餓鬼への道は天国と地獄!常念山脈最北端の旅(合戦尾根-燕岳-剣ズリ-餓鬼岳・唐沢岳・白沢登山口)
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- GPS
- 37:08
- 距離
- 28.4km
- 登り
- 3,285m
- 下り
- 3,677m
コースタイム
- 山行
- 11:26
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 12:51
天候 | 7月7日(金):晴れのちガス 7月8日(土):晴れのちガス 早朝は晴れて景色も良く見えますが、10時頃からはだんだんとガスが出てきてしまいます。小屋番の方も「ずっとこんな感じだ」とおっしゃっていました。 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
●土曜日16時頃戻ってきたときも半分くらいの空き(燕山荘宿泊者で満車かと思ったが、この時期はまだ日帰りが多いのか?) ●土曜日15時半の白沢登山口の空きスペースには登山者と思われる2台の車が駐車してありました。 ●トイレ:第一駐車場に簡易トイレ2基。中房温泉登山口、白沢登山口にも有。 ●登山ポスト:中房温泉登山口、白沢登山口に有 ●タクシー:アルプス第一交通0261-22-2121 餓鬼岳小屋でタクシー呼んでもらえます(毎日13時、無線で定期連絡しているとのこと)。携帯が使えるのは、餓鬼岳小屋周辺と最終水場のみ(ドコモの場合)。白沢登山口から中房登山口駐車場まで¥9990でした。 ●餓鬼岳小屋:1泊2食¥9500(朝ごはんはお弁当にしてもらいました) |
コース状況/ 危険箇所等 |
●中房温泉-燕山荘-燕岳ルート上には危険箇所なし ●北燕岳山頂は少し崖になってるので転落注意 ●北燕岳-東沢乗越間および餓鬼岳小屋南にある雪渓の残雪が多く、登山道が埋没してるのでルートの見極め必要。雪に慣れた人ならアイゼンなしでも通行可。 ●北燕岳-餓鬼岳-唐沢岳-白沢登山口は登山者が少ないので、事故の際発見が大きく遅れる恐れがあります。つい最近の6月に、既に行方不明になった方がいるようです。 ●餓鬼岳小屋→白沢登山口の下山コースタイムについて ・山と高原地図4時間10分、山と高原地図スマホ版4時間50分 特に最終水場→白沢登山口ですが、山と高原地図1時間30分、山と高原地図スマホ版1時間50分、登山道設置の指導標1時間20分と様々に記載されていて時間が読みにくいです。 <以下、高所恐怖症の方はおすすめできません> ●餓鬼岳小屋につながるルートは八峰キレットと同等の高度感、難易度に感じます。 ・東沢岳-剣ズリは崖の横バイ、一発退場の危険個所有 ・餓鬼のコブ-唐沢岳の岩場は鎖なしの要注意箇所有 ・魚止ノ滝-白沢登山口間は滑りやすい岩場、壊れそうor傾いたハシゴなど有。雨の日及びナイトハイクはやめた方が無難かと・・・。 |
その他周辺情報 | ●下山後の温泉:山のたこ平¥500 ●行動後の甘味:安曇野わさびソフトクリーム¥350@梓川SA |
写真
感想
♪餓鬼への道は天国と地獄!常念山脈最北端の旅(合戦尾根-燕岳-剣ズリ-餓鬼岳・唐沢岳・白沢登山口)♪
★1日目(中房温泉〜餓鬼岳小屋)
中房温泉の駐車場は、夏から秋にかけてのシーズン中、土日は夜中に到着しても駐車できないこともあるので、合戦尾根から入るのは時期を選ばないといけないが、今回金曜日に代休がとれ、海の日3連休の前週ということでまだそれほど山も駐車場も混まないだろうと計画したのが今回の山歩き。
合戦尾根は何度も通過しているし整備が行き届いているので、ナイトハイクでも全く問題なく燕山荘に到着。7時前のこんな時間ではまだ喫茶営業もしてないだろうなとサンルームの方へ行くと、なんと!5時から営業になっている。さすが人気ナンバーワンの山小屋燕山荘。早速「イチゴミルク」を注文。まだ人もまばらなこの時間、燕山荘周りは景色も良いし今日は天気も良いわで落ち着ける。「このまままったりしてのんびり下山するのもいいな〜」、なんて考えはいけない!すっかり根っこがはえてしまった。この先が長いのでもう出発しなければ。
北燕岳までは行ったことがあるがそれから先は未踏の地。まずは北燕岳先のお花畑に驚き!斜面一面に色とりどりの花が満開。中でもサンカヨウとサクラソウは素晴らしかった。次に、雪渓付近でライチョウ家族に遭遇!今シーズンも出会えて良かった〜。チビちゃんたちも元気いっぱいお母さんのまわりをウロウロ。みんな立派なライチョウに育ってね。ここまでは楽しく歩ける山行だった。
ここから東沢乗越までの標高差500mの下りが長く感じたし、その後の標高差400mの登り返しがまたキツイ。倒木が道をふさぐなど結構な難路。東沢岳から先もアップダウンが多く、転落の恐れのある危険個所も多く、体力・気力ともに奪われていく。2か所ほど雪渓の残雪が多く誤った踏み跡も多くルートファインディングに少し手間取りました。ようやく小屋の屋根が見えた時はホッとしたな〜。燕岳から餓鬼岳小屋まで誰にも会わなかったけど、なんとこの日の餓鬼岳小屋泊は私達だけ。小屋にほかの宿泊者がいない体験は初めて。夕食をいただいたら早い時間から爆睡。山小屋でこんなに眠れたことは珍しい。
★2日目(餓鬼岳小屋〜唐沢岳〜白沢登山口)
暗いうちから身支度を始めまずは餓鬼岳へ。もう東の空は赤みがさし、今日も良い天気の予感。このまま歩いていき展望台でご来光タイム!毎回この神々しい時間が楽しみだ。小屋で用意してもらったお弁当を食べながら美しい日の出を堪能し唐沢岳へ。所々コマクサの咲く場所もあるが、基本的には樹林帯の中足場の悪いアップダウンが続く。苦労して登った分、唐沢岳からの全方向ビューは格別だった。ここからまたもと来た道を戻るって餓鬼岳小屋へ。小屋から唐沢岳往復だけでも軽めの登山くらいはあるので大変だが、今日はこれから白沢登山口へ下山しなければ。
小屋番の方にタクシーの手配をお願いしお礼を言って下山開始。百曲がりは昨日までの急斜面直登を思えば非常に歩きやすかったが、最終水場まではコースタイム以上に時間がかかってしまった。タクシーは15時にお迎えを頼んであるが、このままだと微妙に間に合わなくなりそうなので、タクシー会社に電話してお迎えを30分遅くしてもらった。
ここからも壊れかかったハシゴや滑りやすい岩など気の抜けない道が続いたが、何とか登山口付近の林道までやってきた。餓鬼岳小屋からここまですれ違ったのは三組だけ。なんて静かな登山道でしょう。今頃、合戦尾根がきっとものすごい人口密度だと思うと。タクシーとの待合場所まであと5分ほどの所で、50m前方で茶色の大きな動物がのっそり林に隠れるのが見えました・・・。まさかクマ?タクシーに助けを呼ぼうにも携帯圏外だし、今更来た道戻るのかな、、と不安に思いつつも熊鈴を鳴らすと、な〜んだ、大きなニホンザルでした(笑)びっくりした。
タクシーはすでに待機していてくれて、すぐに中房温泉へ戻ることができ一安心。運転手さんのお話も楽しかったです。
この山行で、唐沢岳から大天井岳までルートがつながった。東鎌尾根を歩いて槍ヶ岳までいつか線つなぎしたいな〜!
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