剣山系縦走(中津峰山〜剣山〜三嶺)
- GPS
- 48:49
- 距離
- 94.4km
- 登り
- 6,753m
- 下り
- 5,859m
コースタイム
- 山行
- 3:21
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 3:53
- 山行
- 10:49
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 11:24
- 山行
- 10:04
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 10:54
- 山行
- 7:06
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 7:18
- 山行
- 8:17
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 9:34
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:名頃→大歩危駅 |
写真
感想
海の日に合わせて休暇を取り、中央アルプスを縦走しようと計画していたが、雷予報で断念。雷はとにかく駄目だ。ということで、Plan-Bとして計画していた四国東側縦走を敢行。四国は月曜以降、しばらくいい天気が続く予報だ。
[1日目]
天気予報では午後に雨があがるので、日曜日スタートにしたのだが、バスに乗っていたら突然の雨。仕方ないので、予定していた平岩山をパスして中津峰山へ向かうことにした。とりあえず、勝浦町の道の駅で昼食を取りながら雨宿り。ここのうどんは美味しい。
雨が止んでからスタート。登山口に「四国のみち」の標識があったので、これに沿って進んでみる。四国のみちは把握していなかったので、事前調査不足だ。途中の星の岩屋はなかなか良い雰囲気。滝の裏まで行ける。
小屋裏の入口を探すのに少し手間取ったが、さらに四国のみちを進む。登り切った中津峰山は整備されて良い場所だが、どうにも天気が怪しい。急いで降りたら分岐を通り越してしまった。縦走ルートは展望台の方へ曲がるべき。その後、取水場所として期待していた婆羅尾峠手前の林道では沢が枯れていて、少々焦った。結局、婆羅尾峠で何とか水を発見。ここで浄水しているうちに雨が強くなってきたので、諦めてテントを張った。
ここから剣山までは水場情報がほぼ無く、地図で当たりを付けて探すしかない。想定していた水場がハズレたこともあり、常に多めに持つことにした(これが後で問題になる)。
[2日目]
朝から雨。下は降ってないのだろうと思いながら、全身ずぶ濡れになって進む。とりあえず、四国のみちに沿って杖立峠へ。しかし、登山口には四国のみち標識がない。水が重く、濡れていて気力も落ちているので、四国のみちを行く方針に変更して杖立山を諦めた。しばらく歩くと、何か飛行機のような音が聞こえる。そして突如現れる巨大な風車。ここから大川原牧場までウインドファームが続いていた。
途中、轆轤山という珍しい山があるので、ルートを外れて登ってみた。いや...計画通りと言うべきか。登り口が分からず作業道に入ってしまったが、とりあえず登頂。山頂は林の中にひっそりとあった。轆轤山を降りて少し歩くと、大川原牧場の入口となる。この辺りで晴れてきたので、装備を乾かすついでに休憩したら、ストックを忘れて取りに戻る羽目になった。縦走時に忘れ物・落とし物は致命傷だ。
大川原牧場の茶屋で暑さに耐えきれずにソフトクリームを食べる。その後、旭ヶ丸を超えて次の高鉾山に向かうために、また楽な林道を選択(一応、四国のみち)。とにかく水が重くて登れない。驚いたことに高鉾山から先では、林道沿いにあちこち水が出ていた。ここで水補給計画を切り替えれば良かったのだが、昨日の涸れた沢のイメージが残っていて重い荷物のまま先へ進む。
榎ノ平の先にはほぼ間違いなく沢があることがわかっている。まだ水は残っているが明日のために十分な量の水を取水し、意気揚々と林道を進んだら、つい登り口を通り越してしまった。引き返して重い水を抱えて大道丸分岐に登り、そこで宿泊。
[3日目]
乾燥した爽やかな朝。1-2日目に雨が無ければ靴擦れやマメも少なかったのだが、靴が濡れていて既に数カ所痛めている。ここからはこまめな足の手入れが必要だ。とりあえず相変わらずの重い荷物を背負って出発。
柴子屋以降は、四国のみちの標識がなくなる。多分ここから下に降りているのだろう。しばらく林道を進むと、剣山スーパー林道の起点に出た。ちょっと迷ったが荷物が重いのでマイナーな山のピークハントを諦め、スーパー林道へ。次に登った雲早山は歩きやすい登山道と素晴らしい眺めで、ここはおすすめ。でも西側の下りは厳しくて、3回もコケた。再び林道に出た後、コケたトラウマから急な下りのショートカットをやめて林道を進む。そして、ここにも大量の水が...
それでも砥石権現から先は水場がないため、早雲隧道付近で追加取水して重たいまま登る(おぃ!)。この400mの登りがあまりにキツかったので、登頂後は再び林道へ降りる。当然ながら、林道をしばらく歩くと水が流れている... なかなか厳しい状況だ。そこで主要な山のみ登り、間をスーパー林道で繋ぐ方針に変更。スーパー林道沿いは横に山がある場合、1kmも歩くと必ず水があるようだ。早めに水を捨てれば楽だったのだが、頑張って持ってしまったのは大失敗だ。計画段階で山と林道を交互に配置すればよかった。
途中、ファガスの森という綺麗な建物があった。食堂が開いていたが、時間が合わずパス。今回は適量の水を持って高城山へ。山を降りてからテントを張りたかったが、あまりに疲れていて山頂付近に宿泊。夜半に風が強くなってうるさいのと、疲れ過ぎたせいか、中々眠れない。
[4日目]
寒いのと、寝不足でどうにも元気が出ない。剣山周辺に夕方に到着するとテントを張れない可能性があるので、今日は手前の肉淵峠付近までしか行かないことにする。高城山からの下りは少々急で、1回コケてしまった。林道に出た後、風の広場に出たが、ここは意外に良い所だ。名前の通り風が吹き抜けるものの、風よけの土手があるのでテントを張れそうだ。頑張ってここに泊まれば眠れたかも。
ここから堅戸丸に登るが、途中で整備された道に引き込まれてしまった。行き止まり後にいつもの直登(!)。道がハッキリしていなくても、きちんと尾根を歩くことが重要だ。堅戸丸の後の川成峠で少し迷ったが、まだ尾根を歩く気力が無く、ここでも林道を選択。途中の分岐で、先のスーパー林道は崩落のため通行止めになっている。結局、この先は剣山まで誰も見かけなかった。
天神丸の東側の登山道は整備されていて、急な箇所もなく良い感じ。ただし、西側の下りはお勧めできない。急な箇所があるし、最後は崩れかけている。日奈田峠からは林道で肉淵峠入口を目指す。実は稜線沿いの方が高低差がなくて楽なのだが、水が欲しいし、平な場所が期待できる。予想通り、肉淵峠入口付近に水場とテント適地があった。時間が早いが疲れが溜まっているので、ここで宿泊。
[5日目]
ここからは難路に指定されているので、朝早めに出発。肉淵峠への登りは途中まで良かったが、最後にルートを見失って直登(何回目?)。谷を正確に辿るべきだったが、登りやすそうな左の坂を進んでしまった。尾根に出てみると踏み跡やテープもそこそこあり、危険な箇所もない。尾根沿いでルートミスしにくいが、選択に迷う箇所が何カ所かあるので、GPSはあった方が便利。あと、最後の笹原はまったく道が無い。見晴らしが良く向かう先は明確だが、楽そうな右側を選択したら障害物が多くて少々難儀した。正しいルートは左側らしい。
一ノ森ヒュッテは宿泊者のみの制限がかかっていたのでパス。次の剣山山頂ヒュッテで早めの食事を取って先に進む。この辺りは2年ぶりだ。前に来た時は日程が合わずに三嶺へ縦走できなかったので、今回はリベンジとなる。さすがに四国きっての縦走路だけあって、素晴らしい景色が続く。あまりにいい気分なので、予定より早く明日で縦走を終了することにした。白髪避難小屋周辺にテントを張り、今日の行程を終了。
ここはいいテント場だ。連休のせいか人が多く、最終的に十数張はあったように思う。懲りずに下山できる十分な水を持っていたが(おぃ!)、念のため水場を確認に行った。50mほど急坂を降りるが、いい水場だ。まだ時間は十分あるので白髪山にアタックする良い機会なのだが、無理せずこのまま就寝。
[6日目]
朝からガスがかかっていた。昼には晴れるのだろうが、午前中は天気悪そうだ。昼まで待てないので、早めに降りることにした。三嶺までそれほどの高低差はないが、尖った山容から急斜面が予想される。行ってみると、確かに急だ。登るのは良いが、下りは面倒だろう。想像通り山頂もガスで眺めはゼロ。また、探索に行ったヒュッテ付近にはテント場が見当たらず、途中に少し張れるだけのようだ。次回来た時には気をつけよう。
名頃への道はよく整備されていて急坂もほぼ無く、足の負担が少なくて楽に降りることができた。多くの登山者がいたが、ここを使うのはよい選択かもしれない。ケガなくゴールし、濡れた荷物を乾かしながら、ゆっくりとバスを待った。
——
今回は水補給計画がダメダメ。夏なので水を持たずに登るのは脱水リスクあるのだが、持てば重くて登れない。現状では17〜18kgあたりが境界らしい。歩荷訓練を再会して20kgまで引き上げればよいのだが、持病の椎間板ヘルニアに良くない。無理なピークハント計画を立てず、取水のために積極的に高度を下げることを考えるべきだった。
また、高度の影響も考慮する必要があった。初日、2日目は標高が低く、30℃近い暑さで水を結構消費。1200mを超えると25℃を切って少し楽になり、飲む量が減った。今回は荷物が重くてスピードが落ちたが、おかげで汗をかかなかったので、想定より少なめで済んでいる。次回からは荷物の重さ、高度/気温、スピードを総合的に考慮することにしよう。
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