憧れの裏銀座へ 奇跡の5日連続山日和
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- GPS
- 39:50
- 距離
- 69.6km
- 登り
- 6,098m
- 下り
- 6,272m
コースタイム
- 山行
- 5:52
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 6:24
- 山行
- 7:44
- 休憩
- 1:51
- 合計
- 9:35
- 山行
- 5:36
- 休憩
- 3:25
- 合計
- 9:01
- 山行
- 5:53
- 休憩
- 3:17
- 合計
- 9:10
天候 | 晴れ、弱風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
名鉄BC→松本BT(名鉄バス 2,800円) 松本駅→信濃大町駅(JR大糸線 680円) →七倉山荘(乗合タクシー 1,900円/人) →高瀬ダム(乗合タクシー 1,200円/人) 復路 新穂高温泉→高山BC(濃飛バス 2,200円) →名鉄BC(濃飛バス 3,100円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
良く整備されたルートです。 |
その他周辺情報 | 中崎山荘奥飛騨の湯(900円) 温泉協会の評価オール5は全国で20軒ほどらしい。 https://shinhotaka.com/place/482/ |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
この場所に山小屋を建設したのは、ズバリ「生命を救うため」
https://www.gorougoya.com/
「いい天気で良かったねぇ〜、8月は3日しか晴れなかったよ」と小屋番さん。
黒部最奥地に山小屋を何軒も開拓された伊藤正一さん。
著書「黒部の山賊」は何度も読み返した。
この方のおかげで黒部最奥地の山歩きを楽しめます。
ただただ感謝!
https://www.kumonodaira.net/tokushu/shoichi-ito.html
山頂直下は険しい岩場の連続でした。
でも私がスタートして直ぐに爆速で追い越して行かれた方、半分行かない所で戻って来られて驚き。
その方、厨房におられ、どうやら小屋の大将さん?、軽いトレーニング?、ルート確認?
いずれにしても、小屋番さんの凄さを実感した。
ザックにロープをグルグル巻き、腰にカラビナ。
カッコイイ!皆で拍手喝采!
いやぁ〜、あんな所を登れるって驚き。
で、隣のおじさん3人連れ、ルートを間違って登って来た人かと思ったって…
北鎌尾根という最難関ルートですよって教えてさしあげました。
感想
憧れの裏銀座、どの稜線上からも360度北アルプスの大展望に囲まれ、槍ヶ岳を目指す夢のような5日間を楽しんできました。
相棒は昨年雲ノ平をご一緒した、だいみさおさん。
ルートは高瀬ダムからブナ立尾根で烏帽子小屋に登り、富山・長野の県境稜線上を野口五郎岳、水晶岳、鷲羽岳へ進み、岐阜との3県境、三俣蓮華岳を踏み、双六岳を経て、西鎌尾根で槍ヶ岳に至る5日間のロングルート。
槍ヶ岳まで表銀座は2日で着いたけど、裏銀座は4日、ゆっくり歩いてきました。
2019年初北アルプスの表銀座から見た高瀬渓谷の向こうに延々と続く裏銀座の壮大さが今でも残っている。
それ以降、裏銀座は雑誌で見るだけで、自分が歩くのはキビシイと思っていたけど、昨年雲ノ平から裏銀座の一部(三俣蓮華岳、双六岳)を歩いてみて、日に日に全区間歩いてみたい願望が抑えられなくなってきた。
昨年、双六岳から槍ヶ岳の展望が雲で見られなかったけど、カッコイイ西鎌尾根を少し見てしまった。
だいさんと双六から見る槍の再挑戦と西鎌尾根も歩きたいなぁと話してたら、「今年は裏銀座をやりましょう!」と甘い誘惑の一言にグラッと倒された。
過去3回の北アルプス遠征で、毎回もう一日ゆっくりしたら良かったと後悔したので、今回は一日のコース定数を20台に抑えた贅沢プランにして、お付き合いしてもらった。
◇9/12(月)移動日 晴れ
名古屋から高速バスで松本へ。
中央道松川から駒ケ根辺りの車窓から見る塩見、農鳥、北岳、仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳の南アルプスの稜線はいつもながら見飽きない。
だいさんと松本駅で合流。
昨年12月の大杉谷以来9か月ぶりだけど、レポでコメントをもらっていて久しぶり感を感じないのが不思議。これYAMAPのいいところ。
信濃大町駅まで大糸線沿いの山並みを見ながら、よもやま話。
明日からの縦走とお互いの山行き話は尽きず。
七倉山荘では川沿いのテラスでBBQと露天風呂、最高!
明日から2日連続夕飯はカレーと5日目にしか温泉に入れないからね。
◇9/13(火)1日目 晴れ、弱風
6時高瀬ダムへのゲートオープン、乗合タクシーで向かう。
いよいよ5日間の裏銀座縦走スタートだ!
だいさんと円陣?を組んで、緩〜く気合を入れる。
高瀬ダムは堤高が国内2位の176mロックフィルダムは立派。
よくこれだけ石を積み上げたものだ。
堰堤から20分ほどでブナ立尾根(3kmで1200m↑)が始まる。
日本三大急登かつ北アルプス三大急登のひとつ。
登山口が12番、烏帽子小屋が0番の標識あり。
ようやく到着した今日の宿、烏帽子小屋は100年近い歴史のある小屋だ。
裏銀座の起点で小屋の西側正面に赤牛岳、薬師岳が美しい。
だいさんは烏帽子岳(2628m)へ。
私は脱水気味、明日からに備えたっぷり給水、休憩で回復。
ハイドレーションのパイプが荷物で圧迫されスタートから吸い出しにくかったのが敗因。
スタート時から気付いていたけど、もっと早くパイプのつぶれを修正するべきだった。
◇9/14(水)2日目 晴れ、弱風
烏帽子小屋から水晶岳を目指す。
延々と続く美しい稜線に北アルプスのオールスターが続々、憧れの裏銀座だ!
右に立山、後立山、左に表銀座、前方に槍ヶ岳が見えテンションMAX!
で、3日であそこまで行けるの?
気が遠くなるけど、ポジティブにそれだけ長く楽しめるって思おう。
どの山並みも美しくキョロキョロしっぱなし。
三ツ岳(2845m)から野口五郎小屋を経て、野口五郎岳(2924m)に到着。
昨日ブナ立尾根から稜線に出たけど、登りから解放されて楽々稜線歩きとはいかない。
でもその分、3000m近くからの展望は抜群だ。
キビシメのヤセ尾根をクリアし、今日の宿、水晶小屋に到着。
平成19年建築の5代目、風の難所だけあって風速50mに耐える木造とは驚き。
三俣山荘Gだけあってホームページが充実、「特集読み物」は読みごたえがあった。
受付後、水晶岳(2986m)へ。
山頂からの360度の大パノラマは絶景。
赤牛岳、野口五郎岳、笠ヶ岳、黒部五郎岳・・・、ズーット見てられる。
昨年雲ノ平からカッコイイ水晶岳を見上げたけど、今年はその逆。
3000mから2600mを見下ろす雲ノ平は、よくもまぁこんな所にあんな地形が出来て、そこに山小屋があるって奇跡だなぁ。
◇9/15(木)3日目 晴れ、弱風
水晶小屋からの大展望を焼き付け、ワリモ岳(2888m)から鷲羽岳(2924m)へ。
特に西鎌尾根と槍ヶ岳の展望がカッコよすぎ。
山頂からはるか下に三俣山荘とルートが丸見え、昨年見上げたカッコイイ尾根を一気に下る。
三俣山荘から双六小屋までは昨年も歩いたルート。
三俣蓮華岳(2841m)の三県境を踏み、双六岳(2860m)を目指す。
双六台地から見る槍ヶ岳は、双六小屋のホームページで天空の滑走路と紹介されていて、ピッタリの表現だ。
ただ今回も昼前からガスが出てきて、滑走路は視界クリアだけど槍はガスで見られず残念。
直登ルートを下り、今日の宿、双六小屋に到着。
双六小屋は水無料、充電フリー、夕食もカレー続きから豪華な天ぷらに。
昨年と同じ部屋で簡易パーティション、ザックを置く棚もあり快適。
◇9/16(金)4日目 晴れ、弱風
さあ、4日間目指して来た裏銀座のゴール槍ヶ岳に登るぞ。
まずは樅沢岳(2755m)へ。
ここは双六小屋の先代小池潜さんの定番撮影ポイント。
写真集で見た通り、素晴らしい展望だ。
今回遠征の核心、西鎌尾根(グレーディングC)へ。
Dのような危機感はなかったけど、ザレ・ガレにロープ・鎖場があり気は抜けない。
ところが槍ヶ岳に近づくとつづら折りの道で案外歩きやすかった。
今日の宿、槍ヶ岳山荘に到着、昼食後、槍ヶ岳(3180m)へ。
裏銀座を一望、表銀座、穂高の山並みを焼き付ける。
◇9/17(土)5日目 晴れ、弱風
いよいよ最終日、5日ぶりに温泉に入れるぞ。
飛騨乗越から飛騨沢、新穂高まで一気に下る。
槍平小屋、藤木レリーフ、滝谷避難小屋から奥穂高岳登山口の白出沢出合、穂高平小屋へ。
昨年の雲ノ平山行きでは、新穂高への下りで鏡平山荘でかき氷、わさび平小屋でソーメンを食べられたけど、裏銀座ルートは、そんな風にはいかないよねぇと話してたら、穂高平小屋にかき氷のノボリが。
宇治金時氷でクールダウンし、新穂高温泉中崎山荘奥飛騨の湯にゴール。
待望の温泉に入りサッパリ、生ビールで祝杯。
今回、奇跡的にも全5日間、晴れ・弱風と絶好の山日和に恵まれ、
だいさんと
・裏銀座を全区間歩く。
・裏銀座の稜線から表銀座を見る。
・水晶岳から雲ノ平を見る。
・西鎌尾根を登る。
・槍ヶ岳からの眺望を楽しむ。※前回は雲で真っ白だったので。
・ゴールの新穂高中崎山荘で温泉に入り祝杯をあげる。
を実現できた。
双六台地から槍ヶ岳は見られなかったけど、大満足な山行になりました。
最後に昨年の雲ノ平に続き、最高の想い出に残る山旅をお供してもらった、だいさんに深く感謝します。
今回、連日の山日和に恵まれ無事踏破できたのは、ホーム経ヶ峰の赤地蔵コースで菅原神社、赤地蔵さんと手前のお地蔵さん、山頂のお地蔵さんに何回かお参りした御利益かと思ってます。
お礼にお賽銭も奮発してお参りせねば。
オマケ:
当初、8/15〜20で計画していたけど、暴風雨予報で一か月延期。
雨は想定内だけど、2500m超の稜線で20mの暴風雨はさすがに危険。
レポを見ると
「まともに立ってられない、息がし辛い、雨が下から降ってきて痛い」、烏帽子小屋で停滞、などのレポがあり、延期は正解でした。
◎動画
今回あまりにも美しい山並みに動画を撮ってきました。
鷲羽岳山頂から表銀座、大天井、常念、遠くに富士山、槍、西鎌尾根、穂高、笠ヶ岳、黒部五郎、雲ノ平、水晶、野口五郎、歩いたきた裏銀座の稜線を撮ってます。
撮影テクニックがダメダメですが、雰囲気は感じてもらえると思います。
もし、よろしければどうぞ。
https://youtu.be/pFEMscmSJos
◎アクセス、ルート、宿泊、温泉
スマホとアプリの相性なのか?私の軌跡では大きく記録されてます。
コース定数133、距離43km、累積標高:登り4300m、下り4500mほどと思われます。
◇9/12(月)
名鉄BC→松本BT(名鉄バス 2,800円)
松本駅→信濃大町駅(JR大糸線 680円)
→七倉山荘(乗合タクシー 1,900円/人)
七倉山荘泊(一泊二食(夕・朝)11,000円)
https://webmarunaka.com/nanakura/
※信州割5千円割引+クーポン2千円
※大町割 一人700円プラスで8畳の個室に。
※水道水飲用可
◇9/13(火)
七倉山荘→高瀬ダム(乗合タクシー 1,200円/人)
→烏帽子小屋
烏帽子小屋泊(一泊二食(夕・朝)11,000円)
http://home.384.jp/eboshi2628vera/
※天水1L 200円
◇9/14(水)
烏帽子小屋→野口五郎岳→水晶小屋⇔水晶岳往復
水晶小屋泊(一泊二食(夕・朝)12,000円)
https://kumonodaira.net/suisho/
※天水500ml 100円
◇9/15(木)
水晶小屋→鷲羽岳→三俣蓮華岳→双六岳⇔双六小屋
双六小屋泊(一泊二食(夕・朝)13,000円)
https://www.sugorokugoya.com/
※沢水?フリー
◇9/16(金)
双六山荘→樅沢岳→槍ヶ岳山荘⇔槍ヶ岳往復
槍ヶ岳山荘泊(一泊二食(夕・朝)13,000円)
https://www.yarigatake.co.jp/yarigatake/
※天水フリー
◇9/17(土)
槍ヶ岳山荘ー槍平小屋ー白出沢出合ー新穂高温泉
中崎山荘奥飛騨の湯(900円)
温泉協会の評価オール5は全国で20軒ほどらしい。
https://shinhotaka.com/place/482/
新穂高温泉→高山BC(濃飛バス 2,200円)
→名鉄BC(濃飛バス 3,100円)
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