憧れの槍ヶ岳、大キレットを越えて奥穂高岳へ縦走


- GPS
- 56:35
- 距離
- 38.5km
- 登り
- 3,258m
- 下り
- 2,842m
コースタイム
- 山行
- 8:37
- 休憩
- 2:23
- 合計
- 11:00
- 山行
- 9:00
- 休憩
- 2:07
- 合計
- 11:07
天候 | 7日:晴れ 8日:曇り 9日:雨のち曇り時々晴れのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
こと。その隣にはすでに張られたテントがあり、そちらに対しては注意なし。 後発のS師匠も近くに車を止めテントにて仮眠したらしいが、5時には撤去で起こされたそうだ。 上高地から新穂高の駐車場まではタクシーで移動で9990円。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
今回は、山行リーダーが事前にインターネットで登山届けを提出して出発。 槍ヶ岳山荘までのルートには危険箇所はなし。 槍ヶ岳~北穂高岳までは、大キレット越はあるが、基本の3点支持ができていれば 問題ない。北穂への最後の登りは落石多発地帯のため、足の置く場所に充分な注意 が必要です。 北穂高岳~穂高岳山荘までも落石多発地帯のため、注意が必要。北穂を降りてすぐ の雪渓で滑ってこけちゃいました。(大キレット越えよりもこちらのほうがいや だった。) 穂高岳山荘~奥穂高岳は最初の2段の梯子で踏み外さないよう注意が必要。 (夕方、ここで滑落事故があり、翌日ヘリで搬送されていきました。) 穂高岳山荘~涸沢ヒュッテは落石には注意が必要。私たちの後ろにいたパーティー はからは頻繁に『ラク』の声が。よく見るとストックを持ったまま岩場を通過して いた。このようなケースはストックをしまって欲しい。途中、雪渓のトラバースが あるが、こちらも慎重に歩けば問題ない。このときはストックがあると便利です。 |
その他周辺情報 | 下山後(?)、明神の嘉門次小屋で『岩魚の塩焼き定食』を食べるのが定例と なっているが、この日は12時の段階でネタ切れとのこと。3時間待ちとのことで 明神館へ戻って岩魚塩焼き定食を食べた。嘉門次小屋のように頭の先からシッポ まで全て食べることはできなかったが、美味しかった。 下山後の温泉は、登山者無料駐車場横の『深山荘』へ。 500円で露天風呂(洗い場無)、700円で露天風呂+内湯で身体が洗えます。 露天風呂は一部混浴もあり、駐車場からは丸見えだが、水着の着用はOKらしい。 たいへん、いいお湯でした。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
6日の会社終了後、20時に会社に集合し、登山口の新穂高に向け出発。途中、
主将をピックアップし、24時頃に登山者無料駐車場に到着する。仮眠しようと
テントを準備していると警備員が来て、テントの設営がNGとのこと。あなたの
すぐ横には既にテントが設営されている。こちらに対しては何も言わないのかよ!
狭い車の中で4人が仮眠し、寝苦しくほとんど寝た感じがしないまま、4時に
起床し、5時少し前に出発する。最初は、林道を所々ショートカットしながら白出
沢まで進むと、本格的な登山道に突入する。左手からの沢の流れを聞きながら徐々
に高度を上げていく。途中、何度かの谷との出会う。滝谷出会から見える滝と
ドームはいい眺めだ。そこから約1時間で槍平小屋に到着する。少し長めの休憩と
冷たい水を補給して出発。ここからは、高度100m毎に指標があり、後何mか
という気持ちと、まだ何mもあるのかという複雑な気持ちの中高度を上げて行く。
標高2500mあたりからは周りが切り開け、遠く槍ヶ岳山荘を望む事ができる。
間もなく、千丈乗越との分岐に到着する。多くの方の山行記録に出てくる救急箱が
設置されている。ここで、私と若手ホープF本君は主将&トカゲの仲間と別れ、
千丈乗越に出てそこから西鎌尾根に合流し槍ヶ岳を望みながら進むルートをとる。
途中、トラバースするように進み、奥丸山からのルートと合流してから直登する。
約30分で千丈乗越に出ると景色が一変する。所々雲がかかってはいるが、2人に
とっては未知である槍ヶ岳以北の山々を一望することができる。山頂方面はガスが
かかっているが、時々穂先を望む事ができる。槍の穂先を眺めながら登って行くと
丁度14時に槍ヶ岳山荘に到着する。もう一方のパーティーを確認しにテン場の
外れまで行くが姿は見当たらず。せっかくの山行なので、全員一緒に登頂したいと
思い、到着を待つまで間、自分に対するご褒美にビールを一杯いただく。約40分
後別パーティーが到着。休憩後、いよいよ槍の穂先へ。我々が到着した時よりも
渋滞は少なくなっていた。途中、若干の渋滞はあったが、難なく山頂に到着する。
毎回のことだが、我々のパーティーは疲れがあっても岩場を登り出すとペース
アップする。山頂からはほぼ360°の眺望を楽しむ事ができた。記念撮影待ち
をし、個別撮影とパーティーでの記念撮影をし、景色を楽しむ。北鎌尾根には
2パーティーが見える。来年は、我々が向こうから山頂を目指したい。15分程
山頂にいて、いよいよ下山。下りの方が渋滞待ちが多かったが、無事下山する。
宿泊の手続きをし、荷物を片付けて外に出ると、S師匠ご夫妻が到着した。挨拶を
し、お互いの健闘を讃え合う。ご夫婦は明朝山頂を目指すとのこと。しかし、夕食
は19時40分のため、まだたっぷりと時間がある。最近の反省から、夕食前の
アルコールは控えておく。談話室で時間をつぶしてから夕食を摂る。消灯は20時
30分のため、食べ終わってから直ぐに寝ることになる。
翌日は、3時30分に起床し、日の出まえの景色を見に外に出ると多くのヘッド
ライトの灯りが山頂に向かって続いている。S師匠に見送られながら4時30分に
出発する。大喰岳山頂手前で猛ダッシュし、丁度山頂で日の出を迎えた。モルゲン
ロートに染まる山々と笠ヶ岳方面には虹も見る事ができ、至福の時を過ごす。この
景色が忘れられず、また山に返ってくるのだろう。南岳を過ぎたところではやっと
雷鳥の親子に遭遇する。この運の良さを保ち続け、いよいよ念願の大キレット越え
が始まる。落石に備え、ここでヘルメットを装着し、いざ出発。いく先は少しガス
がかかってきているが、日差しもなく、非常に上り易い。鎖場と長い階段、岩場を
下り奈落の底へ。再度ここから登り返し、いよいよ長谷川ピークへの登りである。
ナイフリッジを慎重に通過し、長い下りを下りきったA沢のコルで休憩。途中、
対向の登山者にも出会わず、何か拍子抜けした感も。日頃の岩登りの成果なのか、
核心の飛騨泣きも難なくクリアし、最後の北穂への急登。特にここは落石に注意を
払い、一歩一歩確実に登って行く。A沢のコルから1時間15分で北穂高小屋に
到着する。楽しみにしていたラーメンを食べ次の行程へのエネルギーを蓄える。
北穂高岳から下ってすぐのところには雪渓が残っていて、F本君が滑って転倒
したので、注意して下ったところ、なぜこんな所で?という所で私も転倒して
しまった。幸い、何もなかったが、ひやりとした一瞬であった。松涛岩の横から
滝谷を眺め、南稜分岐から少し登り、北穂南峰を過ぎてドームを目指す。その先
で滝谷側に回り込んで急降下し、アップダウンを繰り返し稜線を下っていくと
最低コルに到着する。途中、老夫婦から涸沢岳の方向を聞かれたが、老夫婦は北穂
に向かってきていた。合流もないのに、どうやって反対方向に来てしまったのかは
不明だ。再度小ピークを越えてから、涸沢岳への本格的な登りが始まる。長い鎖場
に梯子もありと大キレットよりも難しく感じた。足場の悪い岩場を延々と登って
行くと、やっと山頂に到着する。しばらく景色を楽しんで、本日のお宿の穂高岳
山荘に向かう。宿泊の手続きを済ませ、今年のゴールデンウィークに登頂を果たせ
なかった奥穂高岳にF本君と向かう。階段を越すと滑落防止のワイヤーがあるが、
1本は切れている上、ワイヤーの間隔は人の大きさ以上の大きさがあり、本当に
効果があるのか疑問が残った。約35分で山頂に到着。槍ヶ岳から奥穂高岳への
縦走が完了した瞬間だ。F本君とがっちりと握手を交わし、お互いの健闘を讃え
合う。あいにく、槍ヶ岳方面はガスがかかって望むことはできなかったが、上高地
方面は良く見える。眺望を楽しみ、穂高岳山荘へ戻る。夕食後、部屋でのんびり
していると人が階段から滑落したとの情報が飛び込んできた。一命は取り留めた
ようで、岐阜大学医学部奥穂高診療所に運び込まれた。談話室でのんびりしている
と間もなく天気予報が始まった。夜半から雨が降り出し朝方には止むようだが、
昼ごろから雷を伴った雨が降るとの予報が。メンバーで話し合い、安全を考えて、
本来予定していた西穂高岳までの縦走は諦め、ザイテングラードを涸沢に下り、
横尾経由で上高地に下山するルートに決定し、眠りに就く。
翌日、3時に目を覚ました頃、外からは結構な雨音。西穂を目指して行くのなら
この時間が出発時間の予定だった為、昨夜の決定は正解だったと思い、完全に目が
覚めてしまったため、4時の起床時間までのんびりと時間を潰す。時間になって
出発の準備をし、外に出ると雨が止んだようだ。下山準備をしていると、スタッフ
からヘリが到着する為、小屋の中に入るように指示が出る。部屋の中で待機して
いると目の前のテーブルには昨日滑落した方が運ばれてきて、間もなくヘリが小屋
前のテラスに着陸し、怪我人を乗せて飛び立っていった。複雑な心境である。
5時20分に下山を開始する。途中、何度も後続のパーティーから『ラク』の
声が聞こえてくる。よく見るとストックを持ったまま岩場を通過していた。この
ようなケースはストックをしまって欲しいものだ。途中、雪渓をトラバースする
が、普通に歩けば問題は無い。涸沢ヒュッテ到着が7時と早かったが、既に名物の
おでんの匂いが漂っている。早速注文し、2度目の朝食を摂る。涸沢からの下りに
も雪渓を通過する所があるが、こちらも問題はなし。横尾まで来ると、登山客だけ
でなく、一般の方の姿も多く見かけた。徳沢ではソフトクリームをいただき、明神
では恒例の嘉門次小屋の岩魚の塩焼きを楽しみに到着すると、ネタ切れとのこと。
3時間待ちとのことで、明神館へ戻って岩魚塩焼き定食を食べた。嘉門次小屋の
ように頭の先からシッポまで全て食べることはできなかったが、美味しかった。
河童橋では人の多さに土産物を買うのも止め、バスターミナルへ。ここから、バス
で平湯まで行き、そこから新穂高までバスで移動することも考えたが、主将が
タクシーの運転手との交渉により、新穂高まで丁度1万円で行っていただけること
に。乗り換えの手間と待ち時間を考え、こちらを選択。上高地を出てすぐに雨が
降り出し、我々の選択が間違っていなかったことを実感する。途中、路面が濡れて
いなかったり雨が降り出したりと、目まぐるしく変わる天気を体験しながら進むと
駐車場に到着する。車の前に横付けし、荷物を載せ返る。温泉は、無料駐車場の
入口にある『深山荘』に浸かっていくことに。宿の駐車場に車を止め、吊橋を
渡って宿に到着する。入浴料は、500円で露天風呂のみ、700円だと内湯も
使えるとのこと。露天風呂には洗い場がないため、迷わず700円コースを選択
する。露天風呂は3段になっていて、一番下の湯船は混浴とのことだ。下から順に
湯船に浸かって時間を潰し、内湯へ移動。洗い場が3つしかなく、順番を待つこと
に。その間、雨脚が強くなり、帰りの傘の心配をし、身体を洗って外に出ると
止んでいた。後は事故に注意しながら、帰宅の途についた。
今回は、山行前に2度の事前トレーニングを積み、靴の調整もしっかりと行った
ため、下山後の筋肉痛は一切でず、日頃からの山トレの大切さやクライミング
ウォールでの3点支持のトレーニングの大切さを実感した。
なーんと、38キロも歩いていたんですね。データを見てびっくりしました。
西穂に行かなかったこと悔やんでいますが、何もかも手に入ってしまったら怖いようで。
虹が立った写真は、槍ヶ岳山荘のHPにも掲載されていました。自分も撮ったのでしげしげと見つめています。雷鳥の親子、心地良い穂高の風に吹かれ素敵な時間でした。
又、よろしくお願いします。お疲れ!
http://mountain-tokage.seesaa.net/archives/20100810-1.html
西穂縦走を見送ったことは、あれはあれで正解だった
と思います。後から考えると、前穂はという気持ちは
ありましたが、あの天気予報では、我々の採った行動
がベストではないでしょうか?また次回の楽しみに
取っておきましょう。
今回、あれだけ事前トレーニングを積んだおかげで、
下山後の筋肉痛は全く出ていません。
南岳でお会いしたdaizです。
コメントをありがとうございました。
きれいな写真ですね~
また、どこかでお会いしたら、よろしくお願いします!
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