柴沢からの光岳
- GPS
- 54:47
- 距離
- 63.1km
- 登り
- 5,017m
- 下り
- 4,964m
コースタイム
- 山行
- 6:03
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 6:44
- 山行
- 6:49
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 7:59
- 山行
- 6:39
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 6:48
- 山行
- 5:43
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 6:21
- 山行
- 9:44
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 10:24
天候 | 1日目 晴れ 2日目 雨のち曇り 3日目 晴れ 4日目 雨のち晴れ 5日目 曇り 6日目 晴れ 7日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
帰り:白樺荘→井川自主運行バス→横沢→静鉄ジャストライン→静岡 |
コース状況/ 危険箇所等 |
写真
感想
昨年のGWから数えて6回目にしてようやく合地山北東尾根を歩くことが出来たが、予定より2日も多くかかってしまった。しかしおかげで初冠雪の素晴らしい景色を見ることが出来て素晴らしい山行となった。
10月29日(土)
前日、ゆっくり高速バスで飯田に移動して翌日の飯田線始発で水窪に向かい、駅からタクシーで白倉川林道の権現橋ゲートに向かう。過去2回はこのゲートから水窪に向かい途中まで長い林道を歩きに苦労したが今回はお金を使って楽をさせてもらったが、この先も登山口までは長い林道歩きが待っている。天気も良く気持ちよく林道を歩いていくと懐かしい黒沢橋に到着する初めて来たときは、予定外にエスケープしてたどり着いた場所で思い出の橋だ。さらに少し進むと朝日山への登山口があり、この先は初めて歩く区間となる。白倉川橋が近づいてくると平森山から朝日山への稜線がすぐ上に見えてきてすぐに稜線まで上がれそうな気がしてしまう。白倉川橋からの東俣林道は持っている15年前のガイドブックには通行注意と書いてあったが全く問題なかった。森林管理署小屋には予定より1時間弱の遅れで到着となった。やはり足首の痛みがありこの時点で今日の予定の中ノ尾根山までは無理かなと思いつつ、森林管理署小屋の登山口から急登を登り始めると痛みはあるものの割と歩けそうだなと感じて無理をせずゆっくりと進む。伐採地跡付近でまだ日暮れまでは時間はあったが無理をせずに今日はここまでとした。
10月30日(日)
昨日中ノ尾根山まで行けなかったが、今日は柴沢までの予定なので頑張ればなんとか行けるかと思いつつ、小雨が降る中出発する。2214mで稜線に出るころには雨は止んだが、ここから先の笹藪で靴の中まで濡れてしまう。中ノ尾根山までは深南部一周縦走の時に歩いたはずだが、あまり記憶がなくこんなところだったかなと思いつつ道を外しつつ先に進む。中ノ尾根山は相変わらず沢山の標識があり、水窪百山の標識がさらに追加されていた。ここから合地山方向への尾根にうまく乗れるか心配していたが、目印がところどころついていて苦労せずに乗ることが出来た。以前、残雪の時に諸沢山方面から歩いたが雪があるのとないのとでは様子が違い記憶がほとんどない。合地山P1手前の1940mコルは低木のブッシュ地帯となっていて、大きなザックが引っ掛かり通過するのに苦労した。ここを通過したのち、急登をゆっくり登り合地山P1にたどり着いた。予定の柴沢までは全然届かなかったが、ここでテントを張りここまでとした。この時点で光から池口岳を回って下山すると予定の木曜日中に帰宅するのは厳しくなったので、茶臼岳経由で畑薙に降りる事を考え始めた。
10月31日(月)
今日はいよいよ念願の合地山北東尾根を下りて柴沢に向かう。今日は柴沢まででも、畑薙に降りればまだ予定の木曜日には帰宅出来るので気が楽になる。合地山P1からいったん下り、P2への登りに取り掛かるが、昨日のP1の登りよりずいぶん楽にP2にたどり着く、P2の標識はかすかに記憶が残っていて懐かしく思った。ここから北東尾根を下りなければいけないが下りる方向が良く判らず、適当に右手を下り始めるとやがて赤布の目印が有りとりあえず登山道に乗ったと思い先に進むと前方にピークが見えP3に向かっていることに気が付き、GPSを取り出し現在地を確認するとやはり下りる方向を間違えたようだ、ここから左手にトラバースして進むとそれらしき道跡があり、北東尾根に乗ることが出来た。しばらく急降下が続くがひと段落した後は斜度も緩み歩きやすくなる。1445mの小ピークで真っすぐに進み再び進むべき尾根を外してしまい、引き返して左手の尾根に乗りなおして下りていく、1320mの小ピークでは、赤布が右手についていて間違えずに方向を変えて下りていく事が出来たが、この先何か所か緊張する急降下が有り足を滑らせない様に慎重に下る。1202m付近の作業小屋跡?からは左岸林道?の十分現役な橋が見えた。1202mから尾根沿いに下っていくが、最後は左手のザレ場についた道跡を下りて10年ぶりの左岸林道に降り立つ。寸又峡方面に少し様子を見に行くが、すぐにガレが堆積して林道をふさいでいて容易に進めそうになかったので引き返し、柴沢登山口に向かう。光岳への吊り橋は傾いてどうかと思ったが空身で渡ってみるとまだ割としっかりしていそうだったが、最後の方で木の枝が出ていて荷物が引っ掛かりそうでこちらの方が厄介そうだった。光岳登山口から300m進むと柴沢小屋がある。中は10年前と対して変わらず綺麗な状態だった。10年前は左岸林道も現役でこの小屋で4人泊まった覚えがある。荷物を整理して一息してから、水を汲みに河原に降りると洗濯用の物干し?ロープが架けられていて釣り人は頻繁にここまで訪れていると感じられた。寒い中川の水で頭を洗いさっぱりとしてから流れの早いところを選んで水を汲む。小屋に戻り、ガスに余裕が有ったので一応汲んだ水を煮沸して夕食までの時間をつぶす。
11月1日(火)
夜半から雨音がしていて予報通り、朝のうちは雨のようだ。今日、光岳まで届かないと、予定の木曜日中に帰宅するのが厳しくなるので、5時過ぎには出発しようと思っていたが、雨の中歩く気になれずに、早いうちに雨は止んで晴れるという予報を信じて雨が止むまで待ってから出発する。これで今日は行けても百俣沢の頭までだろう。登山口の吊り橋は昨日心配していた通り、最後の枝が出ている箇所でザックが引っ掛かり行ったり来たりして何とか突破する。10年前に光岳から下って来た時にすでに崩れかかっていた取りつきの斜面は思っていたほどは荒れていなかったが、足を滑らせない様に足場を確かめながら進み尾根に乗る。この後は左岸林道が通れなくなって歩く人は少なくなったとはいえほぼ一般道なので気が楽だ。三角点大広場まで時間はかかったが順調に進み、この先の小広場までは余裕をもって届きそうだが、百俣沢の頭まで行くとなると日が落ちてしまうだろう。ここで金曜日の休暇届を電波の届くところで出すことにして日程の延長を決めたので、更に気が楽になり周囲の紅葉などを楽しみながらゆっくりと小広場を目指して進み、余裕をもって到着する。小広場には懐かしい大井川源流部原生自然環境保全地域の看板が有り、すぐ近くにテントを張った。
11月2日(水)
日程の延長を決めたので、今日は光小屋までなのでゆっくり歩いても午前中には到着してしまうだろう。百俣沢の頭までところどころきつい登りもあるがゆっくりと登り難なくこなし、懐かしい百俣沢の頭に到着する。百俣沢の頭から光岳までの間は過去4回歩いた事があったが、いずれも下りで朝早いうちに歩いていたし、先の深南部に備えて気が張っていたので、あまり周りを見ずに歩いていたが、今回は登りで余裕がありゆっくり歩けたので、周囲の景色を楽しみながら歩くことが出来て改めて良さを確認することが出来て良かった。這松の南限とされる場所に出ると、這松に霧氷がついていてよい景色を見ることが出来た。小屋との分岐でザックを置き光岳まで空身で向かう。山頂からすぐの展望台まで行くが雲が出ていて景色はみる事が出来なかったが、一瞬だけ雲が晴れて光石を確認することが出来たが、この天候では光石まで行っても景色は見えないので、すぐに引き返す。小屋に入り一息してから、静高平の水場まで様子を見に行くと水場の水は勢いよく出ていて助かった。水を汲んでから一番電波の届きそうなイザルガ岳まで行って家と会社にメールを入れるが、風ですっかり体が冷えてしまい慌てて小屋に引き返す。前回は残置荷物が有り一人では不安だったが、今回は何事もなく一人で、登山者ノートを拝見しつつ光小屋を満喫することが出来た。
11月3日(木)
朝起きると、小屋の周りが薄っすらと白くなっていて今シーズン初冠雪?となっていた。天気はすでに晴れになっていて運よくご来光もみる事が出来た。三吉平までの岩混じりの下りは、足を痛めている自分にとっては一番苦手な道で苦労する。三吉平からは歩きやすい道となりホットする。三吉のガレまですぐだと記憶していたが、なかなか着かず気が付かないうちに通りすぎてしまったかと思ったが、しばらくすると三吉のガレに到着する。赤い実のなった木に樹氷がつきまるで花が咲いているようだった。ここから易老岳まで登りとなるがそんなにきつい思いをせずに山頂まで到着する。公共交通機関を使って来るには易老渡方面からの道は不便なのでまだ歩いた事がないが、いつかMTBで登山口まで入り歩いてみたいものだ。易老岳から下るとうっすらと白くなった仁田岳が大きく見えてきて気分が上がった。途中で茶臼方面から光岳方面へ向かう学生グループとすれちがう。入山してから6日目にして初めて人に会ってしまった。最近は深南部もだいぶ人が来るようになったのでこんなに人に会わなかったのは久しぶりだった。途中、上河内が雲の中白くなった頭を出していた。希望峰への最後の登りはなかなか着かず苦労した。仁田岳へはすぐだが、横窪沢小屋まで下ろうと思うと今の足の状態だと日暮れまでぎりぎりとなりそうだったので今回は行かずに茶臼岳に向けて進むことにする。希望峰を越えると、薄っすらと雪化粧したかっこいい茶臼岳と上河内岳が顔を出した。茶臼岳の山頂に出ると強風が吹いていて体感温度が下がり寒かったので、もう少し景色を楽しみたかったが、小屋に向けて下山する。14時前には茶臼小屋に着くことが出来た。小屋横の水場からもまだ水が出ていたので水を汲んでおく。明日、茶臼小屋から一気に下りても良かったが、足の調子を考えると少しでも明日楽にするために横窪沢小屋に向けて下山を始める。ここからコースタイムで2時間で横窪沢小屋なので、どんなに遅くなっても日が暮れる前には到着出来るだろう。7月に下った時は足の調子も良くコースタイムよりも早く下りることが出来たが、今回は途中から足の痛みが酷くなり、予想通りコースタイムをオバーして日が暮れるぎりぎりで小屋に到着する事が出来た。小屋には4人組の先客がすでに宴会を行った。荷物を寄せてもらい向かい側に場所を確保して、すぐに夕食をとる。計画より2泊多くなったが、ぎりぎりカレーうどんが残っていたので最後の食料として消費した。
11月4日(金)
4人グループは光岳まで行くらしく、日の出間に出発していった。こちらはそこまでしなくても良いので、明るくなってから出発する。昨日の最後、だいぶ足が痛くなっていて力が入らない状態だったので心配したが幾分回復しているような気がしていたが、ウソッコ沢避難小屋まではコースタイムオバーで到着する。ここまで下れば急な長い下りはもうなくなんとかなるかなと思いながら、鉄の梯子を慎重に下りつつ進む。ヤレヤレ峠までの登りの方が足には楽で助かる。峠でヤレヤレした後、最後の下りをこなし、畑薙大吊橋に到着すると先行者が橋の途中で写真を撮っていたのでしばらく様子を見てから橋を渡ったが、対岸の手前で座り込んで湖面を撮影している様子で近づくと端によってくれていたが、足が不安だったので撮影途中だったが取り合ず先に渡ってもらった。後は8kmの林道歩きだけだったが、足がどうにも痛くスピードが上がらず苦労する。ダムでひと休憩して白樺荘に向かう途中で、先ほどの大吊橋で写真を撮っていた方に車から声をかけられたが断ってしまった。その後、断ったことを後悔したが、臨時駐車場に着く前にまた別の方に声をかけていただき、白樺荘まで同乗させて頂いた。足がかなりきつくなっていたので大変助かりました。おかげで自主運行バスの時間までも余裕が出来て、ゆっくり温泉につかり、風呂上がりのビールとざるそばそれに追加でアマゴの甘露煮を美味しくいただいた。バスの中で静岡の時之栖ホテルが残り一部屋でとれたのでもう一泊して明日帰宅することにして温泉でゆっくりした。
11月5日(土)
朝も温泉に入ろうかと思っていたが、昨日駅でみた大道芸ワールドカップの宣伝広告が気になっていたので、柚木の駅から新静岡に向かい、静岡駅まで歩くがまだ大道芸はやっていないようだった。いつもの新宿サボテンのとんかつを食べてから、大道芸を見に行くか迷っていると駅前で丁度人だかりが出来ていてPerformer SYOさんがジャグリング・アクロバットをやっていたので見学させてもらった。チェーンソーのジャグリングはファイヤージャグリング、ポールの上でのジャグリングなどの妙技を堪能させてもらった。これで俄然興味が沸き足が痛かったが頑張ってパントマイムなどを見つつ駿府城公園に向けて歩き、駿府城公園内のパフォーマンスを堪能した。
今回7日間で消費した食料
パスタ 400g
カップ麺(小) 4個
インスタントラーメン 1個
インスタンスカレーうどん 1個
ポカリ 2袋
キットカット 数個
飴 数個
インスタントコヒー、紅茶 12本
今回、昨年のGWからコースを短縮しつつ狙い続けて6回目の正直で念願の合地山北東尾根にようやくいく事が出来た。初めにこの尾根を知ったのは、「見たか、聞いたか、言ったか?」のブログだった。その時にはいつかは歩いてみたいなと思っていたが、深南部もだいぶ歩きつくし、2年前のGWから狙い続けていたが、無理な計画?や足の故障などあり、なかなかいく事が出来なかったが、今回最短?のコースで4泊5日の計画で行ったが、2泊も余分にかかってようやく歩くことが出来た。2泊余分にかけたことにより食料はギリギリとなったが、一日当たりの移動距離も行動時間も短かったのでシャリバテとなることなく済んだ。またおかげで初冠雪の絶景を楽しむことが出来て幸運だった。
もう一つの念願である遠山郷のかぐらの湯には今回も入ることが出来なかったので、次回はぜひ今回にもまして余裕を持った計画で行ってみたいと思った。
コメント
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kumahiko様こんにちは。
念願の合地山北東尾根の走破おめでとうございます。それを祝うがごとく光岳〜茶臼岳の縦走路の樹氷は綺麗で見ごたえあります。
こんな初冠雪のタイミングで歩かれたことはラッキーでしたね。
中ノ尾根山〜光岳のコースは夏に歩いて、今回kumahikoさんがトレースしたのを見てまた記憶がよみがえってきました。
お疲れさまでした。
つづき・・・楽しみにしています。
fujiyoshi様こんにちわ
コメント有難うございました。fujiyoshiさんのレコを参考にさせてもらい助かりましたが、fujiyoshiさんのように計画通りとはいかず、2日もオバーしてしまいましたが、ようやく合地山北東尾根を歩くことが出来ました。
今年は茶臼岳から、夏の晴天、初冠雪の樹氷と良い景色を楽しませてもらい感謝です。
つづき。。。は気長にお待ちください。
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