涸沢〜奥穂〜吊尾根〜前穂〜重太郎新道〜岳沢


- GPS
- 56:00
- 距離
- 25.0km
- 登り
- 1,970m
- 下り
- 1,957m
コースタイム
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 6:30
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 9:15
- 山行
- 2:25
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 2:25
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
行き;相乗りタクシー4600円/台 帰り;シャトルバス1300円/片道(2300円/往復) |
写真
因みに自衛隊が訓練で到着しテント泊してましたがすごい重そうな荷物なのにあっという間に追い抜かれた。すご。
感想
<1日目>
9年ぶりに涸沢へ。今回は前回登れなかった奥穂高岳登頂リベンジが第一目的、そして吊尾根〜前穂〜重太郎新道踏破にチャレンジです。小屋泊はこのコロナ禍そして紅葉シーズンではまず予約から勝負、涸沢ヒュッテ・岳沢小屋とも予約開始日に速攻で行い何とか確保できました。日程も近づき天気予報は悪くなさそう、感染者数も明らかに減っておりよしよし、と思ってたら、出発4日前にまさかの地震発生の報・・。勿論想定外の事態に、とりあえず情報を集めるも岳沢小屋(槍ヶ岳山荘グループ)のHP落ちてるし、ヤマレコで状況調べたり諸々、不安はあるもののその後大きな地震は起こっておらず道も通っているようだし、涸沢まで行って様子見て判断しよう。岩稜通過時に地震が起こるのが一番怖いなと思い不安を残しつつの出発です。世の中色々なことがありますね。
さわんど駐車場からタクシー相乗りで上高地に到着し、8時から歩き始め。割とすいています。飛び石連休、地震の影響もあったか、まぁコロナ禍でなければもっと混んでいたと思われます。2泊3日の縦走ということで荷物をなるべく軽くしようとしたのですがそれでも重い気がする・・。でもこれ以上減らせないなぁ。とりあえず食料と水を消費していけば徐々に軽くなるでしょう。今回は涸沢でSくんと合流予定で、彼はテント泊×2日、2日目に一緒に奥穂に登ってそこで別れます。まずはうまく合流できるかどうか。テントへの目印と、会えなかったときの涸沢ヒュッテ待ち合わせ時間は打ち合わせ済み。前日車中泊して先に上高地に着いているようなので向こうが早いか、途中で追いつくかというところと算段しておりましたがその後予想外の展開になるのでした。さて、徳澤で写真を撮ろうとしたところ、まさかのOLYMPUSちゃんの画面が真暗で写せなくなってしまうという緊急事態が発生しました。折角いい写真を撮ろうと重いのを持ってきたのに悲しすぎ、、不幸中の幸いで予備にCannonを持ってきていたので最悪の事態は免れたのですが、これから先OLYMPUSは単なる重りにしかならないのでした。ほんとにいろいろありますね。
2年前の槍ヶ岳以来の横尾へ到着、今回は涸沢方面へ横尾大橋を渡ります。本谷橋懐かしかったです。昔を思い出す。本谷橋からは徐々に急登になってきて荷物の重さが肩にかかります。段々周りの高い山が近づいてきていよいよ来た感じ、そして紅葉もまあまあしているかな。最後疲れましたが無事涸沢ヒュッテ到着!感染対策でお部屋は2人部屋のカイコ部屋、なんて快適すぎる。これに関してはありがたい。この季節の涸沢なんて普通なら激混みもいいとこ、以前行ったときは涸沢小屋の方に泊まったのですが、寿司詰め状態で隣と密着、あまり寝られなかった記憶があります。ヒュッテのテラスからは涸沢カールとテント場が一望でき、明日登る奥穂、吊尾根、前穂は雲がかかっています。テントが少なくてびっくり。翌日平日なのもあるのか、思ったより少なかったです。さて次のミッションとしてSくんとの合流ですが、前述した通り予想外の結果というか、てっきり先に行っていると思っていた彼でしたが、涸沢で携帯をONしたところ、実は上高地で既に我々が追い越していたということが判明したのでした。上高地でのんびりご飯食べたりしていたとかですが、まさかでした。計算するにそろそろ着く時間かと、とりあえずテント場に下りてみて目を凝らしていると1分後くらいに見覚えのある姿が登ってくるのを発見!彼でした。まぁ重そうなザックを背負って・・。私が持ち上げようとしましたが無理でした。しかしよく発見できて合流できたなと。一時どうなることかと思いました。その後テント設営を2人で行い無事完成、再会に乾杯したのでした。
<2日目>
モルゲンロートの予定時刻5時40分に合わせて外へ出るともう既に人が溢れ、待ち構えています。天気は快晴!陽がさし奥穂、涸沢岳、涸沢槍を照らし始めました。どんどん光が下がってきて数分のショーでしたが素晴らしくきれいで見られて良かったです。いい感じに染まってる所を入れて撮ると超紅葉ぽい写真になりました。7時過ぎに奥穂へ向かい出発、こちらは縦走のため荷物すべて、Sくんはテントデポして奥穂ピストンのためサブザックです。太陽が当たっているのですぐに暑くなり上着を脱ぎます。彼は岩稜など初めてなのでレクチャー受けつつザイテングラードを登ります。最初はやはり高度感が怖いみたい。それに比べると私は慣れたもんだな笑。奥穂岳山荘到着!9年前、奥穂の手拭いは次に登るときに買おうと思った記憶があり、今度こそ買うことができました。
さてここから先は未踏の地。奥穂山荘から奥穂までは最初の一発が崖みたいになっていて梯子もありちょっと高度感ありますがそこを過ぎればそれほどでもなくです。歩いているとジャンダルムが見えてきました。こんなに近くで見るのは勿論初めて!大迫力にテンションがあがりました。よく見ると人がおります。ジャンダルム、自分は絶対登らないけどすごい!反対には槍ヶ岳に続く稜線もばっちりでお天気最高、眺め最高です。奥穂山頂は山頂標の写真を撮る人で行列、我々は先を急ぐ必要があるため上での写真は諦めることに。彼とはここでお別れです。写真撮って気をつけて下りるんだよと。
前穂に向けて吊尾根へ。吊尾根はひたすら岩稜地帯の稜線、上り下り鎖場もあり、結構慎重になる箇所も多々あり、そして思ったより長くて疲れました。奥穂時点で計画より時間が押していて、前穂に登るか否かという話も出ており、早く行きたい気持ちはあるものの思ったより長くて紀美子平が遠く感じました。紀美子平に着いたときは疲れかなりありましたが、ここまで来て登らないなんて悔しすぎるという気持ちが勝り、荷物デポして前穂アタック、結果的にほんとに登れて良かった!前穂はちょっとしたクライミングみたいな雰囲気もあり、普通とはちょっと違う感じでした。まだ着かないかーと心折れかけたころ、さらっと山頂に到着、誰もおらず貸し切り!万歳でした。雲で展望はよくなかったけど、前穂、最高。
紀美子平から岳沢小屋の重太郎新道は登り3時間下り2時間のコースタイムからしてかなり急ということがわかります。下りは危険だから登りに使った方がいいと書いてあるものが多かったのですが、下ってみた感想としては、これ登るのつら・・!!でした(^^;。いやー登りたくないこれは。ひたすら下りましたもん。逆は・・。確かに下りはかなり慎重にいかないと危ない箇所はあり、とりあえずゆっくり、丁寧に、しっかり足元を見て下りました。でもってこれまで長い距離を来たのもあり、相当足にきていて、最後の方は一歩一歩が重く、足取り鈍く、辛かったです。岳沢小屋が見えたときは嬉しかったですが見えてからがなかなか遠い。後ろから声が聞こえたと思ったら、自衛隊の重い荷物を持った先鋒隊みたいな人があっという間にしっかりとした足取りで追い抜いていきました。しかも何とマスクをしたまま!すごい、流石自衛隊・・。こちらはヘロヘロで岳沢小屋に到着、お疲れさまでした!因みに自衛隊員は勿論テントで、どんな訓練なんでしょう。1日目に横尾で自衛隊がいたから彼らだとしたらどんなルートでここまで来たのが興味がありましたが聞ける雰囲気ではなくやめときました。重太郎新道、下り時間のコースタイムを30分もオーバーしてしまいましたが、まあ頑張った、日頃全く鍛えていない私としては。夕食は疲れ切っていて胃が食事を受け付けない感じで、こんな経験あまりないです。
岳沢小屋は涸沢と違って静かでこじんまりとしていて落ち付く感じ。山の中なのですが眼下に上高地の光が見えるのもまた良しです。星がたくさん見えて静かな夜でした。
<3日目>
あとは上高地まで下りるだけ。足は筋肉痛ですが一晩寝たら多少回復したのがわかります。小屋の方に地震時のことを伺ったら、天狗沢からの崩落、落石あり、まわりに轟音が響いたそうです。小屋にも小石がパラパラ降ってきたそう。発生日や登山日が少しずれていたらと思うと怖。
岳沢登山口までは最後苔むしたいい雰囲気の道で気持ちよく歩けました。上高地からは今回歩いた奥穂〜吊尾根〜前穂が一望、めちゃめちゃいい天気で、梓川も美しく絵葉書のようでした。久々に疲れ果てた山行でしたが充実の素晴らしいものになりました。
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