幌尻岳、戸蔦別岳
- GPS
- 45:20
- 距離
- 28.1km
- 登り
- 1,927m
- 下り
- 1,927m
コースタイム
- 山行
- 3:50
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 4:00
- 山行
- 9:40
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 10:30
- 山行
- 3:30
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 3:40
天候 | 7/2曇り 7/3曇り 7/4雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
飛行機
新千歳空港→とよぬか山荘(レンタカー) とよぬか山荘→第二ゲート(予約制シャトルバス) *シャトルバス予約、最新情報等はとよぬか山荘HP http://toyonuka.chu.jp/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
北海道電力取水口(林道終点、登山道開始点)から幌尻山荘まで、沢筋沿いの登山道もしくは沢歩きで、徒渉15-16回くらい。要所にしっかりとピンク色テープ印がつけられていて安心感。徒渉時水位は今回は膝〜膝上あたりのとこが多く、一瞬ももまでつかる所も3-4か所。まとまった雨量の時や増水時はかなり危険そう。 幌尻山荘〜命の水〜幌尻山頂(1829P経由)のルートはさすがによく歩かれているようで明瞭・普通の登山道だが、幌尻山頂〜戸蔦別山頂〜六の沢出合〜幌尻山荘はややこころもとない感じ(道が細い、ハイマツブッシュがうるさい等)、迷うような箇所や戸惑うような箇所はなかったが、しっかり地図をみていく必要。(全般的にそうだが親切な道標などはこの山域はほぼ皆無) 地図で見ての通り、幌尻の肩からの多少の下りと、戸蔦別北の分岐(幌尻山荘分岐)〜六ノ沢出合の長い一気の下りは、かなり急なので注意。 7月頭のこの時期、稜線上には部分的に雪が残っていて、命の水〜幌尻山頂間では何カ所かわずかに残雪上を歩く箇所があった(つぼ足で問題なし)。沢筋でもたまに残雪の姿が見られたが特に支障はなし。今年は残雪が少し多いみたいとの事だった。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
着替え
靴
ザック
ザックカバー
食糧
水
非常食
水ポリ
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
細引き(4mmX6m)
テーピングテープ
渓流タビ
シュラフ
シュラフマット
|
---|---|
備考 | 7月3日朝、小屋前で朝飯の為にガスコンロ(EPI)に火をつけようとしたら、何らかの故障で火がつかなくなってしまっていた。ガス缶のほうには異常なし。前日までは異常なかったのだが、購入後10年以上経つものなので、何か詰まったのか部品が壊れたのか。幸い、親切な方が手持ちのガスコンロを貸して下さって助かった。 |
感想
<全般、雑感>
その昔より、いつかは・・・と憧れの日高山脈最高峰の百名山、幌尻岳。アプローチも長く、沢歩きがもれなく付いてきて、コースもハードそうで、行き遅れれば行き遅れるほどに、体力低下等で行きづらくなるかと思い。
今回思い切って、梅雨がないといわれる北海道の、山開き直後のこの時期を狙って、登ってきました。昔から定番らしい糠平川コース、幌尻山荘宿泊での幌尻岳〜戸蔦別岳の周回ピストン。
戸蔦別も回るのは、あの「全岳人憧れの」とも形容された?「七ツ沼カール」の姿をやはり生で一度拝みたかったから。天候や体力・体調次第とも考えてましたが、あくまで稜線上からですが無事拝んでこれました。
以前より目にしていたガイド本の内容や地図・写真などからある程度予想はしていましたが、やはり日高・幌尻は、とても山深く、そして、とても・・・・「男前」な山でした。野趣あふれる沢歩き、沢詰めから一気に稜線へ駆け登る潔いまでのド急登、すっきりしたピラミダルな線を引く稜線・・・・かといって無骨なだけではなく、七ッ沼カールをはじめとして各カールの優美な景観や、まだこれからが盛りとはいえ思った以上のお花が色とりどり咲いていて、見事でした。この幌尻周辺の各カールの景観と高山植物の見事さは、ちょっと特筆すべきものなのではと思えます。
今回青空に恵まれなかったのは残念でしたが、下山日をのぞいて雨にはたたかれなかったのと、稜線上では遠くはみえないまでもそれなりに展望はきいたという事だけでもよしとしたいです。ややハードコースでしたが周回ピストンを予定通りこなして無事下山できたのが何よりですね。
今回初めて使ってみたアプリ「登山天気」、著名山岳のピンポイント最新天気予報を提供してくれるものですが、幌尻は入山中は電波が入らないので7月2日朝時点の予報情報を参考としたのですが・・・天気傾向はほぼ当たってました。月額240円課金がかかるのですが、とりあえず続けて使ってみようかなと思いました。
*びっくりしたのですが、幌尻岳往復を日帰りでこなしていく猛者の姿も見られました。朝一番バス(とよぬか山荘3時発、第二ゲート4時着)で入山し、最終バス(第二ゲートを17時発)で帰っていくという・・・すごい! 体力的にとうていマネできませんが、たとえそういう体力に恵まれていてもこのコースを無理矢理日帰りなんてあまりに勿体ないというか自分には考えられない・・・山頂でもゆっくりできないでしょうし。あれこれ聞いたり見たりするに、トレイルランニングほどではないのでしょうが、それこそ駆け抜けるようにスピード第一といわんばかりのドライさで百名山の山頂を次々と踏んで行かれる方も多いようですね。それはそれで、その方の「そういう楽しみ方」だろうとは思いますが、自分の昔からイメージするいわゆる「山登りという遊び」とはまたちょっと異質なものに感じてしまいます。いいとかわるいとかいう話では決してなく、自分にはそもそも体力的にマネできないし、仮にできても勿体なさすぎてマネしたくはない、という。
自分も世の御多分にもれず、いわゆる百名山は、足腰立たなくなるまでには完登したいなあと考えていますし(現在70座位に登頂)、百名山を登る事を意識しての計画をもちろん立てはしますが、最効率・最短で山頂を踏む「だけ」になってしまうような山行は極力考えないスタンスでいます。自分的にはそのほうがおもろいことが多いからです。
例えば・・・・単純往復ピストンではなく周回ピストン、ピストンではなく縦走あるいは入山口下山口を別にとる、良さげな季節にいくあるいは季節を外してみる、山中泊(避難小屋、営業小屋、テント泊)をあえて計画、主要人気コースとは別コースをとる等、もちろんうまくそうできる場合もあれば、時間など色んな制約で最短ピストン以外選択肢がない場合もあり、その場合はそれに甘んじます。といいつつ最近は結局「甘んじてる」ことばかりですが(笑)
<アプローチ、施設、水場情報等>
*とよぬか山荘〜第二ゲート(第一?呼称がまちまちでよくわからない)は予約制のシャトルバスに乗車。片道2000円、往復4000円。乗車当日にとよぬか山荘の券売機でチケットを買う。
*幌尻山荘への宿泊は事前予約制、一泊1500円。食事も寝具も持参必要。最大収容50人の立派な小屋。トイレ・水場あり。
シャトルバスとセットで予約を入れておく。予約連絡先はとよぬか山荘HP参照。
http://toyonuka.chu.jp/
同HP内に幌尻山荘予約状況(日毎の予約可能残人数)資料もアップされている。
なお、予約受付は「電話」でのみとなっており、また、申し込み内容確認用紙が送られてくるので、そちらの確認とFAX送り返しと、事前の宿泊費の振込みが必要。
悪天候・増水・バス運休等による宿泊キャンセル分は後日返金振込されるとのことだが、キャンセル分は返金不要(山荘へ寄付)とすることもできる。確認用紙で選択記入。
自分は7月2日、3日、4日の3泊分を予約、実際は4日夜は泊まりませんでしたが返金不要にしておきました。悪天候見越しての予備日などであえて少し多めに宿泊予約をしておくことは、常識的な範囲内なら可のようです。
*当日現地での都合により乗車するシャトルバスの便(時刻)を変更することも可能、とよぬか山荘と幌尻山荘管理人は通信連絡手段を有しているので、たとえば帰りのバスを次の便にしたいというような旨を管理人に言っておくとよいらしい
*シャトルバス終点は、奥幌尻橋よりだいぶ手前の、標高500m付近。
簡易トイレと、非常時(最終バスに乗り遅れた等)に宿泊できる小さなコンテナハウスがある。
*「命の水」水場は、まだ雪渓が残っていて使えなかった
*とよぬか山荘では事前予約により食事付きの宿泊可能(廃校を活用した施設)。
駐車スペースは広いが、車中泊は禁止とのこと。山荘以外にはトイレや水場はなさそう。また、飛行機で北海道入りした場合、ガス缶はとよぬか山荘でも販売している。(緑色のEPI,黄色のIWATANI PRIMUS 両方在庫あるそう)
*自分はガス缶は、ニッポンレンタカー千歳営業所でレンタカーを借りる際に購入。
ニッポンレンタカー千歳営業所ではガス缶販売しており、レンタカー予約の際にEPIガス缶の取り置きをお願いしておいた。
*幌尻岳山頂を踏むために「新冠コース」から登る人の数も最近は多いらしい。幌尻山荘経由の額平川コースのような沢歩きがなく、増水時撤退もしくは足止めのリスクを回避できるのと、幌尻山荘・シャトルバスの「予約」の煩雑さを回避できるのがメリット。デメリットとして、林道歩きが片道19km(往復38km!)と長大であること、さらに林道歩き開始点のイドンナップ山荘までダート林道片道38Kmの運転があるらしい。
NHK-BSで放送の「グレートトラバース 百名山ひと筆書き」の田中陽希氏も新冠コースを用いて登頂していた。
新冠コース・新冠ポロシリ山荘の情報は
→ 新冠ポロシリ山岳会のHP http://poroshiri.info/
<コースメモ、行動中メモ、その他>
7月2日、とよぬか山荘9時30分発のシャトルバスに乗車。天候曇り、今にもぱらついてきそうな空模様。乗客は自分一人だけだった。山荘の駐車場には車10台以上。
バス終点(第二ゲート)へは約50〜60分。着くと、復路のバスに乗り下山する登山者の姿が15人くらいあった。
北電の取水施設までは長い林道歩き(約2時間〜2時間強)、崩れている箇所はなかったが、結構切り立った場所や山側がガケとなっている落石注意の箇所多数。
取水施設(登山道開始点)には小さな「殉職碑」がたっている。
幌尻山荘の方のものとおぼしき軽トラックがとめられていた。
四の沢手前まではずっと右岸に登山道がついている。
ただし、取水施設からすぐのところに右岸岩場のへつり(補助クサリ付き)がいきなりあるので、落ちても水にどぼんで済みそうなとこではあるが要注意。(まだ体が山慣れしてないとこで慎重に)
徒渉開始点には「増水時引き返せ」との標識が木から吊られていて、ピンク色テープ印がとりつけられている。対岸にもピンク色テープ印が取り付けられているのが見え、この辺を渡れというのがわかる。ここで登山靴をぬぎ、沢用タビ(フェルト底付き)にはきかえる。すぐに、膝上くらいまでの渡渉とへつりが連続する、このあたりが一番渓相が険しい感じ。
なお1か所だけ、仮設橋が設けられていて橋でわたれる箇所があった。おそらく一番水流が激しく難儀なところなのだろう。
7-8回の渡渉を経て、一旦、ややひらけた河原状の場所となる。ひらけた場所をすぎてさらに7-8回の徒渉、山荘に近づくと、あるところからずっと右岸沿いの登山道が続くようになる。山荘の直前で左岸に徒渉(この最後の渡渉が結構深かった)して、幌尻山荘着。天候曇り。
要所・徒渉点には必ずといっていいほどピンク色テープ印が掲げられていて、安心感があった。水位はおおむね膝から膝上あたり、もっとも深いところで一瞬もものあたりまでというところもあった。(水流の幅は3m〜6mくらいか?)
雪解けが少し遅れているという話もあり、沢の水量は普通か少し多めぐらいじゃないかとの事だった。
山荘の管理人に到着を伝え、今宵の就寝スペースを指定される。宿泊者は今夜は20-25名くらい? 寝具や身の回り品以外のザック等の小屋への持ち込みは禁止で、ザックは小屋の左右の縁の下の収納スペースにおいておく(小屋の外で収納、中からは入れられないので、あらかじめ寝具等必要なものを取り出してから小屋中に入る)。
また、登山靴等も入口の下駄箱ではなく小屋外周りのスペースに雨をよけておいておくようになっている。
ザックなどを仮置きする場所として小屋前にブルーシートが敷かれている。木のベンチなどもあり。水場も目の前にあり。トイレは小屋の外に設置。小屋中のトイレは夜間就寝中のみ使用可となっている。
炊事・食事は晴天時は小屋の外でとなっているが、雨天時は小屋の中の炊事場を使わせてもらえる。
硬派なイメージの日高幌尻、どんなおそろしい山小屋オヤジがでてくるのかと内心びくびくしていたが、全然そんなことはなかった。
消灯時間19時だったか19時半だったか。夕方から小雨がぱらつきだし、夜には本降りになっていた。
7月3日、天候曇り。
3時起床、晴れてはいないが、高曇りで今日はいけそうな気配。昨日朝時点の「山の天気予報」情報によると今日は幌尻では午前中に一瞬晴れマークも? 最新情報を得たいところだがさすがに電波が入らない。
朝食の用意をとお湯を沸かそうとしたら、EPIガスの火が何度やっても点かない。
向かいで既に朝食を食べようとしていた方が、試しにこっちでやってみたらとガスストーブを貸して下さったのだが、どうもガス缶には異常はなくガスストーブ(コンロ)のほうに異常が生じているようだった。とりあえず朝食はお借りした火で食べるとして、今日の昼食〜夕食は火を使わず食べるものだけでしのぐ事を覚悟。どうしても棒ラーメンが食べたければ非常燃料(エスビット)を使ってでも湯をわかすか、とも。お菓子やおつまみ類を何かあってもいいようにと多めにもってきてよかった。
朝食後、火を貸して下さった方が、今日これから上にあがるのに火器がなければあまりに心細かろうと、このガスストーブを持っていってくださいなと申し出て下さった。その方はもう今日下山するだけで、他に仲間も何人もおり、何週間後でもいいから宅急便で送ってくれればよいからと。それはあまりに申し訳ないと一度は固辞したが、結局住所連絡先を交換してお借りすることになった。ありがたや。
(名古屋へ帰宅後すぐに、菓子折りと御礼状とともにお送りしました)
少しもたついて、4時半に出発。小屋の目の前からすぐに延々登りがつづく。
登りはじめ150-200m位の高さ分が特に急で、朝イチの体にはこたえる。ルートはさすがによく歩かれているせいかまあそれなり、特別歩きづらくもなく歩きやすくもなく。
1740m付近からようやっとなだらかになり、展望も開けてきて快適さが増す。
水場「命の水」は地図通りの場所で、珍しく標識があり、登山道登りから向かって左側へ少し脇道にそれたところらしいが、雪渓がまだ残っておりまだ水場使えず(水の姿確認できず)
高山帯の景観となり、左手に北カールを眺めながらのゆるやかな登り、お花の姿も多く、気持ちの良いところ。幌尻岳山頂部にはガスがかかりっぱなしだが、徐々にガスは切れてきている感じ。ところどころに残雪あり、雪上を歩く箇所もちらほらあったが、つぼ足で特に怖いところなどは無し。お花は雪解け後まだまだこれからが本番といった様相だったが、それでもあちこちたくさん咲いていてくれた。最盛期はさらにすごいのだろう。
山頂までは概ねなだらか、かつ歩きやすい道つづく。山頂手前の新冠コース分岐には小さな道標あり。8時45分頃、山頂到着。天候曇り。先行者が二人。休憩中に到着された方が一名、新冠コースからきたが、雪渓がまだだいぶ残っていたのと、下部のとりつきあたり?で迷う羽目になりだいぶ予定時間オーバーして大変だったとおっしゃっていた。(それでもこの時間に山頂に着いているのだが)
山頂は次々湧き上がってくるガスに包まれたりガスがきれたり、大展望とはいかなかったがまあまあ景色はよく、風も弱くて長居もできそうなほど快適。
新冠から苦労して登られてきた先ほどの方は、山頂写真だけとって、滞在わずか数分で自分より先にさっさと下山されていった・・・。単独行とはいえドライ。百名山九十数座目で、あとは九州の山だけとおっしゃっていました。
20分ほど山頂を味わって戸蔦別岳へ向け出発。「幌尻の肩」の手前で稜線登山道脇の大きな残雪をみつけ、なんとなく予備水ポリに雪を溶かして入れておこうと余計なことを考えたら、久しぶりの雪からの水づくり、1L弱に思ったよりも時間を食ってしまいました。しかも出来上がりをよくみると非常時以外はとても飲みたくないような残念な水質・・・。
「肩」からはきつい急坂下り、岩屑も多く、転滑落や落石に注意。
急降を終え、戸蔦別山頂への登りにかかるまでは、七ッ沼カールの縁の切り立った尾根上をたらたら行く。ただし道は細く背の低いハイマツブッシュがうるさかったり、切れ落ちた稜線上で岩がちな箇所もあったりと、鼻歌混じりで歩けるルートではなく、やや歩きづらい感じ。
七ッ沼カールは思っていたよりその「沼」が大きくみえて、とても綺麗な姿だった。
カール底へ降りていくルート・踏み跡が、ガイドブック等にある通りちゃんとついていた。ただしまだ雪渓が思いきり残っていてなんだか危なそうだった。
やがて戸蔦別へのジグザグ急登、あえいで登って正午前には山頂着。ちょうどガスが切れてくれていて、どんより曇天ながらもそれなりの展望。たくさんの花も出迎えてくれて、独り占めの静かな山頂を味わいました。幌尻山頂から以降の行程では誰とも会わず。天候曇り。
1881Pに向かう稜線は鋭さがなく丸っこく広い。蛇紋岩地帯だということだがよくわからず。花の姿多い。たらたらとここは少しだけ鼻歌混じりで歩いて、1881Pは西側を巻き、主稜線コースがまた登り返そうかという場所で幌尻山荘分岐あり。ハイマツ中を分かれていくルートがはっきりわかるが、道標等は無し。必ず地図で確認していくこと。
六ノ沢出合まで、地図で見る通りの、一気のど急降。こんな「男前」な潔い急降(逆なら急登)もそうそう無いのでは? しかもまあまあ歩きづらい。上部は細い尾根の岩がちな中を急下降、やがてハイマツ斜面のジグザグ道が続くようになり、標高を落として樹林帯の中を行くようになると多少は歩きやすくなる。沢出合手前では笹がきれいに切り開かれて歩きやすい箇所も。
六ノ沢の水流まで下りてくると、徒渉点。本流と六ノ沢の分岐からわずかに六ノ沢を遡上したところである。またピンク色テープの印あり。ここで再び沢タビに履き替える。徒渉後、幌尻山荘までは本流右岸に沿ってつけられた登山道を行く。途中一度だけ左岸にうつってまたすぐ右岸に戻る箇所あり、その他は山荘直前までずっと右岸沿いだった。山荘手前で左岸へ徒渉して幌尻山荘に15時丁度到着。徒渉は計4回位だが、やはりこの間も普通の登山靴等ではなく沢歩き用の足ごしらえが欲しいところ。
まだ明日の沢下りと長い林道歩きがまたあるが、とりあえず本日の達成感に浸る。夕方、昨夕同様にまた雨がぱらついてきて、夜には昨夜よりも強く降り続くようになった。なんとよく見ると幌尻山荘にも缶ビール500mlが700円で販売されていて、つい独りで乾杯。「幌尻岳バッヂ」も500円で売っていたので、普段はそういうのは見向きもしないのですが、今回は幌尻の記念にと買い求めました。
今宵は小屋は空いているので1Fのどこでも好きなとこで寝て下さいとのこと。
7月4日、朝から雨。ふり方は弱く、沢の水流も昨日と量や勢いは変わってないように見えるが、これからさらに降り続くと心配なところ。小屋の管理人さんいわく、「にごってさえなければまあ大丈夫っすよ」とのことだが、ほんまかいな。
3時起床で4時出発、8時半のシャトルバスに予定通り乗車予定とする。
取水施設まではつい急いでしまい歩き通しで約1時間半、一本で到着してひと安心。
徒渉時の水位や勢いは行きとそんなに変わらないようだった。
林道歩きの最中に雨が本降りとなってきたが、レインウェアを実は新調したばかりで、着るのがもったいなくて、これまた新調したばかりの多少は撥水性のあるソフトシェルをはおったままで雨の中耐える。雨脚は弱まることなく、バス停につくことには少々濡れ鼠状態。待合所には雨をしのげるコンテナハウスがあり、そこで身づくろい。先行者が一人いらっしゃった。コンテナハウスの中には毛布などもあり、最終バスを逃した場合などの緊急時ビバーグができるところ。簡易トイレもあり。
8時半、予定通りの時刻にシャトルバスがやってきて、9時半とよぬか山荘着で、無事下山。
初めまして 私71歳のジー。帯広の出身で今年の夏7月の帰省のおり、かねてから登る計画の幌尻岳登山にワクワク、とても詳しい山行記録で、参考にします。ありがとうございました。
今64座ですが、無理のない山行をしています、帯広にいたころは山に見向きもせず、わざわざ内地から山登りにくるのかなと思うほど、50歳の記念に富士山に登ってすっかりはまってしまい定年後本格的に登り始めました、まだまあ技術がないの でとにかく安全第一の計画と山行を心しています。
山行記録本当にありがとうございます、ここまで詳しい記録は見当たりません。お元気で 甲斐駒ヶ岳山麓に川崎から移住した北さんじーから
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する