【槍・大天井・燕】日帰り表銀座
- GPS
- 19:50
- 距離
- 36.3km
- 登り
- 4,024m
- 下り
- 3,977m
コースタイム
- 山行
- 17:21
- 休憩
- 2:28
- 合計
- 19:49
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■中房温泉-燕岳(合戦尾根) アルプス三大急登と言われているが非常に整備されており、登りやすい。 燕山荘手前で雪があらわれるが、アイゼン等は不要。 ■燕岳-大天井岳 尾根通しで景観がよい。上り下りはあるが全体的に緩い。 ハイマツの間を通るので朝などは朝露で濡れないよう レインパンツなどあるといいかも。 大天井岳はトラバースルートは使わないで直登するのがよい。案内もある。 トラバースルートはどちらも危険な雪渓あり。 ■大天井岳-ヒュッテ西岳 いくつかの雪渓を越えていく。1週間程度でこの辺の雪渓はなくなりそう。 西岳は基本西岳ヒュッテから登る (大天井岳側からも登れるがハイマツ漕ぎでメリットはない) 距離はあるが尾根通しで常に絶景を見ながら歩くことができる。 ■ヒュッテ西岳-槍ヶ岳(東鎌尾根) 要ヘルメット。ヒュッテ西岳から水俣乗越まで200m近く下る。急登。 その後延々と600mほど登る。 バリエーション豊かな登山道。ハシゴ、鎖多数。 核心部の雪渓あり。巨大な槍が近づいていく様は圧巻。 ◆◆雪渓情報は以下。融雪が進んでいて通行容易なものは省いてます ■大天井岳周辺 □槍常念分岐-大天荘 通ってないが写真で二ヶ所確認。通行禁止と書いてあるので従うが上策 □大天荘-大天井ヒュッテ 一ヶ所。距離も短めなので、怠けず山頂まで直登し、大天井ヒュッテまで 下るのが一番楽。 □大天井ヒュッテ-槍常念分岐 このルートが一番厄介。三ヶ所、一ヶ所は歩行個所が若干融雪。 一ヶ所は斜度がかなりきつく高巻きした。 ■大天井ヒュッテ-ヒュッテ西岳 大天井ヒュッテ直下に一つ 西岳手前に半融雪二ヶ所、雪壁1ヵ所。 ここは一週間付近で融雪すると思われる。 ■ヒュッテ西岳-水俣乗越 二ヶ所。いずれも横断先の高さが異なる。斜度きつめ。 ■水俣乗越-槍ヶ岳 乗越から割と近くに一ヶ所 核心部には二ヶ所。一ヶ所は距離も長い。 別途写真あり。 |
その他周辺情報 | どこも閉まっている時間帯なのでとぼとぼ帰った。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
予備手袋
防寒着
着替え
靴
ザック
軽アイゼン
ピッケル
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
ツェルト
カメラ
ヘルメット
|
---|
感想
最近のヤマレコのフォロワーさんたちが皆、槍に登っているので
「これは自分も行かなくては!」と思い立ち、槍へ行くこととしました。
ルートは以前から気になっていた表銀座ルート。
行ったことがない燕も大天井も登れるしいいことづくめ。
体力と足も今の状態であれば成し遂げられそうだし、無理であれば
小屋に泊まろるという計画で。
事前の情報だと雪渓があるということなので、ある程度対応できる装備で望みます。
行けそうにない場合は撤退も視野に入れつつ実行に移しました。
いつもは入山遅刻常習者でしたが、今日は珍しく1h以上早い。
現地で少し眠れるなぁと考えつつも、松本辺りでアイゼンを入れていないことを
思い出す。涙目になりつつ一端自宅に帰ります。(´ε`;)
ザックほどではないけれど、usofuyuさんのこと笑えないなぁ…。
登山口に到着したのは予定の1時間遅れ。
結局いつもと変わらねー!いそいそ準備をし、ヘッデンONで登山口へ。
入り口のトイレはとっても綺麗。夜でも明るく使いやすい。
登山道はその奥か。真っ暗なので黙々と登っていきます。
合戦小屋を過ぎたあたりで遠方が明るくなり始め、
燕山荘が目視できる頃には周りも見えるほどになってきます。
予報通りの雲海で、凄まじい景色です。うおー!凄い!凄すぎる!
山頂で御来光予定ですが、写真を撮りすぎて全く進みません。
燕山荘を過ぎると、これまた槍方面も全て見えて絶景です。パシャパシャ。
到着予定時間をオーバーし、山頂手前で日が登ってしまいました。
山頂でも一通り景色を堪能し、急がねばと戻ろうとしますが、
戻り際に日光を浴びているライチョウに遭遇。他の方が至近距離で
撮影しているのに全く逃げる気配がありません。
さすが人気エリア。ライチョウも慣れてるんか。
ここで撮影会突入。全く動かないので、これまた沢山写真を撮ります。
帰ったら同じような写真ばかりで大抵は捨てるだろうけど、うむ、わかっとる。
このままではここで一日終了してしまうので、後ろ髪を引かれる思いですが、
先へ進みます。
明瞭ですがハイマツの間を縫うように進みます。
前夜の雨がハイマツに残っていて、すっかり足がずぶ濡れ。
尾根通しなのでいい景色です。これが表銀座ってやつか!
東は常念、西は槍穂、北は高瀬ダムを挟んで深部までよく見えます。
遠方は八ヶ岳、御嶽、富士山、白山、南アルプスと全部見えます。
下を向けば咲き始めた高山植物たちが目に入ります。
これでテンションが上がらないわけがない!どんな不機嫌な人間がいても
ここまで連れてくれば絶対上機嫌になるに間違いない!
最高の縦走路を、緩めに標高を下げながら大天井岳の取り付きへ。
左右にあるトラバースするルートではなく、直登ルートが案内されていたので
そちらを利用。20分ほどで山頂へ到着、2922m。
周辺では一番高い場所で周りをよく見回せます。
常念へのルートも素敵な縦走路、こちらもいづれ行ってみたい。
山頂で小休憩を取ります。安定のウエルシア30%OFFパンを齧りながら、
槍が全然近づかないなぁ…と遠方を眺めつつも、
この先も山々に囲まれながら歩けるのかと思うとワクワクしてしまいます。
少し下ると大天荘、まだ営業はしていません。
ここで気合を入れ直し、再び進みます。
大天井の下りで一つ目の雪渓が出現、その後大天井ヒュッテ、赤岩岳、
ビックリ平、ヒュッテ西岳までで、合計5つの雪渓がありました。
若干溶けかけのものもありましたが、歩行は難しかったです。
帰りも考慮して、ピッケルを使ってステップを切りながら進みます。
かなり時間を取られますが、帰りの足で精神的、体力的な負担は
事故に繋がりかねないので無理をせずに行きます。
ヒュッテ西岳に到着すると、ついに東鎌尾根の全容が明らかになります。
ここでやっと槍に登る実感できる場所にきました。
今までの緩やかな道とは異なり荒々しく切り立った岩稜です。
ここから水俣乗越までかなり標高を落とされます。
夏道がよく見えていますが、おそらく雪渓も何ヵ所かあるはず。
ここまで長かったけど、まずかったら撤退で!と言い聞かせ、
槍を目指します。
西岳の下りでは危うい雪渓が二ヶ所。どちらも横断先の高さが異なっており
難儀しました。最低鞍部の水俣乗越に到着。
ここからは突き上げるように登っていきます。
激しいハシゴなども多く、楽しいアスレチックエリアです。
そう、雪が無ければ楽しかったですが…核心部まで来ました。
この場所は数日前kobatakaさんが上げたレコで撮ってくれていた
東鎌尾根の写真、目を皿のようにして確認した場所です。
10〜15m近い雪渓、それが二つ。
軽アイゼンでは当然噛むには不足ですが、雪質が適度に固く、
緩すぎでもない。これならいけそうか?
ここで今まで以上にステップを深く刻みながら時間をかけて何とか突破。
二ヵ所めは傾斜が緩く、上部は水平になっていたのでこちらも難なく通過。
ここを過ぎればあとは穂先へ目指すだけ!
標高を上げるにつれ、目の前にある槍が段々と大きくなってくるので
飽きない道です。こちらから見る角度は美しい三角錐!
乗越から2時間ほどかけて、槍ヶ岳山荘に到着、長かった。
休憩せず直ちに必要なもの以外をデポし、穂先へ上がります。
登っている人誰もいないwさすが平日。
滞りなく10分ほどで山頂へ!ついに…ついに立った頂!遠かった!
長大な尾根。歩いてきた道、写真1枚じゃ収まらないよ!
そして、自分が登ってきたのを見計らったように雲が出てきました。
ベストタイミングだったか。山頂に誰もいないので一通り自撮りの後
下りました。
山荘で大休憩、安定のカレーを食べてまったりした後来た道を戻ります。
登り返しはあるもののやはり帰りは早い。危うい雪渓も工作したので
帰りはサクサクです。辛い登り返しがありつつも、大天井ヒュッテまで
無事戻ってきました。
ここから行きでは通らなかったトラバースルートへ。
雪渓あったら嫌だな…と思ったらやはりありました二ヵ所
しかも今までより一番危うい感じで。半べそかきながら一ヶ所突破
もう一ヶ所はサイドステップじゃないと確実に不可能レベル。
これは現状装備じゃ無理だろう…戻るしかないかな?と見回すと
幸いに上部20m程で雪渓が切れていました。
高巻きして、ハイマツを縫って何とか横断しました。
もうないだろう?とおもい進むとさらにもう一ヶ所。
勘弁してー!(;´Д`)ってよくみたら歩く個所は融雪していました。
ホッ!よかった。でもこれ一週間早かったら一番の難所だったかな
というくらい長い雪渓でした。
そして燕常念分岐まで無事戻ってきました。ちょっと薄暗くなってきた。
まだ先は長いですが、難所も越えたのでようやく安堵。
ピッケル、アイゼンを仕舞い、ヘッデンの準備。
最後のアミノバイタルを流し込んで気合を振り絞って進みます。
緩いけど登り返し辛いー!(;゜Д゜)独り言をブツブツ…
ヘッデンに驚いて飛んでいくライチョウに驚きながら
(ライチョウさんすんません)
20時過ぎ頃燕山荘まで帰還。人の姿に安心します。
みんな夜なのに楽しそうですね。キャッキャウフフな声が聞こえてきます。
いや、自分だって楽しいですよ、独り言とか、いや、マジで。
リア充尻目に最後の合戦尾根下り。消化試合だ!
残った足を使い切るように早足で下ります。
合戦小屋(;´Д`)まだまだー!
第三ベンチ(;´Д`)まだまだ…まだまだ
第二ベンチ(;´Д`)まだですか?
第一ベンチ(;´Д`)まだなの?ねぇまだなの?
最後の気力を振り絞って何とかゴーーーール!!
無事帰還、長く最高の一日が無事に終わりました。
終わった途端気が抜けてヘロヘロに。
雪渓の突破に多くの時間を取られてしまい、
予定の時間をかなり過ぎてしまいましたが、
何とか20時間以内に帰ってこられたので、概ね満足です。
よかったよかった。完
見所満載すぎて、写真700枚以上撮ってましたwww自己最高記録です。
大抵整理で捨てるんですけどね!似たような写真ばかりだし。
しかしこの写真だけで数日はご飯が食べられます('∀`)
反省は、今更ながらやはり雪渓では進まず帰るべきだったな…
という感じがしました。本当に今更なんですけど。
安全に進むためにの対応はしたつもりですが
装備不足感は否めないか。
山行中はやっぱ脳に何か汁が出てるんでしょうね。無理してしまいます。
あとは槍の穂先に登って写真を撮って気づいたのですが、
ヘルメット被ってなかった…(;´Д`)
きづけや、自分(´・ω・`)
すごっ。
先を越されました。
って、槍でなく、大天井まで。
今日行こうと思ったのに用事ができたので、
このレコ見て予習です。
見てるだけで膝にきそうなコース距離ですぅうぅ。
お疲れさまでした。
hapiraさんこんにちは。
大天井行く予定だったんですか?!
先越しちゃいましたねウヒャー
あと一週間くらいすればコマクサとかももっと咲くんじゃないかなって思います。
尾根通しで最高の景色でしたよ。大天井の山頂もいい所でした。
是非行ってみて下さいませー
もう一度お邪魔して予習しました。
槍はもちろん、大天井も他の人ほとんど行ってないじゃないですか〜。
私に用事ができて良かったです。行ってたら心細、、、体どっしりだけど。
アイゼン忘れて取りに行ったところからウケました。
槍をつまんでみたり、余裕ですね。うちも昨日はカレーでした。どんなことをしても絶対そのカレーには負けますね。おつカレーさまでした!!
hapiraさん二回目の訪問ありがとうございます。
燕までは人多いですが、そこから槍まで誰一人すれ違わなかったです…
アイゼンは失策でした。なぜ車中で気づいたのか謎でしたが、現地で気づくよりは
マシかなぁ〜っておもって納得させました。
ロングの場合で山小屋がある場合は、そこで昼食取れるとかなり助かるので
最近利用するようにしています。
hapiraさんの足なら大天井何も問題ないですよ!
予想は休憩込みで10時間くらい、はや!
ぜひ行ってください!
スゴイですね。ホントにおつかれさまです☆確かにこれはすぐには上げれないレコでしたね。やはりalsoさんなら俺の山行レベルなんかヒョイヒョイですね(^^♪今度、剱岳登った時は立山三山もセットでの日帰りチャレンジ期待してます。それにしてもこのずーっと槍見ながら歩きは贅沢ですね。めっちゃやってみたいです。
kusunokiyaさんこんにちは。
景色本当よかったです。槍好きにはたまらないと思います。
近づくにつれて徐々に大きくなってくる様が何とも…
kusunokiyaさんもぜひ
ロングで全然ひょいひょいじゃなかったです。
剱立山は多分早月で、剱二回登らないといけない気がするので無理ですよ!
イケさんこんにちわ!
凄いッスね
このルート日帰りしようと思う人居ないかも???
そしてマネ出来る人も居ないッスよ!
イケさんの変態度は底が見えないですね 神の領域では?
また、次回の投稿楽しみにしてます
お疲れさまでした
マルさんこんにちは。
中々やる人は少ないんですが、やっぱいるんですよね〜。
行くだけあって自分よりやはり早いです。さらに蝶から横尾に下りて、
そこから槍に行って常念周回する超人の方々もいますね…
それに比べたらまだまだ。
とても充実した山行だったので大満足です。最高でした!!
精神力ハンパ無いっすね!
お互い、くれぐれも事故には気を付けましょうね。
ruhasamenさんこんにちは。
難所が訪れる度に精神をガリガリ消耗させられる感じでした。
帰りの大天井の雪渓は本当に凹みました。
帰りこそ事故が多いので本当に口にだし自分に言い聞かせました。
お互い気をつけましょう!!
このロングコースを日帰りピストンって、、考えられないです。
常人では無理!というか考えないですよ 本当に凄すぎです。
また詳しく話聞かせてください。週末はお手柔らかにお願いしますね
お疲れさまでしたー!
motosaさんこんにちは。
次行くときはここからだな…と狙っていました。
無事歩き通せてよかったです。次は西鎌かなぁ。今年中に行けたら嬉しいです。
週末は天気が良いといいんですが…
遅コメすみません。
すでに次の変○山行を楽々こなした後かもしれませんね
中房温泉から槍ヶ岳の往復を日帰りというだけでもすごいのに、大天井岳、西岳などの途中のピークも拾っていくなんて しかも雪渓が残っている時期ですから、なんともはや。 流石alsoさんですね。
でも、そんなロングルートを踏破したこと以上に、個人的にすごいと思ったのは、移動の途中でアイゼンを忘れたことに気付いたこと!
どこかのおバカは登山口まで忘れ物に全く気が付きませんでしたからね。
今週末は天気がよさそうなんで、鋸岳に登れそうです。
釜無川ルートの林道歩きに耐える精神力と体力を少しでも分けてもらいです。
usofuyuさんこんにちは。
最近天気悪くて…今しか行けないところあるのに行けないんです、しくしく。
大天井はいい意味で裏切られました。展望いいし、山容も好みでかなり好きになりました。
usofuyuさんならここで絡んでくるとは思いましたが、なぜかアイゼン気づいたんです。
普通に車を走らせて「あ、入れてない」って。運がよかったです。
貧乏くさく下道で走っていたんですが、結局高速で往復することになったので
残念極まりない感じでした。
しかも帰りに登山靴片方置いて行ってしまったんですよね
おまぬけでした。
土曜天気いいですね!コザクラの正体が分かりそうで自分も楽しみです!
林道はusofuyuさんなら体力何も問題ないですよ!
とにかく飽きない精神で頑張ってくださいね!笑
こんにちは
alsoさん
はじめまして
今回、東鎌尾根を通過するにあたりレコ参考にさせていただきました
また、雪渓にはalsoさんが切ったステップが残っており通過がとても楽でした
ありがとうございました
keisekiさんはじめまして。
いつもレコ参考にさせていただいております。
多少なりともお役にたてたならば嬉しいと思います。
むしろ今回の山行にあたりkeisekiさんのレコを参照させていただいております。
こちらこそありがとうございました
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