烏帽子岳・ブナ立尾根ルート(1泊2日)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 3,078m
- 下り
- 3,078m
コースタイム
- 山行
- 3:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 3:00
- 山行
- 13:49
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 14:35
天候 | 06/05(月)→はれ 06/06(火)→くもり/雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
■アクセス→長野道・安曇野IC〜100分。 ■駐車台数→50台。 ■トイレ→あり。 ■水場→なし。 ■登山ポスト→あり(ゲート前) ■24時間利用→可能。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■七倉山荘駐車場(1,060m) 上記のアクセス欄を参照して下さい。 七倉山荘(営業→4月中旬〜11月末)は営業していますが、2日間共に休業でした。タクシー運転手に聞くと週末以外や予約がない場合は休業しているそうです。 七倉山荘〜高瀬ダムまでタクシー(1人→片道2,400円)が利用できて(タクシー15分・徒歩90分)大幅な時間短縮が可能です。 七倉山荘には登山ポスト(用紙・ペン有り)・公衆電話・公衆トイレがあり利用可能です(自動販売機→故障中) 七倉ゲートから徒歩以外(自転車→通行禁止)は通行禁止になり、ダンプ誘導員や監視カメラで厳しく管理されています。 ■七倉岳登山口(1,060m) 七倉山荘駐車場から約5分で七倉岳登山口に到着です。 七倉ゲートを通過して山ノ神トンネルに入り約20m右側に七倉岳登山口がありますが、高瀬ダムまで5.1km直進します。 高瀬ダムまで続く4つのトンネル(山ノ神・神沢・仙沢・源五郎沢トンネル)内部は照明が点灯していますが、想像より暗く頻繁に通過するダンプカーに発見されにくいのでヘッドランプを点灯すると早く減速してくれます。 七倉ゲートでダンプカー誘導員からトンネル内部は一段高く狭い歩道(1人分)を歩くように指導され、ダンプカーが登山者とすれ違う時にはウインカー(後続車に合図)を出して減速・車間距離を開けてくれます。 トンネル内部は壁から漏水が多いので靴を濡らさないように注意が必要です。 ■高瀬ダム(1,283m) 七倉岳登山口から約110分で高瀬ダムに到着です。 七倉ゲートから4つのトンネルを通過すると高瀬ダムの下部に到着して、高瀬ダムの上部までつづら折りに登ります。 七倉ダムは斜面に階段があり直登できますが、高瀬ダムは直登ができず道路が狭いのでダンプカーが通過する場合は積み上げられた岩の上に避難して待機します。 高瀬ダムに登り上げると左折→湯俣へ、右折→烏帽子岳へ向かいます。未確認ですが湯俣側に公衆電話と公衆トイレがあり利用可能です(ダンプカー誘導員に確認済み) ■不動沢吊橋(1,285m) 高瀬ダムから約20分で不動沢吊橋に到着です。 5つ目の不動沢トンネル(最終トンネル)を通過すると不動沢吊橋(吊橋の下部→ダンプカーの採砂場)になり、対岸に渡ると濁沢キャンプ場・高瀬ダム登山口になります。 不動沢吊橋は長さ100m・高さ5m・幅1mで落下しても死にません。 不動沢(吊橋)と濁沢(木製橋)は濁った沢水になり飲料水には適しておらず、濁沢から約5分の高瀬ダム登山口の水場が利用可能です。 不動沢吊橋の手前にダンプカーの採砂場の事務所があり、不動沢の上部と下部に仮設トイレがあり許可を得れば利用可能です。 また高瀬ダム〜不動沢吊橋の区間はスマートフォンの電波が圏外になり、不動沢吊橋を渡ると登山者以外とすれ違う事がありません。緊急時にはダンプカー誘導員(七倉山荘〜高瀬ダムの区間→3人)や工事関係者に報告すると、無線で対応してくれます。 ※別称→不動沢橋と呼ばれます。 ■濁沢(1,333m) 不動沢吊橋から約35分で濁沢に到着です。 不動沢吊橋を通過すると濁沢キャンプ場がありますが利用禁止です。また不動沢の上流側に仮設トイレがありますが閉鎖中です。 開けた平坦地で幕営適地になりますが、約30分先にある高瀬ダム登山口が狭いですが幕営適地になり、今回はテントを張りました(水場あり) 濁沢には木製橋(丸太2本に踏み板がある橋)がありますが、常に砂壁が崩落しています。また濁沢の上流には水量が多い濁沢大滝があり、土石流の警戒エリアで木製橋が流失する場合があるので天候に注意が必要です。 木製橋を渡ると北アルプス裏銀座登山口の高瀬ダム登山口です。 ■高瀬ダム登山口(1,330m) 濁沢から約5分で高瀬ダム登山口に到着です。 日本三大急登(北アルプス三大急登も含む)のブナ立尾根(高瀬ダム登山口〜烏帽子小屋→標高差1,220m)を登ると幕営適地(標高1,647m地点・6合目のみ)と水場の確保が難しいので、1日目はここでテントを張ります。 水を補給して120分を掛けて6合目(ブナ立尾根の半分)まで登れましたが、日没を迎えて暗闇でテントの設営をする確率が高いので無理をする必要はありません。 高瀬ダム登山口から烏帽子小屋まで標高100m毎に12合目から0合目の道標があり、全て確認できます(写真添付) 高瀬ダム登山口の水場(地図にある唯一の水場、当日では2つ目の水場)は利用可能ですが、とても崩れやすい岩場のルンゼの下部にあります。高瀬ダム登山口の水場は夏場に涸れる事があるようなので当日は4Lの飲料水を担ぎましたが、当てにし過ぎると大変になり最終水場なので水場の事前情報を確認しましょう。 水場は歩くだけで岩場が崩れるので悪天候では土石流の危険があるので、テントを張る場合は注意が必要です。 ※別称→12合目・北アルプス裏銀座登山口・ブナ立尾根取付と呼ばれます。 ■9合目(権太落とし・1,667m) 高瀬ダム登山口から約70分で9合目に到着です。 高瀬ダム登山口からトラロープ・階段の急登が続き、6合目まであまり展望がありません。 9合目は休憩適地に向いておらず、通過点に過ぎません。 ■7合目(一休み・1,810m) 9合目から約30分で7合目に到着です。 7合目は休憩適地に向いておらず、通過点に過ぎません。 標高1,700m〜1,800mの区間で、イワカガミの群生地が多くあります。 ■6合目(中休み・1,959m) 7合目から約30分で6合目に到着です。 6合目は休憩適地・幕営適地(ソロテント2張り)になり、ブナ立尾根でスマートフォン(ドコモ限定)が唯一繋がる場所として紹介されています。 6合目から展望が開けて唐沢岳〜燕岳〜大天井岳、前烏帽子岳〜烏帽子岳〜南沢岳の稜線が見えます。 標高2,000m付近になると烏帽子岳の山頂直下の雪渓が確認でき、ストックとチェーンスパイクでは厳しいと判断できます(実際は12本爪アイゼン+Wアックス使用) ■4合目(三角点・2,209m) 6合目から約80分で4合目に到着です。 標高2,166mから長い残雪が現れたのでアプローチシューズをデポして、登山靴(夏用)+チェーンスパイクを装着します。 標高2,166m地点〜烏帽子小屋まで大小13ヶ所の残雪があり、稜線では前烏帽子岳と烏帽子岳の手前に2ヶ所の残雪があります(烏帽子岳の直下のみアイゼンとピッケル必要) ■烏帽子小屋(0合目・2,550m) 4合目から約85分で烏帽子小屋に到着です。 3合目で野口五郎岳・烏帽子岳を周回する登山者(烏帽子小屋までつぼ足)と烏帽子小屋まで登り別れます。 2合目〜1合目は残雪で夏道が消えて、尾根を目指して直登+藪こぎの区間になります。 烏帽子小屋(創業100年)は避難小屋のみ開放(緊急時のみ利用可能)されており、外トイレは閉鎖中です。非難小屋は6畳でとても狭くソロテント2張り・雑魚寝6名の広さです(写真添付) 小屋前には雪がありませんが三ツ岳側のテント場には豊富な雪があり水作りが可能です。 対岸には北アルプス最深部の鷲羽岳〜水晶岳〜赤牛岳の稜線が見えます。 烏帽子岳は山頂直下のみ雪渓があり、三ツ岳〜野口五郎岳は烏帽子岳より雪が増え、鷲羽岳〜赤牛岳は更に雪が増えます。 ■前烏帽子岳(2,605m) 烏帽子小屋から約50分で前烏帽子岳に到着です。 烏帽子小屋から前烏帽子岳の手前の稜線に長さ30mの雪渓があり、完全に夏道が消えて道迷いした古い踏み跡が残っていました。前烏帽子・烏帽子岳は赤牛岳側(西側)を意識して登ると稜線に辿り着きます。 烏帽子小屋から烏帽子岳の稜線は燕山荘から燕岳の白砂の稜線に似ていて、悪天候時にはハイマツ帯に隠れる事が可能です。 前烏帽子岳の山頂には山頂柱はなく、大岩の上にケルンが積まれてお神酒と鉄剣が奉納されています。 ■烏帽子岳山頂分岐(2,533m) 前烏帽子岳から約15分で烏帽子岳山頂分岐に到着です。 前烏帽子から標高72m下り、烏帽子岳まで標高95m登り返します。 前烏帽子岳と烏帽子岳のコルになります。 ■烏帽子岳(2,628m) 烏帽子岳山頂分岐から約75分で烏帽子岳に到着です。 烏帽子岳の山頂はオベリスク(縦長の柱状の岩)の岩場になり、燕岳側(東側)の雪渓から回り込みます。 標高2,571m地点で下部の雪渓の取付きになり12本爪アイゼン+Wアックスに換装しますが、夏靴に合わないアイゼンで2〜3回外れながら山頂へ向かいます。 下部の雪渓は長さ20m・傾斜35度・腐った雪質で簡単です。上部の雪渓は長さ20m・傾斜50度・氷に15cmの腐った雪質でつぼ足・ストック・チェーンスパイクで登るには相当厳しいですが、雪渓と岩場の境目を気合いで登れば登頂は可能です。 しかし上部の雪渓は登れても下りは危険になり、傾斜50度なので滑落すると20m下部の岩に激突して止まるか、50m以上落ちるかどちらかです(写真添付) 上部の雪渓を登り上げると長さ20m・幅30cm〜60cmの狭いトラバース(鎖あり)を渡り、5mの鎖場を登ると山頂です。 山頂はとても狭く休憩適地には向かず、山頂柱の左右にはお立ち台があります。赤牛岳側の高いお立ち台には鎖がありますが登り口が滑りやすく段差があり、切れ落ちた岩場なので注意が必要です。 山頂直下の雪渓は、片足アイゼンとピッケルで足場を掘りながら下山しました。 今回の烏帽子岳は日本三大急登(北アルプス三大急登も含む)のブナ立尾根に苦しんだ感覚はなく、予想を超えた残雪期の雪渓に苦しんだ印象が強いです。 当初の計画では最低でも野口五郎岳〜水晶岳、あわよくば鷲羽岳〜赤牛岳を狙えるかもと甘く考えていた自分をピッケルで殴りたいと本気で考えました。 北アルプス最深部の鷲羽岳〜水晶岳〜赤牛岳はとても遠いですが、まずは夏山から目指したいです。 ■烏帽子岳山頂分岐(2,533m) 烏帽子岳から約55分で烏帽子岳山頂分岐に到着です。 ■前烏帽子岳(2,605m) 烏帽子岳山頂分岐から約15分で前烏帽子岳に到着です。 稜線の天候が早く崩れ始めてきたので、急いでブナ立尾根を下り日没前に高瀬ダムを目指します。 ■烏帽子小屋(0合目・2,550m) 前烏帽子岳から約25分で烏帽子小屋に到着です。 ■4合目(三角点・2,209m) 烏帽子小屋から約60分で4合目に到着です。 標高2,166m地点で13ヶ所の残雪が終わり、デポしたアプローチシューズに履き替えます。 ■6合目(中休み・1,959m) 4合目から約30分で6合目に到着です。 ■7合目(一休み・1,810m) 6合目から約20分で7合目に到着です。 ■9合目(権太落とし・1,667m) 7合目から約20分で9合目に到着です。 ■高瀬ダム登山口(1,330m) 9合目から約35分で高瀬ダム登山口に到着です。 テントを撤収後に雨が降り出して七倉山荘駐車場まで降り続けますが、高瀬ダムの上部(不動沢トンネル)から下部(源五郎沢トンネル)以外はトンネル内部を歩いて七倉山荘駐車場まで雨に濡れずに歩けます。 ■濁沢(1,333m) 高瀬ダム登山口から約5分で濁沢に到着です。 ■不動沢吊橋(1,285m) 濁沢から約15分で不動沢吊橋に到着です。 ■高瀬ダム(1,283m) 不動沢吊橋から約20分で高瀬ダムに到着です。 17時20分でダンプカーが就業終了になり、まとめて18台が高瀬ダムを下るのでダンプカー誘導員の指示で待機します。 ダンプカーの後には東京電力第五発電所の車が下りますが、ダンプカーと違って登山者の通行を認知しておらず猛スピードで通過するので注意が必要です。 ■七倉岳登山口(1,060m) 高瀬ダムから約95分で七倉岳登山口に到着です。 高瀬ダムから5.1kmを歩いて七倉山荘駐車場へ向かいます。 ■七倉山荘駐車場(1,060m) 七倉岳登山口から約10分で七倉山荘駐車場に到着です。 これで無事に山行が終了です。 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 ★その他の注意点 烏帽子岳・ブナ立尾根ルートの区間は距離→23.6km・標高差→1,568m・コースタイム→13時間10分(無雪期)になりますが、日帰りが可能です(無雪期の場合・山滑走を除く) 残雪期に日帰りで登頂するには雪質・積雪量・天候・体調・装備・気力・長距離を歩ける体力が必要です。 ★新高瀬川発電所用道路について 七倉ゲート〜高瀬ダムまで徒歩90分とタクシー15分が利用できますが、自転車は利用禁止です。 七倉ゲートには3台の監視カメラがあり、自転車の利用は厳しく規制されています。 ★ブナ立尾根ルートについて 烏帽子岳は日本三大急登(北アルプス三大急登も含む)のブナ立尾根ルートを通行しますが、黒戸尾根(甲斐駒ヶ岳)と早月尾根(剱岳)の方が遥かに急登・危険度・長い距離を感じます。 七倉山荘駐車場から高瀬ダムまで片道5.1kmあり、徒歩かタクシーが選択できます。 ★積雪量について 県道326号槍ヶ岳線の道路に全く雪はありませんが、最新の天気予報を確認して下さい。 烏帽子岳・ブナ立尾根ルートは5合目まで雪がなく、標高2,166m地点〜烏帽子小屋まで大小13ヶ所の残雪があり、稜線では前烏帽子岳と烏帽子岳の手前に2ヶ所の残雪があります。 6月ですが台風の影響で降雪予報があり、標高2,000m・2,500m・3,000m地点で、環境が大きく変わるので注意が必要です。 登りでは雪が降らなくても下りで雪が降る場合もあり、少しでも安全に登山できる装備をする事で登頂確率が上がります。 ★登山ポストについて 烏帽子岳・ブナ立尾根ルートには登山ポストが1つあります。 七倉ゲート(大町市観光協会)にあります(用紙・ペン有り) 登山計画書は事前にオンライン提出が可能です。 ★烏帽子岳について 烏帽子岳の登山ルートは.屮蔑尾根ルート(七倉山荘) ⊆形卮根から縦走ルート L邯五郎岳から縦走ルートがあります。 ★水場について 地図では烏帽子岳・ブナ立尾根ルートには水場が1つあります。 ”弦1,065m地点(ダンプカーの待避所の対岸) 高瀬ダム登山口の2ヶ所の水場があります(写真添付) 今回は4L担ぎ上げて沢水を0.5L補給、合計4.5Lで残りは0.2Lです。 高瀬ダム登山口(最終水場)〜烏帽子小屋(標高差1,220mの急登)まで水場がないので、高瀬ダム登山口の水場で必要な沢水を補給しましょう。 ★駐車場について 烏帽子岳・ブナ立尾根ルートには1つの駐車場があります(写真添付) ー形匯柿饕鷦崗(50台)がありますが、七倉ゲートより先には一般車両が進入できません。 駐車場は人気がないので、貴重品の管理と車上荒らしに特に注意が必要です。 ★山小屋の営業について 烏帽子岳・ブナ立尾根ルートには烏帽子小屋(冬期避難小屋あり)があります。 冬期避難小屋の協力金は1泊2,000円を指定口座へ入金します(宿泊者ノートに振込先あり) 営業→07/08(土)〜10/09(月)、収容人数→40名の予約制。テント場→20張り(先着順)・1名2,000円。 水場なし、水1L→200円。 電話→090-3149-1198(07時〜19時) 日帰りでも、緊急時に備えてツェルトを必ず持参しましょう。 ★マーキングについて 烏帽子岳・ブナ立尾根ルートには各所に道標やピンクテープがあり道迷いする場面が少ないです。 残雪期になり雪解けが進み、落枝と共に落ちた古いピンクテープは回収済みです。 ★天候や服装について 烏帽子岳・ブナ立尾根ルートの7〜8割が樹林帯になり、降雨直後や朝露で衣類が濡れるのでザックカバー・ゲイター・タオル・合羽・着替えがあると快適です。 標高2,500mを超える山域になり、樹林帯は暗く寒い環境なので防寒・防風対策が必要です。 当日は気温11℃〜25℃あり、平均気温は13℃です。 悪天候では装備や服装のレイヤリングに気を配り、6月中旬まで降雪予報に注意が必要です。 ★幕営適地について 烏帽子岳・ブナ立尾根には6つの幕営適地がありますが、全体的に少ない印象です(写真添付) 幕営する場合は携帯トイレを持参して、必ずゴミを持ち帰りましょう。 ★熊の出没について 烏帽子岳は熊の生息地になり、想像以上に身近に熊がいます。既に熊は冬眠から目覚めていて、烏帽子小屋〜烏帽子岳の稜線では熊の目撃情報が多いので注意が必要です。 ★山バッジについて 残雪期は多くの山小屋が冬期閉鎖中で、山バッジが購入できません。烏帽子岳の山バッジは2種類の販売が確認できます。 ー形匯柿 烏帽子小屋で営業している時に販売しています。 ★七倉山荘駐車場まで県道326号線の自動車の運転は、動物の飛び出しや落石が多いので注意が必要です。 また一般道・林道・登山道の崩落・土砂災害・台風による交通規制や様々な注意報(雷・大雨・大雪・雪崩)に注意が必要です。 ★烏帽子岳・ブナ立尾根ルートでは、スマートフォンの電波が4〜5割入りました(時期・天候・機種による) ブナ立尾根の6合目はスマートフォン(ドコモ限定)が唯一繋がる場所として紹介されていますが、6合目以外でも電波が繋がりました。 暑さ・寒さ・高所の影響でバッテリーの消耗がとても早いので、予備のモバイルバッテリー(充電ケーブル含む)が必要です。 ★当日の烏帽子岳・ブナ立尾根ルートでは登山者のすれ違いは1日目→1名、2日目→0名です。 日照時間が長くなりましたが日帰りでは装備・服装・天候が重要です。 特に単独登山者はセルフレスキューとルートファインディング能力が必要になり、ツェルトと地図とヘッドランプの携帯が必須です。 ★ヘルメットを全行程で使用しました。 ストックは七倉山荘駐車場〜標高2,571m(烏帽子岳直下の下部の雪渓)の登下降で使用しました。 アプローチシューズを七倉山荘駐車場〜標高2,166mの登下降で使用しました。 チェーンスパイク・登山靴(夏用)を標高2,166m〜標高2,571mで使用しました。 12本爪アイゼン・ピッケル2本を標高2,571m〜烏帽子岳の登下降で使用しました。 ★緊急時の連絡先 ‖臘警察署(長野)→0261-22-0110(代表) 富山中央警察署(富山)→076-444-0110(代表) ★今回の山行の危険箇所 .肇鵐優詁睇瑤離瀬鵐廛ーとのすれ違い 濁沢の木製橋→増水・橋の流失。 1帽子岳直下の雪渓→落石・滑落。 せ劃困里立ち台→転落・滑落。 ★七倉山荘駐車場(1日目)→12時30分に気温25℃、烏帽子岳(2日目)→11時13分に気温11℃、七倉山荘駐車場→18時35分に気温13℃です。 気温の温度差が大きく紫外線が強く、体調管理や服装選びが難しくなります。 当日の日の出→04時21分、日の入り→19時16分と活動時間は長くなりましたが、日の出と日の入り1時間前にはヘッドランプが必要です(ルートは樹林帯が長く日陰が多いため) ★烏帽子岳・ブナ立尾根ルートでは、高瀬ダム登山口〜烏帽子小屋までガレ場・ザレ場の急登は落石に特に注意が必要です。 単独行なので鳥の鳴き声・荒い呼吸・風の音・水の音しか聞こえません。 落石を発見した場合は、後続の登山者に恥ずかしがらず大声で「ラーク」と知らせてあげましょう。 ★烏帽子岳・ブナ立尾根ルートにはトイレが1つあります。 ー形劵押璽(電気・水道・紙あり) 七倉ゲート以外にダンプカー誘導員のトイレが⊃傾眄ダ酥電所の入口 9眄ゥ瀬爐硫蕊 す眄ゥ瀬爐両緝 ド堝安吊橋の上流 ι堝安吊橋の下流に仮設トイレがあります(◆銑Δ魯瀬鵐廛ー誘導員に許可を得れば利用可能) 必ず紙おむつ・携帯トイレを持参しましょう。 ★登山ではスマートフォンなど電子機器に頼りすぎてはいけません。バッテリーのリチウムイオン電池は暑さや寒さに弱く、すぐに使えなくなります。 電池切れ・故障・紛失を想定してアナログ機器も併用して使えるようにしましょう。 地図・コンパス・ルート・分岐点など登山計画書の作成時点から覚えて緊急事態に備え、登山記録を残して次の登山に活かしましょう。 登山では技術・知識・経験が全く通用しない場面に直面します。 ★残雪期でも先行者の踏み跡があるからといって100%安心しないで下さい。その踏み跡が正解とは限りません。また登山道や踏み跡が草木で隠れて道迷いしやすい状況です。 ピンクテープ・道標・赤旗を目印にして、道に迷ったら分かる所まで戻るのが鉄則です。 ★標高・距離・気温・天候・風速・写真撮影・ルート工作・危険箇所の確認をしながら登るので、コースタイムより遅くなります。 登山ルート・距離・歩行時間は参考程度にして下さい。 ★登山の出発前に、車のルームライトや灯火類の消し忘れによるバッテリー上がりに注意が必要です。 また登山で車の鍵の紛失や落し物は致命傷になり、探し出すのは極めて困難です。こまめに落し物やジッパーの開閉を確認しましょう。 しっかり貴重品は管理して、荷物のデポなどで盗難の被害に注意が必要です。 ★登山では、食事(行動食)・水作り(水汲み)・トイレ・着替え・装備の着脱など季節を問わず面倒で後回しになりがちです。 これらは早めに済ませて落石・滑落・雪崩など危険回避に神経を使いましょう。 ★残雪期ですが強い紫外線を浴びて重度の日焼けや、紫外線の照り返しで視力低下による怪我や事故に注意が必要です。 日焼け止めクリーム・リップクリーム・サングラス・ゴーグル・バラクラバがあると便利です。 ★今回の山行 南アルプス深南部から北アルプス最深部へ舞台を移して野口五郎岳〜水晶岳を目指しますが、登山靴(夏用)に合わないアイゼンで早くも計画を変更します。 あわよくば鷲羽岳〜赤牛岳も狙えるかもしれないと甘く考えていた自分を、ピッケルで殴りたいと本気で考えました。 現在の実力では20kgのテント泊装備で日本三大急登のブナ立尾根から登った場合は野口五郎岳〜水晶岳が限界で、鷲羽岳〜赤牛岳は1泊2日ではとても遠く厳しいです。 残雪期を終えて短い夏山で登頂してから、白い赤牛岳をいつか目指したいと思います。 ★駐車場の10km圏内はガソリンスタンドやコンビニがなく、とても不便なエリアです。 場所によって車中泊の禁止・火気厳禁など禁止事項があるので注意が必要です。 長く細かい説明になりましたが『安全第一』で烏帽子岳を楽しんでください。 |
その他周辺情報 | ■七倉山荘 ■営業時間→08:00〜19:00(最終受付18:30) ■休館日→無休(4月中旬〜11月) ■料金→大人650円、小人300円。 |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
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写真
装備
個人装備 |
ヘルメット
ツェルト
ヘッドランプ
温度計(2個)
風速計
モバイルバッテリー10000mAh4個
ちり紙
携帯トイレ
地図
登山計画書(控)
腕時計
ザック60L
スマートフォン2台
ボールペン
マスク
ゴミ袋
現金
ココヘリGPS
ザックカバー
タオル
ワイヤー
ストック
熊鈴
プラティパス(水3.5L)
帽子
熊除け銃(火薬)
防虫ネット
合羽
ウィンドシェル(上)
登山靴(夏用)
インナーシャツ(半袖)
靴下(夏用)
長ズボン
バラクラバ
タイツ(夏用)
手袋
ベースレイヤー(長袖)
冬用グローブ
テムレス
ゼリー飲料4個
パン4個
ちくわ
粉末アミノ酸4本
ハンバーグ(100g)2個
お汁粉(150g)2個
豚汁(90g)2個
カップ麺2個
チェーンスパイク
ピッケル2本
12本爪アイゼン
アタックザック22L
ウエストバッグ
ソロテント(ペグ)
テントシート
寝袋
テントマット
着替え2点(肌着・長袖シャツ)
水0.5L
ガス缶
ガスコンロ
マッチ
ライター
メスティン
わりばし
アプローチシューズ
ラジオ
|
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備考 | ■靴とアイゼンの互換性を確認。 ■残雪期でも冬山フル装備で登頂確率が上がる。 ■コースタイム(夏道)を甘く見積もらない。 ■山行計画を変更する場合の準備を怠らない。 ■水場の確認を徹底する。 ■スマホは汗と雨の防水対策が需要。 |
感想
■2023年/烏帽子岳・ブナ立尾根ルート(1泊2日)
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■2023年06月05(月) はれ
※烏帽子岳・ブナ立尾根ルート 1日目
七倉山荘駐車場 12:30 1,060m
着替え・荷作り 12:30〜13:35
七倉山荘駐車場 13:35 1,060m 25℃
七倉岳登山口 13:39 1,060m 17℃
高瀬ダム 15:31 1,283m 19℃
不動沢吊橋 15:53 1,285m 20℃
濁沢 16:29 1,333m 19℃
高瀬ダム登山口 16:35 1,330m 17℃
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■2023年06月05日(月) はれ
整地・テント設営 16:35〜17:10
荷作り 17:10〜18:00 17℃
夕食 18:00〜18:30 18℃
自由時間 18:30〜21:00 外13℃ 内15℃
消灯 21:00 外13℃ 内15℃
※外→屋外の気温、内→屋内の気温。
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■2023年06月06(火) くもり/雨
※烏帽子岳・ブナ立尾根ルート 2日目
起床 03:00
着替え・荷作り・朝食 03:00〜04:00
高瀬ダム登山口 04:00 1,330m 13℃
権太落とし(9合目) 05:08 1,667m 13℃
一休み(7合目) 05:39 1,810m 12℃
中休み(6合目) 06:08 1,959m 12℃
三角点(4合目) 07:30 2,209m 12℃
烏帽子小屋(0合目) 08:53 2,550m 14℃
前烏帽子岳 09:42 2,605m 17℃
烏帽子岳山頂分岐 09:57 2,533m 22℃
烏帽子岳 11:13〜11:24 2,628m 11℃
烏帽子岳山頂分岐 12:19 2,533m 13℃
前烏帽子岳 12:33 2,605m 11℃
烏帽子小屋(0合目) 13:00 2,550m 11℃
三角点(4合目) 14:02 2,209m 12℃
中休み(6合目) 14:30 1,959m 12℃
一休み(7合目) 14:48 1,810m 13℃
権太落とし(9合目) 15:06 1,667m 13℃
高瀬ダム登山口 15:40〜16:15 1,330m 15℃ 雨
濁沢 16:19 1,333m 16℃
不動沢吊橋 16:33 1,285m 15℃
高瀬ダム 16:55 1,283m 12℃
七倉岳登山口 18:27 1,060m 13℃
七倉山荘駐車場 18:35 1,060m 13℃
着替え 18:35〜18:45
実家 18:45〜22:00 16℃
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■南アルプス深南部から北アルプス最深部へ。
長距離山行にも慣れてきて少し自信がつく。
北アルプス三大急登のブナ立尾根から
野口五郎岳を目指し水晶岳も視野に入れる。
あわよくば鷲羽岳と赤牛岳も狙えるかもと
甘く考えていた自分をピッケルで殴りたい。
夏靴に合わないアイゼンで途方に暮れる。
これが剱岳ならば死に直面する場面となる。
これでは水晶岳直下の雪渓は厳しいので
烏帽子岳に変更するがこちらも手厳しい。
山頂直下の下部と上部に短い雪渓があり
装備不足で断念した山行記録が複数あがる。
標高2000m地点から雪渓が確認できたので
不安になるが冬山のフル装備で向かう。
下部は腐った雪を片足アイゼンで登り
上部は硬い氷と腐った雪に苦戦する。
幅が狭いトラバースと鎖場を通過すると
狭い烏帽子岳の山頂に辿り着ける。
山頂の両サイドにはお立ち台の岩場があり
北アルプスのオールスターが迎えてくれる。
今回の収穫は間近で赤牛岳が見れた事だ。
下山後にスマホが故障したが無事に復活。
写真と山行記録が無事で安心した。
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■体重→61.0kg 荷物→19.65kg(水4L)
■日の出→04:21 日の入り→19:16
■距離→23.6km
(1日目→7km・2日目→16.6km)
■時間(合計)→16時間49分
(1日目→03時間00分、2日目→13時間49分)
■休憩時間→00時間46分
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