記録ID: 509319
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲信越
大源太山(大具里ノ頭から)−朝日岳(居坪坂を下山)
2014年09月13日(土) ~
2014年09月14日(日)
体力度
6
1~2泊以上が適当
- GPS
- 28:05
- 距離
- 29.9km
- 登り
- 2,194m
- 下り
- 2,184m
コースタイム
1日目
- 山行
- 11:20
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 11:33
距離 12.0km
登り 1,463m
下り 635m
2日目
- 山行
- 5:17
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 5:46
距離 17.9km
登り 733m
下り 1,549m
10:57
ゴール地点
天候 | 13日14日とも曇り 気温 早朝 8〜10℃くらい 日中12〜18℃くらい 日の出 5:24 日の入り 17:54 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山届 新潟県警察にメールで登山届を提出した。 http://www.police.pref.niigata.jp/osirase/sangaku/ 今回のコース 南魚沼市清水の国道291号線行き詰まりのゲートから、大具里ノ頭(おおぐりのかしら)を経て、大源太山の北尾根を登った。清水峠の白崩避難小屋に泊まり、翌朝朝日岳を空身で往復した後、居坪坂コースでゲートまで下った。 コース状況 国道291号線ゲート−大具里ノ頭 ゲートから40分ほど歩くと、工事用道路と登山道を分ける大きな標識が立っている。登川に沿って登山道を10分ほど進むと、十五里尾根分岐の案内板と標柱がある。ここで河原に出て、登川と丸ノ沢を渡渉した。登川は雪どけの5月にはひざ上まで水量があったものだが、今回は岸に沿って歩くと石の上から対岸に飛び移れるところを見つけることができた。支流の丸ノ沢は水量がさらに少なく、渡渉はとてもやさしかった。ちなみに十五里尾根コースの目印は、丸ノ沢に近いところに赤テープがあり、そこからヤブの中に案内板が見えた。 登川への合流点に近いところで丸ノ沢を渡り、そのまま大具里ノ頭(大栗ノ頭)への尾根の斜面に取り付いた。はじめ草つきを這い上がり、それからブナの下生えの照葉樹やネマガリダケを分けてとにかく高い方へ登っていくと、踏み跡があらわれた。ヤブのきついところでは踏み跡がなくなる。シャクナゲの密生したきわめてきついヤブこぎの斜面を登り切ると、標高1280メートル付近で目の前に大源太山があらわれた。ヤブこぎがそれ以上きつくなることはないので、あとは時間の問題で大具里ノ頭に到達できる。なるべくきついヤブこぎを避けて、いかに少しでも楽をして大具里ノ頭に登るかということでいえば、沢の地形も利用できそうだった。大具里ノ頭に登るルートについては、まだ試行錯誤の余地がありそうだ。 大具里ノ頭の三等三角点は見つけられなかった。一番標高の高いところを中心に探したのだが、三角点は今回登ってきた尾根から主尾根に出たあたりのもっと低いところにあるらしい。 参考:等高線の狭間から http://himalaicus.hiho.jp/yamaseireki/2014/oogurinokashira/oogurinokashira.html 大具里ノ頭−大源太山 大具里ノ頭の南側の標高1450メートルほどの小ピークから大源太山に向けて、まずは最低鞍部まで下る。斜面はかなり急でヤブは浅い。コナラのような低木の枝につかまりながら後ろ向きでどんどん下った。鞍部のヤブはつるが生えていたりしてきついが距離は短い。そこから2つの小ピークを経て大源太山の山頂まで、岩登り的な要素はなく、ヤブこぎだけで登り切ることができる。部分的に踏み跡らしいところもある。 最初の小ピークは、傾斜がまだそれほど急ではないので比較的楽に登れる。シャクナゲが中心だっただろうか。2つ目の小ピークは、その直下で斜面が切り立っている。そこが核心であることは遠目にも一目瞭然だった。ヤブがついていなければ私には登れなかったかもしれないが、期待した通りヒノキやシャクナゲがついていた。むしろ身動きもままならないほど密生したヤブを登るので、高度感はない。枝をつかんで体を引き上げるのには相当の腕力を要する。それはザックが重いからという以上に、ザックがたえず枝に引っかかって引っぱられるからだ。東側の断崖にはヤブがついていないので、そのきわを狙うとヤブこぎが多少楽になる場合がある。ただし、断崖の草つきを登ったりトラバースしたりするのは危険だ。ヤブがきつくて急斜面が登れないようだったら、いさぎよく引き返すしかない。 最後の山頂直下は、2つ目の小ピークほどには切り立っていないので、密生したヒノキの下をくぐり抜けるようにしながら比較的楽に登ることができる。その山頂直下の急斜面に取りかかる前の平坦なヤセ尾根には一部露岩があり、風化してボロボロになっているので、通過するときは注意すること。この2つ目の小ピークすなわち山頂直下の平坦部には、山頂からおそるおそる下りてみたことがある。今回そこまでたどり着いたときにはガスで山頂のピークも登ってきた尾根も見えなくなっていたが、山頂までの様子がわかっていたので、もう山頂に着いたも同然だと安心することができた。 大源太山−清水峠(岩場) 清水峠方面への大源太山山頂直下の岩場の下りでは、鎖やロープがなくてけっこうやっかいな箇所があった。前に逆方向から来たとき、登る分には全然難しくなかったので、下りもたいしたことはないだろうと思い込んでしまった。もう少し岩場が難しかったら、登ることはできても下りられなくなるところだ。岩に正対して足の置けるところを目で確認しながら、三点支持で一歩ずつ下りた。 清水峠−朝日岳(避難小屋・水場) 清水峠にはJR東日本の白崩避難小屋があり、だれでも無料で利用できる。6〜7人で同宿したが、半2階にまだ3人が寝られるスペースがあった。トイレが同じ建物奥の部屋にあり、換気が不十分なのでけっこう匂う。これはぜいたくな不満だ。小屋の裏手の祠のある広場は幕営が可能で、5張ほどのテントが張られていた。 清水峠の水場は、送電線監視所付近の分岐点から土合方面の旧国道を10分ほど下ったところにあった。小さな流れが道を横切るたびに山側のヤブの中をのぞきながら下っていくと、そのうちに水が音を立てて流れ落ちているところがあった。教えてくれた人の話だと、十五里尾根側の水場よりもこちらの水場の方が近くておすすめとのことだった。 朝日岳の水場は、山頂に近い宝川温泉の分岐からわずかに1分ほど下ったところにあった。ハイカーが道からはみ出さないように張られたロープの内側に水が出ていた。プラスチックのパイプが設置されていたが、そこからは水が出ていなかった。水たまりの水を手ですくって飲んだ。ポリタンクなどを満たすにはカップが必要だ。 清水峠−国道291号線ゲート −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− これはいわゆる居坪坂(井坪坂)コースだが、檜倉沢の先で工事用道路から 登山道に入ると、登川の河原に出るまでに通行困難箇所があるので要注意。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 清水峠の白崩避難小屋から登川本谷の渡渉地点までは、かつて牛馬も通った道の名残りなのだろうか、とても歩きやすい。ところどころで鉄塔巡視路が枝分かれしているが、白い杭の標柱も打たれており、間違って入り込むことはまずなさそうに思われる。本谷の渡渉は、前日の十五里尾根分岐での渡渉よりもさらにかんたんに、靴をほとんど濡らさずに渡ることができた。ナル水沢では1、2歩水流に足を踏み入れなければならないが、水は浅く靴の甲を濡らす程度だった。その後小さな沢が道に流れ込んでいるところも問題なく通過し、兎平の案内板を経て、広々とした檜倉沢に出る。現在ここで砂防工事が行われている。檜倉沢はもともと渡渉のたいへんなところではなかったのだが、流れに石が敷かれて渡渉をしなくてすむようになっていた。 檜倉沢から登川の河原方向は立入禁止になっていた。登山者向けの標識に従い、しばらく工事用道路の端を歩いてから、「清水集落方面」という古い大きな標識のところで河原へ下る登山道に入った。しばらくは順調だったが、やがて道の崩落箇所があった。そこでは崩落していない高いところをかんたんに巻くことができた。その後すぐ、今度は沢で道が分断されていた。水はたいして流れていないが、2、3メートルほどえぐれた急な沢に下りてから向こう側に見えている道の草つきを這い上がるのはなかなかたいへんそうだった。ここを通過すればあとは問題なく河原に出て、十五里尾根分岐に戻ることができる。結局沢の上部を巻いたのが、その道に似つかわしくない危なっかしい通り方だった。工事用道路まで引き返してそのまま工事用道路でゲートに向かうのが一番堅実な対処だったと思われる。この日(日曜日)がそうであったように工事が休みなら、工事用道路を通らせてもらっても構わないのではないか。工事をしていたとしても、誘導員に事情を話して工事用道路を通らせてもらえるように頼んでみるしかないのではないか。 参考:清水峠登山道付近の堰堤工事のお知らせ(南魚沼市公式ウェブサイト) http://www.city.minamiuonuma.niigata.jp/soshiki/shoko-kanko/shimizu-kouji201405.html |
ファイル |
(更新時刻:2014/09/15 22:32)
(更新時刻:2014/09/15 22:32)
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写真
装備
個人装備 |
ヘルメット
腕時計
GPS
カメラ
ヘッドランプ
グローブ
地理院地図/山と高原地図2011年版/コンパス
ラジオ/天気図用紙
水(3L)
食糧/行動食/非常食(2.5日分)
レインウェア/スパッツ
ツェルト/ポール/ペグ/細引き
ブルーシート/銀マット/エアマット
シュラフ/シュラフカバー
防寒着
防虫ネット/ハッカ水
熊鈴/熊スプレー
ナイフ
ホイッスル
救急用品
補助ロープ
ハーネス/下降器セット
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感想
シュラフと補助ロープのセットなどで、55リットルザックがいっぱいになってしまった。アルコールストーブとコッヘルは割愛しなければならなかった。とにかくシュラフがかさばる。冬用にもっと大きなザックを買ってもいいのだが、そうするとヤブこぎがなおさらたいへんになる。逆にザックを小さくまとめることができれば、ヤブこぎはその分楽になる。荷物をしぼって朝日岳にも寄らないことにすれば、大具里ノ頭−大源太山−清水峠の日帰りも可能かもしれない。大源太山には意外と短時間で登れたのだが、あたかも南魚沼界隈のヤブ尾根のエッセンスが濃縮されたかのような刺激的なコースだった。
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