南会津(丸山岳〜会津駒)
- GPS
- 105:48
- 距離
- 46.0km
- 登り
- 3,822m
- 下り
- 3,665m
コースタイム
【20110505】坪入山425―430コル―445無名北峰(1754m)―455無名南峰(1760超m)500―515小ピーク(1712m)―530小ピーク(1538m)―622高幽山南ノ肩―645高幽山655―810梵天岳肩(1765m)―815梵天岳東ノ肩820―838無名峰(1723m:火奴尾根起点)―844南側コル(スキーを履く)852―948ニセ丸山岳―956丸山岳1032―1046北側コル(シール装着)1051―1115南側コル―1129無名峰(1723m:火奴尾根起点)―1201梵天岳肩―1205梵天岳1210―1213梵天岳肩(シール外す)1219―1232コル(シール装着)1239―1330高幽山(シール外す)1345―1401高幽山南ノ肩―1410コル(シール装着)1423―1515(休:1585m付近、スキー外す)1523―1549無名峰ノ肩―1610無名南峰(1760超m)1616―1624無名北峰(1754m)―1634コル―1652坪入山(幕営)
【20110506】坪入山627―652コル657―745窓明山肩(1775m)―814窓明山842―917コル930―1052(休:1960m付近)1122―1145三岩岳(三角点峰)―1154三岩岳(最高峰)1200―1222中央峰(2060m)―1245南峰(2057m)1308―1331コル1355―1445大戸沢岳―1518無名峰(2098m)西側コル(1543―1553会津駒ヶ岳1613―1617)(幕営)
【20110507】無名峰(2098m)西側コル605―630会津駒ヶ岳645―657駒ノ小屋702―731(休:1715m付近)745―827登山口(林道)832―852駒ヶ岳登山口バス停(滝沢橋)
天候 | 【20110504】晴れ。 【20110505】快晴(しかも無風)。 【20110506】快晴(しかも無風)。夕方から曇り。 【20110507】曇り。山の上では強風。 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
帰りは会津駒から最もポピュラーな滝沢登山口に下山し、そこのバス停「駒ヶ岳登山口」(昔は「滝沢橋」じゃなかったかな?)から定期路線バスで「小豆温泉」の少し先の車に戻る。運転手さんに場所を説明したら、その場所で臨時停車して降ろして下さいました。 【20110503】自宅1630≒大泉IC≒宇都宮IC≒会津西街道(国道121号線)≒山王トンネル≒会津田島(コンビニで買い物)≒(国道289号線)≒(国道401号線)≒(国道352号線)≒小豆温泉スノーシェッド手前の駐車スペース 【20110507】駒ヶ岳登山口912=930小豆温泉スノーシェッド手前の駐車スペース938≒花木の宿≒小豆温泉・窓明の湯(入浴は11時からとのことなので断念)≒(国道352号線)≒山王トンネル≒会津西街道(国道121号線)≒1110三依温泉・男鹿の湯(入浴)1207≒宇都宮IC≒1410羽生SA1425≒西池袋IC≒1530自宅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・雪が十分に残ってたので、想定以上に大変歩きやすかった。 ・雪庇(雪堤)が崩れかけているところも多少あったが危険を感じるようなところはほとんど無かった。(敢えて言えば、坪入山の西側の小さなやや痩せた吊尾根状の部分くらい) ・駒ノ小屋からの下りは腐った雪に登山者の足跡(つぼ足)が沢山あって、スキーで下るのには力量が必要そう。 |
写真
感想
【計画段階】2011年のゴールデンウィークは、残雪期にしか登れない山を、と考えていた。また、多くの岳人が愛していた「残雪期の南会津の山々」にも魅力を感じていた。そして、マイナー12名山のどれにもまだ登ったことがないので、どこかに行ってみたいとも思っていた。ということで、まず丸山岳に行き先が決定。
ルートとしては、どうせなら、会津駒まで縦走したい。最後の課題は、入山ルート。難易度の高そうな順に、案1=会津朝日岳から。案2=村杉岳から。案3=火奴尾根から。案4=窓明山から入ってピストン。今回は一番難易度の低そうな案4としました。予備日も入れて山中4泊の装備。余裕があれば、会津駒からさらに尾瀬御池まで歩こうかと。さらに予備日も余ったら、燧ヶ岳への山スキーも・・・などと欲張りな皮算用にて出発。
足回りは、.▲ぅ璽(+ピッケル)、∋灰好ー(+シール)、スノーシュー、のいずれかを組合せることになりますが、今回は&△箸靴泙靴拭
【20110503】「車を使っても良いよ」というかみさんの一言があったので、前日夕方に雨が降る中、自宅を出発。東北道では、震災現場に向かう自衛隊愛知県部隊の救援隊列や仮設住宅を運ぶトラックなども同じ方向に走っていて、こんな時に山に遊びに行っていた良いのだろうか、という思いが頭をかすめる。
宇都宮IC付近から渋滞が始まり、西那須野くらいまで続いているという道路交通情報が流れていたので、宇都宮ICで高速を降り、国道121号線(会津西街道)で山王トンネルを抜けて福島県へ。会津田島のコンビニで食料を買い足してから、檜枝岐手前・小豆温泉スノーシェッド付近の国道352号線の駐車スペースに車を停めて車中泊。
【20110504】窓明山への道は、道標こそないもののしっかりした夏道が地形図通りについている。標高1000mを超えるあたりから雪が現れ出し、巽沢山を過ぎるあたりからは雪山。三岩岳が真っ白に見える。家向山の肩で山スキーを履き、まずは家向山にピストン。
実はこの山スキー(&シール)は今回がおろしたて。ビンディングの安全装置のレベル設定が緩く、ちょっとしたはずみにすぐ外れてしまう(テント場までそのまま)。
窓明山手前でまず1名、次に2名の下山者とすれ違う。この人たちは三岩岳からの同一パーティで、後の2名は窓明山からさらに坪入山までピストンしてきたとのこと。
窓明山に出ると展望が開け、丸山岳も遥かかなたに望まれる。但し、黄砂の影響か遠望は霞んでいる。
坪入山まで進んで、ちょっと時間はまだ早かったが予定通り、ここに幕営。2泊するつもりなので、整地をいつもより念入りに。
テントを張っていると、2名の登山者が到着。なんでも城郭朝日山から縦走して来たとのこと。この地域に長けていそうだったので、「明日ここから丸山岳までピストンするつもりなんですが、いけますかね?」と尋ねると、「スキーがあれば大丈夫じゃないかな。無しで時間切れになったことがあるけど」というような回答。これがこの晩、私を悩ませる結果に。丸山岳を今回の山行の主たる目的にするなら、時間切れリスクのある坪入山からのピストン(往復で22kmもある。平均時速2kmでも11時間)は止めて、もう一泊するつもりで丸山岳を目指すべきではないかと・・・ 夜は満天の星。だけど悩みが頭を駆け巡り、良く眠れない。酒(ワイン)は登頂祝いにとっておこうと手をつけず。
【20110505】3時に起き、4時半前に出発。悩みに悩んだが、14時間行動を想定し、11時半までに丸山岳に到着できなければ引き返すという条件を設定して初志貫徹でピストンとする。もし時間切れになればまた出直そうと。
天気は快晴、しかも無風。気温は平年より低いとのラジオ天気予報通りのようで、雪が締まっていてアイゼンで大変歩きやすい。夏道よりも楽ちんなほど。ピストンのため荷が軽いこともあって、スキー無しでも平均時速2kmを上回り、高幽山についた時点で、(天が見方してくれたこともあって)ピストンの判断が正解だったことを確信。あとは慌てず、事故らないように、落ち着いてゆとりをもって楽しみながら行動しようと自分に言い聞かせる。
それでも8時を過ぎると気温が上がり、雪が腐ってきて少々歩きづらくなるが、スキーやシールをつけたり外したりも面倒なので、往路は丸山岳手前のコルまではアイゼンで押し通す。
ニセ山頂も想定通りに越し、ついに念願の遥かなる丸山岳の山頂。しかも独り占め。とにかく展望が素晴らしい。思わず笑みがこぼれる。パノラマ展望を楽しんだり楽しんだり。登った山もまだこれからの山もとにかく山頂同定が楽しいこと楽しいこと・・・ 昨日までの黄砂も収まったようで、今日は遠望も利く。見えるべき山は全部見えていたのではないか、と思いました。
山頂でのんびりした上に設定時刻よりも1時間も早く復路についたので、帰りはシールを外したり着けたりを繰り返しながら、登る(歩く)スキーだけでなく、滑るスキーも楽しむ。とは言っても、火奴尾根分岐点(無名峰)からの下りでは、隠れた穴に左足が突っ込んでスキーを履いたままでは身動きとれない状態となり、良い教訓。
帰りも展望を楽しみながら、そして写真を撮りまくりながら、十分に積雪期の南会津の山を楽しみました。テント場に戻って、丸山岳を振り返りながら五一ワインで乾杯。今度は興奮気味でぐっすり眠れませんでした。
実はこの日は子供の日(ゴールデンウィーク)でしかも快晴。なのに人間には一人も会いませんでした。さすがマイナー12名山。ところが、雪男のような幽霊のような変な人を確かにこの目で見ました。往路の高幽山手前から高幽山南峰山頂付近に立っている人がいたのです。但し、東側の雪庇の真下。つまり、いてはいけない場所。しかも服装が全身白ずくめ。最初はスキーウェアなのかな、と思いました。じっとみていると向こうもこちらに気づいたのかバックしたようでコブの向こう側に入りこんで視界から消えました。ところが、高幽山について当たりを見回しても人影はおろか、足跡のようなものも見当たらないのです。あとで落ち着いて考えるに、幽霊だったのかと思います。昔、高幽山の少し北の梵天岳で山スキーの方の遺体が見つかったことをネット山行記録で読みました。会津駒で仲間とはぐれて、ここまで迷い込んだと想定されている方です。きっと成仏できていないんだろうな・・・
【20110506】今日の行程は短いので、のんびりと6時半ごろに出発。またもや快晴無風。でも調子に乗ると、スキーで転びます。重い荷物のせいにしたいですが、へっぴり腰で滑るさまはまさに初心者。窓明山からの下りでは顔面制動(これじゃ一級資格もはく奪されてしまいます)。
三岩岳手前の大斜面はまさにスキー向き。但し、今回はルートが登りでした。この大斜面の途中の木陰で昼食休憩をしていると、単独行の男性の方が両ストックにつぼ足、リュックなしの格好で下りてきました。スキーすれば良いのに、と思わずにはいられませんでした。(この日にお会いしたのは結局、この方だけ)
三岩岳から先、会津駒までは、完全にプロムナードコース。これだから残雪期の山は止められません、って感じ(会津駒の山頂にある標識の様子(写真参照)から積雪量が想像できます)。
この日のテント場は会津駒の北東側コルなのですが、欲張って入口から燧ヶ岳が良く見えるような位置と向きにテントを張りました。ところがこれが失敗。夜半過ぎから南寄りの風が強くなりだし、テントが潰れそうに。張り綱はしっかり張っていたのに、天井がシュラフで寝ている顔にまで張り付く始末。一睡もできなかった・・・
【20110507】朝になっても全然おさまらない強風。でもここで停滞していてもはじまらないと、朝ごはんはパンと前日のうちにテルモスに入れておいたお湯で作ったカフェオレとで済ませ(とてもコンロに火をつけられる状態ではなかったので)、テント以外の装備をザックにつめて外へ。テントをたためるような状況ではないので、テントはフライシートとつながったまま無理やりまるめてザックに押し込み、出発。身体を風上側に思いっきり倒さないと飛ばされそうな中を会津駒山頂へ。この時期でこの風の強さなんだから、厳冬期の季節風なんてどんだけすごいんだか・・・
折角楽しみにしていた会津駒の大斜面のスキーもこの風の中では自重すべきと判断し、スキーはリュックにくくりつけて下山。駒ノ小屋まで下ると多少風は弱まりました。綺麗で快適そうな小屋でした。小屋番さんは中にいるんだか声をかけようかどうしようか迷いましたが、特段の用もないので、差し控えて写真だけ撮らせてもらって失礼しました。
天気も下り坂なのと、ここまでで十分堪能したのとで、まっすぐ滝沢橋へと下山することにし、主稜線を外れて左折。このルートは人気があるらしく、ものすごい量の足跡が。土曜日ということもあって、登ってくる方たち7〜8名あり、さすが百名山。
バスの時刻の15分ほど前にバス停着。バスの運転手さんが親切で、車の置いてあるところで停車して降ろしてくれました。時間が早すぎて11時オープンの窓明の湯(小豆温泉)に入れなかったのが玉にきず。
予定より一日早く帰れたので、こんな丈夫な身体に産んでくれ、育ててくれた母に「母の日」らしいことも多少はできたし、2011年のゴールデンウィークの山行は最高でした。
丸山岳を再訪するとしたら、やはり残雪期に、火奴山から入って、村杉岳に抜けるのかなぁ。(でも、矢筈岳や毛猛山も魅力的だし、悩ましいなぁ・・・)
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はじめまして。kawabeと申します。丸山岳への登山、すばらしいですね。天気も良くて景色も最高でしたね。あこがれの丸山岳の頂上付近はすごく広く見えます。
私は会津駒、三岩岳、窓明山に登りましたが、丸山岳ははるか遠くに見るだけでした。
来年5月にテントと山スキーでトライしようと思っているのですが、
質問:尾根は広く、山スキー向きと聞いていますが、5月時点では雪の状態はどうでしょう。往路ではアイゼンで歩かれたようですが、スキーが使えない狭い箇所はどのくらいあるのでしょうか?
私は青森在住ですが、雪山は山スキーです。よければHPご覧ください(立ち上げたばかりですが)。
https://sites.google.com/a/meizan-hitoritabi.com/hitoritabi/home
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