世附川水系 土沢三ノ沢
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 514m
- 下り
- 520m
コースタイム
三国峠駐車場9:30−
10:23土沢二ノ沢・三ノ沢界尾根下降点−
11:23三ノ沢橋11:50−
14:03Co890m堰堤14:20−
1069m支尾根エスケープ−
14:40三国林道−
15:20三国峠駐車場
ラペル(懸垂下降)基礎講習
16:30終了
天候 | 曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2015年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・8台程度駐車可 ・トイレ、登山届ポストなし ・静岡県小山町から147号は結構急こう配なので登りも下りもご注意 (山中湖方面からの方が幾分傾斜楽) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■土沢三ノ沢 世附川源流域にあって土沢は南から一ノ沢、二ノ沢、三ノ沢、四ノ沢が あるが、中でも三ノ沢は小振りながらナメ床が断続的に続き、大きな滝も ないので、アプローチさえ目を瞑れば沢登り初心者向けの癒し系の沢。 遡行グレード:1級 |
写真
装備
個人装備 |
長袖インナー 1
ソフトシェル 1
ズボン 1
靴下 1
雨具 1
靴 1 下山時に必要者
ザック 1
行動食 1 体重×6×行動時間h
非常食 1
飲料 ○ 体重×5×行動時間h
地図(地形図) 1 パーティ内同じ物使用
トポ 1 kamog自家製
コンパス 1
笛 1 クマ対策
計画書 1
ヘッドランプ 1
予備電池 1
筆記用具 1
ファーストエイドキット 1
常備薬 1
保険証 1
携帯 1 +充電器
時計 1
タオル 1
ツェルト 1
カメラ 1
ロープ 1 9mm×30m
ハーネス 1
ヘルメット 1
確保機 1
ロックカラビナ 2 HMS型
クイックドロー 2
スリング 1 120~240cm
ロープスリング 2 70~80cm
セルフビレイランヤード 1 PAS等
ハンマーバイル △
ナイフブレード 2 共同装備
渓流シューズ 1
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感想
最近は癒し系の沢としてメジャー格になってきた土沢三ノ沢へ行きました。
上層寒気の流入で大気は少々不安定。
○天気・・・予報によれば午後から大気不安定で雷の可能性もある
○読図・・・下降予定の尾根の取付き点の特徴について
迷いやすい箇所は?
○クマ・・・このエリアも複数の目撃情報があるので対策を
などが出されました。
・地形図は、沢線を事細かに入れる、周辺の尾根上のピークおよびピークと
思われる箇所とコルを書く、現在位置が確認できそうなポイントの標高を
入れる、続いて人工物(林道や小屋、一般登山道など安全圏)、危険箇所
(地形図上のガレ場や崩壊地、等高線が混雑しなおかつ水平になっている所)
をラインマーカーで入れる。
そして大切なこととして、完成した地形図をメンバー全員同じものを持つ。
各自バラバラのものを持っていてもコミュニケーションは取れないので。
GPSやアプリではこれらの事前準備やパーティ内コミュニケーションに
おいて限界がある。
・読図は、各自が地形図と睨めっこするのではなく、間違ってもいいから
独り言でもいいから必ず声に出してメンバー内に情報共有すること。
現在位置が確認できそうな箇所に書いた標高表示はメンバー内の
共通言語になる。
・体調面や技術面に不安を覚えたら素直にリーダーやメンバーに言うこと。
またリーダーやサブリーダーは根性論で解決しようとせず、メンバーに
配慮し対応を取ること。
事前にそういう状況になったらどうするかをメンバー全体の総意として
行動判断を決めておく必要がある。
行け行けゴーゴータイプのリーダーやメンバーは特にこの配慮面を
あらためて考え直す必要がある。
そういうパーティの重大遭難事故が起きている。
リーダーの仕事は「メンバー全員を安全に下山させることが第一で
第二にメンバー全員に達成感、満足感を得させること」が理想。
もちろんそれを超越したパーティのスタイルもある。
単独行の場合はそれらを一人で解決できる力を有することが求められる。
私の場合は、自分の中二もう一人分身を作って(多重人格(笑))
判断に迷う場面では対話させるようにしている。
・雷は上空と平地の寒暖差が激しいときに起こるので仕組みを知っておく
必要がある。
’雷(上記寒暖差が生じたときに積乱雲で発生)
界雷(寒冷前線通過時に発生)
G界雷(,鉢△離潺奪ス。エネルギーはすさまじい)
気象情報の多い現在、地上天気図、高層天気図等で事前にある程度予測は可能。
特に,聾従譴砲ける風の変化、体感温度と体感湿度で直前対応も可能。
ただし山に入っている経験数と注意力が必要だが。
・クマちゃんは私の数少ない経験で思ったことは、案外聴覚は人間並みだなと
感じています。
鈴をつけているにも関わらず、真っ直ぐなルートなのに5mくらい近づいて
ようやくお互い気付いて、脱兎のごとく笹薮に転げ落ちて逃げるクマちゃんに
2回ほど会いました。
でも鈴は無効果でもないので、藪が多いルートではもちろん付けておいた方が
よいと思います。人気の多い視野の広がるルートで付けるのには個人的には
違和感がありますがね。
クマ臭が風向きにより時折鼻をかすめる状況は何度もあるので、彼らもこちらの
存在を知りじっと隠れているのでしょう。
嗅覚は人間よりあると思いますので、藪や人気のないバリエーションルートに
入る場合は、キンカンやハッカ油、コロン系など強烈な臭いのするものを
塗布しています。
ある程度距離がある場合は、優しくも大きな声で相手に認知してもらえるよう
にしています。
昨年沢の詰めで30mほど上を横切るクマちゃんがいたので声を出したのです
けれど、完璧に無視されました(笑)。
出会い頭はやはり怖い。相手の状況に依るかもしれません。相手を刺激せず
息をこらして目をそらさず動かず身を引いてくれるのを待つとはよく言われる
けれど、そういう状況になったことがないのでわかりませんが。
・沢に携行するロッキングカラビナはオフセット型よりもHMS型を多用します。
セカンドをダイレクトビレイする場合、もしテンション掛けられたらどうなる?
を考え、ATCガイドやルベルソ4などオートロックビレイデバイスを使用
するのか、ムンターヒッチ(ハーフクローブヒッチ)の方がよいのかを
リード者は選択します。
もしテンション掛けられて水流に晒されるようなルートでは、すぐに下に降ろ
さなければなりません。オートロックビレイデバイスでは引き下すのに
手間がかかるので、そういう場面ではムンターヒッチの方が有効です。
ムンターをやるにはHMS型カラビナでないとやり辛いので。
また木などの支点に架かる負荷荷重も比較的やさしくて済みます。
普通のATCボディビレイで上部にカラビナをワンターンさせる方法も
以前紹介されましたが、これはプーリー効果(登ってくるセカンドに架かる
荷重とビレイヤーに架かる荷重の合算値がワンターンされたカラビナ、
すなわち木などの支点に架かってしまうこと等)が働き、比較的脆弱な
支点となる木に強いインパクトを与えてしまうので止めた方がよいです。
何より慣れないと操作が煩雑です。
・ラペル(懸垂下降)はまず支点となる木などが自分たちの荷重に耐えうるか
チェックします。
できれば別の木などにセルフビレイを取ってからです。
まず木の場合、しっかりと葉を付けているか(生きているか)、引っ張ったり
踏んでみたりしてしっかりしているか、最後に叩いてみて密度が濃いか
(若い木は身が引き締まっており体重も重いので、それを支えるだけの十分な
根が張っています。逆にお年寄りは中が虫食い状態でスカスカしており
体重も軽いので根が朽ちてきています)、崖壁落ち口に張ってある木は
できる限り避けるなどチェックします。
また全員下降した後、ロープ回収に邪魔になる枯れ枝等は排除します。
ゴルジュ内に下降する場合、その上流に再び高巻きを要する滝やトロ、釜が
ないか確認してからロープ回収します。
回収する際、ロープに引きずられて落ちてくる落石には充分注意。
落石は後から来るので数秒は注視のこと。
毎度言っていますが、ロープの両末端は必ずすっぽ抜け防止のエイト
ノットを施し、ロープダウンして両末端が絡まず下まで落ちていることが確認
できない状況では、下降一番手は常に両手が離せるようにロープスリングを
使いマッシャーで下降器の下側にバックアップを取ります。
下降器とマッシャーは間隔を空けなければならないので、下降器はPASの
20cmくらい上のループにセットします。
片手はブレーキハンド(離してはいけない手)、もう片手はマッシャーを
ゴシゴシと下げながらの下降。
途中で絡んだロープをほどきながらだけではなく、万が一下までロープが
足りない場合の登り返し(セルフライズアップ)も可能。
下降2番手以降は通常のラペルでOKですが、先に下りた人は必ずロープを
軽く緩めて持ってあげバックアップしておきましょう。
・渓流シューズはフェルト底とビブラム底があります。
クライミング経験者ならスメアリングやエッヂング等足の置き方に慣れている
のでビブラム底は威力を発揮できると思います。
ただしヌル苔は不利なので、亀の子タワシを携行しましょう。
沢に慣れていない人はフェルトはすべての面で平均点レベルなのでよいし
ヌル苔はビブラムよりも多少有効です。
ただ登山道の下降はフェルトの減りも早く向かないので、一般的には
下山用のアプローチシューズを別に携行した方がよいですね。
ビブラムやアクアステルス底はそのまま下山もできます。
また足のフリクション方法にも違いがあるので注意です。
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