り。
うち、向かって左のテントから「トイレしてまーす!」と聞こえてきた。
「え?!こんな目立つところでするの?後続者は、続々と来るよ??」とわにこ。
テントの側とはいえ。。。
かわいそうに。出るものも出なかっただろう。
向かって右のテントからは3人が出発していた。
二張りのテントがある少し上の平なところだスノーシューからアイゼンに替える。
神岡新道上部は急な斜面に加え、雪はクラストしていたのだ。
稜線に出たところで、後ろについていた男性が『先程はラッセルありがとうございました。』と一言。
おぉ。そーいうものなのかと少し感激したわにこ。
ラッセルは、きつかった!
けど、スノーシューが活躍してよかった。
2シーズンぶりに使うスノーシュー。
そして、『ありがとう』って言われてうれしかった。
稜線に出て真っ先にやったことは、お天気の確認。
翌日の天気の崩れが早まっていないか。
早まっていたら、2日目は北ノ俣岳までにして、即下山しようと話し合っていた。
天気を見ると3日目の天気は午後から崩れるとのこと。
よし!これで安心して黒部五郎まで歩ける!!!
神岡新道分岐から見る黒部五郎岳は、遠い。
さぁ、頑張りましょう。
後続者何人にも抜かれつつ、稜線を歩く。
あれ?わにこの歩遅いか。。。
と悲しくなるも、ラッセルは体力を奪うのだと再確認。
赤木岳の次の登りで、わにこは、トラバースして小ピークを巻こう!と思いついた。
ただ、単に思いついたのではない。
地図を見ると、ルートがあるように見えたからだ。
showちゃんに巻くことを提案。
show快諾し、先頭をいく。
が。。。。斜度が怪しい。
急斜面のトラバース且つ、クラスト。。。
わにこ、「私やっぱり巻かずに戻るわ」と引き返す。
showちゃんは、トラバースを通過。
わにこ、小ピークを通るルートに変更したものだから、遅れてはいけないと思い一所懸命な小ピークを登る。
小ピークを登り切り、先に目をやるとshowちゃんの姿がない。
トラバース道が見えるところまで、下り振り返る。
すると、showちゃん、巻道を使ったのに、だいぶ後方にいた!
途中から登り返してピークの脇に出てきたのだ。
正に『急がば回れ』。
合流して、巻道の感想を聞くと『あそこは斜度が急なことに加えて、クラストしてたから通らない方がいいルートだった』とのこと。
showちゃん変な提案してごめん。
ここで、わにことshowちゃんは、
『安易に巻くべからず』
『行動は常に共にすべし』
と学んだ。
そして、もう一度トラバース道を見ると、なんと!
男性2人(関西の御一行さん)もトラバース道に入っているではないか!!
あぁ、そうだよね、わにこたちがトレースつけたもんね。
申し訳ない。
showちゃんと苦笑いをしつつ、黒部五郎を目指す。
黒部五郎への登りは本当に急だった。
転んだらどこまでも滑っていくだろうと思いつつ慎重に登った。
黒部五郎の山頂に着くと360度全てのお山を見渡すことができた。
やっぱり雪山は美しい!!
ゆっくりしたいところだが、帰りも長い。
写真を撮り、ピークをあとにした。
来た道を戻るわにこたち。
今までにすれ違った人たちは多く数えても30人。
みんな軽装備なように見えた。
特にスコップ、プローブを持って歩いているとわかるのは、わにこたちだけ。
テントにデポしてきたのかな。
主に稜線歩きとはいえ、黒部五郎の登りや神岡新道分岐までの斜面で雪崩たらどうするんだ?と思わずにはいられなかった。
北ノ俣岳まで戻ってくると、風を避けるために岩陰で休んでいる先行者がいた。
この方たちは、朝の先行者3人だ。
神岡新道分岐から黒部五郎までをラッセルした3人。
1番に稜線に出た3人にここにきて追いついたのだ。
やはり、ラッセルは体力を消耗させるのだ。
その3人は、休憩を充分取ったということで、岩陰を譲ってくれた。
本当に優しい。
ありがとうございますと遠慮せず、そこにザックを下ろさせてもらった。
そこで、わにことshowちゃんは、各々が持ってきたパンを食べた。
ザックの中で押しつぶされたペチャンコ賞味期限が切れたパン。
だが、そんなパンでも景色が美味しくしてくれた。
北アルプスの雪山を前に2人でパンを食べた時間は、今でも忘れられない。
素敵な時間だった。
休憩を終えて、神岡新道分岐を下る。
下は速いはずなのに、なかなかテントにつかない。
テントが見えてからもまだ長い。
わにこの種子骨が悲鳴を上げてきた。
痛みを堪えてひたすら下り、16:00頃テントに到着した。
テント周辺の雪は、日中の暖かさで溶けていた。
ペグも抜けかけていた。
わにこは、先にテントに入り、ソーセージをボイルする。
showちゃんは、ペグの打ち込み直し。
ソーセージが出来上がり、ビールと一緒に食べる。
美味!!
体がタンパク質を欲していたんだとしみじみ感じる。
2袋目のソーセージもすぐに食べ終えてしまった。
そして、メインは明太子パスタ(300g)。
明太子パスタが日焼けした唇にしみる!
だが、美味しくて全て食べてしまった。
わにこは、お腹いっぱいになり、即寝。
showちゃんがコッヘルなど諸々、全てを片付けてくれた。
5/5午前1時くらいになると次第に風の強さが増していた。
稜線を超える風の音がものすごかった。
風の音は、わにこにとって、不気味さである。
でも、この不気味な風の音が好き。
普段は聞けない自然の声だと思う。
3:30起床。
5:00テント撤収完了。
雨が降る前に下山する作戦なのだ。
テント場から稜線に上がると、ものすごい風。
showちゃんでも一瞬ヨロっとしてしまうくらいの風だった。
急いで樹林帯へ向かい、木々に風から守ってもらった。
7:00頃、当初考えていた天気よりも早く雨が降り出した。
午前中は、降らないはずだったのに。。。
とはいえ、登山口まではあと少し。
鉄塔まで下ると、登ってきた時にあった足元の雪は、もうない。
ここから下はドロドロな登山道。
水分をたっぷり含んだ粘土質の土に足を滑らせないように注意して下る。
ようやく道路が見えた。
道路の雪も全くなく、全てが融けていた。
そして、融雪に伴う落石もちらほら。
車で林道を下るまでは気が抜けないと思いつつ、無事に下山。
最後は雨に降られてしまったが、とても充実した山行でした。
GW前半から天気が悪く、登山は無理かと諦めかけていたが、素敵な山行ができて本当によかった。
コメント
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突然のコメント失礼します!
黒部五郎の道中、話しかけた者です。
もしやとおもっていましたが、わにこさんだったんですね😲
以前からYouTubeやヤマレコで拝見させていただいていました。
下山日には恥ずかしくも道をロストしてしまいましたが、
教えてくださり、ありがとうございました
GPSも死んでいたので助かりました😅
3MaSさん
こんばんは!
コメントありがとうございます。
そして、ご返信が遅くなりましたことごめんなさい!!
下山中にいたお兄さんですね!
覚えています😊
実は、私もあのあとルートをロスしました笑
残雪登山は藪を漕ぐものという思い込みから変な藪の方へ😅
違くない?と夫が止めてくれました笑。
YouTubeもご覧くださっているなんて、本当に嬉しいです。
励みになります!
ありがとうございます。
また、どこかでお会いする時はwaniko?とお声掛けください😊
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