贅沢な山旅:剱岳・立山(剱御前小舎2泊)
- GPS
- 23:25
- 距離
- 33.3km
- 登り
- 2,663m
- 下り
- 2,806m
コースタイム
- 山行
- 3:00
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 3:23
- 山行
- 7:38
- 休憩
- 4:05
- 合計
- 11:43
- 山行
- 5:39
- 休憩
- 1:46
- 合計
- 7:25
到着時刻/高度: 13:25 / 2297m
合計時間: 48時間9分
合計距離: 33.43km
最高点の標高: 2989m
最低点の標高: 2265m
累積標高(上り): 2081m
累積標高(下り): 2229m
天候 | 三日間とも快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
扇沢〜室堂:トロリーバス、ケーブルカー等移動(往復9050円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆1日目 室堂〜雷鳥沢〜剱岳御前小舎 ・室堂〜雷鳥沢 ウォーミングアップ(観光気分) ・雷鳥沢〜剱岳御前小舎 小雪渓と花を楽しみながら歩く:危険個所なし ◆2日目 剱岳ピストン 登山路は詳しくは以下に http://japanesealps.net/images/north/tsurugidake/map/image100/map.jpg 上り 剱岳御前小舎〜剱沢〜一服剱〜前剱頂上〜前剱の門〜平蔵の頭〜平蔵のコル〜剱岳頂上 ・剱岳御前小舎〜剱沢:山腹を降り、剱沢キャンプ場。山腹側には花畑。 危険個所なし。剱沢キャンプ場〜水場あり、救護所あり ・剱沢〜剱山荘〜一服剱 -剱沢〜剱山荘 小雪渓を渡る(アイゼン不要)剱山荘手前の登山道わき に花多く咲いている。剱山荘の先の雪渓の水場。危険個所なし。 -剱山荘〜一服剱 鎖1.2があるが、危険は少ない。一服剱の眺望よい ・服剱〜前剱頂上 -ガレ場 浮石多く注意が必要。足がとられる。危険 -〜前剱頂上 鎖3,4 注意は必要だが、危険性小 ・前剱頂上〜前剱の門〜平蔵の頭〜平蔵のコル〜剱岳頂上 -前剱頂上〜前剱の門 鎖5,6 5 5-カニのヨコバイ 慎重に -前剱の門〜平蔵の頭 鎖7 鎖と足かけ用にステンレス棒 足運び少し 慣れ必要 -平蔵の頭〜平蔵のコル〜剱岳頂上 鎖8(カニのヨコバイ)9(カニの タテバイ) いずれも容易でないので、慎重に。最大難所。タテバイ 後、頂上手前に早月尾根ルートと頂上分岐。 下り 剱岳頂上〜平蔵のコル〜平蔵の頭〜前剱の門〜前剱〜一服剱〜剱沢〜剱岳御前小舎 -剱岳頂上〜平蔵のコル〜平蔵の頭〜前剱の門〜前剱 鎖10(カニのヨコバイ)ハシゴ(結構長いハシゴ、途中岩が突き出ているところあり注意)、鎖11、鎖12(平蔵の頭) -前剱〜一服剱 鎖13(前剱の門)ガレ場 浮石要注意 -一服剱〜剱沢〜剱岳御前小舎 あとは、足の力も消耗しているので、ゆっくりと花を楽しみながら ◆三日目 立山三縦走 剱岳御前小舎〜別山〜真砂岳〜雄山〜室堂 ・剱岳御前小舎〜別山〜真砂岳 剱岳御前小舎〜別山 剱岳御前小舎の横からすぐにのぼり。別山の山頂とまき道分岐。山腹のまき道を向かい、別山をパス。まき道、危険個所なし。真砂岳もまき道と頂上への道に分岐。頂上は、後立山連峰の眺望がいい。 ・真砂岳〜雄山 真砂岳〜大走り〜大汝山 なだらかな三千メートルの稜線が続き、眺めがよい。大汝山の下に大汝休息所。(映画春を背負ってのロケ地)ここより大汝山山頂はちょいのぼり。ここが立山三山最高峰で3015m。 ・大汝山〜雄山 雄山はすぐについてしまう。危険個所なし。雄山は、混雑混雑。お祓い(500円)待ち行列。 ・雄山〜室堂 雄山〜一ノ越は、のぼり、下り同一路で大渋滞。浮石多く、渋滞の中、落石怖い。一ノ越以降は、のんびり観光路です。 注:剱岳御前小舎は別山の稜線の左端の別山乗越 |
その他周辺情報 | 扇沢から30分ほどで、大町温泉郷(700円)ゆったりお風呂 |
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
雨具(1)
ヘッドランプ(1)
バッテリー及び線材(3)
メモリ(2)
地図(1)
医薬品(1)
着替え(1)
帽子(2)
ウインドブレーカ(1)
ダウン(1)
手袋(2)
靴紐予備(1)
スパッツ(1)
ザックカバー(1)
防水袋
ストック(1)
飲料水(2)
保温ボトル(1)
食料(3日分行動食)
非常食(1)
サングラス(1)
ロールペーパー(1)
洗面用具(1)
ゴミ袋(1)
保険証(1)
免許(1)
ナイフ(1)
ライター(2)
コップ(2)
ヘルメット(1)
|
---|---|
共同装備 |
コッフェル
バーナー
|
感想
立山三山縦走、劔岳
20150806
◾山のリーダー
昨年の白馬岳の山旅、そして、今年は、立山三山縦走、劔岳とリーダ、メンバーが同じ三人組です。お二人は三回、四回目の劔岳とか。僕程度で劔岳は安全に登れるか事前は不安で一杯でした。一方で、期待感は深まるばかりでした。計画、登山届けはリーダが全て準備、調整してくれました。更に、往復のクルマの運転とありがたい限りです。
山のリーダは、山でメンバーの安全確保に目を配るだけでなく、何よりも山を愛しているだなあと改めて感じました。彼は、登山道に落ちていたペットボトルやゴミをけしからんと言いながらも拾い、下山時には、ザックが行きよりもかえってパンパンになってました。雄山から一の越の下山の際、人が多い上に、のぼり、下りが同一登山道だったので、登山道は大渋滞を引き起こしていました。別のグループのリーダが、ガレ場で登山道以外を行くと落石など起こしやすい、行かない様に、更に、上り、下り、10人交代でしましょうと登山者を誘導してました。そして、スムーズに流れてだしました。一方、急ぐあまり、登山道でない所を行き落石を引き起こしている登山者も多く、考えさせられました。山のリーダは、山愛に根ざし、技量だけでなく品格、合理性をもちあわせるのが条件かもしれないと思いました。
◾贅沢な山旅
リーダは、山は、セカセカせず、山にいることを楽しむ様な山との付き合い方が「山旅」と常日頃言っています。あらためてそう感じます。本当は、テン泊縦走が山旅らしいのでしょうが、なかなか装備やその重量を考えるとまだ自信が持てないのが残念ながら現況です。そんなわけで、今回も、小屋泊まりでした。平日の木金土の木金と劔岳御前小舎のお世話になりましたが、平日のおかげで、まだ、小舎は、空いていたせいか、個室で三人、二日間、同じ部屋を使わせていただきありがたい限りでした。この小舎は、別山乗越の端にあり、正面に劔岳、反対側の眼下に室堂が広がり、大日岳、遠くは白山が臨める素晴らしいロケーションでした。一方で、稜線にあるために、水は雨水に頼り、水確保は大変そうでした。お湯とお茶は、リッター百円んで販売されていました。それも仕様がないことだと思います。それにしても、三日間の晴天、素晴らしい山々、素晴らしいローケーションの小舎、しかも、のんびり個室でなんと贅沢な山旅とあらためて思いました。
▪1日目
扇沢から立山黒部アルペンルートで、黒部ダムを通過し、室堂まで参ります。トロリーバスやケーブルカーに乗り換え、黒部湖の放水を見たり、ケーブルカーで、黒部湖や眼下に山々をみえます。室堂に着くと、一気に二千五百メートルの高山で、美しい雪渓と緑の立山の峰々、高山植物に出会います。これだけでも大満足と思います。室堂を訪れる観光客は、沢山おられ、高山をお手軽に接することができます。また、赤いシャツの係員の方(ボランティアかも)が自然を守るためにゴミを拾われているのも、印象的でした。さて
室堂から劔御前小舎迄は、室堂の散策路、雪渓にかこまれたみくりが池、火山臭の地獄谷、雷鳥沢をのんびり歩くと、一気に登りになります。この登りを入れて三時間弱の登山です。登山道は、危険箇所はなく、花と室堂と山々を背後にのんびりと楽しめます。雪渓の模様は楽しく、月山と読めるものも。偶然の必然の地形が描く模様だったと思います。雲は多いですが、遠くまで見通しが良く、楽しい登山日和でした。予定通り、5時前後には、小舎に到着し、食事、夕景を楽しみました。赤く染まる劔岳、その向こうには、白馬岳が。大日岳、室堂も。そうそう、星も素敵に綺麗でした。
▪二日目 いよいよ劔岳登山
早月尾根からは、危険箇所が多いとの指導標にあり、剣沢から剣山荘に向かう。御小前小屋、剣沢間は、雪渓を辿らず、ゴーロ、ガレ場が続きます。高山植物だ今を盛りに咲いていました。剣沢には、キャンプ場、水場、山岳救助隊詰所、救護所が、設置されています。劔岳山頂でお二人を見かけ、山頂からガレ場を下る際にお二人の山岳救助隊の方に声をかけられ、ガレ場が事故が一番多いのでお気をつけてと声をかけられました。感謝です。
剣沢から剣山荘は、ひんやりした空気の小雪渓を渡り、クルマユリ、ハクサンフウロ、花後のチングルマをみる。剣山荘裏で早月尾根ルートと剣沢ルートが合流し、ここから、一服劔、ガレ場、前劔、劔岳山頂と続く。危険といわれる鎖場は、特に前劔〜山頂間の5箇所にある。一服劔〜前劔間は4箇所ある。劔岳山頂に到達するには、振り返ってみると、一服劔上り下り、前劔の上り下り、最後に、劔岳山頂の上りがある。下からみると、取りつく島がないようにもおもえる。しかし、登山というのはいつも不思議なのですが、目の前に来ると、道が開けてくる。未踏の地でないので、沢山の踏み跡と前を行く登山者の姿を追うことができ、あ〜あの様にいくんだと実感する。一服劔には2時間ほどで着く。まさに一服する。若干の広がりのスペースがあり、また、花がさいており、嬉しい。一服劔からは、今登ってきた登山道とこれから上るまずザレ場と前劔が見える。振り返りの尾根道はいつも美しい。
前劔のガレ場は、上り、下りが一部かさなり、落石が怖いし、あるくには、相当な注意が必要です。ここから前劔は、鎖はあるが、注意を怠らなければ、危険は少ないと思う。前劔も亦、沢山の花と行き交う登山者のひとときの休息ばとなる。ここで、息を整え、最も危険と言われる山頂に向かう。5箇所の鎖場は、山頂間際のタテバ、カニのヨコバイが最も危険と言われる。どの鎖場も超ベテランのお二人に導かれる様にこなすことができました。そして、山頂に到達。山頂手前の岩の間の白いイワツメクサは、とても印象的でした。山頂だよ、お疲れ様と。山頂では、雲が多く、ちょっと残念でしたが、沸かした珈琲は美味しく、山頂のひととき。登りに相当時間がかかったので、直ぐに、下りました。山頂からの下りは、滑らない様に一歩一歩進むのですが、ガレているので、浮石が多く、ややもすると滑ります。前を行くippukuさんが滑り転んだ時は、ドキッとしましたが何事無くホッとしました。ガレ場は、確かに、鎖を終え、安心感で事故が多いのもわかる気がします。帰りも大分時間がかかり、6時前後になりました。コースタイムの1・5倍程、休息時間も多くとったせいもありますが、慎重さの表れかもしれません。何よりも、無事に帰還できたことに感謝です。一服劔、前劔、劔岳の重なりを三段劔だねとリーダが言ったのが印象的でした。リーダは、ペットボトル数本とゴミ拾いました。
▪三日目 立山三山縦走室堂へ
三千メートルの稜線歩き、別山、真砂岳、雄山の縦走。とても楽しみにした縦走です。事前に、昨日の劔岳の疲れもあり、別山は、パスかなと話も出て出発。小舎裏手の別山に向かう上りを一気に上がと、期せずして、別山の巻き道に入ってしまい、あれと思いながら、もどるのもなんだからと結果的に、別山をパスしました。別山の中腹のまき道で、別山の正規ルートを歩く小さな登山者の姿が、稜線歩きの美しい姿を描く。稜線歩きの美しい姿、地と空しかなく、その間に、人が存在する。その絵にいつも魅せられます。別山から、真砂岳の稜線は、まさに三千メートルの稜線で歩くだけで嬉しくなる。
「空が近い」「雲が近い」と思う。今日は天気が良く、眺望が最高です。いつも思いますが、山座がわからないのが、すこぶる残念です。真砂岳の山頂では、遠くに富士山が。みくりが池が、大中小3つあるのが、見えます。白山も。真砂岳、雄山間に立山最高峰の大汝山3015メートルがあります。山頂直下の大汝休息所は、映画「春を背負って」のロケ地とのことでした。ここから雄山は、おお走りをへて、ここも稜線歩きが楽しめました。雄山以降は、大混雑渋滞でちょっと驚きでした。
▪劔岳、立山三山縦走の山旅終えて
とても大きな楽しみと大きな不安でしたが、何よりも、たのしくかつ無事に帰還できたことに感謝いたします。
大町から室堂、剱御前小舎へ
剱岳登山
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