2015は猛ラッセルでスタート。4日間頑張ったご褒美は快晴・貸切・純白の仙丈ヶ岳。駒津峰にも登頂。
- GPS
- 14:35
- 距離
- 38.2km
- 登り
- 3,125m
- 下り
- 3,110m
コースタイム
- 山行
- 3:53
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 4:08
- 山行
- 9:49
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 11:05
天候 | 元旦;高曇りのち雪 2日;快晴のち雪 気温は登山口でもー7℃、北沢峠はほぼー10℃以下でした。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
道路は国道152号の分岐からずっと雪道ですが、除雪あり。行きは夜に積もった新雪が3~5cm位積もっていました。 戸台大橋から先は未舗装部分あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
戸台〜丹渓山荘跡;ずっと雪道。前日までのトレースと、当日の先行者1名の踏み跡をだどって何度か川を渡渉しながら広い河原を歩きます。登りは何時の間に左岸のトレースを辿りましたが白岩堰堤の下で流れの早いやや急な所を濡れた飛び石で渡渉して左上に見える道路跡の則面の急斜面をキックステップで登ることになり、川にドボンの可能性も高くお勧めできません。帰りに辿った右岸のルートの方が、浅い所にハシゴが渡してあり、この梯子と浅い所の飛び石の渡渉のみで済むので、安心です。 丹渓山荘跡〜北沢峠;次第に雪が深くなります。この日は丹渓山荘跡から雪になり、どんどん積もって北沢峠へ着くころにはトレースのにも10cm位積もりました。 北沢峠〜仙丈ヶ岳 〜案のトレースは一晩で新雪に埋まり、登りは全ルートラッセルでした。 長衛小屋から直接2合目へ登る巻道を往復とも使用。前日のトレース跡とテープの目印(長衛小屋の管理人さんが着けたそうです)で特に迷う心配なし。 2合目から6合目下までの樹林帯は、前日のトレースに積もった20cm〜膝くらいまでのラッセル。 6合目下から山頂まではクラストしている部分も多くアイゼンが良く効きます。吹きだまりやセッピ部分は膝上までの本格的なラッセルもありました。特に、仙丈小屋への分岐の手前の急坂はべっとりと厚く新雪が付いていて、手や身体全体を使う腰までの厳しいラッセルでした。 タ肯啗続Δ茲蠑紊鷲が強く、目出し帽&ゴーグル、オーバーヤッケの下にフリースを着こみ、手袋ノ上にオーバーミトンをしましたが、この日は次第に弱まって、登頂するころにはゴーグルは不要でした。 仙丈ヶ岳手前の痩せ尾根部分はナイフリッジになっていました。前日のトレースが新雪でうまっていましたが、新雪の下は踏み固められていたので、トレースの通りに歩けば問題ありませでした。この日は新雪がつもっていたので滑落してすごいスピードで落ちてしまう心配は感じませんでしたが、凍っていらら止まらないと思います。 Р爾蠅6合目下で森林に入ってすぐアイゼンを外しました。 北沢峠〜駒津峰 ,海舛蕕聾畍紊らの登山だっため、トレースはしっかりありました。 天気が下り坂で、次第に風が強くなりました。 クラストしている所は山頂近くのみで、ほとんどが柔らかい雪でした。 て辰亡躙姥捗蠅呂△蠅泙擦任靴拭 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
装備
個人装備 |
12本歯アイゼン
ピッケル
手袋
オーバーミトン
ロングスパッツ
ストック1本
オーバーズボン
オーバーヤッケ
タイツ
上下インナーダウン
予備靴下
テルモス(1)
帽子(ウール)
目出し帽
ゴーグル
サングラス
日焼け止め(1)
登山靴アイゼン装着用(1)
GPS(ルート登録済)
ヘッドライト
予備電池
コンロ
ガスカートリッジ寒冷地用1
コッヘル
カップ等
|
---|
感想
新年おめでとうございます。
昨年末の八ヶ岳に引き続き、計画通り南ア・仙丈ヶ岳にやって来ました。前夜は雪が降る中、茅野から杖突峠を越え、道の駅南アルプスむら長谷で車中泊で年越し、朝方戸台へ入りました。
2015年元旦(木)
夜中に激しい雪が降り、翌日の予報も芳しくなかったのと、八ヶ岳が予想外の達成感だったため、今一つテンションが上がらす、さらに、カーナビがおバカで一本手間のとんでもなく雪の積もった違う林道を案内されてタイムとガソリンをロスし、予定より1時間半の大幅遅れで戸台を出発しました。
歩き初めから予想外の雪道歩きとなり、川原歩きが全然スピード上がらす、さらに遅れが拡大、は八丁坂もノロノロで、朝方止んでいた雪も再び降り始め、北沢峠長衛小屋に着いたのは11時すぎでした。
計画ては甲斐駒ヶ岳をビストンする予定でしたが、昨夜の雪でトレース無くなり、今日登った人もいなくて、降雪も止みそうにないため、新築したばかりで快適な小屋にとどまることにしました。
長衛小屋は冬期は年末年始の素泊まりのみ56人宿泊可能ですが、本日=元日の宿泊予定者はなんと私一人だけとのことで、完全貸し切りでしたが、管理人さんお二方やテント泊で小屋で休憩(300円)の方がいて一人ぼっちではありません。暖房も効いてて暖かく、快適です。
明日2日はどうするかですが、小屋の方の話ては、雪が深くて今日仙丈ヶ岳まで到着できる人がいるかどうかもわからないとのことで、予定していた地蔵尾根は腰以上のラッセル間違い無しなので諦めざるを得ません。代替案の丹渓新道もトレースがない可能性が高く、ここからのビストンに変更です。(以上元旦の北沢峠長衛小屋にて)
その後、今日小仙丈ヶ岳まで登ってきた方が投宿し、宿泊者は2名となりました。
貸し切りではなくなりましたが、話し相手ができてよかったです。
1/2(金)
朝起きてみると、予想外の星空の快晴!明日に向けて天気が回復することは分かっていましたが、今日からから晴れるとは思ってませんでした。
予定より少し遅れて6:40ころ小屋を出発。北沢峠までの道は完全に新雪で埋まっていましたが、1名の先行者の踏み跡があり、これを辿ります。でも2合目への近道には踏み跡はありませでしたので、昨日のトレースに積もった新雪をラッセルしながら登ることにしました。30分チョイで7時過ぎに2合目に到着すると、この時間ならもう北沢峠のこもれび山荘から今日先にのぼった人がいると期待していたのですが、トレース無く、ラッセルが続きました。吹きだまりはひざより上のラッセルをしながらも快調に飛ばして6合目まで来ると、一気に視界が開けて名だたる名山が眼前に広がります。ラッセルした甲斐があったというものです。
前日のトレースやクラスとして潜らないところを選んで歩き、ラッセルはわずかで快適に小仙丈に到着。ここで仙丈ヶ岳とご対面です。真っ白な大仙丈カールを抱いて優美に聳える姿は南アの女王の名にふさわしい貫禄でした。富士山も高くなってきて、隣の北岳、昨年標高第3位に昇格した間ノ岳と合わせて、日本1,2,3位のそろい踏みです。ここから少し稜線漫歩のあと、いよいよ仙丈の登りです。仙丈小屋分岐のれ前の急斜面は完全に新雪に覆われていてラッセルは避けようがありません。中央突破で一直線に登りましたが、腰まで埋まるラッセルとなり、傾斜がきつくなると両手を使っても身体を上げることができません。地道に回りの雪を崩して足の下に踏み固め、体重をかけた時の沈み込みをできるだけ少なくし、両手を前の雪面に突っ込んで前の足に体重を移動します。最後は傾斜が緩くなると膝と肘を使ってなるべく大きな面積で雪に体重を書けるようにして這うように進みました。
次の難関は仙丈ヶ岳の手前の、大仙丈カールの上端のナイフリッジでした。ただ見かけに反して、新雪の下にはしっかりした前日のトレースが残って降り、一歩一歩着実に歩くことで危険を感じることなく無事に通過できました。
これを越えると仙丈山頂はもう目と鼻の先、貸切の山頂に一人歓声を上げながらの登頂となりました。風もだいぶ弱まってきて東側の斜面ではほとんど吹いていない程度になりました。
ここまで結構なラッセルがあったにもかかわらず、長衛小屋から3時間15分しか掛からず、思いの他に早く登頂できました。そこで天気の良い今日のうちに北沢峠を挟んで対峙する甲斐駒ケ岳へも登ってしまおうと欲がでました。しばし撮影タイムを撮った後、長衛小屋へ1時間半でほとんど滑べるように降り、11:30には小屋へ到着しました。
急いて昼食を済ませ、小屋の主人に明るい内には戻ると告げて12時に再出発、本日第2ラウンドの甲斐駒へと向かいました。
甲斐駒へは朝からすでに数名が向かっており、トレースはばっちりでした。踏みならされているほどではないため、踏み跡と歩幅が合わず、歩きにくいことはありましたがラッセルに比べたら全然楽です。わずか45分で仙水峠、そしてさらに1時間で急斜面を登って駒津峰へと登頂しました。
ところが、仙水峠に着いたころには雲雪が急に悪化してきて、仙丈が見えなくなりました。さらに駒津峰に登っている途中から小雪が舞い始め、風も強くなってきました。背後にそびえていた栗沢山もいつの間に雲がかかり始め、目的の甲斐駒のみがなぜか雲はかかってませんでしたので、とりあえず駒津峰まで頑張りました。
しかし駒津峰に登頂すると同時にとうとう甲斐駒にも雲がかかり始めたため、登頂はまたの機会とし、長衛小屋へと踝を返すことにしました。甲斐駒まで行って、時間がかかった場合には、長衛小屋にもう一泊、という考えもあったのですが、この段階でこの日のうちに戸台へ下山することに決定、一気に仙水峠まで滑り下り、緒衛小屋まで50分でもどりました。
小屋へデポしていたに荷物を急いでパッキングし、再度腹ごしらえすると、15:12お世話になった小屋を後にしました。戸台までは距離があるので、頑張って3時間、と途中で日没になって暗くなることは覚悟の上です。北沢峠から丹渓山荘跡までのくだりでは登ってくる方と結構すれ違いました。この斜面も半分滑るように下り、北沢峠からは40分、さらに河原歩きをやく1時間半で黙々とこなし、最後の20分はライトのお世話になりましたが、無事に駐車場へ戻ることができました。
ちょうど仙丈ヶ岳のぼっている間だけ、よい天気に恵まれ、本当に幸運でした。年末の八ヶ岳から4日間続けてがんばったことに対する天からのご褒美が最後の日にいただけたのだと思います。そういう意味では今年は最高のスタートを切ることができました。
shigetoshiさん、こんにちは。
八ヶ岳のレコと続けて拝見したため、こちらの山は
晴天の中の雪山の写真がとても楽しい雰囲気に
見えます
実際、shigetoshiさんにとっては余裕のある山行だった
でしょうね。いい天気の中、ラッセルして辿り着いた
山頂での気持ちよさが伝わってきます
それにしても、年末年始は雪山にどっぷりですね。
私は昨日 雲取へ行きましたが、雪は多い所でも
20センチほどでしたよ
youtaroさん、こんばんは。
八ヶ岳と合わせて4日目でようやく晴れてくれました
完全貸切状態だったので、遠慮なく雄たけびを上げながら、登頂しました
そうですね、この年末年始は風雪とラッセルで、雪山らしさを満喫できました
youtaroさんもまたぜひ本格雪山へどうぞ
shigetoshiさん、こんばんは。
この状況でもガンガン登って仙丈岳登頂は流石ですね
天気も晴れて雪山が綺麗です 甲斐駒にダブルで登り返そうというのも流石としか言えません
今年も凄いレコが満載の様ですね
ところで小屋泊まりの人、本当に少ないですね。年末年始なのにこれでは小屋の営業が成り立ちませんね。来年、年末年始の営業をやめるのではないか心配です。
Futaroさん、こんにちは
小屋の出発を遅くしたのは、実は、先に誰かがラッセルしてくれてトレースが
できあがていることを期待してのことだったのですが…
2合目で北沢峠からの稜線に出てみたらトレースなくってがっかりでした。
これならあと2時間早く出ていれば、途中でご来光も見れたし、晴れているうちに
甲斐駒まで行ってこれた、と欲張りですがちょっと後悔しました
でも気温が低くて雪が軽かったので、膝下のラッセルはあまり苦になりませんでした。
ラッセルしたにもかかわらず予想外に早く仙丈についたので、トレースのある甲斐駒
にもその日のうちに行けると判断しました
小屋泊まりは、天気がよかった年末の27〜28日には大勢泊まったそうです。
元旦の日は、北沢峠の食事付のこもれび山荘も空いていたようです。
年末年始の北沢峠は、やっぱりアプローチが不便(雪の状態によりますが、
戸台の駐車場から、結構急いで登って私でも4時間、普通で6時間、テント泊装備
だと7〜8時間かかってしまいます)なので八ヶ岳に比べると
入山者はけた違い(おそらく2ケタくらい)に少ないですね。
その分、ほんとのヤマヤさんの世界です
ただ、翌日(1/2の晩)は宿泊者は元旦に私と一緒に泊まって連泊した方だけ
だったようで、管理人さん二人(ご夫婦?)だとまったく商売にはなりませんね。
とても快適な小屋だったのでFutaroさんやその他のみなさんも、是非行ってあげてください 。自炊のみですが、おでんやカップめん、ジフィーズ米等は売っていました。
shigetoshiさん、本年もよろしくお願いします
風雪の八ヶ岳&北沢峠までのルートの後は最高の晴天でしたね
あれだけ天気がいいとテンションが上がりますよね。
ラッセル、クラスト、風紋など、写真を見ている限りは
美しいという言葉しか出ません。
それにしても前日の降雪にもかかわらず仙丈ヶ岳まで3時間15分ですか
shigetoshiさんにとってはこれぐらいの雪は朝飯前といったところでしょうか。
昨年後半から好調さを維持されているようですが、
今年はどんなレコがupされるのか楽しみです
hirokさん、こんにちは。今年もよろしくお願いします。
最終日、好天気を期待してはいましたが、朝からこれ以上ない天気に恵まれ、
頑張っていれば報われることを痛感、天に感謝しながら登りました 。
ラッセルは雪が軽かったので、膝くらいまでならそれほど苦にならず、
大変だったのは仙丈小屋への分岐の手前の急斜面だけでした
元の計画では、仙丈が岳から、反対側へ地蔵尾根で下るつもりだったので
あれだけ調子よく行けたので、小屋に荷物を置いてこないで持ってくればよかった
と山頂でちらっと後悔しました。ただ、新雪の強い味方、スーパーかんじきを
今回持ってくるのを忘れてしまったのが大きく、地蔵尾根へ踏み込むのを断念しました
翌々日に高尾にいきましたが、いつもは結構急だと思っていた階段が、
とても緩やかに感じられたのが、一番の驚きでした。
今年も、この好調を落とさずに維持していきたいですね
shigetoshiさん、こんばんわ
予定通りに仙丈ケ岳・甲斐駒に行かれたのですね。2日はとってもイイ天気だったようで何よりです。こんなに素晴らしい天候の中だときついラッセルでもちょっと無理してでも山頂に行ってみたいと思ってしまいますね。いつかこのような条件の山を登ってみたいものです。
紹介の山小屋はとっても綺麗ですね。未だに赤岳天望荘にしか泊まったことが無いのですが、山小屋という所はけっこう劣悪な環境だと思っていました。とっても清潔そうな小屋でこんな所ならベースにしていろいろと散策してみたいです。
年末年始の雪山三昧、お疲れ様でした
aottyさん、こんにちは。
でも、ルートは大幅に変更になってしまいました
何か忘れたような気がしていたのですが、年末の八ヶ岳で阿弥陀岳のラッセルの時に
ワカンを忘れたのに気が付きました 。
どちらのラッセルもパワーだけでなんとか乗り切りましたが
南アルプスは冬でも好天のことが多いので、今年の雪の多さは例外です。
aottyさんも、そのうち是非行ってみてください
長衛山荘はまだ新築でとてもきれいだし、営業開始して丸1年以上がたって、
ようやく態勢が整って快適になってきたと管理人さんが言っていました。
お客さんが少なくて、営業停止にならないように、ぜひ行ってあげてください
甲斐駒、仙丈のベースに最高です
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する