百高山96座目:蝙蝠岳(仙丈ヶ岳〜三峰岳〜塩見岳)


- GPS
- 23:34
- 距離
- 47.5km
- 登り
- 3,780m
- 下り
- 4,404m
コースタイム
- 山行
- 9:22
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 10:13
- 山行
- 12:01
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 13:17
17:40鳥倉-18:30大鹿村中心部-20:25分杭峠-21:05仙流荘駐車場
天候 | 9/14:晴れ後くもり 9/15:薄曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
自転車
仙流荘→北沢峠(バス;1,340円) 定刻では6:05が始発ですが、この日は5:00に第一便が出ました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・仙塩尾根、蝙蝠尾根ともにルートは整備され、明瞭です。 ・安倍荒倉岳はメインルートから30秒程度です。 分岐にサインがありますが、熊ノ平方面から行くと木の陰で見づらいです。 ・新蛇抜山はメインルートから2〜3分程度です。 分岐にサインはなく、山頂への踏み跡も薄いです。 ・蝙蝠尾根は鞍部から山頂にかけて、所々ハイマツを漕ぐようになります。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
なかなか週末の天候に恵まれず、1か月半ぶりの百高山山行です。
今回のルートは、8月の夏休みに3日かけて歩く予定でしたが、
日程確保の問題と、鳥倉からのバスが8月で運行終了となったため、2日に短縮。
バスがない分は自転車で代替しますが、
鳥倉から仙流荘まで距離50km、標高差800mの峠越えがあり、不安が募ります。
3連休の初日は仙流荘での始発バス待ちの行列が激しく、
最後の客を乗せるまでに2時間かかったと聞いたので、
定刻6:05の1時間半前の4:40に並びます。
既にかなりの客が並んでいましたが、5:00に2台目のバスに乗れてラッキー。
計画より1時間の貯金ができ、後で大変助かりました。
快晴の仙丈ヶ岳に向けて出発ですが、さすがに人気の山で山頂は人でいっぱい。
計画ではここで昼食の予定でしたが、隣の大仙丈ヶ岳まで足を延ばします。
こちらは貸切で、仙塩尾根など大展望を見ながらゆっくりと昼食を楽しみました。
仙塩尾根=展望なし、と思い込んでいましたが、前半は見晴らしのいい尾根歩き。
標高2,700mを切ると灌木帯に、2,600mを切ると樹林帯に突入、
途中からは独標を除けば樹林帯が延々と続き、眠くなりました。
野呂川越から三峰岳までは700mの登り返し、午後の後半にこの登りは堪えます。
ザックの重さもあって、情けないほどゆっくりと登りました。
たどり着いた三峰岳は標高2,999m。
3000峰の仲間にも入れず、百高山にも選ばれなかった不遇の山です。
確かに間ノ岳から見ると存在感は薄いですが、仙塩尾根からは立派な岩峰です。
今夜の宿泊地の熊ノ平には予定より1時間ちょっと早く着き、
夕食にありつくことができました。
自炊を予定していたのですが、始発バス繰り上げのお蔭です。
宿泊者は何と5名のみ、営業小屋としては過去最少です。
北岳山荘は1畳3人、塩見小屋は食堂を寝るスペースに使ったと聞いたのですが、
ちょっと場所が異なるだけですごい差です。
5名のうち2名が百高山を目指しており、百高山談義に話が盛り上がります。
実際に百高山を目指している人と話したのは初めてだったので、
楽しませていただきました。
2日目はコースタイム17時間、その後の自転車が約3時間と、
日没必至の長丁場なので暗いうちから出発。
安倍荒倉岳、新蛇抜山、北荒川岳と百高山を次々と登って行きます。
蝙蝠岳分岐でサブザックに変えて出発。
堂々たる山容、分岐からの距離といい、中アの三ノ沢岳を彷彿させます。
富士山と荒川三山を見ながらの稜線は快適そのもの。
蝙蝠岳は主稜線から外れている分、南アの稜線の眺めは最高でした。
その後塩見岳で遅めの昼食、本谷山、三伏山と越えていきますが、
標高差100m、200mの登りがきつく感じられるようになってきました。
こんな調子で自転車を乗り切れるのか不安が増してきますが、
今更他の交通手段もないので、進むのみです。
鳥倉で自転車をピックアップして、まずは大鹿村まで標高差1000m下ります。
この頃から夕闇が迫ってきます。
大鹿村では食事を取れそうなところが一軒もなく、
自販機でのどを潤したのみで、分杭峠までの標高差800mを登り返します。
ここは国道152号になっているのですが、
村の中心部を外れると街灯一つない真っ暗な道でした。
聞こえるのは川の音と鹿の鳴き声だけ。
2時間かけて標高1424mの分杭峠に辿りつきますが、
この間通った車はたったの2台のみ。
ここからは下るのみですが、暗くて路面がよく見えないのでスピードが出せず、
仙流荘には予定より30分かかって21時過ぎに到着。
行動開始から17時間かかり、体力を使い切った感じでした。
それにしてもこの時間帯(通過時刻0時)でも小仏トンネルの渋滞があるとは、
3連休の中央道恐るべしです。
今回は北沢峠へのバスや仙丈ヶ岳では3連休の賑わいが、
一方、仙塩尾根、蝙蝠尾根、熊ノ平小屋ではオフシーズンの平日のような静けさと、
対象的な一面が見られました。
百高山の蝙蝠岳は言うまでもなく、その他にも北荒川岳、北俣岳など隠れた名峰、
そして最後の自転車の激走と、思い出に残る百高山山行となりました。
コメント
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ロングコースを1泊2日の上に自転車で峠越えとは
天気もまずまずで羨ましいです。
私は阿倍荒倉岳の標識を見落としましたので、やっぱりまた行かなくちゃ・・・ですね
fireboltさん、こんばんは
大変ご無沙汰してます。
直前の蝙蝠岳のレコも参考にさせていただきました。
だいぶ前に宣言した通り、蝙蝠岳に合わせて、
山頂踏んだ疑惑のあった安倍荒倉岳と新蛇抜山をしっかり踏んできました
これで疑惑のあった山は全て再訪を終えました。
(fireboltさん同様、東大天井岳、横通岳、三ツ岳など)
あとは残り4座に注力できそうです。
fireboltさんも残りわずかですが、お互い頑張りましょう
hirokさん、こんばんは。
3連休晴れなので、蝙蝠チャレンジだろうなぁと思ってましたが、決行しましたね!
それも、2日ですか! ますますパワーアップしてますね。
熊の平小屋がそんなに空いていたとは驚きです。それなら行きたかったなぁ。
三連休での小屋泊は完全にあきらめていましたよ。
南アルプスの美しい稜線、ビックな山。たまりません。
今年は行けませんでした。
sat4さん、こんばんは
できれば8月中にゆったりと3日かけて歩きたかったのですが、
9月に入ってしまったため、2日行程は結構大変でした。
2日にせざるを得なかったという事情ですが、なかでも三峰岳の登りと、
最後の分杭峠への自転車の登りがきつかったです。
この3連休は混んだ所と、空いているところがはっきりとわかれましたね。
レコにも書いた北岳山荘、塩見小屋の他にも北沢峠周辺の小屋は
予約ない人は泊まれなかったと聞きました。
一方、両俣小屋はそこそこ余裕とのことでしたので、
やはり連休や紅葉シーズンは、人気の山付近の小屋は避けた方が良さそうです。
hirokさん、こんにちは。
ロング山行の最後に自転車でさらに800m登るとはあっぱれです
こういう周回があったのか
同じ日に鉄人kurosukeさんたちが日替えりで仙塩尾根をやっつけていて
そちらはそちらでもちろnすごいのですが、hirokさんの自転車で戻る完全自力周回
の方が驚かされました
蝙蝠稜線の風景、とてもいいですね。私も数年前にいったときのことを
思い出しましたが、また行きたいと強く思いました
百名山人気はひどいですね
前に比べたら人が多くなっていますが、それにしても百名山のメインルート
にだけ、極端に集中しているように思います。
わたしも谷川馬蹄に行きましたが、オキノ耳から肩の小屋の間だけ渋滞して
全く別世界の賑わいようで、その他の茂蔵以北や万太郎方面はほとんど
貸し切りでした
shigetoshiさん、こんばんは
2日目の最後の方は足にかなり張りが出て、
こんな状態で自転車で峠越えできるか不安でした
でも実際は使う筋肉が微妙に違うのか、何とかなりました。
歩いて標高差800m登るのに2時間はかかりませんが、
自転車だと2時間かかるのは不思議な感じです
(進む距離は全然違いますが)
それにしてもkurosukeさん達の記録は人間業ではないですね
確かに人気の山の混雑ぶりは凄いですね。
自分も含め、8月の悪天のうっ憤を晴らそうという人が、繰り出したのでしょうね。
新聞にも出てましたが、槍ヶ岳の肩から山頂まで5〜6時間かかったそうです
南アでも北岳、甲斐駒、仙丈ヶ岳は大盛況のよう。
それに引き替え、蝙蝠尾根はピストンの間に一人しか会いませんでした。
私は断然静かな方が好きですが
hirokさん、こんばんは!
ハハハ・・・笑うしかないですね
何が凄いって、最後のチャリ区間
彼処は、バイクで良くかっ飛ばしましたよ
でも、かなりの急勾配ですよ! 山業の後ですよ〜
チャリの達人は違いますね〜 とても真似出来ません
仙塩尾根に潜む百高山といい、蝙蝠岳といい、何処から出向いても
遠い位置に聳えますよね
hirokさんの攻略法! 芸術的ですね
ナイトハイクをしない分、絶景を堪能出来ますからね
流石の山業お見事です! 蝙蝠岳ゲット!おめでとうございました
tailwindさん、こんばんは
8月いっぱいでバスが終わってしまい、
かといって鳥倉からのピストンはポリシーが許さず、
翌年に回すには諦めがつかず、
考えた末の結果がこの周回ルートでした
50km、800mヒルクライムは普段であればどうってことありませんが、
2日目は特に足に疲労が来ていたので、
三伏峠からの下りでは、自転車のことを考えるとかなり憂鬱になってました
分杭峠を避けて、伊那大島から飯田線沿いを北上した方がいいかなあなんて考えました。
(でも走行距離が倍ぐらいになりそうなので断念)
大鹿村で夕食にありつけず、空腹と真っ暗闇の中で、
鹿の鳴き声を聞いて、ちょっと悲しい気分に
暗い時間帯の急坂の下りはちょっと無謀でしたね。
仙塩尾根の百高山×5+蝙蝠岳、確かに遠いですが、
静かで展望にも恵まれ、最高の山行でした。
やはり百高山の山行を行っている時が一番ハッピーです
hirokさん、こんばんは
あらら...、ここにもいらっしゃましたか
ヤマレコって色んな方が仲良しですので面白いですね
僕もお二人と同じになってしまうのですが、自転車で鳥倉〜仙流荘まで帰るという発想が凄すぎます
僕なら分杭峠で磁場0ツアーのバスを翌朝まで待っていたとおもいます
このお写真のように美しい写真を見るとたまには小屋泊でゆっくり写真を撮りたいと思ってしまいますがお金ないので日帰りですね...
kaikaireiさん、こんばんは
分杭峠がパワースポットで人気とは、
山に行く前にネットで調べていて初めて知りましたが、
kaikaireiさんご存じだったのですね。
峠越えの2時間で車が2台しか通らなかった国道ですが、
分杭峠行きのシャトルバスが出ていてびっくり
昼間はそれなりに賑わっているのでしょうか
小屋泊りすると、夕方と朝の美しい景色に出会えるのが最大の魅力です。
それにしても、日帰りできてしまう脚力が羨ましいです。
先日は山の自慢話を聞いていただきありがとうございました
仙塩尾根を縦走するのは大変ですね しかも最後は50kmを
自転車とは恐れ入りました またどこかでお遭い出来たらいい
ですね
yshoji2347さん、こんばんは
初めて百高山狙いの方と話ができたので楽しかったです。
やはりいい山が多いですよね。
仙塩尾根は長いですが、人が少なく、快適な縦走路でした。
最後の自転車が一番きつかったかも。
夏〜秋は百高山関連の山によく出没すると思いますので、
これからもよろしくお願いします。
hirokさん、こんばんは。
熊ノ平小屋は南アで一番テント泊したい場所なのでいいなあ
と読み始めました。仙塩尾根も歩いてみたいですし。
そしたら、後半は自転車で超激走ですか!みなさんコメントされて
いますが、いい意味でとんでもないレコですね。
参考にさせていただこうと思い、お気に入りボタンを押しましたが、
自転車部分は真似出来るわけがなく、早まったかな?なんて思って
います
蝙蝠岳も登りたいですし、私にとって南アで一番気になるところが
満載のレコ、堪能させていただきました!!
youtaroさん、こんばんは
熊ノ平は静かで、かつ水が豊富でいい所ですね
前回来た時から20年以上経っていましたが、
ほとんど変わっていなかったような気がします。
でも3連休なのにこんなに人が少なくて、
経営が大丈夫かと心配になってしまいました。
蝙蝠岳は予想通り良かったのですが、
北荒川岳なども素晴らしかったです。
以前ここを通った時は7日間の縦走だったので、
感動が薄まったのかもしれませんが、絶景の名峰でした
仙丈ヶ岳と塩見岳はピストンする人が多くて混みますが、
この間はほんとに空いているので、youtaroさんにもぴったりかと
最後の自転車は覚悟はしていたとはいえ、暗闇の3時間半は大変でした
今後は、暗い時間には自転車で下るのはやめておこうと反省してます。
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