八ヶ岳テント泊 硫黄岳-横岳 雪渓直登で阿弥陀岳-赤岳
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.1km
- 登り
- 2,601m
- 下り
- 2,598m
コースタイム
7:58 美濃戸
8:45 林道終点
9:55 赤岳鉱泉 11:30
12:55 赤岩ノ頭
13:22 硫黄岳 13:43
14:00 硫黄岳山荘
14:50 横岳 15:05
15:52 地蔵ノ頭 16:01
17:02 行者小屋
17:30 赤岳鉱泉
2日目
5:38 赤岳鉱泉
6:11 行者小屋
6:24 中岳コルへの分岐
7:11 中岳コル 7:23
7:48 阿弥陀岳 8:07
8:32 中岳コル
8:46 中岳
9:18 文三郎尾根分岐
9:49 赤岳 10:20
10:40 赤岳天望荘 10:46
11:06 地蔵ノ頭
11:48 行者小屋(開山祭) 12:08
12:32 赤岳鉱泉 14:08
15:15 美濃戸
天候 | 2日間ほぼ快晴~! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
美濃戸口-美濃戸間の林道は、残雪、泥濘など無し。 駐車は、やまのこ村に、バイク1日500円、車1000円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
中岳コル - 阿弥陀岳 梯子付近のガレ場、雪融け後で不安定。 落石に注意!! 残雪状況 赤岳鉱泉、行者小屋から上、森林限界まではまだ残雪多い。 とは言え、アイゼン無くても往復歩けました。 念のため軽アイゼン携行が良いと思います。 行者小屋~中岳コル 夏ルートは雪渓のトラバースが3~4回ありそう。(前日、地蔵ノ頭から確認) 沢、直登は急登だが朝イチだったからか、雪質も比較的安心して登れた。 トレースあり。12本+ピッケルで登ったが、軽アイゼン+ストックでも大丈夫かなと思いました。 |
写真
昨夜は足つって21~0時くらいまで全然眠れませんでした(ToT)2:30頃起きて3:00には行者に向け出発予定でしたが、
2日連続の寝不足は避けたいので、出発を遅らせました。
下降中のオイラ後方10mくらいで、人的落石発生。
20cm位の岩がオイラめがけて落下。
回転しながらバウンドしてこっちへきました。
逃げ場がないので、もうこうなったらキャッチしたるー!
っと身構えましたが、目の前でイレギュラー!
オイラの1~2m横を勢いよく落下していきました。
幸い誰にも当たらなかったようで、良かった良かった。
しばらくは足が震えて(膝が笑ってただけかも)ました。
感想
八ヶ岳はこれで3回目。
何故だか八ヶ岳に登るのは、いつもこの時期。
雪山は怖いので、雪融けまで我慢していると大体この時期になるのかな。
これまで2回とも天気には恵まれなかったけど、
今回は天気予報通り、2日間、素晴らしい天気に恵まれた。
今回、八ヶ岳の目的は、
横岳、硫黄岳、それと阿弥陀岳の登頂。
テントは、出来れば赤岳鉱泉に張りたい。
ベースまでは北沢ルートを歩きたい。
もうひとつ、阿弥陀岳へは中岳コルまで雪渓で登ってみたかった。
全部クリアするには...?テント泊がネックになる。
この行程だと稜線上の小屋泊が理想だと思うので、
山小屋泊デビューも相当考えたが、開山祭前日なので混むと思いテント泊に。根性無し。
5/31 ー 1日目 ー
課題を山積みにしちゃったので結局、明確な予定を立てられず、
美濃戸から北沢ルートで赤岳鉱泉へ。
初日は赤岳鉱泉をベースに硫黄岳登り、横岳、赤岳まで足を延ばすか、戻るか。
上で決めることに。
赤岳鉱泉までは北沢ルート、半分くらい林道歩き。
美濃戸口から歩いてきたら、飽きちゃいますね。
関係者の駐車スペースが現れると、直ぐ先の砂防ダム脇から、沢伝いに登山道が始まった。
地図と何だか違うが、何度か沢に架かった橋を渡り、急登もなく、気づくと赤岳鉱泉。
赤岳鉱泉の名物、アイスキャンディーは解体中。
気になってたテント場はまだ6張り程度。
でも思ってたより狭い!200張り出来るらしいが、頑張ってもせいぜい5~60張りくらい?
キャンディー地帯がテント場メインになるのかな?!
とは言え、たまたまか運良く最良と思える物件を確保出来た。ラッキー!
幕営し荷造り、早目の昼飯。
とりあえず、硫黄岳山頂を目指す。
樹林帯は残雪があるが、アイゼンは使用せず。
荷が軽くなったおかげか、まあまあ快調~。
せっせと登り樹木の背丈が低くなってくると森林限界。
間もなく稜線に出ると赤岩ノ頭。
文字にすると、サラッと書けるが、何だかんだ結構キツかった(笑)
赤岩ノ頭には赤岳方向に大きな残雪が雪庇のように残っていた。
更に20分くらい稜線を登ると、平らでだだっ広な硫黄岳山頂。
沢山の人が休憩してました。
迫力の爆裂火口!
八ヶ岳、三度目にしてやっと眺望にたどり着けました~!
暫く休憩しながら、先の行程を考える。
テントの赤岳鉱泉に戻れば1時間。
先に進むと最初のエスケープの地蔵ノ頭で降りても、テントまで早くても3.5時間程。
明日の行程を考えると、直ぐソコの横岳は今登っておくと明日が楽になる。
おにぎり食べて、先に進むことにしました。
硫黄岳山荘までは、横に広い登山道、ケルンが多く点在していた。
悪天候時や厳冬期、視界不良の時は道標になるんですね。
なだらかに下ると硫黄岳山荘。
今日は開山祭前夜、テノール歌手やバイオリン演奏でミニコンサートがあるそうです。
皆さん続々と小屋に入って行きます。
先を急ぐので、オイラはスルーします。(涙)
そーいえばここの山荘、トイレがウォシュレット付きらしいです!すごい!
結構な斜面を九折に登ると、鹿避けの電気の流れてる柵が設置されてました。
この辺で登りの筋肉使い果たした感じがしてくる(笑)
ヘタレですね(涙)
しかしこの先、今日の核心部、いーのでしょうか?!
幸い太陽はまだ高い位置に居てくれてます。
硫黄岳山荘からイッキに人が減ります。
結構先に先行者はいるみたいですが、
オイラより後方に後続者は見当たりません。
この状況、午後になると結構不安になるの、オイラだけでしょうか?!
やがて岩場に入り、鎖が出てきました。
疲れこそありますが、気持ち良い稜線歩き、楽しくって元気が出ます!
鎖場を幾つか通過し、尖った先端に横岳山頂の看板がありました〜!
誰もいない山頂で暫し眺望を堪能しました。
さあココまで来たらあとは地蔵ノ頭まで進みます。
梯子を下り、少しなだらかな稜線を進むと三又峰分岐。
左にトラバースすると、岩陵帯の遠く向こうに天望荘が見えました。
小ピークを幾つか越えると右に鎖、大きく下り、登り返します(苦笑)
逆の左側に出ると最後の急降下。
地蔵ノ頭から見える、雪渓のトラバースです。
今日の稜線上で唯一残雪がありました。
鎖が数本ありますが、雪質が悪く滑ります。
数十歩で通過できる距離ですが、慎重に進みました。
でも想像してた程、難しくありません。
地蔵ノ頭。
もう赤岳に登る脚は残ってません(笑)
地蔵尾根を安全に降るのみです(^ω^)
階段付近に雪渓のトラバース2回。
樹林帯に入ると残雪が続きます。
疲れてるし多分、行者小屋ー赤岳鉱泉にも残雪はあるので、
試しにアイゼン付けましたが、無くても問題ないでしょう。
行者小屋はスルーし、赤岳鉱泉の我が家へ急ぎます。
小屋間は8割近く残雪ですが、急勾配もなくアイゼンは不要でした。
17:30 無事に戻ってこれました(^-^;
寝不足なんでとっととメシ食って寝たいところだったが、
今日に限ってメスティン!飯炊きです!(笑)
まあ、着替えて明日の準備して「お疲れ乾杯ビール」してる間に出来ましたが(^-^)
おかずは湯煎のチキンステーキ。まいう~。
お腹が満たされた所で、就寝。
オイラのテント装備は3シーズン用。
テントはMSRのNook、半分はメッシュです。
シュラフはmont-bellの#3。
寒くないか心配で、ライトダウン2枚、シュラフカバーなど持ってきましたが、
テント内は約9度、朝方でも5度位で寒くはなく、少し暑いくらいでした。
夜中、トイレに起きた時、きれいな星空だったので、
出発前に星空撮影しようと思って再び夢の中へ…
しかし二度寝には突入出来ず、両足がツリまくり、1時間くらいシュラフの中でモガキ苦しみました(笑)
水分不足か?単なる疲れか?とにかく辛かった〜!(涙)
星空撮影どころではなく.....
6/1 ー 2日目 ー
…の朝は寝坊です(((・・;)
「足ツリ」から解放されて寝れたのは0時過ぎ(>_<)
予定では4時位には出発するつもりでしたが、起きたのが4時過ぎ(T_T)
お茶漬けとコーヒーを流し込み、テントはそのまま、早々に出発。
行者小屋に向かう。
程よい勾配でちょうど良いウォーミングアップになった。
チョッと給水。水は行者小屋の方が旨い。
赤岳鉱泉の水は何か鉱泉っぽい?って言うのか、何か好きになれない。
でもトイレは赤岳鉱泉の方がキレイ。何と言っても水洗だ。
文三郎尾根に向かう。
ここから今までと雪質が変わる。
少し固く締まり、まだ装着前だったがアイゼンが効く感じ。
先行者がアイゼンを装着していて、少しお話しすると、文三郎で阿弥陀と赤に登るそうだ。
何処かの記者の方のようで取材で、12時の開山祭までに行者に降りなければならないそうだ。
一緒に再スタートしたが、速い。
10分程で阿弥陀岳分岐。
オイラもここでアイゼン装着。
ここで文三郎尾根経由も考えたが、阿弥陀コースにも若干だがトレースがあったので、こちらを選択。
少し進むとコルまで続きそうな雪渓にでた。
日の当たる所で最初より少し雪質が緩むが、爪は効きそうなので雪渓を登る。
徐々に傾斜がキツくなり、汗ばみ出したので、ソフトシェルを脱ぎ、
長袖1枚になりストックから、ピッケルに持ち替えた。
雪渓上には落石に繋がりそうな岩が幾つか見えたので、ルートを慎重に選び登る。
途中、赤テープマーキングがあり、正規ルートの入口があった。
1~2人のトレースもあるし、行けそうなので雪渓の直登に進む。
雪渓は軽アイゼン+ストックでも登れそうだが、
初心者のオイラには前爪あり12本+ピッケルだと安心感があった。
一部岩肌が露出していたが、雪質は 少し緩んだ程度で爪も効き登りやすい印象。
これから雪解けが進むとどうなるのかは解らない。
雪渓の登り、後半に差し掛かると最も急勾配になった。
それでも初心者のオイラでも振り返って景色を楽しむ余裕はあった。
やがて稜線が見えてきた。
右上に正規ルートの雪渓トラバースが見えた。
昨日、地蔵ノ頭から確認したルートだ。
オイラにはあっちの方がよっぽど怖い。
雪渓直登で良かったと思った。
コルが近づいてきた。
楽しかった雪渓登りももう終わり、
登りで名残惜しいと思ったのは始めてかも知れない(笑)
コルに出ると思いがけないご褒美があった。
素晴らしい富士山が出迎えてくれた。
ちょっと感動物でした(^-^
登ってきた雪渓を見下ろし、こんなとこ登って来たんだ...
と少し優越感に浸った....(笑)
アイゼンとピッケルをしまい、小休止。
阿弥陀岳への登りを見上げると予想以上に険しい。
時間が早いのか、先行者はいない様子。
少し登ると梯子。
その先が雪解け間もないからか、ガレていて不安定の石が多数ゴロゴロしていた。
後続者が居たので、落石に注意して登る。
山頂直下に残雪があったが、20歩程度か、直ぐ終わる。
その先が阿弥陀岳山頂。
山頂には休憩中の2人だけで静かだった。
前日より晴れ渡り、360度の絶景大展望!
暫く眺望を満喫〜!
結構満足感を得て、阿弥陀岳を降ります。
下り途中、梯子手前で10m位上部から人的落石!
20cmくらいの岩が勢いよくすっ飛んで来ました!
こりゃヤバイ!
普通だと伏せたり、その場にうずくまるとかするんでしょうが、
何故か仁王立ちして、岩をキャッチしようとしちゃいました。
幸い右側1〜2m直ぐ横を落下、下方の登り登山者にも当たらず事なきを終えましたが、
生きた心地がしませんでした。
暫く足が震えてました(涙)
本当に当たらなくて良かった。
今度からヘルメット持ってこよう。
中岳を経て、もう「赤岳はパスして文三郎降りるか?」なんて考え出しました(笑)
しかし、文三郎分岐へは結構登らないと到達出来ず、
時間もあるしこの好天「ココまで登ったら赤も行くべ」何て思い登ります。
赤岳最後の鎖場、人気の山だからなのか、少し残雪があったが安定していた。
阿弥陀岳の方が危ないと思う。
まだ落石を引きずってる。
最後の登りも終え、赤岳山頂。
山頂は沢山の人で賑やかでした。
写真だけ撮ってもらい、頂上山荘前に移動し休憩。
昨日の残り、パッさパッさのおにぎりを食べる(^^;
真教寺尾根から登ってきた方とお話しした。
山梨の方で南八ヶ岳の多数のルートを教えてくれました。
美濃戸からしか登ったことがないオイラには新鮮で楽しかった。
ありがとうございました!
さあ、あとは安全に下山するのみです。
と、ここでハイドレーションの水が漏れてほぼ空になるアクシデント。
飲み口がどこかに挟まって ピゅ~ っと出たらしい(ToT)
とりあえず下るも、水場のある行者小屋まではキツいので、
天望荘でポカリ500mmlを頂く。500円なり。
地蔵ノ頭から行者小屋へ降下。
昨日も降りたので特に問題なく降りる。
行者小屋に近づくと何やら賑やかな声が聞こえます。
そうだ、八ヶ岳開山祭
12時に開始らしいですが、丁度ビンゴに行者小屋に到着です(笑)
行者小屋の美味しい水を頂きながら、開山祭を少しだけ見学。
美人で有名な神主さんを一目見てから、赤岳鉱泉に戻りました。
本当にキレイな神主さんでしたよ。
鉱泉はひっそり静かでした。
テント撤収後、お腹が減ったので、小屋で味噌ラーメンを食べました。
旨かったです〜!
後は何故か来た時とたいして変わらない、重いザックを背負い北沢ルートを降るだけです。
南沢ルートより数段楽チンですね。
下界は非常に暑く、上に戻りたい心境でしたが、現実に戻らないと
次にまた登山できないので、下界に戻り、働いて来ることにしました(笑)
今回、変則的なコース取りではありましたが、
意外にも当初の目標通りの行程を歩くことが出来ました。
1日目の稜線歩き、2日目雪渓直登、落石に遭遇。
とても心に残る山行になりました。
次は南アルプス辺りに行きたいなぁ.....
ありがとうございました。
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