徳本峠から登る蝶ヶ岳。Red Lineを繋ぐささやかな道 [上高地-徳本峠-大滝山-蝶ヶ岳-長塀山-徳沢]
- GPS
- 15:35
- 距離
- 33.5km
- 登り
- 1,813m
- 下り
- 1,825m
コースタイム
- 山行
- 8:56
- 休憩
- 2:24
- 合計
- 11:20
- 山行
- 3:56
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 4:10
■距離 / 累計標高
Day1:距離21km / 累計標高(上り)2135m (下り)966m
Day2:距離12.5km / 累計標高(上り)192m (下り)1332m
■山と高原地図 標準CT
Day1:[上高地-徳本峠-大滝山-蝶ヶ岳-蝶槍] 10h55
[蝶ヶ岳-蝶槍ピストン] 1h45
Day2:[蝶ヶ岳-長塀山-徳澤-明神-梓川右岸-上高地] 5h15
天候 | Day1:晴れ→ガス時々晴れ→快晴! Day2:晴れ→曇り→雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
11:55 バスタ新宿 ⇓ [中央高速バス /¥6100-(往復)] 15:13 松本BT 15:27 松本駅 ⇓ [松本電鉄・上高地線 / 松本-上高地往復切符¥4550-] 15:57 新島々駅 16:10 新島々BT ⇓ [アルピコバス] 17:15 上高地BT ■復路--------------------------------------------------------------------- 12:00 上高地BT ⇓ [アルピコバス] 13:05 新島々BT 13:26 新島々駅 ⇓ [松本電鉄・上高地線] 13:55 松本駅 14:20 松本BT ⇓ [中央高速バス] 17:38 バスタ新宿 上記アクセスいずれもアルピコ交通 http://www.alpico.co.jp/access/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
■登山道の状況------------------------------------------------------------ 【上高地-徳本峠】 危険箇所なし。 【徳本峠-大滝山】 基本なだらかな樹林帯。展望はほぼなし。 道は整備されているが歩く人はほとんどおらず当日は1組とスライドしたのみ。 湿地帯も多く泥濘が酷し。ゲイター推奨。 大滝山南峰手前は急登。東側が切れ落ちており道も細く滑落注意。滑落したら止まりません。 トレースはしっかりついているものの、実際の登山道と地形図および山と高原地図との相違箇所があり。 徳本峠-大滝槍見台の間は幅広の尾根のため積雪期は道迷いの可能性あり。 【蝶ヶ岳-蝶槍】 ルート上に危険個所はなし。ただし蝶ヶ岳は強風が吹きやすく避ける箇所もないので注意。 【蝶ヶ岳-長塀山-徳澤】 展望なしの樹林帯歩き。最初はなだらかだが終盤急坂あり。ただし登山道はつずら折となっており斜度は感じず。 長塀尾根はかなりの幅広尾根のため、積雪期は道迷いに注意。 ■登山ポスト-------------------------------------------------------------- 上高地BTにあり。 |
その他周辺情報 | ■テン場情報 ------------------------------------------------------------- *テン場ランキング(テン場写真付き) 新掲載はなし。全71箇所。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-391243.html 【小梨平】総合評価☆3 利用料¥800-(1名あたり) トイレ・水場は無料 ・眺望 ★★★★★ 梓川沿いのサイトは穂高連峰の眺めが素晴らしい。 ・快適度 ★★★★★ 場所にもよるが、土もしくは砂利混じりの土。ペグ打ち可。張り縄を固定する石はなし。 ・利便性 ★★★★★ 清潔な水洗トイレ。ペーパーはなし。携帯(docomo・softbank)とも圏内。手ぶらでBBQできるレンタル道具あり。売店には肉、野菜、ワインもあり。ビールの自販機は2015年まではあったが2016年から廃止。12〜19時まで入浴も可。 ・総合評価 ★★★☆☆ オススメ度の高いテン場 山のテン場としての評価は出来ないが、前泊後泊にこれ以上最適な所はなし。 【蝶ヶ岳】総合評価☆3 利用料¥700-(1名あたり) トイレ利用料含む。水は1L=¥100で販売。 ・眺望 ★★★★★ 360°の大展望。穂高岳と槍ヶ岳の眺めが圧巻。松本平の夜景も見える。 ・快適度 ★★★★★ 砂利混じりの土。展望の良い箇所は風の通り道なので強風時は注意。 ・利便性 ★★★★☆ トイレは清潔。ペーパーあり。携帯(docomo・softbank)は安曇野の市街地が見える箇所なら圏内。テン場及び周囲に水場ないため小屋で購入するか担ぎあげる必要あり。 ■上高地の日帰り入浴施設------------------------------------------------- http://www.kamikochi.or.jp/facilities/bathe/ 上記の他に上高地BT隣のインフォメーションセンター内にコインシャワーあり。 ■上高地の飲食施設------------------------------------------------------- http://www.kamikochi.or.jp/facilities/eat-drink/ |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
徳本峠から大滝山を経て、蝶ヶ岳まで晩秋の北アルプスを歩いてきました。
蝶ヶ岳はメジャーな山ですが、大滝山と聞いて「あぁ、あの山ね」とすぐわかる方はなかなか少ないかもしれません。
常念山脈の南部に位置する大滝山。水晶岳やら蓮華岳やら鷲羽岳やら綺羅綺羅ネーム感たっぷりな名峰が乱立する北アルプスにおいては、名前も存在も地味過ぎる山。
そんな地味な大滝山になぜ行こうかと思ったかといいますと、一つは常念山脈のなかで未踏だった蝶ヶ岳〜徳本峠間を歩きたかったのと、もう一つは子供の頃から朝に夕に眺めた常念山脈のなかでも大滝山は、常念岳、横通岳についで目立つ存在で、「あの王冠を伏せたような山は実際はどんなんなんだろ?」とずっと気になっていたという理由からでした。
そんな大滝山への道。詳しくは写真キャプションをご覧頂くとして、森林限界超えの稜線歩きが大好物な僕にとっては長い長い道でした。
早朝、上高地から歩き始め、徳本峠を過ぎ中村新道へ。途中、明神見晴らしや大滝展望台など所々では展望が開けましたが、延々と続く亜高山帯の針葉樹林と苔の道。
「森林限界まだー?」と呟きながらひたすら歩き続け、上高地から15km。ようやく大滝山で森林限界を超えたのでした。
しかしながらその分、焦らし効果は抜群。蝶ヶ岳へと続くたおやかな稜線を前景に天に屹立する槍穂高の岩峰にテンションMAX!
テンションが上がると不思議と大滝山までの長い道のりも「いい道だったなぁ」という感じで (実際、歩く人もおらずささやかな森の小径と言った風情あるいい道でした)、季節を変えて残雪期にでもまた歩いてみたいなぁと思いました。
その後の大滝山から蝶ヶ岳への道もこれまたいい道でした。森林限界ラインを行き来するその道は、その短い区間に、美しくたおやかな稜線あり、苔むした森があり、ささやかな草原があり、密やかな池塘が点在し、「やっぱ北アはいいなぁ」とニンマリ歩き。
テン泊地の蝶ヶ岳も小屋終いを控えた平日だけあって、テン場は先客の男性お一人だけ。静かな晩秋の北アルプスを満喫しながら、満天の星空の下で一つ歳を重ねました。
翌朝はみぞれ後風雪予報。寒いの勘弁ということで長塀尾根を超特急で下山。上高地で一人寂しく誕生日パーティーをして(泣)、某ヤマ友に「おひとり様バースデーケーキ」と嘲笑メール攻撃されつつ(-_-;)、帰路につきました。
今まで何度か計画を立てるも頓挫してきた徳本峠〜蝶ヶ岳間の道。今回ようやく歩く事ができ、これで北燕岳から霞沢岳まで赤線が繋がりました。
常念山脈で残る未踏区間は餓鬼唐沢。11月頭にでも歩いてこようと思ったのですが、今回の蝶ヶ岳で「もう寒い山はヤダ。南の島に行きたい」モードになってしまったため、来年に持ち越しとなりました。まあ、北アは風雪予報で行くに行けなかったんですが。
ということで無雪期の北アルプスはこれにて〆。
今年は天候要因で行きたい山思うように行けず、例年盛夏に行なっている5〜6泊の山籠りもできずで、フラストレーションのたまるシーズンでしたが、山に行けない分、プールで泳いだりキャンプしたり映画みたりと、日々のささやかな楽しみ方が広がり、「山だけじゃなく色んなこと楽しまなきゃやっぱダメだわな」と、そんな事を思う今日この頃です。
なんていいつつ、今この文章、寒〜いテントの中で書いてるんですけどー(笑)
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