裏銀座縦走【後編】[三俣山荘-三俣蓮華岳-双六岳-槍ヶ岳-上高地]
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 35.7km
- 登り
- 1,454m
- 下り
- 2,492m
コースタイム
--:-- 05:40 三俣山荘
↓(徒歩45分)
06:25 06:40 三俣蓮華岳山頂[2841m]
↓(徒歩45分)
07:25 07:25 中道ルート分岐
↓(徒歩20分)
07:45 08:00 双六岳山頂[2860m]
↓(徒歩35分)
08:35 09:00 双六小屋
↓(徒歩25分)
09:25 09:30 樅沢岳山頂[2755m]
↓(徒歩135分)
11:45 11:55 千丈沢乗越
↓(徒歩60分)
12:55 15:00 槍ヶ岳山荘
↓(徒歩20分)
15:20 15:30 槍ヶ岳山頂[3180m]
↓(徒歩30分)
16:00 --:-- 槍ヶ岳山荘(泊)
4日目(8/4)
--:-- 07:05 槍ヶ岳山荘
↓(徒歩15分)
07:20 07:20 殺生ヒュッテ分岐
↓(徒歩55分)
08:15 08:15 天狗原分岐
↓(徒歩55分)
09:20 09:30 槍沢ロッジ
↓(徒歩15分)
09:45 09:45 一ノ俣
↓(徒歩45分)
10:30 10:35 横尾山荘
↓(徒歩50分)
11:25 11:45 徳沢園
↓(徒歩50分)
12:35 12:40 明神館
↓(徒歩60分)
13:40 13:45 河童橋
↓(徒歩10分)
13:55 14:05 上高地バスターミナル
↓(徒歩20分)
14:25 14:55 上高地温泉ホテル(湯)
↓(速歩15分)
15:10 15:15 上高地バスターミナル
(以下略)
天候 | 3日目(8/3) 双六岳山頂に着くまで、ガスが出ていたが、双六小屋に到着する頃には快晴に近くなる。午後になると再びガスが出始め、槍ヶ岳山頂付近は見通しが利きにくくなった。 4日目(8/4) 前日の予報は曇り時々霧又は雷雨という惨憺たるものであったが、これは大嘘で、実際は快晴。上高地に近づくにつれ、雲が増え始めたが、晴れを維持する。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
上高地バスターミナルで申し込む。新島々乗換えにて松本まで2400円也。路線バスではあるが整理券が必要で、我々が着いたとき、直近のバスは満席であった。 <電車> 新島々では連絡がなく、20分ほど待たされた。松本駅では、駅前通りにある金券ショップであずさ回数券を4500円/人で購入。座席指定もでき、学割利用よりもおトクとなれば、利用しない手はないだろう。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<三俣山荘-槍ヶ岳> ◎コース ・三俣山荘から三俣蓮華岳に向かう道は複数あるようだが、特に迷うようなところはなかった。 ・三俣蓮華岳から双六岳にかけて、のっぺりした箇所があるのでガスが濃いと道を失うかもしれない。ただ、誤ったルートの入口には、大抵ペンキで×が書いてある。 ・稜線ルートの双六岳山頂から双六小屋にかけての急坂は残雪ありとのことで迂回を勧める看板あり。迂回すれば水場を通れる(後述)。 ・双六小屋から槍ヶ岳山荘にかけて、西側が切れ落ちた感じの箇所もあったが、特に問題はない。西鎌尾根においては、ストックがあっても邪魔にならなかった。 ・槍ヶ岳山頂へはクサリ、ハシゴあり。途中登りと下りで道が分かれる。登りの道は後から作られたそうで、下りなら通りたくない箇所もあるが、下りの道は通りやすく出来ているのでがむしゃらに登ってしまって問題ないだろう。ハシゴはしっかりしているが、岩と接している箇所はつま先しかかけられないので緊張する。 ◎トイレ ・山荘にしかない。槍ヶ岳山荘の個室トイレは洋式で、紙もある。 ◎水場 ・三俣山荘から登り始めてすぐに水場あり。三俣山荘で汲んでしまったので利用してはいない。 ・双六岳山頂から双六小屋に下山する途中で急坂を迂回すると、中道コース合流後まもなく水場あり。雪解け水でとても冷たく、とてもおいしい。 ・双六小屋でもタダで汲める。槍ヶ岳山荘では購入する必要があるが、宿泊者はタダ。 <槍ヶ岳-上高地> ◎コース ・槍ヶ岳山荘からはガレた急坂を下る。慎重に足を運ばないと、ガラガラと落石を発生させてしまう。 ・途中雪田を渡る箇所が4箇所くらいある。慎重に進めば問題ない。1箇所は迂回することも出来た。 ・道が狭いところもあり、すれ違いに時間がかかるので思ったほどコースタイムを縮めることが出来ないかもしれない。 ・徳沢園から明神館にかけて、落石箇所があったので大雨の後などは警戒すべきだろう。 ◎水場 ・坊主岩屋を過ぎてまもなく、冷たくておいしい水場あり。 ・槍沢ロッジから先はタダで水が手に入る。 ◎トイレ ・槍沢ロッジから先、1時間おきくらいにある。 ◎下山届 ・上高地バスターミナルでは不要とあった。登山届はここで提出できる。 ◎温泉 ・14時に下山すると、営業時間の制約から上高地温泉ホテル(大人800円)を選ぶことになりそう。登山靴用の下駄箱や大きなザックを置ける棚など、縦走後も気兼ねなく利用できた。但し、バスターミナルから若干遠い。 |
写真
感想
前編はこちら
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-73030.html
三俣山荘の朝食は5時から。早めに並んでいたため、最初の回に間に合う。昨夜の例もあったので、ご飯茶碗は離すまいとしていたが、幸いにもご飯桶の前の席に当たり、お代わり時の微調整ができた。山荘前の水道で水を補給し、5時40分に出発する。あたりにはガスが立ち込めていた。三俣蓮華岳は当初巻く計画もあったが、天気がさほど悪くなかったので寄ることにし、山荘で三俣蓮華岳の山バッジを購入する。早朝からの300mほどの登りは結構つらい。結局ほぼコースタイムどおりで三俣蓮華岳山頂に到着する。縦走路中の百名山でない山は、本当に眺めが良く、多くの百名山を望むことが出来る。黒部五郎方面に2,3mほど進んでみたが、果たして岐阜県入りできたのかどうか。
双六岳は巻くつもりでいたが、天気が良いのだから今登っておいた方がよいとの声が後方から聞こえたこともあり、山バッジが1つ増えることもあって寄ることにした。相変わらずガスが出ていたが、雷鳥が現れそうな雰囲気を醸成してもいた。雷鳥はいないかときょろきょろしながら歩いていたのだが、結局見ることはかなわなかった。そういえばクロユリにも結局出会えずじまいだった。
双六岳山頂も景色が良かったが、物見遊山でやや時間をかけてしまったため、これから先はあまりのんびりしていられない。槍ヶ岳を望みながらの下山になるかと思われたが、急坂に残雪ありとの看板があり、迂回することになる。中道コース合流後まもなく、とてつもなくおいしい水が飲める水場があり、水を補給していく。双六小屋の水よりも冷たかった。
急がねばと思ってはいたが、双六小屋でのんびりしてしまう。alataniは冷蔵庫で冷やされた牛乳の誘惑に負け、yamarecoは渋めの4番の山バッジと愛着のわくデザインの2番の山バッジとで逡巡する。日差しが強くなり、新穂高に下山したいという思いもわいたが、天気が良いのだからやはり登っておくことにする。
樅沢岳は山頂標の裏から続く怪しげな道を少し登ると、目の前に素晴らしい展望が広がる。素晴らしい展望はこの先千丈乗越付近まで続き、槍を目の前に臨みながらの稜線歩きが続く。途中雪田もあり、削り取って身体を冷やすことも出来た。千丈乗越からは、槍ヶ岳山荘までどんどん傾斜がきつくなってゆく。ペンキでかかれた◎や○が行く手にいくつも見えるが、意外に遠い。とはいえ、地図のコースタイムの半分ほどで千丈乗越から山荘に着いてしまった。
山荘に到着して驚いたのは、設備の充実度。飲み物(ビール含む)の自販機、無料で使えるネット環境、携帯電話充電器、談話室に置かれたDVDプレーヤーなどなど。水が少ない点を除いて、とても生活環境が良いと感じた。ただ、その分利用者が多く、ゴミゴミしていた。宿泊の申込みを済ませ、カップラーメン(400円だったかな)を食べ、槍ヶ岳山荘の「ヶ」の字のごとく山荘を出たり入ったりしていたら、あっという間に2時間が過ぎてしまった。ガスのため展望は望めないし、15時の登り始めは遅いような気もしたが、山バッジを買ってしまったのでこの日のうちに登ることにする。
ガレてはいるがよく整備されているので、ハシゴを上る際に恐怖心を抱かなければ比較的容易に登れるように思う。山頂についてまもなく、北東から北鎌尾根を登って来られたというパーティーが到着する。北鎌尾根は最近遭難者があったとも聞くし、おそらく一生通ることはないだろう。帰りは団体さんがえらく慎重に下っていたため時間を食ったが、おかげで滑落することもなく無事下山することが出来た。
槍ヶ岳山荘の夕食はとてもおいしかったが、寝床は人が多くて寝苦しく、熟睡は出来なかった。その分朝は早めに起きられ、日の出を見るチャンスが生まれた。前日の予報は大はずれで、素晴らしい天気に恵まれる。山頂で見ても良かったが、混雑しそうだったので小屋前でご来光を拝む。
時計の針は5時、朝食は5時から7時だったので、朝食前に一登りすることにし、山頂で雄大な景色を楽しむ。山荘に戻り、朝食を済ませ、出発したのは7時であった。後は地図のコースタイムを縮めつつ、梓川沿いを延々と上高地まで歩く。時間がぎりぎりとなり温泉からバスターミナルまで早歩きになったこと、帰りにお土産の雷鳥の里を電車の網棚に置き忘れたことを差し引いても、総じて見れば、満足の行く山行となった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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yamarecoさん、こんばんは。
夏の大縦走、お天気に恵まれて良かったですね
このエリアを歩くと、いつも「あ〜、日帰りなんて、なんてもったいない・・・。」とつくづく思います。許されることなら、水晶小屋や三俣山荘、雲の平等で泊ってみたいものですね。。。夕焼けや朝日の出、綺麗です
山バッジも多数、あったようで。何よりです
bikihanako
bikihanakoさん、こんばんは。
おかげさまで、4日間とも素晴らしい天気に恵まれ、無事裏銀座縦走を成し遂げることが出来ました
初日はあわよくば野口五郎小屋まで行ければと言っていたのですが、ブナ立尾根で思うようにコースタイムを縮められず、結局烏帽子小屋泊まりになってしまいました
そんなわけで、今回の山行では赤牛岳日帰りの大変さを実感しました笑
夕焼けや日の出の写真、肌寒い中、粘った甲斐がありました
山バッジもかなりの数で、どれを買おうかかなり迷いました。さすがに全部は買えませんし
yamareco
はじめまして
yamarecoさん
同じ道の快晴登山でZENITHは羨ましく思いました
烏帽子小屋の『0』はまったく気付きませんでした。よく気付きましたねぇ
写真良く撮れていたし、花の写真も豊富で楽しめました。今後もちょくちょくレポ見させていただきますネ
zenithさん、こんにちは。
確かにお天気の方はこちらの方が恵まれていたかもしれませんね
天気が良いと、雷鳥との遭遇率が下がるような気もして複雑です笑
自分が最近歩いたところの記録を見つけると、嬉しくなりますよね。
私は高い確率でコメントを残してしまいます
ひょっとすると山に行く頻度はこれから低くなるかもしれませんが、
私の方もzenithさんのブログ等を拝見させて頂くことが多くなると思われますので、
今後とも宜しくお願いいたします
yamareco
yamareco さん 今晩は お久しぶりです。
久しぶりのレコなのに,いきなり裏銀座縦走ですか
それだけでも,十分圧倒されているのに,真っ青な写真がいっぱい。さらに追い討ちのような沢山の
しばし,見とれてしまいました。
>前日の予報は大はずれで、素晴らしい天気に恵まれる。
運も強いようですね。
この運があれば,これからも晴天の絶景を拝見させていただけそうで安心しました。またチョクチョク寄らせていただきます。
でも,
>雷鳥の里を電車の網棚に置き忘れたこと・・・
は,少々残念でしたね。因みに,私の先日の山行のお土産「雷鳥の里」は,無事家まで届きましたヨ
yamabitoさん、お久しぶりです。
そうなんです。半年分くらいの山をまとめて楽しむようなことをして参りました
今回は展望がないと本当に残念なコースなのですが、全体を通してとても良い天気で、嬉しくなりました
急登と重い荷物のため、足元の花をピントがあうまで撮影できなかったり、
ガレ場に気を取られてクロユリやムシトリスミレを見つけられなかったのが悔やまれます(でもそれは贅沢ですね)。
あわてて編集したのでアレッと思うような名前間違いを発見されると思いますが、お許し下さい笑
私の雷鳥の里は今いずこ。鉄道会社のお客様センターによると未だ届いていないようですが...
yamareco
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