大雪山縦走 旭岳-トムラウシ山-トムラウシ温泉


- GPS
- 54:29
- 距離
- 47.0km
- 登り
- 2,350m
- 下り
- 3,292m
コースタイム
- 山行
- 5:26
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 6:02
- 山行
- 7:57
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 9:01
- 山行
- 8:44
- 休憩
- 2:02
- 合計
- 10:46
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 飛行機
旭川駅北口(東側)9番乗り場 1,430円 旭川駅 7:11→旭岳 8:51 http://www.welcome-higashikawa.jp/about/ ・旭岳ロープウェイ 始発(上り) 6:30am 〜 最終(下り) 5:30pm 毎時00・20・40分の20分間隔、片道10分 2,000円 http://asahidake.hokkaido.jp/ja/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所: 全ルート、危険箇所は特になし。雪渓が残っている時期は、少なくともストックとチェーンスパイクは用意しておいた方が良いと思う。 雪渓: 裏旭への下り、白雲岳分岐手前、五色岳稜線のハイマツ帯を抜けた先(神遊びの庭の手前)、ヒサゴ沼(ヒサゴのコル方面に2か所)、コマドリ沢への下り、計6か所。 このうち、裏旭への下り、ヒサゴ沼沿いのトラバース、コマドリ沢への下りでチェーンスパイク装着。ヒサゴのコルへの急斜面の雪渓は、雪渓をそのまま直登する人と、雪渓右わきの岩場をよじ登り、急斜面を超えたあたりから雪渓に降りて歩く人に分かれたが、自分は安全策で岩場登りからの雪渓歩きを選択した。 裏旭への下りとコマドリ沢への下りは、慣れていればチェーンスパイクなしでも歩ける。 宿泊: 7/22(木)白雲岳避難小屋・テント500円、協力金1,000円 管理人常駐。(期間限定) トイレはどっぽん。紙は持ち帰り。枠のみの便器はあるが、板に穴が開いてるだけ。落ちないように注意。 水場あり。要煮沸もしくは浄水器使用。 協力金1,000円を支払うと、引き換えに白雲岳避難小屋オリジナル手ぬぐいをもらえる。 https://www.hakuundake.jp/ 7/23(金)ヒサゴ沼避難小屋・テント無料 無人小屋。 トイレはどっぽん。紙は持ち帰り。板に穴が開いてるだけ。落ちないように注意。 水場あり。要煮沸もしくは浄水器使用。 https://www.tokachi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/kks/sizen/yama/hisago/Shelter.html |
その他周辺情報 | 7/24(土)宿泊:トムラウシ温泉東大雪荘 http://www.tomuraushionsen.com/ 7/25(日)タクシー:大雪荘 7:50→新得 9:00(16,250円/台)※事前予約必須 https://city.hokkai.or.jp/~ishihata/ |
写真
感想
1年前、2つの行程に分けて歩いた大雪山。いつかその先のトムラウシまで道を繋げたいと思っていたところ、運よく航空機のチケットも宿も取れたので、前後泊含めて4泊5日の日程で再び北の大地へ。
【前泊】
旭川市内のビジネスホテル。到着後、旭川駅裏にある忠別川沿いの河川敷へ軽くランニングに出かけると、至るところに「クマ出没注意」の立て札が。6/23にヒグマが目撃されたとのことで、こんな街中に近いところでも出没することに驚いた。ランの後は同じく前泊組の友と一緒に居酒屋・天金へ。が、コスパ最高の居酒屋で飲みすぎて二日酔いに・・・いくら美味しく安いからといっても飲みすぎには注意。反省。
【縦走1日目】
旭川駅前から旭岳行きの始発バスに乗り、ロープウェイに乗り継いで、姿見駅を9:30スタート。旭岳への登りは途中まで二日酔いの影響で力が出なかったが、「手作りおにやんま君」を帽子につけていた若者達に出会ったあたりからようやく回復した。裏旭や白雲岳分岐手前の雪渓は、去年よりも雪が多く残っていて、雪解けが遅かったことがわかる。
白雲岳分岐から先は初めて歩くルート。分岐から小屋の方へ下ると、新しくなった白雲岳避難小屋とテント場が見えてきた。その先にあるトムラウシ山はガスでうっすらとしか確認できなかったが、そこへと繋がる道がはっきりと見え、明日以降の縦走へのワクワク感が増してきた。
白雲岳避難小屋のテント場は4連休初日ということもあって、すでにたくさんのテントが張られていたが、空いているスペースを見つけてなんとか設営できた。ここで友人夫婦と久しぶりの再会、さらに友人ひとりとばったり。この後の2日間、抜いたり抜かれたり一緒に歩いたり、ともにトムラウシへの縦走を楽しむことになる。
【縦走2日目】
白雲岳避難小屋からヒサゴ沼避難小屋へ。お花畑が広がる高根ヶ原から忠別沼までは、その先にあるトムラウシをずっと眺めながら歩く、まさに天空の縦走路。早朝から清々しい気分で歩くことができた。
忠別沼から忠別岳は、すぐそこにピークがあるかのように見えるのになかなかたどり着くことができず、北海道の山は想像以上にでかいなと思い知らされることになった。汗だくでたどり着いた山頂には、白雲岳避難小屋から同じルートを歩いているすでに顔なじみとなっていた面々が多数いて、皆が自分と同じような思いを持っていた様子。旭岳とトムラウシ山のちょうど中間あたりに位置する忠別岳からの眺望はとても素晴らしく、さらにチングルマの大群落もあり。
忠別避難小屋方面へ下りさらに五色岳へ登り返すと、背丈以上のハイマツの群生地。しばらくの間、ハイマツを掻き分けて進むことになる。うんざりしてくる頃にようやく群生地が終わり、お花畑の木道と雪渓を過ぎると、楽しみにしていた神遊びの庭へ。少し曇ってきたので写真はいまいちだが、チングルマをはじめ様々な高山植物が咲き誇る、とても素敵な場所だった。
おかげで気持ちが前向きになり、当初はパスするつもりだった化雲岳へ登る。ここも良い眺望だった。化雲岳からヒサゴ沼へは、少し遠回りしてヒサゴのコルから下ることに。実はこの選択が誤りで、手前のヒサゴ沼分岐からヒサゴ沼を目指した方が、結果としてスムーズにヒサゴ沼避難小屋へ到着できることを後から知る。山と高原地図の迷いマークと注釈に惑わされての選択ミスだったが、素直に分岐を進めば良かったと反省。
ヒサゴのコルから先は岩礫地。20kg近くを背負って大きな岩の上を渡り歩くのは結構疲れる。さらにそこから先は雪渓の急斜面を下ることになり、安全策で雪渓左手の岩場に取り付きヒサゴ沼へ下る。一旦は夏道が現れホッとしたものの、すぐにまたヒサゴ沼沿いに雪渓が。あまり足跡のついていない雪渓を慎重にトラバースして、ようやくヒサゴ沼避難小屋のテント場に到着した。
その時点で化雲岳を後から出発した面々に追い越されていて、テント場はすでにいっぱい。が、どうしようかと考える間もなく、親切な方に少し奥にテント2張りほど張れる平らな場所があることを教えていただき、すぐに設営することができた。その後は先に到着していた友人夫婦と一緒に食事をし、楽しい時を過ごす。
【縦走3日目】
トムラウシ山を経てトムラウシ温泉までの長い道のり。ヒサゴ沼のリフレクションに感動しながら出発。ヒサゴのコルまでの登りは、前日の苦労のおかげで迷うこともなく難なくクリア。その後、トムラウシ山を眺めながら日本庭園からロックガーデンへ。ロックガーデンを登りきったところでヒグマ2頭の目撃情報があったが、幸い?姿を見ることはなかった。ちなみにナキウサギも今回は残念ながら鳴き声のみ。唯一拝めたのはエゾシマリス。一瞬だったが可愛い姿を見せてくれた。
北沼とトムラウシ山の眺望はとにかくかっこいい。このあたりは奇岩が数多くあり、まるで屋久島と見間違えるかの眺め。山頂にはもはや友のような顔なじみがたくさんいて、ビールと温泉を楽しみに、この先の長い行程をがんばることを誓う。
トムラウシ公園の沢で水を補給(要煮沸or浄水器)した後、前トム平へ登り返し、さらにコマドリ沢を延々下ってまた登り返す。この頃には暑さもあって気力も体力もすでになくなっていて、そこから先はただただ足を前に出すだけになっていた。さらにカムイ天上付近で大きな蜂(スズメバチ?)に付きまとわれ、ようやく振り切ったかと思うと、温泉までの長い長い下りの間、ずっとアブの襲来を受けるはめに。トムラウシ温泉の建物が見えたときには心底ホッとした。何より、一緒に歩いてくれた友人たちがいなければ、本当に心折れていたと思う。友人たちには感謝しかない。そして歩き切った自分を褒めてあげたい(すぐ褒めてあげた)
【後泊】
トムラウシ温泉東大雪荘は、温泉も料理も最高だった。日程的に可能なら、下山後はここに後泊することをお勧めします。
最後に。この縦走路は、特に2日目、3日目は距離も長く、時間もかかり、営業小屋もない。一部の避難小屋を除き携帯トイレも必須。これまで北アルプス等では4日間前後の縦走を何度もやってきたが、今回の3日間はそれ以上の覚悟を持って臨んだ。もし同じようなルートを歩こうと考えている人は、事前にしっかり準備して臨んでください。
最後まで長文の感想を読んでいただき、ありがとうございました。
※1年前のレコはこちら(今のところGPS記録のみ)
大雪山系1日目(2020/7/24) 旭岳〜間宮岳〜御鉢平〜黒岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3233417.html
大雪山系2日目(2020/7/25) 赤岳〜白雲岳〜北海岳〜間宮岳〜中岳温泉〜裾合平
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3233407.html
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