第9回丹沢24;遊歩道・道路歩きから道なきバリ尾根と沢歩き・渡渉まで、何でも有りの60km20時間の山旅;高尾から城山・石砂山・焼山・蛭ヶ岳・檜洞丸・同角ノ頭・女郎小屋ノ頭・檜岳を通って寄へ
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- GPS
- 20:26
- 距離
- 57.2km
- 登り
- 5,219m
- 下り
- 5,124m
コースタイム
- 山行
- 16:38
- 休憩
- 2:29
- 合計
- 19:07
天候 | 高尾~篠原;曇 18℃前後 〜同角ノ頭;小雨、霧雨(蛭〜檜洞は北風も強)山頂付近は15℃程度 〜山神峠;曇 〜伊勢沢ノ頭;小雨 〜寄;曇 22℃程度 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
八王子〜高尾山口;中央線&京王線 寄〜新松田;バス 〜東海大学前(温泉&打ち上げ);小田急線 〜町田;小田急線 〜八王子;横浜線 |
コース状況/ 危険箇所等 |
高尾〜蛭ヶ岳;一般道or車道で、特に問題なし 蛭ヶ岳〜臼ヶ岳;一般道ですが、蛭の下りはとても急で、崖の淵をあるく所もあり、夜明け前の雨の中を歩くいたため、かなり慎重に時間をかけて下りました。 臼ヶ岳〜檜洞丸;アップダウンが多く、なかなか檜に付きません。 〜同角ノ頭;一般道ですが、西丹沢への分岐を過ぎてからは細くなります。木段、木道が整備されているところが多く歩きやすいですが、両側が切れ落ちているところもあり、雨でぬれた木の板は滑りやすく要注意でした。(左傾斜になっている木道で、足をすくわれて転倒し、右大腿部外側を木道の淵に強打しました。) 【以降はバリルート。玄倉川までほとんど踏み跡すらありません】 同角ノ頭〜同角沢;やや広い尾根を外さないように忠実にたどり、キレットにでる手前でGPSで位置を確認しながら左手下の同角沢へ下りました。この下りは地形図では幅の広いやや急な尾根に見えますが、実際には小さな尾根と谷が入り組んでいて非常に急な場所もあったので、斜面を見渡しながら傾斜の緩そうなところを繋いで慎重にルートを選んで下り、無事に同角沢へと降り立ちました。 同角沢の下り;先週登った沢だったので勝手は分かっていたつもりでしたが、1か所小さなゴルジュを高膜巻くところ(先週はFutaroさんだけが岩をへつって通過した)では巻いた後にはるか下になった沢に再び下りるルートが少しわかりにくいです。 その後は石ごろごろの沢沿いを適当に下って、東沢乗腰から降りてくるルートのある広場に着きます。 東沢乗腰へは、とても急な花崗岩の崩れたザレ場を、飛び出した木の根を掴んでずり落ちないようにしながら這いあがりました。(先週ここを下った時は滑り降りたあとで、登るのは無理だね、と話していたのですが、本当に登ることになるとは思いませんでした)ザレ場を登るとトラバスする踏み跡がありこれをたどって乗越に着きます。 東沢乗腰からは短い急斜面をのぼってモロクボノ頭に着きます。 モロクボノ頭の下り;始めは尾根ではなく西側の森の中の急斜面を下りますが、とても急でざれているので足元が崩れて歩きにくく、森で見通しもなくて下る方向が判り難いです。歩けそうな所を細い鹿道たどってジグザグに下っていくとすぐに右下に梢越しに細い尾根が見えてきて、これに向かって下ります。 この尾根にはうっすら踏み跡がありますが、とても痩せていて、白ザレで崩れている所も多く、小さくて急なアップダウンが連続しますので気が抜けません。 ひと際急に下って、急な崖を登り返すと広くなって女郎小屋ノ頭です。 女郎小屋ノ頭の下り;しばらくはやや広めの尾根です。踏み跡はほとんどありません。途中尾根を左へそれて、日向沢の頭へツずく小尾根へと移りますが、下り口には木に赤テープが2〜3か所あります。そこから急坂を下り、V字型に登り返して長いお助けロープを登ると鹿柵が現れてこれを3回乗り越えると日向の頭です。東側を巻いて柵を越えずに行くこともできるそうですが、私は車のカギを探すために先週あるいたルートを逆にあるいたので山頂へ寄りました。 日向沢の頭の下り;途中、とても気持ちの良い馬の背状の尾根がありますが、その他はとても急な下りです。下り始めで尾根をそれて左へくだる場所がありますが、ここにもよく探すとテープ印があります(踏み跡はありません)。 ときどき古い黄色のテープがあるだけのとても急な尾根を木に捕まって落ちるように下ると沢の音が大きくなってきて最後は古い木段が現れ、これをたどると玄倉川の河原に降り立ちます。 河原を20m位下流へ歩き、対岸の岩がせり出したところの下流側の河原へ向けて、流れが穏やかになっているところを選んで渡渉します。この日は雨の影響で先週よりは増水していて膝程度までの深さでした。 玄倉林道の境トンネルから山神峠;踏み跡はしっかり続いていましたので、同角からの下りよりはだいぶ歩きやすかったですが、それでも急斜面でもステップが無かったりして歩きにくい道です。 玄倉林道を上流側から歩いてい来ると、トンネル入り口の右側の急斜面にトラバース道がついていてこれに入ります。尾根まではほとんど登らず、部分的に崩れて狭くなっているところがあります。 尾根上にはしっかりした踏み跡が続いています。815mピークを過ぎて、少し登るとトラバース道が分岐しています。テープ印をたどってこのトラバースをたどると、空中にロープが張ってあり、崩れている場所を通って(踏み跡があり、横断できますが滑落注意)山神峠に着きます。 山神峠から伊勢沢ノ頭;道がずっと良くなって、黄色い杭のある尾根の西側斜面についたジグザグの道をたどって登っていけば、やがて緩やかな気持ちのいい尾根となり、山頂の少し東側の鍋割山からの縦走路の登りつきます。 檜岳から寄への下山;縦走路からの分岐には標識がありません。テープ印が何か所かありますが、私がたどった西側の赤テープ印は間違いでもっと東よりに字がかいてある白テープが木の幹にまいてあるところから入ったほうがいいでしょう。 一般道並みにしっかりした踏み跡をたどってジグザグに下ります。 H22・H23成長の森案内図のところからさらにまっすぐに尾根上の真新しい遊歩道を進みましたが、右へ下る道を撮ったほうが正解です。この道はしばらく尾根を行った後、北側へ巻いてしまい、小沢を橋で渡って登り返しがあり、その先で急な作業道で寄沢の河原へと下りつきます。沢を渡る橋はなく、踏み跡もありません。流れを2か所で飛び石伝いに渡り、対岸のキャンプ場に登りました。 |
その他周辺情報 | 飲料;コーラ500ml*3本、水750ml位、ジュース500ml*1本、珈琲250ml =合計3.0L 食糧;黒塘三角蒸しパン1、スーパーカップ味噌1(コンビニで)、コンビニのオニギリ1、コンビニのミニお稲荷3個セット1、バタースティックパン6本入りの内2本、蓬大副小2個、飴玉3個 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル(ゴアテックス雨具)
半タイツ
ズボン
ウール靴下
革手袋
防寒着(薄手ダウン)
傘
日よけ帽子
靴
サブザック
飲料(コーラ500*1本)
ポットの湯500ml
チタンマグカップ、割り箸
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ、強力ハンドランプ 各1
予備電池 1式
GPS ルート登録済
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
スマホ
時計(高度計、コンパス付き) プロトレック
サングラス
タオル小 1
ストック 1本
カメラ カシオ
着替え下着 1式
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感想
第9回の丹沢24イベント。当初は富士山に登頂し山スキー滑降してそのまま山中湖へ向かい、そこからイベントの基本コース(平野ー御正体山ー蛭ヶ岳ー塔ノ岳ー大山ー弘法山)を縦走する壮大な計画をしていましたが、天気が富士山に登るには適さなかったこと、前の週に丹沢のバリルートで車のキーをなくしてしまい、そのキーを探しに行くこと、そのごたごたでテンションが下がってしまい、壮大なコースを歩く気力がなくなってしまったこと等々の事情で、日曜日だけの日帰りで、玄倉からの周回ルートを考えました。
いよいよ土曜日、先週の日曜日にやろうとしていた家事を片づけていましあが、天気もそこそこいいし、メンバーのみんなはもう歩いているんだなあと思っているうちに少しやる気が回復してきて、高尾出発で土曜の夜から歩くことにしました。
天気予報では山北町日曜日いっぱい曇り、夜中に少し小雨の予報だったので、大したことは無いと思っていましたが、結果は土曜の20時から翌朝8時までは時々止むもののほぼずっ降っていて、丹沢24では初めての悪天候となりました。(よっぽど強い雨男or雨女が今回は参加したんだなあ)
難所の蛭ヶ岳から檜洞丸までの間が一番強く降っていて、蛭の崖のような下りではまだ夜明け前で暗かったので、とてもゆっくり慎重に下りましたが、精神的には堪えて、このまま止まないようなら檜ボラから西丹沢へエスケープかな、と弱気になってしまいました。それでも、時間的には西野々からずっと計画に対して1時間のアドバンテージを維持して檜洞に到着し、余裕があったので、止まなければ一般道でユーシンへ降りればいいや(梯子や鎖はあるけど、バリルートに比べたらどうということは無い)と考えなおして檜洞をあとにしました。
途中、予定通りiNeedさんにお会いでき(今回お会いしたただ一人のメンバー!)元気を頂ました。何しろ私に会えるからとこのルートにして、雨でも頑張って歩いて来てくれたのですから。そして高尾山から伊勢沢ノ頭の間の山中でお会いしたのはなんとiNeedさん一人だけでした(他に人に会ったのは車道歩きの時のみ)。
天気はこれからバリルートに突入する同角ノ頭でちょうど雨が上がり、急に明るくなってきました。これは計画通りに行けという天のお導き、ひょっとしたら無くしたキーも見つかるかも、とバリルートへ突入しました。
ここのバリルートは本当に全踏み跡すら無い本格的なバリで、GPSで現地確認し、地形図を見ながらでも間違える(等高線からは読み取れない細かい複雑な地形が多い)ような所でしたが、先週逆コースで歩いている所がほとんどだったので、何とかなりました。ただ、今回は下りだったので、別の難しさがありましたが。
肝心の車のキーですが、道が無いので先週と全く同じルートを歩くことはほとんど不可能で、歩いている最中に落としたとしたらまず見つかりません。なので先週の休憩ポイントで探すことにしましたが、同角ノ頭、同角沢、女郎小屋ノ頭、日向の頭のいずれでも残念ながら結局見つけることはできませんでした。先週日曜日に探しに来た玄倉川渡渉点にも当然在りませんでした。
結果として、探しに来たことは無駄になってしまいましたが、それでもこれだけ探して無かったので諦めが付き、さっぱりとした気持ちで最後の登りを伊勢沢ノ頭、檜岳へと登り返すことができました。
この登りの途中でまたガスって来て雨が降りましたが、バリルートを歩いているときに降られなくてラッキーでした。
山神峠から先は歩きやすい道で尾根の雰囲気も良く、伊勢沢から檜までも気持ちの良い尾根で、再訪したい場所でした。寄への最後の下りも歩きやすく、あっという間に下まで到着しましたが、最後の最後、寄沢の手前では分かりにくい遊歩道に紛れ込んでしまい、寄沢を渡る道が無く、渡渉する羽目になりました。
それでも寄のバス停をちょうどバスが出発する時刻に通りかかり、タイミング良くバスに乗ることができて、渋沢まで歩く必要が無くなったのは、道路歩きが苦手な私としてはとてもラッキーでした。
歩きで1時間のアドバンテージを西野々以降最後まで維持し続けたのと、バスに乗れたのとで、合せて2時間早く下山でき、東海大学前の日帰り温泉さざんかではゆっくりすることができました。それでも、天気が悪かったので早く下山したメンバーが多く、すでに大勢のメンバーがくつろいでいて、みなさんにはここで半年ぶりの再会を果たすことができました。
今回も歩いている最中は全く眠気を感じることが無く、最後の登りでも一晩歩いてきたことを忘れていました。距離が60キロ程度で、昨年の春と秋の時の100kmよりはずっと短いのと、その時の対策を一応していたので、身体へのダメージ全くありませでした(翌日は流石に寝むかったですが)。
今回は今までの丹沢24の中で、一番技術的に難しいルート&状況の中で登山となりました。それは本格的なバリルートを歩いたことと、天気が悪かったためですが、個人の責任で参しているとはいえ、何かあったらイベントメンバーのみなさんに迷惑がかかることは間違いなく、こんなルートをとるべきでは無かったと反省しています。
参加メンバーからパワーをもらうことで、普段以上にロングを歩けたり、限界に挑戦できたりするのがこのイベントの良いところですので、その折り合いが難しいところです。来年の春こそは富士山から滑降して、と考えていましたが、それもどうするか悩むところです。
コメント
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shigetoshiさん、おはようございます。
距離は丹沢24Hとしては短い方ですが、何と言っても後半の半分以上を占めるバリルートが危険な個所が満載ですからね。その区間だけ幸いにも雨は止んでいたそうですが、その前の雨で濡れていたから滑ったでしょう。ご無事でなによりでした。
キーが見つからなかったのは残念ですが、僕の様に沢タビを探しに行ってストックを落としてなくす様な失敗は無かった様ですから良かったですね。
Futaroさん、こんばんは。
先週のコースとは言っても、同角沢も途中から沢へ降りるようにし、もっとも難儀したモチコシ沢へは下りませんでしたので、思ったほどたいへんではありませんでしたよ。雨も適度なお湿り程度で、枯葉が落ち着いてかえって歩きやすい位でした
それでも一般道や道路ばかりの前半の檜洞までは時速4キロ程度でしたが、ほとんどがバリの後半は時速2キロ以下で、流石に距離の割には時間がかかり、無事に下山できた時はとてもホッとしました。
流石に今回はものを落とさないようにとても用心して歩いていました。休憩の後は必ず忘れ物が無いかどうか、周囲を確認しましたし
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