大荒れでした、蝶ヶ岳
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- GPS
- 07:07
- 距離
- 5.8km
- 登り
- 1,432m
- 下り
- 56m
コースタイム
天候 | 晴れのち暴風雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 「ほりでーゆ」で決まり。 大人一人530円ですが、蝶ヶ岳ヒュッテで割引券貰えます。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
しかし、この後風雪ともに強まります。
夜中の1時ずぎに誰かに背中を押されると思ったら大量の雪です。テントの南側1/3くらいまで雪で埋まり、仕方なく這い出し雪かきすること2回。またポールがたわむ程の風が吹きつけます。
夜半3時ごろ一旦緩まりますが、4時ごろからまた再開。
でも今日下山しなければならないため、意を決して5時より撤収開始。
となりの方は今日は動いてもしょうがないため停滞されるとの事。この方にスコップをお借りし、暴風雪の中テントを堀り出しますが、張り綱が2本凍り付いてほどけないため残置し、テントも畳むヒマなくザックに押し込み一旦小屋脇へ避難。
撤収に1時間半ほどかかり7時すぎより下山を開始しますが、樹林へ下るまでの稜線で突風に出会い、ピッケルにつかまって耐風姿勢でやり過ごしながら何とか樹林まで下りました。
あまりに状況が厳しかったため、この間写真を撮る余裕はなかったです。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
毛帽子
靴
ザック
サブザック
アイゼン
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
カメラ
|
---|---|
備考 | 雪用スコップは必携。 |
感想
当初計画では蝶ヶ岳経由常念泊としていましたが、一月半ぶりの山で且つテント泊であることを考慮に入れておらず、天候崩れも手伝って計画倒れの山行となってしまいました。
4/29は移動日とし夕方に安曇野に到着、夕食をとりつつ「ほりでーゆ〜」で一風呂浴びて三股駐車場で車中泊。明け方気温が2℃まで下がったのが気になります。
翌日は早めの3時半すぎにスタートしゲートから林道を20分程度で登山補導所のある三股に到着、ここから右手の常念への道を見送りまっすぐに西に進みます。
最初はゆっくりと標高を上げてゆき、ゴジラの木を過ぎてた辺りから急登が続きます。
まめうち平から徐々に雪が出始め最初の壁から雪山装備に換装、急登をこなします。
まだ早朝のため雪はクラストしておりアイゼン・ピッケル共に良く効きますが、久しぶりの登山に体がついてゆきません。
まめうち平をすぎ最初の壁から稜線まで終始急登が続き、一歩一歩休みながら標高を上げてゆきますが、この辺りから直射日光で雪面が緩み登りにくさに拍車をかけます。
稜線への最後の登りをなんとかこなし、這松帯を過ぎるとやっと蝶ヶ岳ヒュッテが見えましたが時刻は既に10時半。結局登りはじめから7時間かかってしまっており、よく蝶⇒常念までの計画を立てたもんだと我ながら呆れました。
ヒュッテにザックをデポし早速すぐ近くの頂上へ向かいます。
この時点ではまだ晴れており西の穂高連峰から槍、大天井、常念まで一望でき見飽きることがありません。
ただ昼を回った辺りから穂高上空に雲が現れ徐々に厚くなってゆきます。
この雲が蝶の上空にもかかり日が遮られだしたので、小屋でテント泊の受付をしたついでにラーメン注文しこれをいただいてから設営に移ります。
小屋の方のお話では昨夜はマイナス7℃まで下がり突風が吹き荒れたとの事で一抹の不安を感じながら、這松横の雪原にテントを張ります。
設営を終えた辺りからは終始ガスが出て風雪が強まり、やることもないので食事タイム。味噌汁にココア、そしてメインの中華丼+ほていの焼き鳥(缶詰)を食しひと眠りです。
ところが夜7時あたりから風雪が徐々に強まり、テントを揺らしはじめ9時すぎからはゴーゴーという風音と雪の当たるバチバチ音であまり眠れません。
小屋の脇の発電用風車もあまりの風に唸りを上げて回転し異音が鳴り響き異様な雰囲気です。
途中ウトウトするのですが、風音と撓むテントですぐに眼が覚めます。
12時を回ったころからは雪が吹き溜まりテントの1/3位の高さまで達したため、風が弱まった隙にコッヘルで雪かきです。この調子で朝方になっても風雪共にやむ気配なく、よく眠れないまま朝5時の時点で意を決して撤収準備を始めます。
今日(1日)は、翌日(2日)に子供の学校があるため、静岡に帰省中の家族を拾って帰阪する必要があり、どうしても下山する必要がありました。
撤収を開始するもテントを掘り出すのにコッヘルでは厳しく、お隣のテントの方にスコップを借りて雪かきです。ようやくテントを掘り出すも這松側の張り綱が凍りつきはずすことができないため仕方なく残置し、あまりの突風でテントを畳むこともできずザックに押し込み取り急ぎ小屋脇へ避難。
装備を整え下山にかかりますが、降り口へ向かい稜線を進むも突風で体をもって行かれます。ピッケルで耐風姿勢をとり風をやり過ごしながら降り口へ進むも、三股への下山は一番手だったようで踏み跡がありません。
真っ白の中、赤旗を頼りに樹林まで下りやっと一息つけました。
樹林からはひたすら下り続け10時すぎに登山口に到着しました。
一昨日に立ち寄った「ほりでーゆ〜」にまた再訪、汗を流し帰路につきます。
静岡へは長野道を経由し中央道の飯田山本ICより下道で4時間、さらにそこから大阪までまた4時間、占めて500kmの大移動を終えようやく自宅につきました。
北アルプスといえどさすがに春なのでそこまで厳しくないだろうと高を括っていましたが、手痛いしっぺ返しをくらいました。
2500m超えの稜線上の風雪は侮れません、完全雪山装備で望むべきでした。
厳冬期ではないため氷点下にはなりますが気温がそこまで低くないため何とかなったのですが、これが真冬だったらこうはいかなかったと思います。
色々な面でもっと修行が必要と感じた今日この頃でした。
おわり。
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